女衒

女衒

古来、買いつけた女を遊女に育て上げた後、遊郭などに売ることによって生計を立てていた「女衒」という者たちがいた。「現代の女衒」である川崎光司が、彼のもとに集まった訳ありな女たちを幸せにすべく、艶やかな仕事へと送り込んでいく姿をシリアスに描いた作品。

正式名称
女衒
ふりがな
ぜげん
作画
原作
ジャンル
裏社会・アングラ
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概要・あらすじ

川崎光司は、女たちに水商売や風俗といった稼げる仕事を斡旋する、いわば「現代の女衒」であった。しかし川崎は女を食い物にするのではなく、皆に幸せになって欲しいという信念のもと、真摯に活動をしていた。そんな川崎のもとには、今日もAV女優や風俗嬢を志望する訳ありな女たちが、新たな仕事を求めてやって来る。

登場人物・キャラクター

川崎 光司 (かわさき こうじ)

新宿の歌舞伎町で「女衒株式会社」を営む元ホストの男性。自分を頼ってやって来る者たちを幸せにしたいと、真摯に仕事に向き合っている。そのため、ナオミのように、関わった女性たちから恋愛感情を寄せられることも珍しくはないが、川崎の方から拒否をしている。ただし、ユキのように、恋愛関係ではなく、割り切った関係を求められると、そのまま関係を持つ。 風俗や水商売といった仕事の経営者たちからの信頼も厚く、訳ありの女性の新たな職場探しを任されることもある。かつてホストをしていた時に、ソープ嬢の幸子に助けてもらったことがある。幸子に「女を幸せにする女衒にならないか」と勧められて、女衒の仕事を始めたという経緯がある。自分も裏稼業者ではあるものの、ヤクザは嫌っている。

ユキ

知人男性に紹介されて川崎光司と出会った19歳の少女。初体験は14歳で、男性経験は150人と非常に多く、川崎を驚愕させた。明るく天真爛漫な性格をしており、川崎にもすぐに気に入られた。ユキの高校卒業後に両親が離婚し、以後は音信不通となっており、身寄りはない。学のない自分を変えるために、お金を稼いで海外留学をしたいと、AV女優になることを決意。 川崎にAVプロダクションを紹介してもらってデビューし、淫乱なキャラクターで人気を得る。

飯島 (いいじま)

駆け出しの女衒の若い青年。川崎光司の経営する「女衒株式会社」のライバルを自称している。川崎が自己中心的な振る舞いをするユキに呆れて距離をおいていたところ、自分がユキの女衒になって一儲けしようと、間に入って来た。川崎とは異なり、女を金としか見ていない節がある。

ナオミ

「女衒株式会社」にやって来た25歳のOLの女性。顔立ちは地味で美人とは言えないが、スタイルは抜群で、数々の女性の裸を見てきた川崎光司も認めるほど。歌手になれるのならば裸になっても構わないと覚悟をしている。川崎にその度胸を買われ、ストリップの仕事を斡旋される。

ジュン

女衒の若い青年。ホストのような出で立ちをしている。川崎光司に紹介されたストリップショーの仕事から、ステップアップしたいと考えていたナオミの前に現われた。川崎の代わりにナオミに新しい仕事を紹介したものの、これによりトラブルを起こしてしまう。

静香 (しずか)

20代前半の美人OL。黒髪で清楚な雰囲気の持ち主。真面目で気が弱い性格ではあるものの、短期間で留学資金を得るために、風俗業界で働こうと決意。「女衒株式会社」に登録した。川崎光司が地方都市のソープランドのオーナーから立て直しを依頼された際に、呼び出される。

はるな

クラブホステスとして働いていた20代前半の美人。あまり口が上手くないため、ホステスとしての仕事に限界を感じ、手っ取り早く稼げるソープで働きたいと、川崎光司を頼って「女衒株式会社」にやって来る。

本郷 (ほんごう)

