概要・あらすじ
主人公山本一番星は、偏執的な妄想癖を持ったオタクの高校生。生身の女性を憎みフィギュアしか愛せない渡辺流星、眼鏡をかけた女性キャラを狂信的に奉じる宗教団体眼鏡っ子教団の教祖南雲鏡二、普段は気の弱い一般人だが暴力的な二面性を持つ松下吾郎ら、変態的なオタク仲間と共に、山本がトラブルを巻き起こす。
登場人物・キャラクター
山本 一番星 (やまもと いちばんぼし)
いわゆるオタクの高校生。とても強い妄想癖の持ち主で、日常のあらゆる出来事をアニメや漫画の女性キャラに結び付けて思考・行動する。「捨て猫を助けると、人間の美少女の姿になって恩返しに来る」「アニメの美少女キャラが自分の子供を身ごもっている」といった突飛な妄想を心の底から信じており、妄想のための活動を妨げる者に対して容赦なく襲い掛かる。 性格は唯我独尊、傲岸不遜。自分の目的を果たすためなら、容赦なく他人を犠牲にする外道だが、あらゆる萌えに精通した妄想戦士として、全国のオタクたちから尊敬を集めている。
松下 吾朗 (まつした ごろう)
主人公山本一番星のクラスメイト。流されやすい性格で、山本の行動につき合わされては、いつもひどい目に遭っている。これといった特徴のない、普通の男子高校生である自分自身にコンプレックスを抱いており、他人にそれを指摘されると心の中の扉が開かれ、暴力的な別人格「裏松下」が出現する。山本の妹山本毬藻といい仲になりかけているが、いつも山本に邪魔をされている。
渡辺 流星 (わたなべ りゅうせい)
主人公山本一番星の友人。山本とは中学生時代親友だったが、エロ本の購入を巡って争い絶交。以来終生のライバルとなった。生身の女性に異常な嫌悪感を持ち、美少女フィギュアしか愛せなくなってしまったピグマリオンコンプレックスの持ち主。複数のフィギュアを使っての一人芝居や、自分の垢を材料にした等身大フィギュア制作など、常軌を逸した愛情をフィギュアに注いでいる。
南雲 鏡二 (なぐも きょうじ)
主人公山本一番星の友人。眼鏡をかけた女性を奉じる宗教団体めがねっ娘教団の教祖。めがねを浸した「めがね酒」を愛飲し、めがねっ娘の減少を招くという理由でコンタクトレンズ製造工場を襲撃する真性のめがねフェチ。自分で眼鏡を制作することもでき、非常に高い技術を持っている。本職は高校教諭で、同僚の白鳥由利と付き合っているが、彼女は視力2.0の裸眼であり、南雲はなんとかして彼女に眼鏡をかけさせられないかと苦悩している。
巫女神 紅白 (みこがみ こうはく)
主人公山本一番星の友人。極度の巫女さんフェチ。巫女フェチの同朋によって構成された「巫女お庭番」を率いて「魔の森」に住みつき、日本に最後に残された「穢れ無き純真な巫女」を愛で、守り続けている。巫女さんを見るために「魔の森」に侵入した山本たちを敵と見なし、排除しようとするが、戦いの末に山本に敗れ、互いを認め合って友人となった。 それ以後は、時おり森を出て山本たちの集まりに参加し、巫女さんへの愛情を切々と語るキャラクターとなる。
黒崎 堕美泥 (くろさき だびで)
異常犯罪者になる可能性の高いフェチ人間を撲滅するため、政府から派遣された「日本国政府フェチ撲滅特殊工作員」。オタクやフェチ人間を撲滅するためなら武力行使も辞さない強硬派で、山本一番星らと敵対する。本来の職業は少女漫画家で、全国の少女たちに夢を与える作品を描いていたが、自分の漫画の影響で異常犯罪が起きたことからフェチ人間を憎み、撲滅することを誓った。
高橋 楓 (たかはし かえで)
主人公山本一番星のクラスメイト。三つ編みに眼鏡、天然ボケな性格と、萌え要素に溢れていたため、転校早々山本に目をつけられ、たびたび酷い目に遭わされることになる。イメチェンを図って眼鏡からコンタクトにしたときなどは山本に蹴り飛ばされて耳から血を流す重傷を負った。
白鳥 由希 (しらとり ゆき)
南雲鏡二と同じ高校に勤める教員で、南雲の彼女。南雲が眼鏡フェチの変態であることを知り、彼を更正させようと奮闘する。真面目で世話焼きな性格。空手三段の武闘派で、南雲が変態行為を働くと容赦なく鉄拳制裁を加えるが、決して彼を見捨てることはない。
六天灰夢 クララ (ろってんはいむ くらら)
異常犯罪者になる可能性の高いフェチ人間を撲滅するため、政府から派遣された「日本国政府フェチ撲滅特殊工作員」。前任の黒崎堕美泥に代わって新たに派遣されてきた工作員であり、秋葉原を訪れていた山本一番星たちを襲撃、オタクとフェチ人間の更正施設である「妄想刑務所」に収監した。子供の頃に子役をやっていたが、山本の何気ない一言がきっかけでロリコンオタクたちに目をつけられ、それ以来フェチ人間を憎むようになった。
山本 毬藻 (やまもと まりも)
主人公山本一番星の実の妹。しっかり者だが、少し甘えん坊なところもある普通の中学生。あらゆる萌えに精通する山本が、唯一「妹萌え」だけ理解できないのは、実妹である彼女の生態をリアルに知っているからだとされている。兄を含め、変人ばかりの家族に囲まれて育ったため、「普通」の人である松下吾郎に新鮮さを感じ、恋心を抱くようになる。
竜巻 桜子 (たつまき さくらこ)
主人公山本一番星の後輩。山本が捨て猫に傘をかざす姿を見てその優しい姿に打たれ、彼に恋心を抱く。積極的な性格で、さまざまなコスプレをして迫るなど、山本に果敢なアピールを試みるが山本からは「売れない若手芸人みたいなハイテンションが不愉快」と評され、まるで相手にされていない。
雨宮 真綾 (あまみや まあや)
異常犯罪者になる可能性の高いフェチ人間を撲滅するため、政府から派遣された「日本国政府フェチ撲滅特殊工作員」。めがねっ娘フェチを絶滅させるため、全身に鎧をまとって「コンタクト大将軍」となり、南雲鏡二率いるめがねっ娘教団を壊滅させようとした。彼女自身がめがねっ娘であり、自分を萌えの対象として不快な目で見てきためがねっ娘フェチたちに、激しい憎しみを抱いている。
集団・組織
めがねっ娘教団 (めがねっこきょうだん)
『妄想戦士ヤマモト』に登場する宗教団体。教祖の南雲鏡二を筆頭とし、眼鏡をかけた女性を崇め奉り、偏執的な愛情を注ぐことが主な活動。あくまでフェチの集団であり、めがねっ娘たちに向ける視線もいかがわしいものであるため、当のめがねっ娘たちからは忌み嫌われている。教団員たちは皆紫色のローブをまとい、背中には自らの愛するめがねっ娘キャラの名前を書く。