概要・あらすじ
野川いずみは、学年で3位以内に入るほどの成績優秀な17歳の女子高校生ながら、実は極めて強い性欲を秘めている。ある日、地球侵略を目論む着ぐるみ星人に襲われたところを、バニー星人のうさ山に助けられたいずみは、性欲値が宇宙で通用するほどの数値を叩き出したことから、超先端秘密科学組織「KAXA」に勧誘される。
そして、「KAXA」の開発した強化服と呼ばれるマイクロビキニを着用し、さまざまな強化アイテムを使って着ぐるみ星人と戦うことになってしまう。日々の戦いに明け暮れるうち、いずみは着ぐるみ星人の女王の世代交代にも巻き込まれ、敵味方双方に関わる微妙なポジションになっていく。
登場人物・キャラクター
野川 いずみ (のがわ いずみ)
17歳の女子高校生で、眼鏡をかけた美少女。学年で常に3位以内の成績を収めているほどに優秀な生徒であり、クラス委員長を務めている。しかし真面目に見えて実は性欲が極めて強く、観られることで興奮するという性癖を持つ。超先端秘密科学組織「KAXA」の調査によればその性欲は地球最強であり、宇宙で通用する可能性をも秘めているほど。 そのため「KAXA」に所属し、強化服と呼ばれるマイクロビキニを身に着けて、侵略者である着ぐるみ星人と戦うことになる。強化服装着時には眼鏡を外した姿になるため、その正体が野川いずみであることには気づかれておらず、学校では「水着の女」として認識されている。のちにその宇宙レベルの性欲に目を付けた着ぐるみ星人の女王に「種子」を植え付けられ、「女王化」していくこととなる。 黒ギャル星人の来襲時に女王の「種子」を摘出されたことで命の危険にさらされるが、強力な回復力により奇跡的に回復。さらに宇宙レベルの性欲を黒ギャル星人にも認められ、「弟子にしてほしい」と懇願されることになる。
うさ山 (うさやま)
バニーガールのような姿をした女性戦士で、巨乳の持ち主で外見は妙齢の女性。実はバニー星人という宇宙人で、故郷のバニー星が着ぐるみ星人に滅ぼされたため、復讐のために地球にやって来た。うさ山を除いて唯一の生き残りとされるラビ島博士とともに、超先端秘密科学組織「KAXA」をサポートしながら戦っている。着ぐるみ星人の体液に弱く、触れると体が解けてしまう。 のちに「女王化」した野川いずみに圧倒され、恋愛に近い感情を抱くようになってしまう。
ラビ島博士 (らびじまはかせ)
着ぐるみ星人の襲撃から生き残ったバニー星人で、外見は完全に普通のウサギ。同じくバニー星人のうさ山とともに、超先端秘密科学組織「KAXA」に所属している。バニー星において最高の頭脳の持ち主であり、深大寺晃とともに強化服を開発した。
深大寺 晃 (じんだいじ あきら)
超先端秘密科学組織「KAXA」に所属するトップサイエンティストの男性。野川いずみの強力な性欲を見出し、着ぐるみ星人との戦いをサポートするという形で半ば強制している。ラビ島博士とともさまざまな強化アイテムを開発するが、いずれも大人のおもちゃの形態を模しており、新アイテムを開発するたびにいずみを悩ませている。
久我山 りか (くがやま りか)
野川いずみと同じ高校に通う女子高校生で、いずみの後輩。いずみと着ぐるみ星人との戦いを目撃したことをきっかけに、秘められた性欲を深大寺晃に見出され、自らも 強化服を着て着ぐるみ星人と戦うことになってしまう。いずみをライバル視しており、強化服を着て戦う際には、攻撃力を上昇させるグローブを装着する。
着ぐるみ星人 (きぐるみせいじん)
蟻のように女王を頂点とした組織体制を持つ宇宙人。バニー星をはじめ数々の星を侵略しており、現在は地球侵略を目論んでいる。分泌する体液は服を溶かすだけでなく、女性が触れると媚薬のような効果を発揮する。エネルギー源は女性の分泌する体液。さまざまな動物を模したタイプが存在し、女王が生み出す他、人間に着ぐるみを着せることで自らの仲間として「繁殖」する。 そのため、もともとは人間だった者が多く、さまざまな思惑のもとその能力を活用している。また世界の色々なところに存在し、FBIの内部までも侵食している。
女王 (じょおう)
着ぐるみ星人の頂点に立つ女王。美しい女性の姿をしているが、両性具有。長い間仮死状態にあったが、着ぐるみ星人が集めたエネルギー源である女性の体液を吸収しすることで復活を果たした。自身の男性生殖器から着ぐるみ星人を作り出すことが可能。新たな女王を作るため、野川いずみの胎内に「種子」を植え付けて「女王化」を進めていたが、かつて征服した星の住人に反旗を翻され、一時的に休止状態に陥ってしまう。 だが、部下の国領に下賜した自身の男性生殖器の分泌物を得ることで、幼児化して復活することに成功。この時、多くの着ぐるみ星人の部下に「その姿も需要がある」と言われたが、自らの嗜好に合わないとして歪んだ性欲を持つ着ぐるみ星人を一掃した。 黒ギャル星人の唯一の生き残りに繁殖力を見込まれ、交わりを求められている。
