好きしか言わない

好きしか言わない

思慮は浅いが「超」がつくほどポジティブな女子高校生・柿本誠と、頭脳明晰でバカが嫌いな男子高校生・迫田美嘉の恋愛模様を描いたハイテンションラブコメディ。最初は誠を軽蔑していた美嘉が、次第に彼に惹かれていく様子がコミカルに描かれている。また、美嘉に恋心を抱く女装姿の男子・林伊吹など、一風変わったライバルも登場する。「ベツコミ」2016年7月号から2017年3月号にかけて連載された作品。

正式名称
好きしか言わない
ふりがな
すきしかいわない
作者
ジャンル
ラブコメ
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あらすじ

第1巻

中学時代の柿本誠は思いつきとその場の勢いで、自分の学力より上の高校に進学する事を決意する。過剰な験担ぎと猛勉強の末に入学試験に挑んだ誠だったが、途中で高熱を出し、意識を失ってしまう。誠は不合格を覚悟したものの、なぜか首席で合格する事となった。その後、入学試験と合格発表の際に会話を交わした迫田美嘉と同じクラスで再会した誠は、彼こそが運命の相手だと浮足立つ。高校での新生活がスタートすると、誠は美嘉がたびたび自分を見ている事に気づいて両思いと確信。誠は美嘉に告白するが、彼はバカは大嫌いだときっぱり断るのだった。そして美嘉は気絶した誠に代わり、自分が彼女の入学試験問題を解いのだと打ち明けるのだった。(第1話。ほか、4エピソード収録)

第2巻

柿本誠は初めて迫田美嘉からデートに誘われ、幸せの絶頂にいた。しかも場所は地元から遠く離れた東京で、美嘉は誠を観覧車に誘う。高所から見る東京の眺めに感動していた誠は、そこで愛読している少女漫画誌の出版社が入っているビルを見つける。あのビルの前にいれば好きな漫画家に会えるかもしれないと興奮する誠に対し、美嘉は東京にやって来た理由を語る。実は美嘉の母親・迫田留美が、東京の出版社に勤務する男性・木山浩二とSNSで出会い再婚をすると言い出したため、美嘉は相手の素性を確かめようとしていたのだった。それを知った誠はこれから会いに行こうと提案し、新人漫画家の持ち込みのふりをして木山を訪問。これをきっかけに、美嘉と木山は打ち解けるのだった。同時に誠と美嘉の距離も一気に縮まるが、新学期になって登校した誠は、美嘉が急遽転校した事実を知らされる。(第8話。ほか、3エピソード収録)

登場人物・キャラクター

柿本 誠 (かきもと まこと)

高校1年生の女子。何かと夢見がちで思慮が浅く、迫田美嘉からは「ただのバカ」と見られているが、「超」がつくほどのポジティブ思考の持ち主。中学校時代に思いつきと勢いだけで自分の学力レベルよりはるか上の高校を受験し、入試中に高熱を出して意識を失ってしまう。その際にとなりの席に座っていた美嘉が、騒ぎになるのが面倒だからと柿本誠の試験問題を解き、美嘉と共に首席で合格した。 一方、誠自身は美嘉に事実を知らされるまで、自分の実力だけで合格したと勘違いしていた。入試と合格発表の時に美嘉と顔を合わせており、さらに同じクラスだった事から運命の恋人だと信じ、一方的に激しいアプローチを続けている。美嘉に何度もふられたり、辛辣な言葉を掛けられたりしてもめげない、一度決めたら真っ直ぐ突き進む強さを持つ。 「最強JK@makoto」の名前でSNSに登録しており、フォロワーに美嘉の事を相談するなど頻繁に利用している。

迫田 美嘉 (さこた みか)

高校1年生の男子。ルックスが整っており、クールでミステリアスな雰囲気を漂わせている。私生活に面倒事を持ち込むのを嫌い、事なかれ主義を貫いている。特に女子を相手にする時は、何を言われても軽くスルーしている。高校入試で、となりの席にいた柿本誠が高熱により意識を失ったのを見て、騒ぎになるのが面倒だからと勝手に彼女の試験問題を解いてしまい、誠と共に首席で合格した。 誠からは、入試と合格発表で一緒になり、さらに同じクラスだった事から、運命の恋人だとして一方的に激しいアプローチを受けている。しかし美嘉は誠のようなタイプを軽蔑しているため、相手にしていない。生まれつき頭がいいと思われているが、実はコツコツと努力を積み重ねるタイプ。実母・迫田留美が思慮の浅い人間だったために、考えなしな人間を男女問わず「バカ」と呼び嫌っている。 しかし留美の事は嫌いになれず、ややマザコンの傾向がある。留美と二人で暮らしているが、留美が頻繁に家を空ける事からほぼ一人暮らしの状態が続いている。

林 伊吹 (はやし いぶき)

迫田美嘉と同じ中学校出身の現在高校1年生の男子。ただし通常時は女装をしており、柿本誠も最初は女子だと思って接していた。塾の夏期講習で美嘉と再会し、誠とも知り合いになる。昔から美嘉の事が好きだったため、誠とはライバル関係になったものの、気にせずに友好的に話し掛けてくれる態度に感激して親友になった。自分が男で恋愛対象も男だと知ってからも態度を変えずに付き合ってくれる誠に対し、次第に恋愛感情を抱くようになる。

遠藤 (えんどう)

高校1年生の女子で、柿本誠の友達。いつも誠、遠藤、愛莉の三人組で行動している。迫田美嘉とは直接会話をした事はないものの、中学時代からの顔見知り。世話焼きの一面があり、誠のフォロー役でもある。三人の中では一番大人びた容姿をしている。

愛莉 (あいり)

高校1年生の女子で、柿本誠の友達。いつも誠、愛莉、遠藤の三人組で行動している。迫田美嘉とは直接会話をした事はないものの、中学時代からの顔見知り。短めの前髪に太いフレームのメガネをかけるなど、個性的なファッションを楽しんでいる。

迫田 留美 (さこた るみ)

迫田美嘉の母親。10代で美嘉を出産しているため、とても高校生の息子がいるとは思えないほど若々しい。美嘉の父親とは離婚しており、現在はシングルマザー。思慮の浅い人物で、美嘉の父親をつくるという名目でさまざまな男性と交際し、幼い頃から美嘉を一人にしていた。SNSで木山浩二と出会い、再婚する事となる。

木山 浩二 (きやま こうじ)

出版社・学小館(がくしょうかん)に勤務している男性編集者。現在は少女漫画雑誌で人気漫画家を担当している。迫田留美とSNSで出会い、結婚を視野に入れた真剣な交際をしている。表向きは素朴で物腰柔らかな話し方をするが、心の内には強い信念を抱いている。

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