概要・あらすじ
女子中学生・日出佳乃はテストの成功を祈ろうと神社を訪れたさい、強い光に包まれタイムスリップしてしまう。そこは人間が女性しかいない奇妙な戦国時代だった。女武将・織田ノブナガに拾われた佳乃はこの世界における豊臣ヒデヨシとなり、戦国を支配する力を与える伝説の真紅の甲冑を探すノブナガの手伝いをすることになる。
やがて有名な武将の女性版たちが次々現れ、各自がもつ甲冑の各部位を巡り争奪戦が展開される。
登場人物・キャラクター
日出 佳乃 (ひで よしの)
現代日本で育った普通の少女。中学生。あだ名はヒデヨシ。女しかいない戦国時代へ飛ばされ、織田ノブナガのもとに身を寄せる。屈託のない言動でノブナガに深く気に入られるが、そのためミツヒデの嫉妬をかうことになる。 勉強は苦手だが、本能寺の変はかろうじて知っていた。史実における豊臣秀吉に相当する立場になる。
上杉 ケンシン (うえすぎ けんしん)
戦国武将。女性。武田シンゲンに対抗意識をもち雌雄を決するため何度も戦いを繰り返していまだ決着がついておらず、強敵とも友とも言える関係になっている。性格はシンゲンと対照的に、理知的で細やか。 史実の上杉謙信に相当する。武器は長槍で、その腕前は常人離れしている。
今川 ヨシモト (いまがわ よしもと)
戦国武将。女性。公家の血を引く今川家の当主。よく織田ノブナガに勝負をしかけてくるが、遊び感覚であり、天下取りに興味はない。優雅な風情だがノリと愛嬌のいい姿をしばしばみせる。ある勝負に敗れ、手元にあった伝説の真紅の甲冑のパーツをノブナガに渡す。 妹分のイエヤスをこよなく可愛がっている。史実の今川義元に相当。弓の名手。
武田 シンゲン (たけだ しんげん)
戦国武将。女性。筋肉質で体格のいい荒武者。上杉ケンシンに対抗意識をもち雌雄を決するため何度も戦いを繰り返していまだ決着がついておらず、強敵とも友とも言える関係になっている。大食漢で、性格はノブナガに劣らず豪快でおおざっぱ。 武器にもなる軍配を携えている。史実の武田信玄に相当する。
明智 ミツヒデ (あけち みつひで)
戦国武将。女性。尾張国で織田ノブナガ第一の家臣をつとめている。聡明だが真面目すぎて意固地な面がある。ノブナガに心酔しており、恋愛感情に等しい思慕を抱いている。そのため急に現れたヒデヨシをノブナガが可愛がる様に嫉妬をこじらせ、本能寺の変にあたる事件を引き起こしてしまう。 史実の明智光秀に相当する。眼鏡をかけている。
伊達 マサムネ (だて まさむね)
戦国武将。女性。織田ノブナガに情報提供して伝説の真紅の甲冑の探索を促し、ある目的を果たそうと目論んでいる謎多き人物。冷たい物腰だが心根は情に厚い。現代の学校にいた女性教師の伊達先生をヒデヨシに想起させたが、その先生本人。 史実の伊達政宗に相当する。右眼に眼帯をつけている。
徳川 イエヤス (とくがわ いえやす)
戦国武将。女性。今川ヨシモトの食客で、ヨシモトのことはお姉様と呼んで行動を共にしている。のんびりしたあどけない言動の裏には腹黒い考えを秘めており、自分を可愛がるヨシモトを実はうっとうしがっている。 伝説の真紅の甲冑をめぐる最終局面で本性をあらわし、大きな波乱をもたらす。史実の徳川家康に相当する。
織田 ノブナガ (おだのぶなが)
戦国武将。女性。尾張国の領主。何にもとらわれず己の道を突き進む豪放な人物。天下統一を叶える伝説の真紅の甲冑の力を欲し、甲冑のパーツをもつ武将たちとしのぎを削る。現代からきたヒデヨシを気に入り、自分のもとに置く。 側仕えのミツヒデとは堅い主従の絆で結ばれている。史実の織田信長に相当する。武器は身の丈ほどある大剣。
場所
尾張国 (おわりのくに)
織田ノブナガが治める領地。ヒデヨシがタイムスリップして転送された先の場所。現在でいうと中部・東海地方にあたる。
その他キーワード
伝説の真紅の甲冑 (でんせつのしんくのかっちゅう)
『戦国乙女~桃色パラドックス~』に登場する装備。部位ごとに全国へ散逸しており、これをすべて集めて完全な形の甲冑を手に入れた者は天下統一も可能なほど大きな力を得るといわれている。ノブナガをはじめとする戦国武将たちによって争奪戦が展開される。