ひげを蓄えた強面の男性。表向きは「株式会社鮫津興業」の社員となっているが、実態は極道の組員で、組では若頭の地位にある。はるなと組員の男性の間でトラブルが発生した際に、川崎光司と出会う。最初は自分の手下に反抗する不届き者だと感じていたものの、関わりを持つうちに川崎を肝の据わった男だと認め、以降はバックアップをするようになる。 街で偶然会った際には気さくに絡むなど、川崎のことを非常に気に入っている様子を見せる。

ヒデカ

川崎光司の知り合いの女衒に世話をしてもらっていた、20代前半の女性。知り合いの女衒が海外で生活することになったため、面倒を見てほしいと川崎に紹介した。もともとヘルスで働いていたが、もっと稼げるソープで働きたいと、川崎光司に斡旋を依頼する。一方で、金に貪欲であるにも関わらず接客に覇気がなく、それが理由で、新たな勤務先でトラブルを起こすこととなる。

アリサ

「女衒株式会社」の紹介を受け、ヘルスで働いていた20代の女性。寂しがり屋で人恋しく思っていたところ、ホストの男性に想いを寄せるようになる。そのホストから一緒にヘルス店を経営しようと持ちかけられ、川崎光司に独立をしたいと相談をする。

幸子 (さちこ)

ソープに勤務する若い女性。川崎光司が駆け出しのホストだった頃、客から過剰な飲酒を強要された際に助けてくれた。かつて悪質な女衒にボロボロになるまで働かされた過去がある。そのため、川崎に、女性を本当に幸せにする女衒になってほしい、との依頼を持ちかける。

大沢 ヒロシ (おおさわ ひろし)

「女衒株式会社」に勤務しているスカウトマンの青年。軽いノリの今時の若者であるものの、仕事ぶりは真面目。歌舞伎町を歩いていたリカに一目惚れをして熱心にスカウトし、水商売や風俗の仕事ではなく、タレントとして売り出そうと奔走する。

リカ

大沢ヒロシにスカウトされた20歳の女性。清楚系の美人で、真面目な性格。現在はファーストフード店でアルバイトをしているフリーター。人目を惹く優れた容姿をしており、一目惚れをしたヒロシから熱心にスカウトをされたため、しぶしぶ連絡先を教えた。母親と再婚した義理の父親との関係がうまくいかず、実家を飛び出している。

珠子 (たまこ)

親の借金を返すために風俗の仕事をしている20代前半の女性。「女衒株式会社」に登録後、川崎光司からヘルスを紹介された。真面目な性格でサービスにも熱心だったため、瞬く間に店の人気嬢となった。借金の返済を早く終わらせるため、ヘルスからソープへ移動することを決意した。

ミキ

「女衒株式会社」に登録するためにやって来た20代の女性。平凡な顔立ちにショートカットの髪型をした地味な女性で、川崎光司にもあまり高く評価されてはいない。実家が貧乏であることに嫌気がさして上京したため、貧乏だった過去に強いコンプレックスを感じており、金への執着が強い。

恵美理 (えみり)

抜群のスタイルに、芸能人級の顔立ちをした美人の若い女性。そのルックスから、歌舞伎町を歩いていると、水商売はもちろん、芸能界のスカウトを受けることも多い。恵美理自身も芸能界への憧れは抱いているものの、12歳の頃に援助交際で補導された過去があるため、表舞台には立てないと諦めている。街で偶然川崎光司と出会い、人前に出るストリップの仕事を斡旋される。

場所

女衒株式会社 (ぜげんかぶしきがいしゃ)

新宿の歌舞伎町で川崎光司が営んでいる会社。従業員は川崎に加え、大沢ヒロシを含む数人のスカウトマンの少数精鋭。仕事内容によっては、従業員の他に知人の男性などに力を借りることもある。「女衒株式会社」は基本的に登録制になっており、登録した女性それぞれの希望や適性にあった水商売や風俗の仕事が見つかり次第、斡旋する形をとっている。 「女衒株式会社」のスカウトマンに声をかけられるケースと、女性自ら「女衒株式会社」を訪れるケース、川崎の知人の紹介で登録されるケースの3パターンがある。登録された女性は業界内のルール通り、「荷物」と呼ばれて管理される。女性たちを幸せにすることをモットーとしており、危険な店や仕事は紹介しない。

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