概要・あらすじ
巻村鶴子は、新人公務員として、生まれ育った町である東京都渋谷区春山町で働き始める。地域情報誌「春山町サロン」の編集長に任じられた鶴子は、地域の人々とのふれあいを通じて様々なことを感じながら成長していく。
登場人物・キャラクター
巻村 鶴子 (まきむら つるこ)
春山町で生まれ育ち、渋谷区役所春山町出張所に勤める公務員となる。通常の窓口対応などの業務と並行して、休刊していた地域情報誌「春山町サロン」の編集長も任されることになり、その誌面の制作を通じて、家族や友人、地域の人々と交流を深めていく。筆を折って久しい父の巻村吾郎に、もう一度小説を書いてほしいと思っている。 「春山町サロン」の制作を通じて出会ったmuneのことが好き。
杉 良太郎 (すぎ りょうたろう)
かつての「春山町サロン」編集長。独り身であり、自転車屋の絹さんのことが好き。春山町内に不動産物件を所有している。北村とは子供の頃からの友人でありケンカ仲間。スキャンダルネタを掴むのが得意。
狸原 文福 (たぬきばら ぶんぶく)
巻村鶴子とともに「春山町サロン」制作に携わるカメラマンで、鶴子の良き相棒となる。落ち着いていて頼りがいがあるが、なぜか外見はタヌキである。
mune (むね)
春山町を拠点に活動するクリエイターで、タンポポの綿毛などを使ってオリジナルのひよこの人形を作っている。ノリが軽く、物腰の柔らかな男性。ファンや客の前では明るく優しく振舞っているが、裏では疲れ切っていることがある。
ジェンマ・デリチオーゾ (じぇんまでりちおーぞ)
春山町出張所に勤める巻村鶴子の先輩のセクシーな女性。両親ともイタリア人だが、日本育ち。父は寿司職人で、歌舞伎町で働いていたが、のちに春山町に店を構える。
巻村 吾郎 (まきむら ごろう)
巻村鶴子の父。昔、春山町サロンに連載していた小説が大ヒットしたこともある小説家。長らく筆を執っていなかったが、「巻ムラゴロー」の名で鶴子が作る「春山町サロン」に食べ歩きエッセイを寄稿する。バブル世代で、楽観的な性格。
島 年夫 (しま としお)
渋谷区長を務める男性。春山町出張所の所長とは大学時代の同級生である。春山町名物の和菓子「はるやまめもち」が大好物。「春山町サロン」掲載のインタビューのため、巻村鶴子の取材を受ける。
オジソン
氏名は不明。自称「春山町のエジソン」。「オジソンの店 ドリームストアー」という拠点を構えて発明活動をしている男性。あまり役に立たないものばかり発明しているが、まれに企業から商品化の声がかかる。
北村 (きたむら)
小さな印刷所を経営しており、「春山町サロン」の印刷も担当している男性。杉良太郎とは子供の頃からの付き合いで、顔を合わせればケンカばかりしており、何かにつけてベーゴマで対決している。
場所
春山町 (はるやまちょう)
『春山町サーバンツ』の舞台となる架空の地域。東京都渋谷区のはずれに位置するのどかな町。地元で生まれ育った人が定着しているほか、ここを拠点に活動する個性的なクリエイターも存在する。