あらすじ
第1巻
群れから離れたもぐらコロッケは、クリスマスの夜も群れに戻らず、洞穴の中で一人寂しくもぐらコロッケのうたを歌っていた。すると、洞穴の入り口からユニコーンとバイコーンが現れ、群れから離れたもぐらコロッケの歌を絶賛する。気をよくした群れから離れたもぐらコロッケは、ユニコーンとバイコーンと共にひとしきりもぐらコロッケのうたを歌うが、その最中、二人からタコの被り物をかぶせられてしまう。群れから離れたもぐらコロッケは突然のことに驚きつつも、すぐに楽しくなり、現れたお城に住むくまと四人で、お城へと入っていく。そして、カニとの決闘役を演じることで、お城の住人たちから高い人気を集めるようになった。一方、もぐらコロッケのサンタクロースは、自分ツッコミくまやパグと共に群れから離れたもぐらコロッケの行方を探していた。そこにチュパカブラが現れ、彼らにタコ焼きを振る舞いつつ、群れから離れたもぐらコロッケが現在、お城にいることを知らせ、さらにチンチラを伴ってお城に案内する。こうして、もぐらコロッケのサンタクロースと群れから離れたもぐらコロッケは再会を果たすが、現在の状況に満足している群れから離れたもぐらコロッケは、もぐらコロッケのサンタクロースを追い出そうとする。そこでもぐらコロッケのサンタクロースは、Skypeを使って仲間たちからのメッセージを伝え、これに心を動かされた群れから離れたもぐらコロッケと和解する。これをよしとしないユニコーンとバイコーンは、お城に住むくまと共に、帰ろうとするもぐらコロッケのサンタクロースや群れから離れたもぐらコロッケ、自分ツッコミくまやパグたちを落とし穴の罠にはめようとする。しかし四人は、チュパカブラの助太刀によって事なきを得て、彼とチンチラによって「サイゼリヤ」まで送り届けられた。四人はサイゼリヤでフォッカチオなどの味を楽しみつつ、一通りの食事を済ませる。そして、もぐらコロッケのサンタクロースと群れから離れたもぐらコロッケは群れへと戻り、喜ぶ仲間たちと共に、もぐらコロッケのうたを高らかに歌うのだった。(エピソード「もぐらコロッケのうた2」。ほか、22エピソード収録)
関連作品
漫画
本作『自分ツッコミくまの本 もぐらコロッケのうた』の関連作品として、ナガノの『MOGUMOGU食べ歩きくま』と『自分ツッコミくまの本2 もぐらコロッケのゆめ』がある。『MOGUMOGU食べ歩きくま』は、本作の主人公でもある自分ツッコミくまがさまざまな実在する場所に赴き、グルメ情報を紹介するという内容で、自分ツッコミくまのほかにも、もぐらコロッケと似た容姿を持つ「もぐら」が登場する。『自分ツッコミくまの本2 もぐらコロッケのゆめ』は、本作の続編に該当し、自分ツッコミくまやパグなどのキャラクターが引き続き登場するほか、新たに海にあこがれるもぐらコロッケが登場する。
登場人物・キャラクター
自分ツッコミくま
白くて丸い、性別不明の熊。パグと大のなかよしで、よくいっしょに遊んだり、探検などに興じている。一方で、マレーグマから気に入られているものの、時おり見られる彼の物騒な言動や、威圧感に満ちた仕草から苦手意識を持っている。好奇心旺盛な性格で、色々な場所に出向いている。その影響から、どんぐりに連れられた湖の底で、ラップ調の「どんぐりころころ」を歌わされるような未知の体験をすることが多く、適応力にも長けている。その反面、行きつけのコンビニエンスストアにもちきんちゃくが発生した時や、群れから離れたもぐらコロッケを探すためにお城の中に侵入した時は怖がるなど、用心深い一面や、洗顔を行う際にパグのしわの隙間の手入れを手伝ったり、もぐらコロッケにアイスを譲り渡すなど、優しい一面も持つ。パグといっしょにさまざまなレストランを渡り歩いたり、新発売された料理やお菓子をいち早く買いに行ったりと、食べることが大好き。もぐらコロッケのうたを常日頃から聞かされているため、もぐらコロッケたちが歌っている場面に出くわしても、今はさしたる興味を示さない。しかし、もぐらコロッケに対しては少なからず仲間意識を持っており、クリスマスの夜には、もぐらコロッケのサンタクロースからの依頼を受けて、彼やパグ、かつていっしょにラーメンを食べたチュパカブラやチンチラと協力し、群れから離れたもぐらコロッケを探してお城へと向かい、そこで自分と瓜二つのお城に住むくまと遭遇する。
