傷心から始まる運命の恋
美久は、交際中の花屋の店長が別の従業員と浮気していることを知り、彼女の日常が一変する。愛する人に裏切られ、さらに職場を失った美久は、自暴自棄になり、初めての逆ナンパに挑戦する。そこで光と出会うものの、恐怖心から彼をラブホテルに置き去りにして逃げ出してしまう。大いに反省した美久は、偶然のきっかけで光と再会し、彼が働くカフェバーでの仕事を始めることになる。恋愛にはもううんざりだと思いつつも、ポーカーフェイスで真意が見えない光に心惹かれていく美久の大人の恋愛模様が描かれる。
ミステリアスなイケメン×恋愛から距離を置きたい傷心女性
美久は、時おりズボラな一面を見せるものの、基本的にはまじめで素直な性格の持ち主。元彼の浮気を経験したことで、恋愛には慎重になろうと心に決めていたが、次第に光の存在が大きくなっていく。一方の光は、飄々(ひょうひょう)として本音を見せないタイプで、女性に対してもそっけなく接することが多いが、美久との交際を通じて少しずつ心を開いていく。しかし、美久もまた光に好かれたい一心で、彼のプライベートな話を友だちに漏らしてしまったり、よかれと思ってしたことが裏目に出たりと、トラブルを引き起こしている。なかなかかみ合わない二人だが、そのたびに真正面から向き合い、互いの心を通わせていく。
二人が直面する人生の分岐点
美久と光は交際を始めて間もなく、光の家で期間限定の同棲生活をスタートさせることになる。しかし、美久は自分のペースで家事や料理をこなし、新しい生活に浮かれていたが、光は本当は自分の時間を大切にしたいと考えており、次第に二人の生活にはズレが生じていく。さらに、美久は光の元恋人の存在に心を乱され、光がカフェバーの独立に向けた準備に追われる中で、思わず別れを考えてしまうなど、彼らの関係にはさまざまな壁が立ちはだかる。また、結婚に向けても、突然両親の希望で式を挙げることになったりと、大人の恋愛ならではの予期せぬ困難やトラブルが次々と訪れる。
登場人物・キャラクター
本多 美久 (ほんだ みく)
かつて花屋で働いていたが、現在カフェバーの店員として日々を過ごしている女性。年齢は25歳。2年間交際していた花屋の店長との別れを経て、光と同じ職場で働くことになる。当初は、つかみどころのない光を危険な男性だと警戒していたが、次第に恋心を抱くようになり、やがて恋人同士となる。基本的に優しく穏やかな性格だが、相手に嫌われたくない一心で遠慮しすぎたり、尽くしすぎたりする傾向がある。
高村 光 (たかむら ひかる)
カフェバーで働く男性。街で偶然、美久に逆ナンパされたことをきっかけに知り合う。その後、美久が光の店に客として訪れたことで再会を果たす。傷心の美久を気遣い、彼女に店で働くことを提案した。何事にも一生懸命な美久に心惹かれ、やがて恋人同士となる。当初は感情をあまり表に出さないドライな性格だったが、美久との交際を通して少しずつ本音を話すようになる。しかし、穏やかに自分の気持ちを伝えるのが苦手で、時にはデリカシーに欠ける言動をしてしまうことがある。将来は自らの飲食店を開業することを夢見ている。







