あらすじ
第1巻
麻布野高校に入学した朝永佑太は、部活を何にしようか迷っていたところで、ペットボトルロケットランチャーを小脇に抱えた湯川のぞみに出会う。物理学の実験だという彼女に付き合って見学する佑太だったが、のぞみはペットボトルロケットランチャーを暴発させ、窓ガラスを割ってしまう。のぞみと共に慌てて物理部の部室に逃げ込んだ佑太は、そこで物理部は部員がのぞみ一人しかいないと聞かされる。その話にほだされた文系男子の佑太は、自分にとって苦手な分野であるにもかかわらず、物理部に入部を決める。(第1話。ほか、14エピソード収録)
登場人物・キャラクター
朝永 佑太
麻布野高校に通う男子で、クラスは1年C組に在籍している。四則演算以外の計算式が生理的に受けつけないほどの根っからの文系男子ながら、湯川のぞみにほだされて物理部に入部する。それからはのぞみと行動を共にするようになり、恋愛感情を抱くようになる。物理部の実験には積極的に参加することはなく、部活ではマネージャーのような役回りを担っている。得意科目は現国と古典。
湯川 のぞみ (ゆかわ のぞみ)
麻布野高校に通う2年生の女子で、物理部の部長を務めている。朝永佑太が入部するまではただ一人の物理部員だった。物理マニアの理系女子で、どんなことも物理学に照らして考えてしまう。一方で国語が苦手で、特に読書感想文を書くのが大嫌い。
野依 桜 (のより さくら)
麻布野高校に通う2年生の女子で、化学部の部長を務めている。クールな性格の理系女子で、湯川のぞみとは友人同士。物理部が全国高校生ロケット大会に出場するための部員の頭数が必要になった際、のぞみから頼まれて化学部と兼部で物理部に入部した。プログラミングの知識が豊富で、ロケット作りにもその技能を生かしていた。
坂田 小町
麻布野高校に通う女子で、クラスは朝永佑太と同じ1年C組に在籍している。陸上部のエースで、性格も根っからの体育会系。物理学に興味があるわけではないが、ちょっとしたきっかけから湯川のぞみと親しくなり、のちに物理部が全国高校生ロケット大会に出場するための部員の頭数が必要になった際、のぞみから頼まれて陸上部と兼部で物理部に入部する。
牧野 研二
麻布野高校に通う3年生の男子で、生物部の部長を務めている。「アキレス」というペットの亀を溺愛している。物理部が全国高校生ロケット大会に出場するための部員の頭数が必要になった際、のぞみから頼まれて生物部と兼部で物理部に入部する。工学の知識が豊富で、それをロケット作りに生かしている。物理部唯一の3年生ながら、リーダーシップはまったくない。
伏見 怜子
麻布野高校に勤める若い女性教師。担当は物理で、物理部の顧問も務めている。1年の1学期にして物理学の授業についていけなくなった朝永佑太にマンツーマンで特別授業をしたが、その教え方は非常にスパルタ。のちに、全国高校生ロケット大会のことを佑太ら物理部員に教えた。
その他キーワード
全国高校生ロケット大会
モデルロケットを指定の高度まで打ち上げ、搭載した卵をパラシュートで割らずに地上に帰還させることを競う全国大会。火薬を使って、本物のロケットと同じ構造のロケットを打ち上げる。高校生五人一組で参加する。