お城に住むくま
自分ツッコミくまと瓜二つの容姿で、性別不明の熊。姿を現す時や歩く時に「ヌンヌン」と、独特な音を立てる癖を持つ。ふだんはお城に住んでおり、よくユニコーンとバイコーンと行動を共にしている。また、自分ツッコミくまと異なり表情をいっさい変えないなど、どこか不気味なところがある。自分ツッコミくまに対しても特に仲間意識のようなものは持っておらず、彼がユニコーンとバイコーンと敵対した時は、彼らと結託して、自分ツッコミくまや彼と同行していたパグ、もぐらコロッケのサンタクロースを落とし穴の罠にかけようとした。このように、得体の知れないところや容赦ないところから、同じお城に住むチュパカブラからも恐れられている。
パグ
名前のとおり、パグのような性別不明の犬。額に複数のしわがあり、洗顔する際にはコットンを使ってしわの手入れを行なっている。自分ツッコミくまとは大のなかよしで、よくいっしょに食事に出かけたり、コンビニエンスストアで買い物をしている。しかし、買い物に向かった先ではもちきんちゃくの事件に巻き込まれたり、チュパカブラの気まぐれで囚われてしまうなど、揃って災難に遭うことも多い。二人で「くら寿司」を訪れた時も、ウロボロスの干渉によって店内が無限くら寿司に変容し、時が流れなくなったことにただ一人気づき、無限に繰り返す時間を延々とさまよい続ける羽目に陥る。しかし、ウロボロスが歌っていた、中島みゆきの「時代」の替え歌どおりの順番でお寿司を食べたことで時の円環を抜け出し、無限くら寿司をもとのくら寿司に戻すことに成功するなど、機転のよさを活かして窮地を脱することも少なくない。
大型犬
サモエドのような性別不明の犬。自分ツッコミくまやパグより一回り大きく、もぐらコロッケたちからは巨人のように認識されている。もぐらコロッケにエサを分けてあげるなど、心優しく世話好きな性格をしている。愛用しているエサはもぐらコロッケのあいだでも評判がよく、寝込んでいた王冠を被ったもぐらコロッケが、あまりのおいしさに飛びあがったほど。そのほか、ピクニックをするもぐらコロッケを筋骨隆々の生物から助けてあげたこともあり、そのお礼として後日ピクニックに誘われ、さらに粉練焼をプレゼントされた。ただし、少々加減を知らないところがあり、もぐらコロッケたちのあいだでエサの評判がいいことを知ると、袋に詰めたエサをもぐらコロッケたちが生活している巣穴に注ぎ込んでパニックを引き起こすなど、世話好きなことが裏目に出てしまうこともまれにある。
もぐらコロッケの指揮者
性別不明のもぐらコロッケ。もぐらコロッケたちがもぐらコロッケのうたを歌う際に指揮者を務めた。つねに指揮棒を持ち歩いており、歌の指揮を行わない時でも反射的に指揮棒を振る癖がある。指揮に関して独自のこだわりを持っており、悩むあまりに夢の中で指揮を失敗し、あやうくノイローゼになりかけたことすらある。ただし、もぐらコロッケたちからは尊敬されており、彼らのために精一杯励むことを誇りに思っている節もある。指揮棒を素早く回すことで相手の目を回すという特技を持っており、これを使って、屋外でもぐらコロッケのうたを指揮している最中に乱入してきたナマズを倒すという活躍を見せる。
王冠を被ったもぐらコロッケ
王冠をかぶっている性別不明のもぐらコロッケ。白いひげを生やしている。体調が思わしくなく、天蓋つきのベッドで寝込んでいた。しかし、大型犬がほかのもぐらコロッケに差し出したエサをもらって食べたところ、そのあまりのおいしさに見る見るうちに体調を回復させ、玉座の間へと舞い戻った。そして、エサを差し出したもぐらコロッケの働きを称えて、彼に王冠を被ったもぐらコロッケ自身が身につけているものと同じ形の冠を贈呈し、もぐらコロッケの指導者の一人に任命する。その後は群れから一歩引いて活動しているが、もぐらコロッケのうたを歌う時は率先して参加する。
