妹 -あかね-

妹 -あかね-

血の繋がっていない兄妹の恋と葛藤をコミカルに温かく描く恋愛ドラマ。「週刊ヤングジャンプ」に平成12年から平成15年にかけて連載された。全148話でコミックスは全14巻になり、第8巻からはタイトルに「2nd.season.」と付き、カバーデザインが一新されている。第8巻には「週刊ヤングジャンプ増刊・別冊ヤングジャンプ」H13年5/5日号に掲載された星野まりなが1日だけ雨宮慎平の妹になる番外編「妹-あかね-side B」、第11巻には「週刊ヤングジャンプ増刊」H14年7/25日号に掲載された雨宮あかねが対凶悪犯罪撲滅用ポリスロイドAKANEとなる番外編「メカっ娘。妹あかね」、第12巻には「週刊ヤングジャンプ増刊・漫革」H14年9/25日号に掲載された西部劇の番外編「妹あかね1860Special」を収録している。

正式名称
妹 -あかね-
ふりがな
いもうと あかね
作者
ジャンル
ラブコメ
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概要・あらすじ

18歳の雨宮慎平は、中学を卒業して以来、高岡自動車整備工場で必死に働き、ようやく100万円を貯めることに成功する。それは両親を亡くして伯母の加代子のもとに預けられていた、たった1人の家族、義妹の雨宮あかねを呼び戻し、2人で暮らすための資金だった。再会したあかねは、美しい少女に成長していたが、学校で教師に目を付けられている問題児だった。

最初は荒れていたあかねも、自分のために必死な兄の姿を見て徐々に心を開き、昔どおりの仲良い兄妹の暮らしが始まる。やがて、あかねは慎平を1人の男性として好きだと、思いを告白する。慎平もあかねのことを何よりも大事に思っていたが、あかねのことを母と義父から預かった大事な妹だと考え、自分の気持ちに素直になれないでいた。

登場人物・キャラクター

雨宮 あかね (あまみや あかね)

女子高校生。小学2年生の8歳の頃に父親が再婚し、再婚相手だった雨宮瞳の息子の雨宮慎平の義妹になる。ロングストレートの茶髪に瞳の大きな美人で、スタイルも抜群。厳しい環境で育ったため言動に荒っぽいところもあるが、根は優しい女の子。頭もいいが、手先は不器用。両親を亡くし、伯母の加代子のところに3年間引き取られていたが、生活資金を貯めて迎えに来た義理の兄・慎平とともに暮らすことになる。 当初はおせっかいな慎平を疎ましく思っていたが、自分のために懸命な兄に徐々に心を開いていき、1人の男性として好きになる。高2の時のスリーサイズは、上から89・58・86。

雨宮 慎平 (あまみや しんぺい)

高岡自動車整備工場で働く18歳の男の子。小学5年生の11歳の時に、母親の再婚で雨宮あかねと兄妹となる。中学生の頃に母親を亡くし、家族はあかねのみとなる。中学を卒業後は高岡自動車整備工場で働いて3年間で100万円を貯め、伯母の加代子に預けていたあかねを引き取り、ともに暮らし始める。短髪でパッとしない風貌のうえ学もないが、妹を思いやる気持ちは強い。 あかねからは「兄貴」、あかねの機嫌がいい時は「お兄ちゃん」や「慎平」と呼ばれるが、「サル」呼ばわりされることもある。車の整備士になるのが子供の頃からの夢。唯一の家族となった義妹・あかねを立派に育てることを第一としていたが、あかねを1人の女性として愛していることに気づく。誕生日は7月19日。

雨宮 瞳 (あまみや ひとみ)

雨宮慎平の実母で、雨宮あかねの義母。ショートカットの髪型で心優しく美しい女性。再婚後すぐに夫の雨宮圭一を事故で失い、女手ひとつで苦労して慎平とあかねを育てるが、朝から晩まで働きどおしで体を壊し、病気で他界した。

雨宮 圭一 (あまみや けいいち)

雨宮あかねの実父で、雨宮慎平の義父。雨宮瞳と再婚するが、まもなく交通事故で他界している。雨宮一族は裕福だったが、雨宮圭一が一族の反対を押し切って瞳と再婚したため、勘当されている。

