時計仕掛けのりんご

時計仕掛けのりんご

地方の新興都市に暮らす平凡な夫婦が、ある時、日常の中に紛れ込んだささいな違和感に気づく。これをきっかけに、町の住民すべてを操ろうとする陰謀に巻き込まれていく彼らの姿を描いたサスペンス。「週刊ポスト」1970年4月17日号から1970年5月8日号にかけて掲載された作品。

正式名称
時計仕掛けのりんご
ふりがな
とけいじかけのりんご
作者
ジャンル
サスペンス
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概要・あらすじ

南アルプスの山間にある新興都市で暮らす会社員の白川雄作は、通勤中に町の様子がいつもと違うことに気づく。ラッシュ時間のはずなのに、市外からの車が一台も来ないのだ。試しに市境の方角へ5キロほど進んだところ通行止めになっており、しかもその先に戦車が走っているのを目撃する。違和感を募らせる雄作に、同僚の秋吉ミチが「食堂のご飯が変な味がする、なにか混ざっているのでは」と相談を持ちかけてきた。

米を持ち帰って薬屋を営む隣家の井上に調べてもらうと、劇薬が混ざっていると報告される。本腰を入れて異常事態を調査し始めた雄作に、町を閉鎖して住民を薬で操っている反乱軍の手が伸びる。

登場人物・キャラクター

白川 雄作 (しらかわ ゆうさく)

南アルプスの東、天竜川の中流近くにある山間の新興都市、稲武市に暮らす男性。町一番の時計工場に勤めており、通勤中に人気のない町の違和感に気づく。妻に尻に敷かれていながら、同僚の秋吉ミチに浮気心を抱いている。ミチの「ご飯になにか混ざっているのでは」という疑問を調査したことから、町の住民すべてを巻き込んだ陰謀が進行していることを知り、阻止しようと奮闘する。

白川 幸子 (しらかわ さちこ)

白川雄作の妻。夫の生活をしっかり管理しており、ご飯よりもパンの方が栄養価が高いからと、毎日パンのお弁当を持たせている。これにより、雄作は米に混ぜられている劇薬を食べずに済んでいた。町を閉鎖する反乱軍の陰謀を妨害しようとする雄作を支える。

秋吉 ミチ (あきよし みち)

白川雄作の同僚。活発ながらデリケートな一面も持つ女性で、雄作は秘かに惹かれていた。食堂でカレーライスを食べて倒れ、雄作に救護室へ運ばれる。味覚が敏感なため、劇薬の混ぜられた米の味に気づき、雄作に相談を持ちかける。

井上 (いのうえ)

白川雄作の隣人。薬屋を営んでおり、雄作から米の分析を依頼される。米の中に劇薬のピューロマイシンが大量に混入されているのを発見し、さらに自宅の米びつからも同じ薬が検出されたことに恐怖を抱いて保健所へ駆け込む。それ以来、姿を消した。

司令官 (しれいかん)

政府を転覆させることを目的に、反乱軍を組織した自衛官。東京を占拠する予行演習として、稲武市を閉鎖した。冷徹で狡猾な人物であり、自分たちの計画に気づいて妨害しようとする白川雄作を捕らえ、合成した秋吉ミチとの不倫写真を見せて、大人しくしているように脅迫した。

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