恐竜カーニバル

恐竜カーニバル

擬人化された恐竜たちの、ほのぼのとした、それでいてバイオレンスにあふれブラックな日常生活を描いたギャグ作品。「週刊少年サンデー」1989年18号から1991年2・3号にかけて掲載された。

正式名称
恐竜カーニバル
ふりがな
きょうりゅうかーにばる
作者
ジャンル
その他動物・ペット
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概要・あらすじ

多数の恐竜が繁栄を謳歌する古代の地球。喰うことばかり考えている乱暴者のチラノ、名医と呼ばれているが、実は結構いい加減なエドモント師匠のもとで剣の修行に励むランベといった個性の強い恐竜たちが、それぞれの日常を営んでいる。広大な土地を舞台に、楽しくも厳しい、彼らの営みが延々と続いていく。

登場人物・キャラクター

チラノ

二足歩行の凶暴なオスの肉食恐竜。右目に黒い眼帯をしているのが特徴。その行動のすべてが食欲に支配されており、近隣にいる草食恐竜を捕えては食べている。友達になろうとした草食恐竜も問答無用で食べてしまうため、友達は皆無。小さい頃からかなりの乱暴者。

エドモント

医師をしている二足歩行の恐竜。白衣を着て、度の強いメガネをかけたオスで、体調の悪い他の恐竜を診察し、献身的に治療をしている。しかし、肝心の治療内容はかなりいい加減。肉食恐竜が来た時には騙されて食べられそうになるなど、それなりに苦労している。葬式まで執り行うほど、患者のアフターケアは万全。

ランベ

頭にトサカがある二足歩行の恐竜。性別はオス。師匠のもとで剣の修行をしている。腕はまだまだ未熟だが、本人が意図しないうちに師匠の首を落としたり、地面を叩き斬るなど、優れた素質を感じさせる動きを見せている。

始祖鳥 (しそちょう)

鳥の祖先といわれている爬虫類。性別は不詳。しかし飛行は苦手で、せいぜい木から羽ばたいて、飛び降りるくらいしかできない。そのため、医師のエドモントに対し、たびたび「空を飛びたいのでなんとかしてほしい」と無茶な依頼をしている。

パキケファロサウルス

頭骨が非常に分厚い二足歩行の恐竜。性別はオス。仲間同士で頭突きをし合って、群れの中の順位やメスの獲得を争っている。その力を見込まれて他の恐竜からチラノを倒して父親の仇をとってほしいと懇願された際には、わら人形を武器にチラノを呪い殺そうとしている。

トリケラトプス

頭部に危険な3本の角が生えている四足歩行の恐竜。性別はオス。厳しい教育をモットーとしており、息子を最強のトリケラトプスにするため、断崖絶壁から突き落としたり、広い川を向こう岸まで泳がせたりと、かなり無茶で危険な試練に挑ませている。

タスケラス

目元に鉢巻を巻いて、正体を隠している二足歩行の恐竜。性別は不詳。ピンチに陥った恐竜や困っている恐竜を助けるために、現場に颯爽と現れるため、「怪傑タスケラス」と呼ばれている。ドジなため、彼の登場がそれらの恐竜の助けになることはほとんどない。

どうして小僧 (どうしてこぞう)

二足歩行の恐竜の子供。性別はオス。いつも鼻水をたらしているのが特徴で、極端なアホ。目の前で起こっている出来事を把握することができず、「どうして?」と聞くことしかしないため、結果的に事態を悪化させてしまう。

ジョージ

流しのギター弾きをしている、二足歩行のオスの恐竜。目深に被ったテンガロンハットがトレードマーク。他の恐竜のピンチに颯爽と現れるが、熱心にギターを弾き語るだけで、特に助けたりはしない。ケンカになると相手に自作の曲を強引に10曲聴かせるため、非常に恐れられている。ケリーの兄だが、流しのボクサーをやっている弟のことを内心ではバカにしている。

ブロントサウルス

四足歩行の巨大な恐竜。性別はオス。いつもシルクハットを被り、蝶ネクタイをしている。タップダンスを得意としており、地鳴りが起きるほどのステップによって皆に迷惑をかけているが、本人はどこ吹く風で、しつこくタップダンスを見せびらかそうとする。

師匠 (ししょう)

二足歩行の老齢の恐竜。性別はオス。白い髭を生やした剣術「ガオガオ流」の達人で、飛んでいるハエを箸でつかむことができるほどの天才。弟子のランベを見守り、後継者として育てている。修行中、ランベの底知れぬ才能にたびたび驚くことになる。

チンタオサウルス

中国からやって来た、頭部に突起物のある二足歩行の恐竜。性別はオス。黒いサングラスをかけ、語尾に「ある」と付けるのが特徴。手品を得意としており、皆の前でハトを消したり、コインにタバコを通すインチキ臭い手品を披露している。

ゴルゴサウルス

主に恐竜の死骸を食べる二足歩行の肉食恐竜。性別はオスで、太い眉毛をしているのが特徴。草原に残された各種のゴミをせっせと片付けることから「草原の掃除屋」と呼ばれている。依頼を受けて、報酬をもらい、他の恐竜をやっつけるという裏家業もこなしているが、腕前の方は3流以下。

