あらすじ
第1巻
ある日の授業中、堂本逢司は相川姫乃から手紙を渡される。不思議に思った逢司がさっそく内容を確認すると「放課後に体育館の裏に一人で来るように」というものだった。姫乃が自分を人気のない場所に呼び出し、暴力を振るって危害を加えてくるのではないかと恐怖を覚える。そして放課後、鍋などで完全武装した逢司の前に、頰を赤らめた姫乃が現れる。(第1話。ほか、9エピソード収録)
第2巻
相川姫乃が、コンビニエンスストアでフルーツジュースを買おうとしていたところ、そこに堂本逢司も来店。姫乃はフルーツジュースが子供っぽいと思われるのを恥ずかしがり、高価なグリーンスムージーを購入するが、まったくおいしいとは思えなかった。一方の逢司は、これまで飲んだことのない高価なグリーンスムージーに興味を覚える。それを受けて姫乃は自分のグリーンスムージーを逢司に差し出し、さり気ない間接キスに胸をときめかす。(第12話。ほか、9エピソード収録)
登場人物・キャラクター
相川 姫乃 (あいかわ ひめの)
4年2組に在籍するかわいらしい容姿の女子小学生。ませた言動が多く、堂本逢司に片思いをしている。ドラマや映画などで聞きかじったセリフや恋愛テクニックを駆使して逢司にアプローチを繰り返すものの、相手が小学生男子のためにまったく伝わらない。相川姫乃自身はもう子供ではないと思っているが、学校帰りに友達とはしゃぐ姿は小学生そのもの。正義感が強く、悪ふざけやルール違反をする生徒に対しては非常に厳しく接する。
堂本 逢司 (どうもと おうじ)
4年2組に在籍する男子小学生。周囲からは「オージ」と呼ばれている。ごく一般的な少年で、アニメやゲーム、虫取りが大好き。中でもゲームの「ポケデビ」に夢中で、キャラクターグッズを多数所持している。相川姫乃から恋心を寄せられていることにはまったく気づいておらず、自分には理解できない言動が多いと、むしろ姫子に恐怖心を抱いている。恋愛には目覚めていないため、女性にはまったく興味がない。
高岸 翼 (たかぎし つばさ)
4年2組に在籍する女子小学生。非常に活発な性格で、ゲーム「ポケデビ」の大ファンなこともあり、女子よりも男子と遊ぶ機会が多い。また、男子からは女子扱いされておらず、性別を超えた友情を築いている。高岸翼自身も周りの男子も気にしていないが、美少女と呼べるほどの容姿を持つ。一時は相川姫乃から堂本逢司が好きなのではないかと警戒されていたが、その疑いはすぐに晴れ、以降は姫乃と交流を深める。恋愛には目覚めていないため、男性にはまったく興味がない。
野々原 りん (ののはら りん)
堂本逢司の親戚の少女で、年齢は8歳。幼い頃から逢司に懐いており、将来は結婚すると言い張っている。逢司と街を歩いていた際に相川姫乃と出会い、以降は逢司を巡る恋のライバルとなる。
相川 梓 (あいかわ あずさ)
相川姫乃の姉。周囲の男性からモデルとカンちがいされるほどの美貌と、抜群のスタイルを誇る。喫茶店でアルバイトをしており、美女店員がいる店と地域で噂になっている。姫乃が堂本逢司に片思いをしていることを知っているため、デートのきっかけを作るなどさりげなく応援している。好きな食べ物はアイスクリーム。
堂本 一崇 (どうもと いちたか)
堂本逢司の兄。眼鏡をかけ、地味な容姿をしている。女性からモテないことを自覚しており、逢司が相川姫乃、高岸翼と親しくしていることをうらやましく感じている。恋愛経験はないものの、姫乃が逢司に片思いをしているのを見抜いており、姫乃のいじらしさに打たれ、ひそかに応援している。女性からはモテないが、小学生男子からは慕われている。趣味はゲームで、外出先でもつねにプレイしている。
夏目 美雪 (なつめ みゆき)
相川姫乃たちが通う小学校の女性教師。姫乃の4年2組を担任している。独身で、年齢は29歳。サバサバした性格なことから、生徒たちから信頼を寄せられている。姫乃から、堂本逢司の恋愛相談をされることもある。
轟 拳児 (とどろき けんじ)
相川姫乃たちが通う小学校の男性教師で、年齢は31歳。生徒思いの先生ではあるものの、その熱意が空回りしてしまうことが多い。校内肝試し大会では、凝った造形の着ぐるみでお化け役として参加し、相川姫乃が泣いてしまうほど怖がらせていた。
その他キーワード
ポケットデビル
堂本逢司や高岸翼が大好きなカードゲーム。小学生を中心に人気が高く、アニメ映画化やキャラクターグッズ化もされている。略称は「ポケデビ」。