押切異談・壁

押切異談・壁

高校生・押切トオルが経験した異常現象と怪奇事件を描くホラー短編。押切が登場する作品は、『首幻想』『生霊の沼』『ペンフレンド』『侵入者』『押切異談』『押切異談・壁』の6話ある(発表順)。主人公の押切の設定はほぼ同じだが、各短編は基本的に独立したストーリーである。ただし、『侵入者』『押切異談』『押切異談・壁』は、自宅の屋敷に異次元の出入り口があるという設定で、連作の要素が強い。

正式名称
押切異談・壁
ふりがな
おしきりいだん かべ
作者
ジャンル
ホラー
 
怪談・伝奇
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

押切トオルの両親は海外に仕事で出かけ、高校生の押切は広い洋風の屋敷に1人で生活している。壁の中を虫が這いずるような音が聞こえ、押切は幻聴だと思って従兄の隆幸に相談に行った。相談の最中、大きい地震が起きる。屋敷に戻ると、廊下の壁が崩れ、中から化石のような死体が現れた。押切は死体の手がかりを得ようと、屋敷の古い記録を捜す途中、屋敷の壁から体を半分突き出した男の古い写真を見つける。

謎が深まる中、死体を掘り出して埋め直そうとするが、つるはしが頭に食い込んだ死体は悲鳴をあげた。恐怖に襲われた押切の元に、来週帰る予定だったはずの両親が現れる。崩れた壁の死体を両親に見られることを観念するが、死体は消えていた。

登場人物・キャラクター

押切 トオル (おしきり とおる)

『押切異談・壁』の主人公である高校生男子。曽祖父はオランダ人。両親が仕事で海外に行き、日本に残って洋風の屋敷に1人で住んでいる。屋敷の壁の中を虫が這いずり回るような音が聞こえるが、幻聴だと思い込む。そんな時、地震で廊下の壁が崩れ、中から化石のような死体が現れた。押切は死体の謎を明らかにするため、屋敷の古い記録を捜して調べ始める。

隆幸 (たかゆき)

『押切異談・壁』に登場する押切トオルの従兄。親のいる自宅で生活。幻覚に悩む押切の相談を受け、孤独感が原因だと思い、隆幸の家に同居させようとする。押切が隆幸の部屋で相談している最中、強い地震が起こった。

押切 結華 (おしきり ゆか)

『押切異談・壁』に登場する押切トオルの母親。押切の両親は仕事で海外に行っていたが、来週の帰国予定より早く自宅の屋敷に戻ってくる。しかし、その両親は本物ではなく、異次元の世界の人間であった。一昨日、異次元で大地震があり、彼らの住む屋敷は崩壊すると共に火災に見舞われ、完全に消失したという。 彼女の左手の火傷は、その時に負ったものだった。

押切トオルの父 (おしきりとおるのちち)

『押切異談・壁』に登場する押切トオルの父親。押切の両親は仕事で海外に行っているが、来週の帰国予定より早く、いきなり自宅の屋敷に戻ってくる。しかし、その両親は本物ではなく、異次元の世界の人間であった。一昨日、異次元で大地震があり、彼らの住む屋敷は崩壊すると共に火災に見舞われ、完全に消失したという。 異次元から一人息子の押切トオルが来る前に、父親はこちらの世界の押切を始末しようとする。

SHARE
EC
Amazon
logo