斉藤さん もっと!

斉藤さん もっと!

小田ゆうあの『斉藤さん』の続編。家庭や学校などで巻き起こる悩みや問題をテーマとしたヒューマンドラマ。専業主婦として家事や子育てに奮闘する斉藤全子の家族や友人との日常や、周囲の人々の悩みや問題を解決していく様子を描く。「office YOU」2015年4月号から2016年6月号にかけて連載された作品。

正式名称
斉藤さん もっと!
ふりがな
さいとうさん もっと
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
関連商品
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あらすじ

第1巻

「ダメなことはダメ、悪いことは悪い」と、自分なりの正義を貫き続けている「斉藤さん」こと斉藤全子は、中学生になった息子の斉藤潤一に振り回されながらも家事や子育てに奮闘していた。そんな中、思春期真っ只中の潤一は、クラスメートに影響されてスマートフォンをねだるようになる。1年生の頃からのクラスメート、松田也子が長らく不登校なことが気になっていた潤一は、コンビニで偶然也子と再会。潤一がスマートフォンを欲しがるのはクラスメートとSNSがしたいからという理由だったが、次第にその理由は也子と個人的な連絡を取りたいからに変わっていく。そんなことはまったく知らない全子は、中学生がスマートフォンを持つのはまだ早いと反対し、潤一と衝突することが増えていく。自分の言葉が潤一にはうまく届かないことに悩む全子は、夫の斉藤雪彦に相談する。そして潤一なりに考えているに違いないという結論に至り、「期末テストで学年トップになったら」という条件でスマートフォンを購入することを認める。クラスメートや浅倉先生を通して潤一の学年トップ宣言はすぐに広まり、中には賭けの対象として盛り上がる生徒も出てくる。潤一はいつも以上に気合を入れてテスト勉強に励み、テスト当日を迎えるのだった。

第2巻

スマートフォン購入が懸かった斉藤潤一の期末テストの結果は、惜しくも学年2位に終わる。残念ながらスマートフォンを手にすることは叶わなかったものの、潤一はクラスメートや浅倉先生の温かい励ましの言葉を受ける。そんな潤一の様子を見た斉藤全子も、潤一の確かな成長を感じ取っていた。そんな中、不登校続きの松田也子のことが気になっていた潤一は、全子のスマートフォンを借りてSNSで也子に連絡を取る。後日、潤一は也子と待ち合わせ場所に向かうが、也子は母親の松田静佳が薬とアルコールをいっしょに飲んで倒れているのを発見する。也子に事情を聞いた潤一はすぐに静佳のもとへ向かい、潤一に呼ばれた全子も駆けつける。救急車で運ばれた静佳はしばらく入院することになり、也子の父が出張中のため、也子はしばらく全子の家に預けられることとなる。母親を心配して不安そうな也子を全子たちは励まし、少しずつ彼女や静佳の抱える事情を知ることになる。一方、也子が家に泊まっているという事実に動揺を隠せない潤一は、ある日、クラスの女子が也子や彼女の家庭のことを面白おかしく噂していることを知る。それを聞き逃せなかった潤一は、噂話で盛り上がる女子たちにある一言を放つ。

第3巻

斉藤全子の提案でしばらく斉藤家に滞在することになった松田也子は、全子に自分や家族のことを少しずつ話し始めるようになる。その言葉を受け、全子から「もっと也子自身を大切にすべきだ」と指摘された也子は、自分が不登校になった理由を振り返り、あらためて自分を見つめ直す。一方、斉藤潤一は相変わらず学校に行こうとしない也子に、小学校時代に自分がいじめに遭って学校に行きづらくなった自分の過去を話す。1日だけ学校を休んだが全子に励まされたこと、辛かったが再び学校に行ってよかったことを不器用ながらも潤一なりの言葉で也子に伝える。同時に全子からも励ましや助言を受け、少しずつ考え方が変わった也子は、松田静佳の退院を知って家に帰ることを決意。全子は也子を送った際に静佳と再会するが、不安定な状態が続いていた静佳は自虐的な発言を繰り返し、勢いで全子に暴言を吐いてしまう。全子はそんな静佳に優しい言葉を掛け、彼女の話をじっくり聞き、時には静佳に優しく質問する。全子と話したことで心が軽くなった静佳は、少しずつ自分を取り戻していく。そんな静佳と全子の様子を見た也子は気持ちが楽になり、心の中でやっと一歩踏み出せそうだと、潤一にささやかな報告をするのだった。

