小説王

小説王

文芸不況と呼ばれる世相を反映させながら、文芸誌編集者の小柳俊太郎とその幼なじみの作家である吉田豊隆が、葛藤を抱えつつも、共に一つの作品を作り上げていく姿を描いたヒューマンドラマ。作品を世に送り出す出版社の役割と、そこに所属するサラリーマンとしての編集者の側面もクローズアップされている。「ヤングエース」2018年11月号から連載の作品。

正式名称
小説王
ふりがな
しょうせつおう
原作者
早見 和真
漫画
ジャンル
作家・漫画家
関連商品
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あらすじ

第1巻

文芸編集者の小柳俊太郎は、小学生時代からの友人であり作家の吉田豊隆と共に、新たな作品に取り組もうとしていた。しかし、俊太郎の上司であり編集長の榊田玄は、俊太郎の意見に反して豊隆の書いた作品を掲載することを認めようとしない。自身の力不足を謝罪する俊太郎に対し、豊隆もまた自身に才能がないことを謝罪するが、俊太郎は豊隆がまだ本気で小説を書いていないと気づいていた。そんな折、俊太郎は自分が担当する別の作家の内山光紀が「家族」をテーマにした新作を発表することを聞かされる。さらに自分たちと同世代の作家の野々宮博もまた、同じテーマで俊太郎の雑誌への掲載が決定する。俊太郎は榊田に豊隆の連載枠も用意するように掛け合うが、榊田は決して首を縦に振ろうとはしない。それでも榊田の説得をあきらめない俊太郎の姿に心を動かされた豊隆は、本気で自分の書きたい小説を書くことを決意する。

登場人物・キャラクター

小柳 俊太郎 (こやなぎ しゅんたろう)

出版社の文芸部で編集者として働く男性。幼い頃から学級新聞で記事を書くのが得意で、将来の夢は作家になることだったが、現在は出版社のサラリーマンとして働いている。小学生時代の友人である吉田豊隆が作家としてデビューしたことを知り、かつての小柳俊太郎自身の夢を叶えた豊隆を支えるために編集者に転職した。しかしその後10年ものあいだ、豊隆と共にヒット作を生み出すことができない日々が続いていた。俊太郎が担当する売れっ子作家の内山光紀や、同世代の作家である野々宮博の存在に触発され、豊隆と共にあらためて小説に真摯に向き合うこととなる。

吉田 豊隆 (よしだ とよたか)

小柳俊太郎と同じ小学校の出身で、作家の男性。小学生時代には俊太郎と共に学級新聞を作っていた。幼い頃から本を読んだり文章を書いたりすることが好きで、俊太郎の書く記事の内容を高く評価し、作家になりたいという俊太郎の夢を応援していた。中学生の頃に父親が愛人をつくって失踪し、そんな父親への怒りを文章として表現したことがきっかけで作家を目指すようになる。さまざまな賞に応募した結果、吉田豊隆自身が書きたいテーマではない作品が賞を受賞し、映画化までされたことで一躍時の人となる。しかしその後はヒット作に恵まれず、くすぶった日々を過ごしていた。豊隆の作品を掲載させようとする俊太郎の情熱を知り、あらためて自分の書きたいテーマで勝負することを決意する。

榊田 玄 (さかきだ げん)

小柳俊太郎の上司の男性。編集長として俊太郎たちに指示を出しているものの、もともとは漫画編集部の出身で、文芸作品に対しては知識や情熱を持っていない。榊田玄が編集長を務める雑誌に掲載する作家の基準は「売れるかどうか」であり、売れる可能性のない作家や実績のない作家は掲載を基本的に認めない。売れっ子作家の内山光紀や、タレント作家の野々宮博に対しては積極的に掲載を勧めているが、実績に乏しい吉田豊隆については掲載を渋っている。部下に対しても横柄な態度を取ることが多いため、俊太郎をはじめとした部下からの人望は薄い。

内山 光紀 (うちやま みつき)

売れっ子作家の男性。小柳俊太郎が担当する作家の一人であり、過去に何度もヒット作を連発している。編集者に対しては共に作品を作り上げるためのパートナーとして接しているため、その覚悟がない編集者に対しては厳しい態度を取ることも多い。俊太郎が推す吉田豊隆のことを気にかけ、さりげなくアドバイスを送るなど、面倒見のいいところがある。

野々宮 博 (ののみや ひろし)

中学生で作家デビューし、かつて「天才少年」と呼ばれていた男性。その後も話題作を数多く発表しており、テレビでもタレント活動をしていることから知名度も高い。自身の才能を鼻にかけ、やや傲慢(ごうまん)なところがあるため吉田豊隆は好きなタイプではないが、小柳俊太郎は同じ世代ということで強く意識している。文章を書く能力は平凡だが、読者に飽きさせない工夫と努力を惜しまないことから、同業者の内山光紀もその姿勢は高く評価している。

竹田 仁美 (たけだ ひとみ)

図書館司書を務める女性。学生時代の吉田豊隆と出会い、豊隆が趣味で書いた小説を読んで、豊隆に作家になるように勧めた。父親が失踪したことで、周囲から白眼視されていた豊隆にとって特別な存在となっていく。豊隆の才能を最初に認めた女性であり、作品に対するアドバイスも送っていた。

クレジット

原作

早見 和真

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