アンキロサウルス

背中に装甲板がある四足歩行の恐竜。性別は不詳。いつもボーッとしており、焦点の定まらない目をしている。他の恐竜の会話に耳を傾けているが、それに対してすっとんきょうな反応を見せることから、周囲から呆れられている。

カーメ・ルイス (かーめるいす)

とても大きな亀。性別は不詳。非常に足が速く、海岸に打ち上げられているところを他の恐竜に見つかった時は、その場から脱兎のごとく逃げ出している。そのあまりのスピードの速さから「カーメ・メイス」と呼ばれることになる。

ガオ吉 (がおきち)

二足歩行の恐竜。性別はオス。ガオ美とは相思相愛で、熱々のカップル。いつも2人でイチャイチャしており、草原や洞窟をはじめいろんな場所でデートを重ねている。正義感が強い性格だが、少しおっちょこちょい。

ガオ美 (がおみ)

二足歩行の恐竜。性別はメス。口紅をつけているのが特徴。ガオ吉とは相思相愛で、熱々のカップル。いろんな場所で逢瀬を重ねている。ガオ吉を狙うギャオ子から強烈に嫉妬されているが、本人は気付いていない。

ギャオ子 (ぎゃおこ)

二足歩行の恐竜。性別はメス。ガオ吉に横恋慕しており、物影からガオ吉とガオ美がデートする様子を窺い、嫉妬に狂っているストーカー。ガオ美を亡き者とするために、毒殺や爆殺など、ありとあらゆる手段を講じるが、そのいずれも失敗している。

お嬢様 (おじょうさま)

麦藁帽子をかぶった、おっとりした天然な性格のメスの恐竜。じいやと一緒に方々を散策している。他の恐竜がピンチに陥っている場面に遭遇した時に、大量のお金を投げて助けようとするなど、庶民とはかなり感覚がズレている。

じいや

燕尾服を着ている二足歩行の恐竜。性別はオス。お嬢様のお付きの執事をしており、彼女と一緒に各地を散策している。お嬢様の言うことにはなんでも従い、彼女の行いに対しても、影であらゆるフォローをしている。

ケリー

放浪のボクサーをしている二足歩行の恐竜。性別はオス。ボクシングに命を賭けており、一秒間に百発のパンチを繰り出すことができる猛者。しかし、基本的に頭が悪いため、実戦ではその弱点を突かれ、敗北することが多い。ジョージの弟だが、流しのギター弾きをしている兄のことを、内心ではバカにしている。

ウタツ

海中で暮らしている、イルカのような姿をした世界最古の魚竜。性別はオス。かなりの老齢で耳が遠く、他の魚竜の言っていることにとんちんかんな反応をしてしまう。しかし、耳が遠いのはあくまでフリに過ぎず、他の魚竜をからかう目的でやっている。

ブラックエドモント

黒い体色をした目つきの悪い二足歩行の恐竜。性別はオス。医者をしており、エドモントとは恐竜医学大でともに学んだ仲。エドモントに落とした卒業論文を拾われ、そのままエドモントの卒業論文として使われたことを恨んでおり、隣に診療所を建てるなどの嫌がらせを繰り返す。

ロイド

ベストを着用した二足歩行の恐竜。性別はオス。カスタネットの達人で、リズミカルかつ軽快に、爽やかな音を奏でられる。流しのギタ-弾きであるジョージに対し、再三音楽勝負を挑むも、すべて敗北している。

看護婦A子 (かんごふえーこ)

黒い体色をした二足歩行の恐竜。性別はメス。ブラックエドモントの診療所で看護婦として働いている。ブラックエドモントから、エドモントの評判を落とすための悪巧みの内容をたびたび聞かされている。

先生 (せんせい)

メガネをかけた二足歩行の恐竜。性別はオス。教師をしており、少年だった頃のエドモントやチラノに勉強を教えていた。温厚な性格で、乱暴者のチラノには特に手を焼かされていたが、わがままな彼らに粘り強く対応していた。

おガオ婦人 (おがおふじん)

金髪の髪をした二足歩行の恐竜。性別はメス。テニスを趣味としており、いろんな恐竜とテニスで対決している。乱暴者のチラノに絡まれた時も、テニス勝負を挑んでチラノをボコボコに打ち負かし、ピンチを逃れている。

ベー

トライアングルでの演奏を得意とする二足歩行の恐竜。性別はオス。恐竜大王が送り込んだ音楽家兼刺客で、恐竜の音楽シーンを汚すジョージを倒すため、彼に音楽勝負を挑んだが、返り討ちに遭ってしまう。

恐竜大王 (きょうりゅうだいおう)

顔をマスクで隠した音楽協会のトップ。性別はオス。恐竜の鳴き声は地球上でもっとも美しいと考えている。音痴のくせに曲を作りまくって歌うジョージに対し、恐竜の品位を失わせる輩というレッテルを張り、排除しようとしている。

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