濡れたもぐらコロッケ
雨に濡れて弱体化してしまった、性別不明のもぐらコロッケ。弱ったことでもぐらコロッケのうたの替え歌を歌うなど、性格もすっかりネガティブになり、仲間のもぐらコロッケたちから応急処置として葉っぱにくるまれても、事態は一向に改善しなかった。しかし最後の手段として、再度衣をつけて揚げ直されたところ、揚げ直されたもぐらコロッケに変化する。
揚げ直されたもぐらコロッケ
濡れたもぐらコロッケが、仲間たちの手によって揚げ直された姿。ほかのもぐらコロッケの2倍ほどの体長を誇る。濡れていた時のネガティブな性格が噓のように陽気になり、仲間のもぐらコロッケたちがもぐらコロッケのうたを歌ったところ、ラップ超にアレンジしたもぐらコロッケのうたを聞かせて、仲間たちに衝撃と感動を与えた。また、ラップを好むことからどんぐりとも交流があり、彼らの住処を訪れた自分ツッコミくまとも、会うなりすぐに意気投合した。
もぐらコロッケのサンタクロース
サンタクロースのような格好をした、性別不明のもぐらコロッケ。大きな袋を背負っており、その中にはマッキントッシュ対応のノートパソコンが入っている。群れから離れたもぐらコロッケを探すために、クリスマスの日に巣穴から出て活動を開始するが、雪に足を取られて満足に動けなかったうえに、足が濡れるなどのアクシデントに見舞われ、捜索活動は難航を極める。しかし、偶然出会った自分ツッコミくまとパグからホットココアの上に乗せてもらい、足を乾かしたことで活動を続けようと試みる。さらに、自分ツッコミくまとパグに協力を仰ぎ、彼らの知り合いであるチュパカブラから、群れから離れたもぐらコロッケがお城にいることを聞かされ、彼を連れ戻すためにお城へと向かう。このことが、群れから離れたもぐらコロッケが群れに戻るきっかけの一つとなった。
群れから離れたもぐらコロッケ
もぐらコロッケのうたの方向性を巡って仲間たちとケンカをしてしまった、性別不明のもぐらコロッケ。仲直りができないまま洞穴に移り住み、寂しい気持ちを抱えつつ一人でもぐらコロッケのうたを歌っていた。そこに現れたユニコーンとバイコーンに歌を絶賛され、すっかり気をよくした結果、彼らの招きに応じてお城へと同行する。そして、タコのような被り物をかぶらされて炎を吐く能力を会得し、それを活かして闘技場でカニを倒す役割を担い、一躍お城のスターとなる。その結果、望郷の念を断ち切り、チュパカブラから仲間たちが探していることを知らされても、意に介さないようになる。さらに、チュパカブラの協力によってお城を訪れた自分ツッコミくまやパグ、もぐらコロッケのサンタクロースから帰るように勧められても、彼らをすげなくあしらってしまう。しかし、内心ではもぐらコロッケの群れに対する仲間意識が残っており、Skypeでもぐらコロッケの仲間たちが群れから離れたもぐらコロッケを心配していることを知らされると、自分の本当の気持ちに気づき、もぐらコロッケのサンタクロースたちと共に、群れの中に帰ることを決意する。
ピクニックをするもぐらコロッケ
ピクニックをするために単身で草原を訪れた、性別不明のもぐらコロッケ。生えていたクローバーを日除け代わりにしてビニールシートを敷き、粉練焼や木の実を食べ、お茶を飲みながら本を読むなどのんびりとした時間を過ごしていた。そこに現れた筋骨隆々の生物にビニールシートやクローバーを壊された挙句、追いかけられるが、大型犬によって助けられる。突然の災難に一時は意気消沈するが、大型犬の優しさに触れて気を取り直す。そして、後日再びビニールシートを用意し、二人でピクニックを楽しんだ。
花を摘むもぐらコロッケ
