概要・あらすじ
奥吉野の山間部にある山中村。この村に住む中学生のさつきと小学生のかんな姉妹は、祖母からこの村に伝わる「狐つき」の伝説を聞く。かつて尾が二つある「ふたまた狐」が現れ、山を荒らそうとする者をこらしめた。これを恐れた村人達は、御社を建てたと伝えられている。さつきは夏休みの宿題に、「狐つき」について調べる事にした。
ある日、さつきとかんなは、御社に供物を届けた帰りに1人の少女と出会う。「ふたまた狐」の化けた姿と思い、驚く2人だったが、奈美子と名乗るその少女は村長の親戚で東京から来たのだという。奈美子もまた狐の伝説を調べているが、なぜか村の風習を軽蔑し、高飛車な態度でさつき達に接する。
そんな奈美子に対してさつきは、自ら調べた狐つきの例を話して脅かした。話に圧倒された様子の奈美子は、突然狐のような鳴き声を出し始めた。
登場人物・キャラクター
さつき
ややウェーブのかかった長い黒髪の少女。奥吉野の山中村に住む中学生。祖母、父、妹のかんなと暮らしている。祖母から「ふたまた狐」の伝説を聞き、夏休みの宿題に「狐つき」について調べることにする。東京からやってきた奈美子の高飛車な態度に腹を立て、自ら調べた狐つきの例を話して脅かすが、その後に不思議な出来事に巻き込まれる。
かんな
髪をリボンで2つ結びにした少女。奥吉野の山中村に住む中学生。祖母、父、姉のさつきと暮らしている。おてんばで、おっちょこちょいな性格。姉・さつきと共に東京からやってきた少女・奈美子に出会い、狐にまつわる不思議な出来事に巻き込まれる。興奮すると、こやしを撒いて暴れ回る。
奈美子 (なみこ)
長い黒髪を頭の上で結んだ少女。奥吉野の山奥にある山中村の村長の親戚。「狐つき」の伝承について調べるために山中村を訪れる。高飛車な態度で、田舎の風習を軽蔑したような話し方をする。このため、村に住む少女さつき・かんな姉妹と対立する。
おばあちゃん
着物姿で白髪をまとめた老年の女性。さつき・かんな姉妹の祖母。村に伝わる「ふたまた狐」をまつっている御社に供物を届けている。素朴な性格で、「ふたまた狐」の伝説を信じ切っている。