痴情の接吻

痴情の接吻

市立図書館に司書として勤務している柏木和華は、恋愛にはまったく興味がなく、大好きな本に囲まれて幸せな日々を過ごしていた。そんな和華は、ひょんなことから同級生の上条忍と再会し、同居生活をスタートさせる。学生時代から一途な恋心を抱いていた忍と、溺愛されて戸惑う和華の姿を描いたラブストーリー。「プチコミック」2019年1月号から2021年9月号にかけて掲載された作品。2021年7月にテレビドラマ化。

正式名称
痴情の接吻
ふりがな
ちじょうのせっぷん
作者
ジャンル
恋愛
 
同棲
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あらすじ

読書好きが高じて、市立図書館に司書として勤務している柏木和華は、両親が海外に転居する日を目前にしながらも、蔵書の多さで一人暮らしをする部屋が見つからずに困っていた。そんなある日、勤務中の和華に一人の男性が声をかけてくる。その男性は高校時代の同級生で、一度だけ一方的にキスをされたことのある上条忍だった。忍はこの街に仕事で赴任して来たと告げ、和華に新居探しを手伝ってくれないかと頼む。そこで和華も転居先を探していると知った忍は、破格の条件を提示し、いっしょに住まないかと誘う。最初は戸惑っていた和華だったが、部屋の広さや家賃の魅力に抗えず、同居生活を受け入れる。(第一話「もう恋なんてしないなんて」)

以前は忍から不意にされるキスを避けていた和華だったが、いっしょに暮らすうちに、自然と受け入れるようになっていた。そんな中、忍の誕生日である2月22日がやってくる。和華はあくまで日頃のお礼として、忍の誕生日のサプライズパーティーを計画するものの、当日忍は夜遅くまで帰宅しなかった。こういう日もあると、好きなことをして過ごそうとする和華だったが、好きな読書にも集中できず、自らが忍を大いに意識していることを自覚する。(第五話「ねこの日だよ、にゃー。」)

和華が勤務している市立図書館で、古典を題材とした講演会が開かれることになる。その担当者になった和華は、ゲストに呼ぶ予定の文学部教授の助手を務める、高校時代の同級生、鈴木岳と再会する。岳は和華との再会を喜びつつ、彼女が忍と連絡を取り合っていると知ると、三人で飲み会をしないかと提案する。和華は忍と交際しており、すでに同居もしていることを岳に打ち明けるのがなんとなく恥ずかしくなり、忍との関係を濁してしまう。(第九話「もうひとりの同級生」)

ある日の休日、和華はリビングに置かれていた忍の眼鏡を踏んで壊してしまう。視力の悪い忍のために、和華は地元の眼鏡店を訪れるが、特殊な部品が使われているため、すぐに修理できないことが判明する。こうして和華は忍の眼鏡が直るまで、彼をフォローして生活することを決意。日頃から忍にお世話になっている和華は、この機会に恩返しをしようと張り切るが、なかなかうまくいかない。(第十三話「見えているのは私だけ」)

ある日、和華が来客の対応をしようとドアを開けると、そこには高校時代の忍にそっくりな少年が立っていた。動揺する和華に対して、忍はドイツで暮らしている弟の上条薫だと紹介する。薫は忍に連絡もせず、学校の休暇を利用して、忍に会うためにやって来たのだった。和華は忍を慕う薫の様子を見て心を和ませる。そして次の日、仕事が多忙なために休みの取れない忍の代わりに、和華が薫の相手をすることになる。和華と二人きりになった薫は昨日と別人のように粗暴で、彼女に散々悪態をつくようになる。そして薫は、尊敬する忍がどのような女性と交際しているのか品定めするために、日本にやって来たのだと言い放つ。(第十七話「小さな訪問者」)

和華が勤務している市立図書館では、夏休みの夜に小学生を対象にした肝試しイベントが催されることになる。それを知った忍も、ボランティアスタッフとして参加することになり、準備を重ねて当日を迎える。和華は猟奇的なシーンの多いスプラッター映画が好きながらも、心理的な恐怖を与えるホラー映画を苦手としており、夜間の静まり返った図書館に不安を覚える。そして和華は、展示されていた幽霊の掛け軸に驚き、その場に倒れ込んで動けなくなってしまう。その様子を目撃した忍は、すぐに和華を図書館内にある救護室に運ぶ。(第二十一話「真夏の夜の夢」)

市立図書館に勤務している和華と、一般企業に勤務している忍の休みはなかなか合わず、久しぶりに二人きりで休日を過ごすことになる。すると突然マンションのチャイムが鳴り、海外に住んでいるはずの両親が和華を訪ねてやって来る。和華を驚かせようとして連絡もせずにやって来た両親だったが、忍と二人で住んでいることを知り、驚きを隠せない。両親は和華から「忍という人と住む」とは聞かされていたものの、その名前から忍を勝手に女性とカンちがいしていたのだった。それでも和華の母親は感じのいい忍を気に入るが、父親だけは二人の関係を素直に受け入れられないでいた。(第二十五話「君の名は」)

師走が近づき、昨年はクリスマスをいっしょに過ごせなかったこともあり、和華と忍は当日何をしようかとさまざまな計画を立てていた。そんな中、ドイツで暮らしている忍の母親が病で倒れ、日常生活が送れなくなってしまう。とりあえずドイツに向かう忍を見送る和華だったが、状況によってはしばらく会えなくなるのだろうと予感していた。そして和華の悪い予感は的中し、忍は家族のサポートのため、しばらくドイツに滞在することとなる。事情を把握して仕方がないと受け入れようとする和華だったが、しばらく会えない寂しさや、もう忍が日本に戻ってこないのではないかという不安から、情緒不安定になってしまう。その様子を見た岳は、まだ和華への恋心があきらめきれないこともあり、再度自分の気持ちを彼女に伝えることを決心する。(第二十九話「クリスマスキャロル」、第三十話「レイニーブルー」、第三十一話「クリスマス・イヴ」)

メディアミックス

TVドラマ

2021年7月から、本作『痴情の接吻』のTVドラマ版『痴情の接吻』が、ABCテレビ(関西)、テレビ朝日(関東)ほかで放送された。キャストは、柏木和華を中村ゆりか、上条忍を橋本良亮、鈴木岳を井上祐貴が演じている。

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