あらすじ
第1巻
魔術師の組織である「魔術協会」から距離を置き、魔術を独自に研究している冬海蓮司は、魔術協会に見つからないよう、とある学校に化学教師として赴任する。学校でもやる気のない教師を演じて生徒とはかかわりを持たず、放課後になると魔術工房に改造した化学準備室で魔術の研究を進めていた。ふだんと同じく研究をしていたある日、蓮司は桐瀬梨々香から瀕死の猫を助けてほしいとお願いされる。最初は猫が助からないことを受け入れさせようと説得していたが、自分を犠牲にしても猫を助けたいと願う梨々香の思いを受け、梨々香の使い魔にすることで猫を生かす方針に変更する。使い魔契約の魔術で梨々香の魔術師としての才能に気づいた蓮司は、魔術を教えるために梨々香を自分の弟子にするのだった。
登場人物・キャラクター
冬海 蓮司 (ふゆみ れんじ)
新任の化学教師を務める男性。授業はふつうに行っているが、やる気がないために生徒から馬鹿にされている。しかし教師は仮の姿で、本来は独自に魔術の研究を行う魔術師。魔術師の組織「魔術協会」からも距離を置いているために人付き合いはほとんどなく、放課後になると魔術工房に改造した化学準備室で魔術の研究を日々行っている。生徒とも距離を置くために口数少なく根暗な性格の人間を演じているが、本来は社交的な性格をしている。さらに魔術師の才能がある桐瀬梨々香を魔術協会に見つからないようにしたり、梨々香に魔術を教えるために自分の弟子にするなど、面倒見がいい。錬金術で作ったホムンクルスのフィーアからは「マスター」と呼ばれている。
桐瀬 梨々香 (きりせ りりか)
冬海蓮司が勤める学校に通う少女。外見は遊んでいるギャル風で、赤点を取ってしまうくらい成績も悪い。小さい頃から動物になつかれることが多く、夢は獣医になることで、そのための努力は惜しまない。性格は明るく社交的で友達も多い。放課後に友達と遊びに行く途中で車に轢かれて瀕死の状態の猫を見つけ、なんとか助けたくて蓮司のもとを訪れる。蓮司からあきらめるように言われたが、自分を犠牲にしても助けたいと覚悟を示し、蓮司の魔術で猫と使い魔契約を結ぶ。その後、契約の魔術の際に桐瀬梨々香自身でも気づいていなかった魔術師の才能を見いだされ、猫を助けてもらった恩もあって蓮司の弟子となる。友達からは「梨々」、蓮司が錬金術で作ったホムンクルスのフィーアからは「リリ」と呼ばれている。
フィーア
冬海蓮司が錬金術で作った少女型のホムンクルス。蓮司の研究の助手を務めている。魔術の源となる「マナ」を吸収できる能力があり、桐瀬梨々香のマナ制御の手伝いもしている。
卍 (まんじ)
桐瀬梨々香の使い魔。もともと学校近くにいた野良猫だったが、車に轢かれて瀕死の状態だったところを、冬海蓮司の魔術により、梨々香の使い魔となって生き永らえる。「卍」という名前は、使い魔となったあとに梨々香に付けられた。
クレジット
- 原作
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志瑞 祐
書誌情報
放課後ビッチクラフト 全3巻 KADOKAWA〈MFコミックス アライブシリーズ〉
第1巻
(2019-03-23発行、 978-4040655550)
第2巻
(2020-03-23発行、 978-4040645018)
第3巻
(2020-10-23発行、 978-4040649627)