概要・あらすじ
登場人物・キャラクター
ウェルミィ・エルネスト
エルネスト伯爵家の令嬢。天使の輪のように輝く金色の巻き髪と、深い茜(あかね)色の瞳を持つ気品あふれる女性。平民出身の母親と共に伯爵家に迎え入れられた。気位が高く傲慢な態度を見せるが、それは表向きの仮面に過ぎず、実際は優しく情に厚い性格の持ち主。慎重で計算高い思考力と、人の本質を見抜く鋭い審美眼も兼ね備えている。伯爵家での生活が始まった日から、義姉であり同い年のイオーラを誰よりも深く愛し、彼女の前では甘えん坊な一面を見せていた。しかし、ウェルミィの水難事故をきっかけに、両親の態度が一変し、イオーラへの虐待が始まる。その原因を探る中で、イオーラが伯爵の実子ではないことや、伯爵の長年の汚職、さらには魔道具を使った彼女の殺害計画までを突き止める。それ以来、ウェルミィはイオーラの幸せだけを願い、すべてを懸けて彼女を守ると決意する。才覚と人格を兼ね備えたエイデス侯爵とイオーラの結婚を実現させるため、悪役令嬢を演じ、イオーラの婚約者アーバイン・シュナイガーを誘惑するなど、表向きは虐待に加担しているかのように振る舞う。その裏では巧妙な策略を巡らせ、貴族が集まる夜会で伯爵家の悪事を第三者の告発という形で暴露し、イオーラを解放すると同時に、自らは伯爵家と共に罪を背負おうとする。しかし、すべてを見抜いていたエイデスによって計画は阻止され、ウェルミィは彼の妻として侯爵家に迎え入れられる。策略をすべて見破られ、予想外の展開に当初は戸惑いを隠せなかったが、エイデスの寛大さや優しさに触れるうちに、次第に心惹かれていく。
エイデス・オルミラージュ
強大な権力を誇るオルミラージュ侯爵家の当主の男性。藤色の美しい長髪と紫色の瞳を持つ端正な美青年。魔力を統括する魔導省のトップを務める切れ者で、数々の悲劇を引き起こしてきた呪いの魔道具を憎んでいる。また、女嫌いとしても知られ、その冷徹な振る舞いや高い魔力によって、多くの貴族から畏怖されている。堂々たる威厳と風格を漂わせており、冷酷で容赦のない言動が目立つ一方で、親しい者の前ではいたずらっぽい笑みを浮かべたり、嗜虐(しぎゃく)的で楽しげな表情を見せることもある。ウェルミィとは過去に出会ったことがあり、彼女が転びそうになった際には、紳士的にエスコートするという意外な一面を見せていた。その際、傲慢な態度の裏に隠されたウェルミィの本質を見抜いたエイデスは、のちにエルネスト伯爵の汚職を調査する過程で、彼女が自らの破滅を厭わず義姉のイオーラを救おうとしていることに気づく。そして、多くの貴族が集まる夜会の場でエルネスト伯爵の悪事を暴露すると同時に、ウェルミィを自らの妻として迎えることを宣言する。自邸に迎え入れた彼女のそばに寄り添い、彼なりの形で愛を注ぎながら、悪役令嬢の仮面をかぶった頑ななウェルミィの心を少しずつ解きほぐしていく。
クレジット
- 原作
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メアリー=ドゥ , 久賀 フーナ
書誌情報
悪役令嬢の矜持~婚約者を奪い取って義姉を追い出した私は、どうやら今から破滅するようです。~(コミック) 2巻 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックスUP!〉
第1巻
(2024-03-07発行、 978-4757590823)
第2巻
(2024-09-06発行、 978-4757594050)