加代子 (かよこ)

雨宮慎平の伯母。「ローズ」という美容室を経営しており、生活は苦しいながら雨宮あかねを引き取って3年間育ててくれた優しい女性。自宅兼美容室には加代子のヒモが居座っている。あかねからは別れるように言われているが、加代子自身はいつか彼がまっとうになってくれると信じている。

加代子のヒモ (かよこのひも)

加代子の自宅兼美容室に居座るヒモ。仕事もせずに酒びたりで、借金して競馬狂いという絵に描いたようなクズ。同居する雨宮あかねに毎日殴る蹴るの虐待を加えていた。借金のかたとして、あかねを風俗店に売り飛ばしたうえ、雨宮慎平のお金をネコババしようとする。

高岡 (たかおか)

高岡自動車整備工場を経営するオジサン。雨宮瞳が苦労して雨宮慎平と雨宮あかねを育てたことを知っており、瞳の死後は慎平を自分の工場で雇って面倒を見て、一人前にしてくれた人情の厚い人物。工場の経営は苦しい。

(てつ)

高岡自動車整備工場で働く男の子。雨宮慎平の後輩。キャップを横にかぶり、ダブダブのTシャツとズボンというBボーイスタイルのファッション。雨宮あかねに惚れており、勇気を出して告白する。

アキラ

高岡自動車整備工場で働く男性。雨宮慎平の先輩。リーゼントにイチゴのような鼻、へちまのような輪郭でアロハシャツを着ている。自称「ジゴロのアキラ」。スケベで、雨宮あかねのことを口説こうと狙っている。

(でん)

高岡自動車整備工場で働く男性。雨宮慎平の先輩。スキンヘッドに髭面で胸毛の生えた体格のいい兄貴分。とても無口で強面だが、ぬいぐるみや人形を使った腹話術で話すようなお茶目な人物。腹話術で使う人形は「まもる君」と言う名前で、キャバクラでも大人気。さらには「まもる君」をラジコン操作で動かし、女性に花束を渡すこともある。

ミオ

雨宮慎平の幼なじみ。慎平と鉄が通うバー「9 SOULS」で働いている。露出の高い服と、パイナップルのような髪型の黒ギャルで、黒人と結婚するのが夢。口癖は「FUCK」。面倒見のいい姉御肌で、慎平とケンカして家を出た雨宮あかねを家に泊めてあげることもある。喫煙者。

雨宮 聖人

雨宮あかねのいとこにあたる男性。父親の経営する会社の副社長を務めるボンボン。貧乏人を見下した態度で性格も悪く、あかねにだけは親しげに話しかけてくる。雨宮慎平からあかねの星和女子学院への入学費100万円を貸してほしいと頼まれる。

校長 (こうちょう)

雨宮あかねが編入することになった超お嬢様学校・星和女子学院で校長を務める男性。お金持ち優遇という学校のイメージを打ち消すための宣伝材料として、両親のいない貧しい子を入学させるため、あかねの入学を許可する。

教頭 (きょうとう)

星和女子学院で教頭を務める女性。貧乏人を毛嫌いしており、雨宮あかねの入学を手段を選ばず阻止しようとする。入学阻止に失敗した後も、猫皮を使ってあかねを退学させようとしている。

猫皮 (ねこがわ)

星和女子学院の男性教師。教頭の差し金で、編入して来た雨宮あかねの担任となる。政財界に通じている教頭の父兄に自分を紹介してもらうことを見返りに、あかねを退学させようとする。

小野寺 (おのでら)

星和女子学院の男性教師で学年主任。星和女子学院の教師の中で数少ない雨宮あかねの味方。編入試験であかねが教頭から妨害された時も、助け出した。

一条 麻耶 (いちじょう まや)

星和女子学院の生徒。母親は学院の役員、父親は国の偉い人で、学院の女王様的存在。星野まりなをいじめて楽しんでいる。クラスの誰も逆らえないが、雨宮あかねだけは思い通りにできないでいる。

星野 まりな (ほしの まりな)