草原で花を摘んでいた、性別不明のもぐらコロッケ。UFOから現れた宇宙人が放った謎の音波によって混乱させられ、そのスキに監視用のチップを埋め込まれる。そして、そのことに気づかないまま群れの中へと戻り、仲間たちといっしょにもぐらコロッケのうたを歌う。その映像は監視用のチップを通じて宇宙人たちへと伝わり、彼らがもぐらコロッケのうたに興味を持つきっかけとなった。
しんみりコロッケ
ギターが得意な性別不明のもぐらコロッケ。しんみりとした雰囲気を演出するのが大の得意で、夜の屋外でバラード調にアレンジしたもぐらコロッケのうたを歌った時は、たき火を囲んでいたもぐらコロッケの仲間たちが思わず涙するほど。さらに、口笛を吹くことを得意としているなど多芸な一面を持ち、仲間たちからは多大な人気を集めている。
マレーグマ
強靭な体格を誇るマレーグマ種の男性。マレーの里出身で、群れの仲間たちからは兄貴分として慕われている。同じクマ属である自分ツッコミくまのことを気に入っており、よく話しかけたり、食事に誘ったりしている。また、年末にはマレーの里に彼を招き、いっしょにイオンで買い物をしたり、年末ジャンボ宝くじを買ったりして、大晦日や正月を共に過ごした。しかし声が大きいうえに、「あり余るパワーをどう発散すればいいかわからない」など威圧感にあふれる言動を取ることが多く、自分ツッコミくまからは恐れられている。しゃぶしゃぶを食べる際には、「ポン酢とごまだれを混ぜると美味しい」とタモリが言っていたと大声で主張する。さらに、海鮮丼を食べる時に肘を直角にして食べた方が美味しいと言ったり、自分ツッコミくま対して、熊である以上は壺に入ったハチミツを手で掬(すく)って食べるべきだと譲らないなど、食事に対するこだわりが強い。
どんぐり
どんぐりに似た形状で、性別不明の生物。池のそばを歩いていた自分ツッコミくまの背後から唐突に現れると、彼を担いで湖の底にある巣穴へと案内する。そして、どんぐりの形をした楽器と手ぬぐいを持たせて、「どんぐりころころ」をラップ調にアレンジした曲を演奏させたところ、予想以上に盛り上がったため、自分ツッコミくまを大いにもてはやした。ラップを好んでいることから、揚げ直されたもぐらコロッケとも交流があり、自分ツッコミくまと同じように、住処に招いたことがある。
もちきんちゃく
おでんのもちきんちゃくの形をした、性別不明の生物。自分ツッコミくまとパグが買い物をするため、訪れたコンビニエンスストアに突如として現れる。そして、おでんを買おうとした客に襲い掛かり、もちきんちゃくのような姿に変えるなどの被害を及ぼして、コンビニエンスストア内を混乱の渦に巻き込む。しかし、客と店員が揃ってパニックに陥る中、自分ツッコミくまがスマートフォンを使って対処法を検索したところ、「しみっしみの大根」と3回唱えれば退散することを知られてしまう。
大根
汁がほどよく染みた大根らしき、性別不明の生物。コンビニエンスストアがもちきんちゃくの事件に巻き込まれた夜に、突然自分ツッコミくまの家を訪れる。自分ツッコミくまが、もちきんちゃくを退散させる方法を検索したところ、「しみっしみの大根」と3回唱えればいいという結論に至っていたため、大根たちがもちきんちゃくとなんらかの関係があるのではないかと考えられ、意図しないまま彼を恐怖に陥れる。
ツイバード
Twitterバードに似た姿で、性別不明の青い鳥。定期的に翼を広げて、Twitterのアイコンと同じポーズを取る。そのため、上に乗ろうとしても途中で振り落とされることになり、背中に乗って空を飛んでもらおうとしたもぐらコロッケをがっかりさせてしまう。また、複数のツイバードが目標を囲んでくるくる回ることがあり、もぐらコロッケのあいだでは、Twitterにおける引用リツイートを意識したものであると考えられている。
オバケ
