愛しのアイリーン

愛しのアイリーン

結婚斡旋で結婚した日本人男性宍戸岩男とフィリピン女性アイリーンが、嫁を毛嫌いする姑との確執の中で、多難な夫婦生活を送るヒューマンドラマ。

正式名称
愛しのアイリーン
ふりがな
いとしのあいりーん
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
レーベル
ビッグコミックス(小学館)
巻数
全6巻完結
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概要・あらすじ

日本の寒村で暮らすパチンコ店従業員宍戸岩男は42歳独身。生涯の伴侶を求めて苦闘する宍戸岩男だったが、醜い風貌と不器用な性格のせいでうまくいかず。ついに結婚斡旋業者に依頼してフィリピンに赴き、現地女性アイリーンと国際結婚する。田舎の村での国際結婚は奇異な目で見られ、宍戸岩男の実母宍戸ツルアイリーンに嫌悪を示し、暴力まで振るうようになる。

宍戸岩男はなんとかアイリーンに好かれようとするも、フィリピンから金で連れてきた嫁との愛情は育っておらず言葉もろくに通じない。うまくいかない夫婦は、姑らの嫌がらせも加わってさらに追い詰められていき、悲劇的な運命へと突き進んでいく。

登場人物・キャラクター

宍戸 岩尾 (ししど いわお)

日本の寒村・鹿之谷村で暮らす42歳の男性。パチンコ店「パチンコスワン」に勤務する。熊のような巨体を持つ巨漢。醜い風貌と不器用な性格のため女にはモテず、独身生活を続けていた。性欲は強いが、セックスは心の通い合った素人女相手とでなければいけないという信念の持ち主で、42年間、商売女を買うことはなく、性欲は自慰行為で解消していた。 そんな彼にもにこやかに接する、パチンコ店の同僚女性である吉岡愛子に想いを寄せていたが、彼女が職場の複数の男と関係を持っていたことを知って絶望。その直後、上野の国際結婚斡旋業者「ドラゴンブライダルシステム」に280万円を支払い、フィリピンへ国際結婚ツアーに行きアイリーンを結婚相手として選ぶ。 ツアーの最中に父親の宍戸源造は死去。葬式の真っ最中に帰宅した宍戸岩男だったが、嫁として連れてきたアイリーンの底抜けに明るい振る舞いのせいで、母親の宍戸ツルを激怒させ、参列者の顰蹙を買う。夫婦の性性活は、体躯同様の巨根のせいでアイリーンを怖がらせてしまい初夜がうまく行かず、日本帰国後もラブホテルでアイリーンを強引に犯そうとして失敗する。 このラブホテルでのレイプ失敗後、アイリーンが逃走し、山狩りまで行われる騒動に発展するが、その後は彼女に気に入られようと優しく接するようになり夫婦関係もいくぶん改善する。いったんはうまく行きかけた夫婦関係だったが、宍戸ツルがアイリーンを売り渡そうとしたさい、スカウトマンの塩崎裕次郎を追走して彼を射殺してしまったことで暗転。 激情のままに自宅に戻りアイリーンと初めての性交をし、その後も自暴自棄になり吉岡愛子ら複数の女性と関係を持つようになるが、絶望のままに訪れた山中で転倒して頭を強打して死亡する。