星和女子学院の生徒。ピンクのショートカットでヘアバンドをした女の子。身長145センチで、ノロマでドジとクラスの子からバカにされている。一条麻耶からも目を付けられており、ペットやオモチャとして扱われている。星和女子学院で最初の雨宮あかねの友達になる。3年間を通じて、あかね、月島絵美梨の3人組はかえがえのない友達となる。 鈍感なところがあり、あかねの雨宮慎平への恋心にまったく気づかなかった。

チャコ

雨宮あかねが出会った可愛い子犬。駅前のクリーニング屋で飼われていたが、倒産して引っ越しの際に置いていかれたことで、雨宮家で飼われることになる。泣き声は「アン! アン!」。月島絵美梨からは「チビ」と呼ばれていた。あかねによってよくコスプレさせられており、どこへ行くにも一緒。

水森 菜々子 (みずもり ななこ)

音大生の美しい女性で、大病院のお嬢様。年齢は19歳。雨宮あかねにチャコの飼い主になってくれないかと頼んだことから雨宮慎平と知り合い、次第に心を惹かれていく。バイオリンコンクールで優勝するほど才能があるが、心臓が弱く、激しい運動は禁じられている。

月島 絵美梨 (つきしま えみり)

星和女子学院の生徒。青色の長髪で、眼鏡をかけた美女。学院のテストはいつも1位で、全国模試も第3位の秀才だが、真面目一筋で校則に厳しく雨宮あかねの口紅や星野まりなの香水を注意する。一人っ子で、父親は月島部品工場を営んでいるが、経営に苦しんでいる。実は格闘ゲームオタク。あかねの雨宮慎平への恋心を知り、密かに応援している。

メグ

雨宮あかねの住むアパートの隣の部屋に住んでいる小学1年生の女の子。水商売をやっている派手な母親カオルと二人暮らし。母親が夜の仕事のため、家に1人でいることが多く、寂しい思いをしている。チャコのことが大好き。

大輔 (だいすけ)

雨宮あかねがアルバイトを始めたファミリーレストラン「ティンカーベル」の厨房で働く男性。茶髪でロンゲのイケメン。ケンカで高校を退学になったことから、弟の洋輔が東大に合格するよう希望している。あかねと雨宮慎平に血の繋がりがないことを見抜いた鋭い観察力の持ち主。

洋輔 (ようすけ)

大輔の弟。兄である大輔の期待を受け、東大合格を目指しているが、勉強に身が入らず、電車で雨宮あかねに痴漢行為を働く。あかね達に1日デートをしてもらい、勉強への意欲を取り戻した。

前田 鈴 (まえだ すず)

雨宮慎平と鉄が利用する「だるま食堂」で働く16歳の娘。青森から1人で出稼ぎに来ており、訛りがある。実家はりんご農家で、中1の弟、「雪」という名の12歳下の妹がいる。妹の体が弱く、治療費を稼ぐために親戚の食堂で働いているが、ドジで店主からよく叱られている。食堂の給料だけでは治療費が足らず、おさわりパブ「イブニング娘」で働き始める。 おさわりパブでの名前は「リリーちゃん」。自分を心配してくれる慎平に好意を抱く。

(もも)

前田鈴と同郷の友人。美容師で、アパートで一人暮らしをしており、「だるま食堂」を出た鈴を居候させてあげている。ギャル風の見た目ながら、友達思いの優しい女の子。散らかしっぱなしだった部屋を片づけてくれる鈴に感謝し、鈴の恋路を応援している。働いてばかりで奥手な雨宮慎平のことを「与作」と呼ぶ。

チャパティ

日本で公演中のインド大サーカス団に所属する褐色の美少女。綱渡りの天才と言われる16歳の天才少女。日本が大好きでコギャルに興味があり、星和女子学院に忍び込んで雨宮あかねの制服や携帯電話を持って行ってしまう。祖母が日本人のクォーターで、日本語や日本の文化を祖母から学んだ。8人兄弟の末っ子。