第4巻

家族との交流を深め、少しずつ学校に行く準備を始めた松田也子は、遅れた勉強を斉藤全子に教わる代わりに、斉藤笑のベビーシッターを引き受けることとなる。全子は也子に勉強を教えつつ、彼女を温かく見守りながらサポートをしていた。一方、病院通いを続けて順調に回復していた松田静佳だったが、自分を卑下したり作り笑いでごまかしたりする悪癖は依然として直っていなかった。それを全子に指摘された静佳は、也子の成長を褒める彼女に励まされながら、母親としての自信を取り戻していく。一方の也子は、静佳に「明日から学校に行く」と宣言し、斉藤潤一に電話してその決意を報告する。次の日、宣言どおりに登校した也子は、久しぶりの学校で辛い思いをしながらも、合唱部顧問の白井先生に誘われて部活に参加することとなる。クラスメートの助けを受けたり、全子の言葉を思い出したりしながらその日を乗り越えた也子は、笑といっしょに迎えに来た全子に温かい励ましの言葉を受けるのだった。

関連作品

本作『斉藤さん もっと!』は、小田ゆうあの『斉藤さん』の続編となっている。『斉藤さん』は幼稚園や学校などで起こる身近な問題や悩みなどをテーマにしたヒューマンドラマで、小田ゆうあの代表作の一つ。正義感の強い主婦である斉藤全子が、家族や友人をはじめとした周囲の人たちに起こるさまざまな問題を、体当たりで解決していく様子が描かれている。

登場人物・キャラクター

斉藤 全子 (さいとう まさこ)

出張が多い夫の斉藤雪彦と二人の子供を持つ専業主婦。通称「斉藤さん」。昔は理系企業に勤める有能なキャリアウーマンだったが、子供が生まれてからは子育てのために退職した。現在は中学生になった息子の斉藤潤一と、まだ幼い娘の斉藤笑の子育てに奮闘している。若い頃は運動神経がよかったが、笑を産んでからは体力が落ちたために毎朝ジョギングに励んでいる。いつもエネルギッシュで行動力があり、正義感も強い。目の前で起こる問題やトラブルは見逃せず、ふつうなら言いづらいことでもまちがっていると思ったら、はっきりと口にする。つねに正論ながら遠慮がない物言いが多いため、一部の人間からは煙たがられることもある。しかし、自己満足で行動しているわけではなく、いつも家族や友人への思いであふれている。ママ友の真野若葉の頼みでやむを得ずSNSを利用しているがあまり好きではなく、連絡や相談は電話や対面ですべきだと考えている。子供たちを取りまく環境が変化していることや、昔から貫いてきた自分の思いが潤一や周囲の人たちに届かないことが増えている現状に悩んでいる。図書館で偶然出会った松田静佳が倒れたのをきっかけに、彼女や松田也子の事情を知って手助けをするようになる。

斉藤 潤一 (さいとう じゅんいち)

斉藤全子と斉藤雪彦の息子。こばと台中学校に通っており、野球部に所属している。スマートフォンを買ってもらえないため、母親の全子に不満を漏らしている。思春期真っ只中で、大人に対しては反抗的でかわいげのない態度を取ることが多い。しかし、家では妹の斉藤笑の世話をするなど、しっかり者で面倒見のいい性格をしている。また、つねに学年10位以内に入るなど、学校の成績も優秀。全子に似て正義感が強く不正を許せないことから、周囲と衝突して孤立したこともあり、いじめに遭っていた時期もある。一方で全子の言葉は正論と思いつつも素直に受け入れることができずに、ここ最近は全子と衝突することが増えている。中学校入学時から同じクラスだった松田也子が、不登校になっていることを心配しており、也子の母である松田静佳が倒れたのをきっかけに也子の抱える事情を知り、全子と共に彼女を励ますようになる。

斉藤 雪彦 (さいとう ゆきひこ)