アイリーン

18歳のフィリピン人女性。宍戸岩男がフィリピンでの国際結婚斡旋ツアーで見つけてきた嫁。旧姓は「ゴンザレス」。底抜けに明るく騒々しい女性。宍戸岩男との見合いの最中も、机の上で飛んだり跳ねたり非常に落ち着きがなかった。フィリピンで31人もの女性と見合いをし、緊張感で自暴自棄状態になっていた宍戸岩男は誰でも良いということで彼女を選択。 実家は子だくさんで彼女は次女。来日前に簡単な日本語教育は受けたものの、ほとんど日本語は話せないまま来日。フィリピンでの新婚初夜のさいは宍戸岩男のあまりの巨根ぶりに恐怖を覚えて果たせず、その後も来日直後にラブホテルで宍戸岩男に強引に犯されそうになったのを拒絶したことで、性生活は夫婦間の問題事項となる。 宍戸岩男によって日本に連れてこられた直後、宍戸源造の葬儀の最中に破天荒な振る舞いをしたことによって義母の宍戸ツルらの不興を買う。ラブホテルで宍戸岩男に強引に犯されそうになって逃走し、山狩りに発展する騒動を引き起こすが、以後は夫婦関係も幾分改善。また逃走中に出会ったマリーンに日本語を習いつつ「スナックひぐらし」で働くようになる。 宍戸ツルがヤクザのスカウトマンである塩崎裕次郎にアイリーンを売り払おうとし、宍戸岩男が彼を射殺したことをきっかけに、宍戸岩男と初めてのセックスを果たす。その後は自暴自棄になった宍戸岩男との荒んだ夫婦生活、姑である宍戸ツルとの確執を経験。 二人の死後は日本人男性と再婚した。

宍戸 ツル (ししど つる)

日本の寒村「鹿之谷村」で暮らす老婆。宍戸岩男の母親。頑固で激しやすい性格の持ち主。三度の懐妊を経験したが2人が流産、もう一人も2歳で肺炎で死亡。四度目の懐妊でようやく授かった宍戸岩男のことを溺愛している。貞操観念が強い。本来なら42歳で容貌も醜い宍戸岩男は嫁選びで贅沢をいえる立場ではないにも関わらず、身元不確かな女性を断固として拒否。 日本人ですらなく、日本語もまともに話せないアイリーンを見て激怒した彼女は、フィリピン人嫁を追い出すことを強く決意する。宍戸岩男が家に連れてきたアイリーンに猟銃を突きつけて激昂し、その後は宍戸岩男夫婦と別居状態になる。友人の杉子に紹介された真嶋琴美を気に入り、彼女を息子の嫁として迎えることを画策した彼女は、ヤクザのスカウトマンである塩崎裕次郎にアイリーンを売り渡そうとする。 その計画のためしばらく断交し別居していた宍戸岩男、アイリーンを呼び戻し、表向きはにこやかに接するようになるが、塩崎裕次郎の計画が失敗した後は宍戸岩男にも邪険にされるようになる。 アイリーンによって宍戸岩男の事故死を知らされ、その死体を目にして錯乱した彼女は、巨木にぶつかり昏倒。その結果、寝たきりとなりほどなくして死亡する。

斉藤 (さいとう)

宍戸岩男が勤務するパチンコ店「パチンコスワン」の同僚。調子の良いいい加減な男で女好き。かつては結婚していたが二度別れているだけでなく、地元の店のフィリピーナに小金をちらつかせてたぶらかしているという噂もある。パチンコ店の同僚である吉岡愛子とは肉体関係を持ったことがあり、そのことを聞かされた宍戸岩男は絶望し、アイリーンとの国際結婚へ突き進んだ。

良江 (よしえ)

宍戸岩男が勤務するパチンコ店「パチンコスワン」の同僚。太った化粧の濃い中年女性。既婚だが、かつて宍戸岩男と肉体関係を持ったことがあり、醜男だが屈強な肉体を持ち性的にも強い彼に色目を送り続けている。

吉岡 愛子 (よしおか あいこ)

宍戸岩男が勤務するパチンコ店「パチンコスワン」の同僚女性。23歳。実家は自動車の修理工場を経営しており、母親と兄夫婦、自らの2歳の子供と5人暮らし。元夫は結婚当時の勤務先の不動産屋の従業員だったが、結婚1年後の出産を経た後、2年後に離婚。原因は元夫の家庭内暴力。元夫はケンカによる傷害致死事件で服役中。 宍戸岩男にも笑顔で接する人当たりの良い女性で、宍戸岩男は彼女に思いを寄せていたが、男の出入りが激しく、斉藤をはじめ職場の複数の男と肉体関係を持っていた。そのことを知った宍戸岩男は彼女と距離を置くようになったが、塩崎裕次郎殺害後に自暴自棄になった後、宍戸岩男は彼女と肉体関係を持つようになる。