チャイ

チャパティが連れ歩いている子象。スケベで、星和女子学院に忍び込んだ際は、着替え中の月島絵美梨のお尻を鼻で触っていた。街でも女の子のスカートをめくったりするが、ジャージ姿の女子には興味を示さない。

一条 恵理子

雨宮あかねの実母。世界的なジュエリーデザイナーで、現在はイタリアのミラノに在住している。24歳の時に銀行マンだった雨宮圭一と結婚し、25歳であかねを出産後、29歳で離婚している。黒い長髪のウェーヴヘアーで、あかねにそっくりな美人。ジュエリーデザインの仕事を優先してあかねを放ったらかして圭一との関係が険悪になり、最終的にあかねよりも仕事を取った。 12年もの長い間会っていなかったあかねを取り戻すため来日する。あかねが生まれる前に、茜色の夕空を見て、女の子だったら「あかね」と名前を決めていた。

(たちばな)

一条恵理子の日本での顧問弁護士。眼鏡をかけたショートカットの美女で、タイトスカートやスーツ姿でいることが多い。高岡自動車整備工場を訪れ、雨宮慎平に恵理子が雨宮あかねの親権を取り戻したがっていることを伝えた。

嵐山 (あらしやま)

星和女子学院陸上部の特別コーチを務める男性。元オリンピック陸上代表候補選手で、女好きのプレイボーイという噂がある。雨宮あかねに目をつけ、口説くために陸上部に勧誘する。アキラとは同じ小学校の出身で、教室でよくウンチをもらしていたため「ウンチ君」と呼ばれていた。

(あや)

兄の店だった横浜の中古車販売店「ガレージK」を引き継いだ女性。中古車修理の年間契約を高岡自動車整備工場と結び、雨宮慎平が担当になる。ショートカットの美人で、酒癖がやや悪い。マンション暮らしで、「教授」という名のミミズクを飼っている。柔道4段の腕前。仕事一筋の慎平に密かに「与作」というあだ名を付ける。

悦子 (えつこ)

「ガレージK」の従業員で彩を支えている女性。そら豆のような輪郭で眼鏡をかけた飾り気のない人だが、悪い人ではない。怒ると名古屋弁のようなしゃべり方になる。

黒澤 レイ (くろさわ れい)

雨宮あかね、雨宮慎平と幼なじみの女の子で、あかねと同い年。高校生だが、水商売向きの性格で「黒猫」というパブでアルバイトをしている。店での源氏名は「あかね」。ソバージュをかけた黒髪を伸ばし、大きなリボンを付けている。関西弁で話す、元気で明るい子。幼い頃は、雨宮瞳を母親のように慕っていた。あてつけにあかねの目の前で慎平のファーストキスを奪うが、その後はあかねの恋路を応援する。 黒猫をよく連れている。

メイメイ、ミンミン

黒澤レイの知り合いで、エステティシャン見習いの女の子。メイメイは丸眼鏡をかけて黒髪を両サイドで編んでおり、ミンミンは黒髪を両サイドでお団子にしている。2人とも中華服姿で、語尾に「スリム」を付けて話す。綺麗になりたいと言った雨宮あかねのために、レイが紹介し、あかねの家でオイルマッサージを行う。メイメイ、ミンミンともにレズで、あかねは危うくいたずらされそうになる。

図書館の青年 (としょかんのせいねん)

雨宮あかねが図書館で知り合った眼鏡をかけた青年。ちょっとドジなところがあるが、優しそうな人物。あかねの父親である雨宮圭一に顔が似ているため、あかねから親近感をもたれており、相談もよく受けている。

相原 (あいはら)

スタイリスト志望の15歳の女の子。小さな眼鏡をすこしずらしてかけ、ふわりとした髪を両サイドで軽くしばっている。雨宮あかねの美貌に心を奪われ、あかねをドレスアップすることを夢見ている。黒澤レイの仲介であかねのスタイリストとなり、あかねのことを「あかね様」と呼ぶ。

SOUL (そおる)

ミオと伝の間にできた男の赤ちゃん。誰も2人が交際していることを知らなかったが、ミオが妊娠したため、皆に祝福されて結婚しSOULが生まれた。出産には伝とともに雨宮あかねも立ち会った。

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