斉藤全子の夫で、眼鏡をかけたサラリーマン。全子が最も頼りにしている男性で、彼女の一番の理解者でもある。ニューヨークに単身赴任中だったが、帰国したあとも海外出張が続いているためにあまり家に居ることはなく、家族とは電話やメールでのやり取りが多い。家族思いの優しい性格で、全子が悩んでいるときは真剣に助言したり励ましたりと、サポートを惜しまない。

斉藤 笑 (さいとう えみ)

斉藤全子と斉藤雪彦の娘。斉藤潤一より11歳年下の妹で、明るく人懐っこい性格をしている。全子が40代の頃に高齢出産したため、帝王切開で産まれた。両親はもちろん兄の潤一のことも大好きで、幼いながらも周囲の人たちの感情の変化には敏感な反応を見せる。しばらく斉藤家に滞在していた松田也子を、とても気に入っている。

松田 也子 (まつだ なりこ)

こばと台中学校に通う女子で、斉藤潤一のクラスメート。愛称は「也ちゃん」で、合唱部に所属している。合唱コンクールのソロパートに選ばれ、一人でこっそり合唱の自主練習をしていたところを潤一に目撃されたのをきっかけに、彼と話すようになる。1年生の頃はふつうに学校に通っていたが、2年生になってからは不登校が続いている。幼少期から慕っていた姉の松田奏子が実家を離れたことや、部活の先輩に陰口を言われたことが原因で不登校になり、部屋に引きこもって両親とも話さない日々が続いていた。また、奏子と松田静佳がもめているところを何度も見ていたため、トラブルや衝突を避けるために過剰に遠慮したり嫌なことを我慢したりするなど、悩みや本音を溜め込むことが増えていく。静佳が倒れたのをきっかけに斉藤全子と出会い、家族のことや自分のことを全子に赤裸々に語る。話を聞いた全子から、他人との衝突を避けるあまり、松田也子自身を大切にしていないとの指摘を受ける。静佳の退院までは斉藤家に身を寄せ、全子や潤一の励ましを受けながら、家に戻ってからは少しずつ家族との交流を深めていく。子供の面倒を見ることが好きで、斉藤笑からも懐かれている。好きな食べ物は静佳が作るパンケーキで、苦手な食べ物はカボチャなどの甘い野菜。

松田 静佳 (まつだ しずか)

松田也子と松田奏子の母親で、図書館でパートをしている。マナーの悪い利用客ともめていたところを、偶然図書館に訪れていた斉藤全子に助けられた。長女の奏子とケンカ別れをしたことで、気落ちして悩みを抱え込んでいる。また、現在は不登校で部屋に引きこもったまま出てこない次女の也子のことで悩み、あらゆることで自分を責めるようになる。当初は友人の主婦に悩みを相談していたものの、誰も真剣に話を聞いてくれないことに気づき、多忙の也子の父とも話す機会が持てず、悩みを一人で抱え込むようになる。ストレスや心労を重ねるうちに不眠が続いて薬とアルコールを飲んで倒れ、入院することとなる。退院後も不安定な状態が続いていたが、也子を一時的に引き取っていた全子と再会し、悩みや本音のすべてを彼女に打ち明ける。全子の励ましを受けて気持ちが軽くなったことで、少しずつ元の自分を取り戻していき、也子とも打ち解けていく。也子が元気を取り戻してからは全子とも親しく接するようになり、時折三上さんや小倉さんも加えたママ仲間の集まりに参加し、全子たちとの交流を続けている。得意料理はパンケーキ。

也子の父 (なりこのちち)

松田也子と松田奏子の父親。妻の松田静佳が也子や奏子のことで気落ちして悩んでいるのを心配しているが、仕事が多忙で出張も多いため、あまり家族とは話せずにいる。静佳が倒れたのをきっかけに、以前よりも家族のことを考えるようになり、少しずつ家族との時間を大切にするようになる。

毛塚先生 (けづかせんせい)

こばと台中学校の男性教師。斉藤潤一のクラスの担任を務めている。教師としては少々いい加減な性格で問題発言や杜撰な対応が多いため、生徒や保護者からの信頼度は低い。特に正義感の強い潤一からは反抗的な態度を取られることが多いため、毛塚先生自身も彼のことを毛嫌いし、目の敵にしている。

