あらすじ
第1巻
ある日、部活動の柔道に打ち込む末石勇吉の前に、初恋の相手である佐倉亜子が現れる。当時は小学生だったため、亜子に恋心も伝えられずに離れ離れになった勇吉は、突然の再会に再び胸を高鳴らせる。勇吉は、今度こそ関係を進展させられるのではないかと期待するが、亜子は勇吉の通う学校に新任の英語教師として勤務することになったと勇吉に伝える。さらに亜子は勇吉を弟としか見ていないと告げ、勇吉の恋の成就はますます困難なものになっていく。(第1話。ほか、8エピソード収録)
登場人物・キャラクター
末石 勇吉 (すえいし ゆきち)
高校2年生の男子で、柔道部に所属している。初恋の相手は小学生の時に出会った佐倉亜子で、当時は何もすることができずに終わってしまう。しかし、学校に新任教師としてやって来た亜子と再会し、気持ちが再燃する。亜子からは弟扱いをされており、恋愛対象として見られていないことは理解している。しかし、年の差や弟扱い、教師と生徒の関係というハンデを背負いながらも、今度こそ亜子と恋人同士になりたいと奮闘している。特技は料理で、ポテトサラダのニンジンを星型に細工するなど、細かなところにもこだわるタイプ。
佐倉 亜子 (さくら あこ)
勇吉が通う高校に、新任の英語教師として勤務することになった女性。末石勇吉が小学生の頃の初恋の相手だが、佐倉亜子自身はまったく気づいていない。勇吉のことを弟扱いしているが、みさ緒が勇吉となかよくしていると嫉妬したりと独占欲が強い。華奢で小柄な体型に少し癖のある髪質の持ち主で、アイドル級のかわいらしい容姿をしている。また、スレンダーな体つきにもかかわらず胸は非常に大きい。その容姿からふわふわとした天然気味なキャラクターと思われがちだが、実際はまじめな性格のしっかり者で、やや融通がきかないところがある。勇吉からは「あこちゃん」と呼ばれており、学校では「佐倉先生」と呼ぶように注意しているが、ほかの生徒から「あこちゃん」と呼ばれてもまったく気にしていない。
アラン
末石勇吉が通う高等学校に日本人英語教師の助手としてやって来た男性。英語圏出身の外国人であり、金髪で長身、さらに整った顔立ちをしており、女子生徒たちから非常に人気が高い。佐倉亜子の助手をしており、亜子のことはかわいいと思いながらも恋愛感情はいっさいない。末石勇吉が亜子に片思いをしていることには気づいており、時々からかって遊んでいる。昭乃が経営するスナックに出入りしており、昭乃とは気の合う酒飲み友達。
みさ緒 (みさお)
佐倉亜子の学生時代からの親しい友達で、独身の女性。豪快で男勝りな性格をしている。高校生時代はヤンキー系のファッションを好んでおり、当時小学生だった末石勇吉からは恐れられていた。高校生になった勇吉と再会し、いい男になったとからかって遊んでいる。また、勇吉が亜子に好意を寄せていることに気づいている。
末石 鈴菜 (すえいし すずな)
末石勇吉の妹で、佐倉亜子とは顔見知りの関係。勇吉から亜子に関しての話は聞いたことはないが、好意を抱いていることは知っている。そのため、さりげなく勇吉の恋に協力することも多い。
昭乃 (あきの)
佐倉亜子の祖母でスナックを経営している。店にアランが通っていることもあり、アランとは酒飲み友達の関係。現在は足をケガしているために入院中。