自分ツッコミくまやお城に住むくまとよく似た上半身と、幽霊のような下半身を併せ持つ、性別不明の謎の生物。ハロウィンの夜、自分ツッコミくまがパグといっしょに「スターバックス」のパンプキンタルトを食べていた最中に、ドアをすり抜けて現れた。左手に鎌を持っており、つねに不機嫌そうな表情をしている。現れる際にお城に住むくまと似たような音を立てる性質を持つ。また、オバケというだけあって他者に乗り移るという特性を備えており、自分ツッコミくまを見るや否や、彼に向かって突進し、そのまま取り憑いてしまう。取り憑かれた場合、頭の中にどこかの農家の記憶が流れ込み、米を食べるよううながされる。自分ツッコミくまが取り憑かれた時も例外ではなく、彼からご飯を食べる欲求を引き出し、パグと二人で家にあった「サトウのごはん」を食べさせることに成功する。
豚足ン
豚の上半身と足をくっつけたような姿で、性別不明の生物。手がない代わりに鼻を自由自在に伸ばすことができる。誰彼構わず伸ばした鼻を押し当てるという特徴を持っており、夜更かしをしようとする自分ツッコミくまの前に現れると、ブーブーと鳴きながら鼻を押し当て、彼を地面の上に倒れさせることに成功する。しかし、このことで自分ツッコミくまの不興を買い、不満そうな表情を向けられてしまう。
チュパカブラ
トカゲに似た形状の、全身が真っ赤に染まっている、性別不明の生物。チュパホームと呼ばれる家で暮らしており、チンチラを従えている。ユニコーンとバイコーンやキョンシーなど、何人かの魔物たちと面識があるが、ユニコーンとバイコーンからは軽んじられており、カニ料理ばかり食べていることをたしなめてもいまいち効果をなさない。また、お城に住むくまのことを恐れている。時おり他人を無作為に自分の隠れ家に連れ去り、柱にロープで縛りつけることがある。麺類が大好きで、捕らえた自分ツッコミくまやパグの前でラーメンを作って食べようとしたほど。さらに、縄を解くように叫ぶ二人が、ラーメンを食べたがっていると勘違いして、自分のために作ったラーメンを分けてあげるなど、優しい一面を持つ。いっしょに食卓を囲んでからはすっかり意気投合し、拉致したことを謝って二度としないことを宣言する。また、チンチラが自分ツッコミくまを嚙んだことを知ると、二度とやらないように調教して彼を安心させた。その後も自分ツッコミくまたちをたびたび気にかけており、彼らがもぐらコロッケのサンタクロースと共に群れから離れたもぐらコロッケを探していた時は、チンチラと共に彼らに助力する。しかし、のちに裏切り行為としてユニコーンとバイコーンに咎められ、制裁されてしまう。
チンチラ
性別不明のチンチラ。大型犬すら上回るほどの巨体を誇る。チュパホームで暮らしており、乗用犬として利用しているチュパカブラに、忠実に付き従う。歌うことが大好きで、チュパホームから帰る途中に歌っていた自分ツッコミくまの前に現れると、いっしょに歌い出す。さらに、互いに独自のダンスを披露して、たちまちのうちに打ち解けた。しかし、気まぐれに自分ツッコミくまの頭に嚙みついてしまい、彼に恐怖心を植え付けた。それからは、会うなり悲鳴を上げられるほどに恐れられるが、チュパカブラに嚙まないようしつけられたことで和解し、なかよくなる。のちに自分ツッコミくまが、パグやもぐらコロッケのサンタクロースと共に群れから離れたもぐらコロッケを探していた時は、チュパカブラと共に彼らに協力し、落とし穴への落下を阻止するなど、縦横無尽の活躍を見せる。
ユニコーンとバイコーン
お城で暮らしている、性別不明の二人組の生物。自分ツッコミくまやパグのように小さくて丸い体型で、馬のようなひづめと小さな翼を持つ。ユニコーンは白い身体に1本の角、バイコーンは黒い身体に2本の角を備える。翼を使って空を飛ぶことができるうえに怪力で、群れから離れたもぐらコロッケを乗せたお城に住むくまを持ち上げられるほど。また食い意地が張っており、大好物であるカニの唐揚げやカニスティックを無節操に食べている。そのことをチュパカブラにたしなめられることもあるが、まったく相手にしていない。