浅倉先生 (あさくらせんせい)

こばと台中学校の男性教師。斉藤潤一が所属する野球部の顧問を務めている。担当は社会で、愛称は「ミナミちゃん」。部活では厳しいところがあるがおおらかで優しい性格で、潤一をはじめとする生徒から慕われている。潤一とは別のクラスの担任を務めているが、彼や不登校になった松田也子のことを心配しており、時々励ましの言葉をかけたり助言したりしている。

(さえ)

斉藤全子の年下のママ友。幼い息子の彪牙の子育てに奮闘している若い主婦で、全子のことを姉のように慕っている。全子とは対照的にスマートフォンでSNSを積極的に利用しており、ママ友たちと頻繁に連絡を取り合っている。高校生の頃に妊娠して結婚したが、勉強は苦手ながらも中学校、高校ともに楽しい学校生活を送っていた。深く考えずに思ったことをストレートに言葉にするタイプ。

松田 奏子 (まつだ かなこ)

松田也子の姉で、幼少期からピアノを習っている。母親の松田静佳とはピアノのことでもともと衝突が多かったが、第一志望だった音楽大学の受験に失敗したのをきっかけに静佳と大ゲンカする。その後は実家を出て一人で関西の父方の祖母の家に引っ越し、大阪の専門学校に通っている。長らく家族とは連絡を取っていなかったが、再び学校に行くようになった也子が合唱部のコンクールに出演したのをきっかけに、大阪から帰省する。これをきっかけに少しずつ也子や静佳と連絡を取るようになり、二人との交流を深めていく。

真野 若葉 (まの わかば)

斉藤全子のママ友の一人で、全子にとって親友と呼べる数少ない人物。かつて子供同士のトラブルが原因で、一人息子の真野尊と共に幼稚園で孤立してノイローゼ気味になっていた。追われるように転入したこばと幼稚園で全子と出会ってからは、嫌われることを恐れずに自分の正義感を貫く彼女にあこがれを抱くようになる。全子の影響で日和見主義な自分を少しずつ変えていき、彼女の叱咤激励や助言を受けながら、母親として大きく成長を遂げる。現在は夫の真野透の転勤により九州で暮らしているが、SNSや電話を通して全子たちとの交流を続けている。塾に通わせている尊の成績がまったく上がらないことに悩んでおり、勢いで塾の変更を検討したりと、尊と衝突することが増えている。また、自分の学生時代とは違い、学校や勉強を取りまく環境が大きく変化していることにも憤りを感じている。坂本梧一が外出するきっかけをつくった尊を見直し、梧一に尊の勉強の手助けを頼み込む。尊の点数が一気に上がったことで梧一に家庭教師を依頼するが、梧一からの冷静な指摘を受け、尊のテストの点数ばかりを気にしていることに気づく。梧一が引きこもりを克服したのを喜びつつ、彼の助言どおり尊の気持ちが勉強に向くようになるまで、透と共に見守るようになる。

三上さん (みかみさん)

斉藤全子のママ友の一人で、三上かおりの母親。全子とは斉藤潤一の幼稚園時代からの付き合い。娘のかおりの英才教育に力を入れており、彼女が幼稚園の頃からさまざまな習い事をさせている。かつては問題を極端に嫌う事なかれ主義で、全子と対立することが多かったが、彼女の行動に少しずつ理解を示し、学校などで巻き起こる問題の解決に協力するようになる。現在では全子や小倉さんといい関係を築いており、互いに子育てなどについて相談し合っている。

小倉さん (おぐらさん)

斉藤全子のママ友の一人で、小倉佳也の母親。全子とは斉藤潤一の幼稚園時代からの付き合い。かつては気が小さく引っ込み思案な性格だったが、全子と出会った影響で母親として成長を遂げ、現在も彼女に協力している。職業はエステティシャンで、小さなエステサロン「アロマエステ小倉」を経営している。三上さんとも仲がよく、全子を加えた三人で時々集まっては、互いに子育てについて相談や報告をし合っている。

三上 かおり (みかみ かおり)

