幻覚ピカソ

突然の事故をきっかけに特殊な能力に目覚めた男子高校生・葉村ヒカリが、人助けを繰り返しながら徐々に周囲との関係を築いていく青春群像ストーリー。「ジャンプスクエア」平成20年10月号から平成22年5月号にかけて連載された作品。

正式名称
幻覚ピカソ
ふりがな
げんかくぴかそ
作者
ジャンル
異能力・超能力
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
巻数
全3巻完結
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概要・あらすじ

絵を描くことが大好きな高校生・葉村ヒカリは、ある日級友の山本千晶とともに事故に遭ってしまう。ヒカリは奇跡的に一命を取り留めるが、そんなヒカリの前に、死んだはずの千晶が現れ、ヒカリが今後も生き続けるための条件を告げる。その条件とは、ヒカリの絵を使って他人が抱える心の闇へと侵入し、その悩みを解決するというものだった。

登場人物・キャラクター

葉村 ヒカリ (はむら ひかり)

黒髪、童顔で眼鏡をかけた男子高校生。年齢は17歳で、身長は155センチ。名前を「ヒカソ」と読み間違えられたことをきっかけに、周囲からは「ピカソ」と呼ばれている。絵を描くことが大好きで、いつも1人で絵を描いている。また集中すると指の爪を噛む癖がある。山本千晶と河原部の活動中、ヘリコプターの墜落事故に巻き込まれ、重傷を負った。 本来であれば、千晶とともに死亡する運命にあったが、千晶の強い願いによって条件付きで生き残った。その条件とは、悩みを抱える他人の心の闇を絵に起こしてその世界にダイブし、悩みを解決することで人助けをするというもの。なお、妖精となった千晶との会話が周囲に聞こえてしまううえ、絵にダイブしている最中は実体が気絶してしまうため、周囲からは不審がられている。

山本 千晶 (やまもと ちあき)

明るい茶色のロングヘアをした女子高校生。年齢は17歳で、身長は168センチ。いつも教室で絵を描いているクラスメイトの葉村ヒカリに興味を持ち、河原部として一緒に活動していた。しかしある日、ヒカリと一緒にヘリコプターの墜落事故に巻き込まれて命を落とす。その死の間際、一緒に死んでしまう運命にあったヒカリの助命を願った結果、条件付きでその願いを聞き入れられた。 その条件とは、ヒカリが人助けを行うこと。転生し、妖精となった千晶はその事実をヒカリに告げ、一緒に人助けをするようになる。

杉浦 (すぎうら)

外ハネをした黒髪の男子高校生で、葉村ヒカリや山本千晶のクラスメイト。クラスの人気者であり、見た目が良いために女生徒からの評判も良い。2年前に母親を亡くしたことで、父親との関係が悪化、人知れずノイローゼのような状態に陥っていたが、ヒカリの能力によって父親との対話の機会を得ることで悩みを解消した。椹木茜に恋心を抱いている。

椹木 茜 (さわらぎ あかね)

赤茶色の髪をした女子高校生で、葉村ヒカリや山本千晶のクラスメイト。ファッション誌の読者モデルをしており、ルックス面の評判は良いが、男勝りな性格のため周囲からは敬遠されがち。幼い頃に大切に飼育していたウサギを勘違いから死亡させてしまったことを無自覚ながら引きずっており、それが原因で野菜に対する摂食障害を患っていた。 ヒカリによって深層心理にあった苦悩を解消され、摂食障害を克服する。

椹木 花奈 (さわらぎ かな)

前髪を額で切りそろえた銀髪の女子高校生で、椹木茜の妹。幼い頃は絵や作文、歌唱といった分野で才能を存分に発揮する明るい子供だったが、茜が読者モデルをするようになったことで外見上のコンプレックスを抱えるようになった。一時は心酔している女性歌手の前衛的な外見や言動を真似することで、コンプレックスを押さえこんでいたが、その歌手がイメージチェンジを図ったことを知り、コンプレックスを再発。 自殺未遂を繰り返すようになってしまった。ヒカリの能力によって茜との対話の機会を得、コンプレックスがお互い様のものであることを知って立ち直る。

万場 (まんば)

目にかかる黒髪とオタク然とした雰囲気を漂わせた男子高校生で、葉村ヒカリや山本千晶のクラスメイト。密かに思いを寄せていた同級生の小椋琴音が、SM雑誌に写真を掲載していたことで、琴音が生活費などの工面に苦労しているのではと、声をかけられずに悩んでいた。ヒカリの能力によって後押しされてその真相を尋ね、結果的には深夜アニメ「アレングリオン」が好きという共通の話題を見つけて、デートに誘うことに成功する。