宍戸 源造 (ししど げんぞう)

日本の寒村・鹿之谷村で暮らす老年男性。宍戸岩男の父親。認知症が進んでおり、新聞の朝刊が見つからないと妻の宍戸ツルに当たり散らしたり、ノコギリを持ち出して家の柱を切ろうとするなどの問題行動を繰り返している。若き日に宍戸ツルと出かけた熱海での新婚旅行での思い出に浸っているときはにこやかな顔を見せていたが、宍戸岩男がフィリピンへの国際結婚ツアーに出かけている最中に死去する。 享年75。

社長 (しゃちょう)

宍戸岩男が勤務するパチンコ店「パチンコスワン」の社長。良江が岩男に良い嫁がいないかとしたのを受けて、宍戸岩男に国際結婚を勧める。社長の父親が国際結婚の斡旋業者をしており、その関係で顧客を探していた。

真嶋 琴美 (ましま ことみ)

宍戸ツルの友達の老婆・杉子が宍戸岩男の縁談相手として紹介しようとしていた女性。27歳で漬け物工場に勤務。7年間にわたって皆勤を続ける真面目な女性。果樹園経営者の次女で親思いでしとやか。杉子によって大和撫子と評されている。処女。宍戸ツルも彼女と会ってその人となりを認めた。その頃、すでに別の縁談が進められていたが、宍戸ツルは彼女をどうしても息子の嫁にしようと縁談相手のところに日本刀を持って乗り込んだ。 そんな宍戸ツルの発想と行動力、そして子を想う心に心打たれ、宍戸家を訪問し宍戸岩男と面会する。しかし宍戸岩男はすでにアイリーンを愛し始めており、岩男を彼女とめあわせようとする宍戸ツルの画策は失敗に終わる。

マリーン

「スナックひぐらし」で働くフィリピン女性。性行為をビジネスと割り切っており、日本人男性との売春を日常的に行っている。斉藤と関係したこともあるほか、宍戸岩男に買われたこともある。宍戸岩男にラブホテルで犯されそうになって逃走していたアイリーンと街で遭遇し、彼女を励ましたことで知り合った。 アイリーンはその後、スナックで働きながらマリーンから日本語を習おうと決意する。かつて日本人の男に熱を上げて、懐妊したことがあるが、男は逃げ、現在は子供をマニラの親元に預けている。

塩崎 裕次郎 (しおざき ゆうじろう)

「スナックひぐらし」に客として訪れた男。冷酷で、日に三度、人に無茶を強いることを趣味としている。タガログ語も話せる。店で働いていたアイリーンを指名し、強引に唇を奪う。その後、鹿之谷村を訪れ宍戸ツルと会い、何者かと問われ「女衒」を名乗る。正体はフナモリ興業所属のヤクザでスカウトマン。 アイリーンをさらい売り払おうと計画していた。その後宍戸ツルと共謀し、アイリーンをさらうが、追走してきた宍戸岩男に猟銃で射殺されてしまう。

正宗 (まさむね)

日本の寒村「鹿之谷村」の龍昇寺の僧侶。31歳。宍戸ツルから吉岡愛子の身辺調査を頼まれた。その後、鹿之谷村に嫁入りしてきたアイリーンが、村で孤立しているさいに英語で話しかけ、相談に乗るようになる。その後、会話を交わすうちに親しくなって彼女に惹かれるようになる。

書誌情報

愛しのアイリーン 全6巻 小学館〈ビッグコミックス〉 完結

第1巻 岩男

(1995年9月発行、 978-4091840011)

第2巻

(1995年12月発行、 978-4091840028)

第3巻

(1996年3月発行、 978-4091840035)

第4巻

(1996年4月発行、 978-4091840042)

第5巻

(1996年8月発行、 978-4091840059)

第6巻

(1996年11月発行、 978-4091840066)

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