こばと台中学校に通う女子で、三上さんの次女。母親が英才教育に力を入れているため、幼稚園の頃からさまざまな習い事をしている。斉藤潤一とは幼稚園の頃からの同級生。

小倉 佳也 (おぐら よしや)

こばと台中学校に通う中学生で、小倉さんの息子。愛称は「よし君」で、斉藤潤一の同級生。

葉山 (はやま)

松田静佳と同じ図書館に勤めている中年女性。静佳の上司で、仕事にはつねにまじめで同僚にも厳しく接するため、静佳にとっては最も苦手な女性となっている。しかし心根は優しく、体調を崩した静佳のことを心配していた。静佳の復帰後は、本音や不満をあまり隠さなくなった静佳と時折ケンカをするようになるものの、以前よりも良好な関係を築いている。

白井先生 (しらいせんせい)

こばと台中学校の女性教師。松田也子が所属する合唱部の顧問を務めている。也子に合唱コンクールのソロパートを提案するが、その申し出を断ってのちに学校にも来なくなった也子を心配して、何度も家を訪ねていた。再び登校するようになった也子を歓迎し、再び合唱部に顔を出すように誘っている。

真野 尊 (まの たける)

中学生男子で、真野若葉と真野透の一人息子。斉藤潤一とは幼稚園や小学校がいっしょだった幼なじみでもあるが、現在は家族と共に九州で暮らしている。幼少期は乱暴な性格で若葉と共に幼稚園で孤立しがちだったが、潤一と出会ってからは落ち着いている。若葉に似て少々気弱なところもあるが、基本的に友人思いで素直な性格をしている。現在はやんちゃで愛嬌のあるおちゃらけた少年に成長しているが、勉強は大の苦手で塾に通っているにもかかわらず成績は非常に悪い。その一方で誰とでも分け隔てなく接したり、初対面の相手でも気軽に話しかけたりする社交的なところがある。趣味はゲームとサッカー。塾の帰りに窓の隙間を通して隣人の坂本梧一と偶然知り合い、好きなゲームやフィギュアなどを通して少しずつ交流するようになる。のちにゲーム機を修理するために梧一の知る店に行き、一時的に勉強も教わるようになる。長らく引きこもっていた梧一が外出するようになる機会や、彼が自信を取り戻すきっかけをつくった。

真野 透 (まの とおる)

真野若葉の夫で、真野尊の父親。商社に勤めているサラリーマン。尊と似て少々楽天的な性格で、一見頼りなさそうに見えるが、家族に対してはしっかりした考え方を持っている。また、勢いで行動しがちな若葉のストッパー役となり、彼女や尊のよき理解者としてサポートしている。

坂本 梧一 (さかもと ごいち)

真野若葉と同じマンションに住む、眼鏡をかけた小太りのオタク少年。まじめな性格で学校の成績も良好だったが、2年前から部屋に引きこもっている。日当たりの悪い北の部屋に引きこもっていると噂されているため、近所の人に「北の部屋のヌシ」と呼ばれている。窓の隙間を通して偶然隣人の真野尊と知り合い、ためらいなく気軽に話し掛けてくる尊に少しずつ心を開くようになり、好きなゲームを通して交流を始める。のちに尊のゲーム機を修理するために久しぶりに外出し、尊の依頼で勉強を教えている。尊の学力を冷静に指摘し、若葉から褒められて励まされたことがきっかけで、少しずつ自信を取り戻していく。

梧一の母 (ごいちのはは)

真野若葉と同じマンションに住む眼鏡をかけた中年女性で、坂本梧一の母親。穏やかな性格で人当たりもいいが、2年以上引きこもっている息子の梧一のことで思い悩み、心労を重ねてすっかり瘦せてしまった。のちに梧一が真野尊と外出していることを知り、梧一が心を開いて外出するきっかけを作った尊に感謝の言葉を伝える。

ベース

斉藤さん (さいとうさん)

正義感が強く、悪いことを見逃せない主婦・斉藤さんが、身近な問題を体当たりで解決していく姿を描く。2015年より、続編『斉藤さん もっと!』も連載されている小田ゆうあの代表作。 関連ページ:斉藤さん

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