概要・あらすじ
桜真彦は、ロック同好会に所属する高校生。ビジュアル系バンド・「WILLOW」でボーカルを担当するが、ステージ上に上がると棒立ちの姿勢で歌うため、他のメンバーからひんしゅくを買っている。宝塚マニアだった祖母の死後、ふと我に返った真彦は、自分が宝塚を観劇していたことに気づく。過去のトラウマに呪縛された男子高校生が、この世の未練で成仏できない祖母の霊に憑依されたことでトラウマを克服し、宝塚ファンになるまでを描いたコメディ短編。
登場人物・キャラクター
桜 真彦 (さくら まさひこ)
ロック同好会に所属する高校生。ビジュアル系バンド・「WILLOW」でボーカルを担当する。ステージ上では直立不動の棒立ち姿勢で歌い、他のメンバーのひんしゅくを買う。原因は幼少時の体験に遡るが、当人である真彦は思い出せない。過去のある事件をきっかけに宝塚嫌いとなり、亡くなった宝塚マニアの祖母を「くそババア」と呼ぶ。 祖母の死後、何かに取り憑かれたように宝塚に通い始める。
柚子原 (ゆずはら)
桜真彦と同じロック同好会に所属する高校生男子。ビジュアル系バンド・「WILLOW」でドラムを担当する。オカルトマニアで霊感が強い。「WILLOW」ではメンバーのメイクも担当している。
亜月 (あづき)
桜真彦と同じロック同好会に所属する高校生男子。ビジュアル系バンド・「WILLOW」でベースを担当する。「WILLOW」が客にウケないのは、真彦の棒立ちスタイルボーカルに原因があると考え、新ボーカルに名乗りを上げる。
尼僧 (にそう)
真彦の祖母とは長年の宝塚友だち。毎月の公演にいっしょに通う仲だった。
真彦の祖母 (まさひこのそぼ)
桜真彦の祖母。50年来の宝塚マニア。宝塚の公演を見に行って倒れ、そのまま帰らぬ人となった。尼僧とは長年の宝塚友だちで、毎月の公演にいっしょに通っていた。昔、宝塚の音楽専門学校を受験したこともある。幼少時の真彦とは仲がよく、宝塚公演にもいっしょに連れて行ったが、ある事件をきっかけに嫌われた。