プリタイール
女王の側近で、ペンギンのような姿をしている。長きに渡って女王に仕えている存在で、女王の不在時にも、着ぐるみ星人を統率して女王復活のための活動をしていた。
武蔵野 幸治 (むさしの こうじ)
超先端秘密科学組織「KAXA」の新人男性研究員で、年齢は17歳。使命に対しては極めて真面目で世界平和のための研究に燃えている。当初は研究内容が極めて破廉恥なために疑念を覚えていたが、若いということもあり、すぐに業務に順応した。始めは野川いずみの羞恥心を煽る役割を担っていたが、時には着ぐるみ星人に変装していずみをサポートするなど頭脳プレーを見せることもある、優秀な人物。
黒ギャル星人 (くろぎゃるせいじん)
宇宙最強とも評される宇宙人で、外見は女子高校生のギャル風。かつてバニー星人に改造されて極めて好戦的な性格となっており、自らの最強を示すため自星の同族すべてと戦い、最後の1人となった。強さを極めたため、現在は他の星を征服する意志はないが、無機物とも繁殖可能な着ぐるみ星人の女王に着目し、その力を手に入れようとしている。 実は大人の情事に関してはまったくの初心で、地球最強の性欲を持つ野川いずみに感化され、弟子入りを懇願するようになる。
狛江君 (こまえくん)
野川いずみと同じクラスの男子高校生。いずみのファンで、彼女の隠し撮りなどもし、夜のおかずにしている。「水着の女」の正体がいずみがであることを知り、彼女が変態的な性癖を持つと勘違いして性交を迫った。いずみにとっては生理的に受け付けないタイプだが、いずみの胎内にある女王の「種子」に対抗できる精子の持ち主。
国領 (こくりょう)
普段から仮面をつけている謎の男で、女王に心酔している。そのため、人間のままで着ぐるみ星人に尽くす稀少な存在である。女王との初対面時にその心意気を認められ、女王の男性生殖器を下賜された。のちに女王が休止状態に陥ってしまった際には、その男性生殖器を使い復活させることとなる。
鳥山先生 (とりやませんせい)
野川いずみの学校の女性養護教諭。国領に忠誠を誓い、着ぐるみ星人の仲間となっている。かつて超先端秘密科学組織「KAXA」に所属していたこともあり、着ぐるみ星人のことに精通している。任務のために男子生徒の精子を採取している。
水天宮 創 (すいてんぐう はじめ)
野川いずみと同じ高校に通う男子高校生で、生徒会長を務めている。実は着ぐるみ星人だが、自立した自治を求め、女王に与する着ぐるみ星人とは異なる行動をしている。着ぐるみ星人化すると猫型になり優れた敏捷性を発揮する。
聖ヶ蹟 さくら (ひじりがせき さくら)
「秋萌」という女子校に通う金髪の女子高校生。自らの胎内の分泌物を排泄することで着ぐるみ星人を作ることができるという、女王のような能力の持ち主で、その能力を着ぐるみ星人に利用されている。黒ギャル星人によって惨殺された着ぐるみ星人の一部を胎内に取り込み、取り込んだ着ぐるみ星人を出産することで復活させることが可能。
リチャード 加賀 (りちゃーど かが)
アメリカ・サンディエゴ出身の着ぐるみ星人で、カメレオンの姿をしている。その特性から自らの姿を他のものに似せたり、保護色により身を隠す能力を持っている。
集団・組織
KAXA
対着ぐるみ星人のために設立された超先端秘密科学組織。野川いずみと久我山りかは協力関係にある。現状ではいずみらの使用する強化服の開発や、戦うための訓練などを行っている。深大寺晃がトップサイエンティストであり、バニー星人のラビ島博士とうさ山、他に深大寺の助手である柴崎響子、新人研究員である武蔵野幸治などが所属している。
その他キーワード
強化服 (きょうかふく)
着ぐるみ星人の体液でも溶かされない、人間の能力を強化するマイクロビキニ。極めて小さくカットされたデザインで着るものの羞恥心を煽るようにできている。着用した本人の手でしか脱ぐことができないが、なぜか女王には脱がされてしまう。その後、さまざまなエロアイテムの形態で開発され 野川いずみを悩ませることとなる。
女王のエキス (じょおうのえきす)
野川いずみから分泌される性的なエキス。着ぐるみ星人が体内に取り込むと、自らを強化することが可能で、多くの着ぐるみ星人がそのエキスを求めていずみを追っている。ただし、暴走を招く原因となるなど、副作用もある。
書誌情報
性食鬼 20巻 秋田書店〈ヤングチャンピオン烈コミックス〉
第18巻
(2023-04-20発行、 978-4253257589)
第19巻
(2024-01-18発行、 978-4253257596)
第20巻
(2024-07-19発行、 978-4253257602)
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