小椋 琴音 (おぐら ことね)

黒髪をショートカットにした、おとなしそうな女子高校生で、葉村ヒカリと山本千晶のクラスメイト。学級委員も務めており、優等生としても評判。吹奏楽部に所属している。父親が有名な写真家であり、モデルの代役として撮影されたことが、万場に「生活が苦しいのではないか」との誤解を招く原因となってしまった。深夜アニメの「アレングリオン」が大好きで、登場人物の男性たちをカップリングしては盛り上がっている腐女子でもある。

旺太 (おうた)

ツーブロックの髪型をした男子高校生で、野球部に所属している。杉浦の幼なじみの友人でもある。幼い頃はライバルであった杉浦と、身体面でも勉強面でも差をつけられたことに苦悩した結果、杉浦が羨ましがるような自分になりたいと願い、遠距離恋愛の彼女がいると2年間も嘘をつき続けていた。葉村ヒカリの能力で精神世界にダイブしていた山本千晶の助力もあって、精神世界で半ば実体化していた架空の彼女と別れることに成功する。

菱田 洋介 (ひしだ ようすけ)

中性的な顔立ちと、柔和な物腰が特徴的な男子高校生で、葉村ヒカリや山本千晶のクラスメイト。小さい頃から女性的なものに憧れる傾向があり、中学生になると両親に隠れて女装するようになった。性同一性障害だと診断されて以降は、改善に努めるも上手くいかず、高校では人目を忍んで女子トイレで用を足すまでになっていた。その姿を目撃され、クラスメイトに非難を受けたことで自殺を図るが、すんでのところで真相を突き止めたヒカリと杉浦のフォローにより、クラスメイトからの理解を得る。

佐倉 萌 (さくら もえ)

茶髪に垂れ目が特徴的な女子高校生で、葉村ヒカリや山本千晶のクラスメイト。小椋琴音とは中学時代からの親友で、よく遊んでいる。アイドル歌手を目指していたが、1か月前に受けたオーディションで酷評されたことにショックを受け、それまで夢を叶えるためのエネルギー源にしていたボリスワールドに屈折した感情を抱くようになった。 ヒカリの能力によって、幼い頃の自分の真っすぐな気持ちや、努力することの大切さを思い出し、再び夢に向かって努力するようになる。

本田 優人 (ほんだ ゆうと)

おかっぱ頭で眼鏡をかけた長身の男子高校生で、葉村ヒカリや山本千晶のクラスメイト。歴史学者だった父親に影響され、昆虫学者になるという夢を抱いていたが、離婚をきっかけに母親からその夢を否定されるようになり、鬱屈した気持ちから不登校に陥っていた。母親を大切に思う気持ちと、自身の夢を捨てきれない気持ちを解消するため、極端な終末論者になっていたが、ヒカリの能力によって母親との対話の機会を得たことで互いの理解を深めて立ち直る。

集団・組織

河原部 (かわらぶ)

葉村ヒカリと山本千晶が行っていた放課後の部活動。その実態は河原でそれぞれが好きなことをして過ごすというもので、正式な部活動というわけではない。もっぱらヒカリは水の流れのスケッチをし、千晶は心理学の本を読みながら過ごしている。ヒカリが能力を通じて交友関係を広げてからは、杉浦なども顔を出すようになった。

場所

暁月学園高等学校 (あかつきがくえんこうとうがっこう)

葉村ヒカリや山本千晶らが通っている高校。制服は指定のブレザーを着用している。文化祭に力を入れており、当日は学外からの来校者も積極的に呼び込んでいる。また菱田洋介が性同一性障害を告白すると、特別措置として女性用ブレザーの着用を許可するなど、柔軟な対応を行う懐の深さがある。

ボリスワールド

東京にある巨大なアトラクション施設で、若者に大人気のスポット。創設者はウィリアム・ボリスという世界的なアニメーター。ロニーというウサギのマスコットが有名で、夜には「ライトウェーブイリュージョン」というショーを開催する。また「ボリスオーシャン」という対象年齢を高めに設定した施設も同時に営業されている。

その他キーワード

アレングリオン

巨大ロボットが活躍する深夜アニメで、メインキャラクターはダンクとトトという二人組の青年。「勇気!そして玉砕!」がキャッチフレーズで、毎週火曜の深夜に放映されている。葉月ヒカリ、万場、小椋琴音らは、この「アレングリオン」の大ファン。

書誌情報

幻覚ピカソ 全3巻 〈ジャンプコミックス〉 完結

第1巻

(2009年2月4日発行、 978-4088746395)

第2巻

(2009年9月4日発行、 978-4088746807)

第3巻

(2010年6月発行、 978-4088700588)

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