群れから離れたもぐらコロッケにタコウィンナーのような帽子をかぶせてお城に連れ去り、闘技場でカニと戦わせた挙句スターに仕立て上げるなど、イタズラ好きな性格をしている。一方で、もぐらコロッケのサンタクロースが、ノートパソコンでSkypeを起動させられずに困っていた時は、Wi-Fiに接続するためのSSIDキーを教えてあげるなど、親切な一面を持つ。理由は不明ながら、お城に住むくまとよくいっしょに行動している。裏切り者には容赦なく、チュパカブラが群れから離れたもぐらコロッケを逃がす手伝いをした時は、お城に住むくまと共に制裁を加える。
キョンシー
お城で暮らしている、猫の姿をした性別不明の生物。帽子をかぶり、額には「ネコ」と記されたお札が貼られている。食べることが大好きで、特にステーキやめんつゆを使った料理がお気に入り。粗暴な性格で、ユニコーンとバイコーンから制裁を受けたチュパカブラを、タンポポ児童合唱団の「にんげんっていいな」の替え歌を歌ってからかい、うんざりさせる。また、「あいつらを見ていると馬刺しが食べたくなる」と評するなど、ユニコーンとバイコーンのこともあまり快く思っていない。
ウロボロス
緑色のドラゴンのような姿をした、性別不明の生物。自分の尻尾を嚙む習性を持ち、パグ以外には認識できず、彼からは「緑のうなぎ」と呼ばれている。付近の空間を時の円環に閉じ込める能力を持ち、これを使って自分ツッコミくまとパグが訪れた「くら寿司」を無限くら寿司に変容させる。その結果、自分ツッコミくまやパグがお寿司を食べ始めてから食べ終わるまでの時間を何度も繰り返す羽目になり、それに気づいたパグに恐怖心と焦燥感を抱かせる。さらに、中島みゆきの「時代」の替え歌を歌ってパグを翻弄するが、歌の中に時の円環から抜け出すための方法を用意しておくなど、フェアな一面を持つ。
筋骨隆々の生物
紫色のたくましい体軀を誇る、性別不明の生物。草原の上をスケートのように滑りながら移動する特性を持ち、進行先にあるものを、「ぶんぶんぶん殴り」と言いながら無差別に殴ろうとする。休んでいたピクニックをするもぐらコロッケの前に突然現れ、彼が用意していたビニールシートなどを乱しながら襲い掛かる。しかし、大型犬によって妨害されると、踵(きびす)を返して去って行った。
宇宙人
二人組で異なる星の調査を目的としている、性別不明の生物。見た目はもぐらコロッケによく似ているが、頭に触覚らしきものが2本生えている。UFOを使って自分ツッコミくまたちが住む星を訪れると、特殊な音波で混乱させた花を摘むもぐらコロッケに監視用のチップを埋め込む。その後はUFOの中で、ディスカウントショップ「ドン・キホーテ」で購入したお菓子を食べながら、花を摘むもぐらコロッケの行動を監視する。その過程で、彼が群れに戻った際に歌ったもぐらコロッケのうたに強い興味を示す。
ナマズ
草原に生息している、ナマズに足が生えたような姿の性別不明の生物。草原でもぐらコロッケのうたを歌っていたもぐらコロッケの群れの前に現れ、彼らをパニックに陥れる。しかし、もぐらコロッケの指揮者が指揮棒を素早く回すことで目を回し、その場に昏倒する。そして、トドメを刺されると丸焼きにされ、もぐらコロッケたちの休憩中の食事として役立てられた。
場所
お城
お城に住むくまやユニコーンとバイコーン、キョンシーなどが住んでいる城。自分ツッコミくまやお城に住むくまによく似た形の装飾が施されている。建物の全域でWi-Fiが使用可能で、接続するためのSSIDキーはユニコーンとバイコーンが知っている。闘技場が備え付けられており、その中では闘士役と敵役のカニが日夜激しい戦いを繰り広げている。また、内部には多数の罠が設置されており、自分ツッコミくまやパグ、もぐらコロッケのサンタクロースが群れから離れたもぐらコロッケを迎えに行った時は、お城に住むくまが作動させた落とし穴によって危機にさらされてしまう。
マレーの里
