妖怪の飼育員さん

妖怪の飼育員さん

藤栄道彦の代表作の一つ。妖怪と人間が共存する「西東京妖怪公園」を舞台にしている。突如として海外からやってきた妖怪たちが牙を剥き始める中、妖怪医師の陸奥吾郎や先輩たちの助けを借りながら、妖怪の育成や展示方法に日々奮闘する新人飼育員の鳥月日和が、彼らとの共存を模索する姿を描いたファンタジーコメディ。基本的に1話完結で、毎回一つの妖怪に焦点を当てている。新潮社「くらげバンチ」で2015年3月から2025年2月にかけて連載の作品。

正式名称
妖怪の飼育員さん
ふりがな
ようかいのしいくいんさん
作者
ジャンル
お化け・妖怪
 
ギャグ・コメディ
レーベル
バンチコミックス(新潮社)
巻数
全15巻完結
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舞台となるのはユニークな妖怪園

新人飼育員の日和が勤務する「西東京妖怪公園」は、その名の通り妖怪のみを展示するユニークな妖怪園。日本国内はもちろん、世界各国にも同様の妖怪園が存在している。園内には多種多様な妖怪が展示されており、連日多くの見物客で賑わう人気スポットとなっている。妖怪たちの価値観や生活様式は人間に似ているものの、あくまで似て非なる存在として描かれる。本作では、彼らと人間を対比させることで、ふだんは当たり前のように受け入れている社会通念や倫理観を、逆説的に浮き彫りにしていく。

種族を超えた共存と新人飼育員の挑戦

「西東京妖怪公園」では、動物のような愛らしさを持つ「すねこすり」や、人間が妖怪化した「二口女」、さらには人の心を読み取る能力を持つ「さとり」など、多彩な妖怪たちが展示されている。日和たちの尽力によって共存の環境は保たれているものの、人間をはるかに超える知能を持つ「烏天狗」や、気性の激しい神話の存在「ケンタウロス」などが火種となり、時には種族の壁を越えた深刻なトラブルに発展することもある。こうした種族間の抗争や騒動に、新人飼育員の日和が立ち向かい、解決へと導いていく。

西東京妖怪公園を襲う中国妖怪たち

狐の妖怪「九尾」が飼育員の一人である直穂梨に化けて「西東京妖怪公園」へ潜入し、さまざまな事故を引き起こした事件をきっかけに、「一目五」や「刑天」「太歳」といった中国の妖怪たちが現れ、西東京で地域住民にも危険が及ぶ大事件が次々と発生する。西東京妖怪公園に展示されている烏天狗・青北風の救援要請を受けた日和の機転により、一度はこれらの妖怪たちを退けることに成功するが、突然の襲撃の真の原因は依然として謎のままである。その真相を探りながら、海外の妖怪たちと繰り広げるバトルが、本作最大の見どころとなっている。

登場人物・キャラクター

鳥月 日和 (とりつき ひより)

「西東京妖怪公園」に勤務する飼育員の女性。猫耳と耳当てがついたボーダー柄のニット帽がトレードマーク。独特の感性を持ち、妖怪たちに好かれやすい体質の持ち主で、臆病な「すねこすり」や意思表示が苦手な「小豆あらい」など、妖怪たちの秘めた内心を引き出すことに長(た)けている。また、その生態を活かした展示方法を提案する企画力にも優れている。ふだんは穏やかでのんびりとした性格だが、実は意外にもサディスティックな一面を隠し持っている。

陸奥 吾郎 (むつ ごろう)

「西東京妖怪公園」に勤務する妖怪医師の男性。ドレッドヘアで、目の下には濃い隈(くま)が刻まれている。海外での活動経験も豊富で、妖怪の性質に関する知識は飼育員たちをはるかに凌駕している。日和に対しては飼育員としての素質を認めつつも、同時に「バカで扱いやすい」と考えている節がある。「餓鬼」たちが待遇改善を求めた際には、困惑する日和たちをよそに、その豊富な知識を活かしてスマートに問題を解決した。

書誌情報

妖怪の飼育員さん 全15巻 新潮社〈バンチコミックス〉

第1巻

(2015-12-09発行、978-4107718563)

第2巻

(2016-12-09発行、978-4107719393)

第3巻

(2017-11-09発行、978-4107720238)

第12巻

(2022-10-07発行、978-4107725370)

第13巻

(2023-06-08発行、978-4107726124)

第14巻

(2024-04-09発行、978-4107727046)

第15巻

(2025-06-09発行、978-4107728449)

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