タイプの違う二人のイケメン×普通の女子高生
四谷隼人はバレー部のエースで、学園の有名人。黒髪正統派のクールなイケメンで女子ファン多数。細見律は色素の薄いゆるふわ髪で、見た目はチャラ男だがとても気遣いができる男の子。バレー部で隼人と女子人気を分ける。久しぶりに会った兄の隼人と、イケメンに成長していた幼なじみの律。過保護な兄とあざとい幼なじみにドキドキさせられっぱなしの普通の女子高生、四谷唯の恋愛を描く。
兄への恋心に悩む主人公と手を差し伸べる幼なじみ
8年ぶりに再会した兄の隼人のことを好きになってしまう唯。この気持ちを知られたら、せっかくひとつになれた家族が壊れてしまう。しかしあふれる思いは止められず、寝ている隼人に顔を近づけキス寸前のところを、律に目撃されてしまう。兄にこの気持ちを知られて「気持ち悪い」と思われたらと、泣きながら律に口止めをする。律は隼人への気持ちがバレないよう自分を隠れ蓑(みの)に使えばいいと言って、「付き合っているフリをしよう」と唯に提案する。
付き合っているフリからお試し期間に
律は「唯と付き合いはじめた」と隼人に報告。噓がバレないよう、いちゃいちゃ感を演出し、唯のそばでなにかとフォローする律。彼女ができれば、自分も女よけになるからと言っていた律だったが、本当は唯のことが好きだった。律の本心を知った唯は「付き合っているフリ」をやめようと言うが、律は「俺と恋する選択肢も考えて」と言い、お試し期間でいいからチャンスが欲しいと頼む。
四谷家の秘密を知ってしまった律
隼人は唯に対して過保護で、子供の頃のように自然にハグをしたり、唯の口元についた汚れを手で拭ってしまう。「もう8歳じゃないんだよ」と律からたしなめられ、反省する隼人。とにかく隼人は唯が大事で、唯のしたいことが最優先だった。大雨で停電した夜、唯の寝顔を見て愛おしそうに微笑(ほほえ)む隼人に、なにか不安を覚える律。そんな時、律は偶然、四谷家に関する重大な秘密を知ってしまう。
登場人物・キャラクター
四谷 唯 (よつや ゆい)
高校2年生の女の子。両親が離婚し、母に引き取られた唯は8歳から母と二人暮らをしていた。母が倒れたことがきっかけで両親が復縁。8年ぶりに母と生家に戻り、父母兄と四人で暮らすことになる。母が倒れた時、かけつけてくれた兄の隼人を異性として好きになってしまう。兄を好きだということに罪悪感があり、気持ちを必死に隠している。長年、母の代わりに家事をしていたため、料理が得意。前向きで真面目な性格をしている。幼なじみの細見律に誘われ、男子バレー部のマネージャーになる。
細見 律 (さいみ りつ)
高校2年生の男の子。四谷唯の幼なじみで、四谷家の隣に住んでいる。現在は唯のクラスメイトでもある。色素が薄くふわふわした髪質で、柔らかな雰囲気のイケメン。周りをよく見ていて、気遣いもできる。隼人に誘われ、中学からバレーボールを始め、バレー部では四谷隼人の後輩となる。背が高くなってからモテ始め、中学時代は四人と付き合うが、長続きはしない。小さい頃は背が低くて、引っ込み思案な子供だった。当時、のろまな自分のペースに合わせて遊んでくれた唯に感謝をしている。植物が好きで、つみれという名のシベリアンハスキーを飼っている。
四谷 隼人 (よつや はやと)
高校3年生の男の子。四谷唯の兄。バレー部のエースで、黒髪のクールイケメン。成績も優秀で学園の有名人であり、特に女子のファンが多い。唯のことをとても大事にしており、過保護でもある。父と二人で暮らしていたが、両親の復縁により、8年ぶりに父母妹の四人で暮らすことになる。離れていた期間が長かったからか、唯を抱っこしたり、口の汚れを拭ったり、唯を子供のように扱ってしまう。隣人の細見律と仲が良く、彼をバレー部に誘う。バレー部では先輩後輩の間柄。律の愛犬、つみれの散歩に行くことも多い。辛い物が好き。
書誌情報
僕らの好きはわりきれない 4巻 講談社〈KC デザート〉
第1巻
(2023-04-13発行、 978-4065313275)
第2巻
(2023-08-10発行、 978-4065327371)
第3巻
(2024-01-12発行、 978-4065342411)
第4巻
(2024-07-11発行、 978-4065358771)