マレーグマの仲間たちが暮らしている村。居住区は森に囲まれており、自然と一体化した生活を営んでいる。ただし、居住区から離れると、「イオン」や年末ジャンボ宝くじの売り場が存在するなど、都会っぽい場所もある。また、山奥には除夜の鐘が設置されており、大晦日の日には鐘を叩くためにもぐらコロッケが派遣される。マレーグマに気に入られた自分ツッコミくまが彼と共に訪れ、年を越すことになる。しかし、マレーグマの同族が大勢いるという状況に気が休まらず、終始微妙な表情で過ごしていた。
チュパホーム
チュパカブラとチンチラが住んでいる家。植物に覆われた廃屋のような外観で、内部も頭蓋骨が配置されているなど、薄気味の悪さを感じさせる。自分ツッコミくまとパグがチュパカブラによって連れてこられ、さらに柱に縛られたため、動けない身体のまま必死に外に出すように訴える。しかし、何故かチュパカブラからはいっしょにラーメンを食べたがっていると思われ、あっさり解放されたうえにラーメンをごちそうになった。
無限くら寿司
自分ツッコミくまとパグが訪れた「くら寿司」が、ウロボロスの能力によって変容した存在。ウロボロスの時をあやつる能力により、二人がお寿司を食べ始めてから食べ終わるまでの時間が永遠に流れ続けるようにされている。さらに、ウロボロスの存在や同じ時間が繰り返されている事実はパグ以外に認識できず、その事実が次第にパグを疲弊させていく。しかし、ウロボロスが歌っていた中島みゆきの「時代」の替え歌に、時の流れを正常化させるためのヒントが隠されており、それを解き明かしたパグの手によってもとのくら寿司へと戻った。
その他キーワード
粉練焼
練った小麦粉を焼いた料理。香ばしい味わいが特徴で、主にもぐらコロッケたちが好んで食べている。また、薄く焼いた粉練焼で木の実を挟むなど、さまざまなバリエーションも存在する。外見や食感が、「サイゼリヤ」のメニューとして出されている「フォッカチオ」に似ている。そのため、群れから離れたもぐらコロッケがお城から帰った時にフォッカチオを食べた時は、粉練焼を思い出して感激の涙を流していた。
もぐらコロッケ
コロッケに手足が生えたような姿の生物。ふだんは穴の中で集団生活を営んでいるが、必要に応じて単体で行動したり、外に出かけることもある。水に弱く、濡れると身体能力が大幅に落ちるほか、性格もネガティブになってしまう。歌を歌うのが大好きで、ことあるごとに複数で集まり、もぐらコロッケのうたを歌っている。コロッケなので食べることも可能で、身体の一部が破損しても痛みを感じず、パン粉を付けて焼き直すことで再生することができる。基本的に身体能力は低く、ピクニックをするもぐらコロッケが筋骨隆々の生物に襲われるなど災難も多いが、群れから離れたもぐらコロッケが、ユニコーンとバイコーンからタコウィンナーのような被り物をかぶせられることで炎を吐く能力を獲得するなど、環境によっては思いもよらない能力を発揮することもある。
もぐらコロッケのうた
もぐらコロッケたちが歌う歌の一つ。もぐらコロッケのサクサク感やジューシー感を称えつつ、それを可能としてくれたじゃがいもを育ててくれている農家への感謝を示す内容となっている。常日頃から歌われているため、もぐらコロッケ以外の生物たちからも広く知られている。なお、揚げ直されたもぐらコロッケが歌うラップ調の曲や、しんみりコロッケが歌い上げるバラード調の曲など、いくつかのバリエーションが存在する。
朝のうた
もぐらコロッケたちが歌う歌の一つ。ホテルなどで目が覚めたシチュエーションの歌詞が特徴で、バイキングでオレンジジュースを選び、さらにパンを取ろうとするも、後ろの人が気になってパン焼き機が使えない切なさを歌い上げたものとなっている。自分ツッコミくまがモーニングソングとしてもぐらコロッケといっしょに歌うことが多く、しんみりコロッケが伴奏を引き受けることもある。また、もぐらコロッケのうたと同じく、夜更かしした人と早起きした人の交流を描くものなど、複数のバリエーションが存在する。