暴れん坊本屋さん

暴れん坊本屋さん

本屋で働くことは、肉体労働と理不尽な客への対応に四苦八苦するものの、活字や漫画をこよなく愛する者達にとってはたまらなく嬉しい仕事である。活字中毒で漫画家の久世番子は、漫画だけで食べていけなかった頃に本屋のバイトを経験し、知られざる書店営業の裏の苦労と楽しみを体験する。そんな彼女と同僚の奮闘の日々を描いた、書店営業エッセイ漫画である。

正式名称
暴れん坊本屋さん
ふりがな
あばれんぼうほんやさん
作者
ジャンル
エッセイ
関連商品
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概要・あらすじ

新人賞に入選し、デビューしたものの漫画だけでは食べられなかった久世番子は、本屋のバイトに就き、児童書コーナーを担当する。同僚で漫画・ラノベコーナー担当のハチさんや、日夜万引き犯と戦う私服警備員の武田さん、購入して読み終わった本をどんどんゴミ箱に捨ててしまう店長など、個性的な同僚に囲まれながら、番子は理不尽な出来事と肉体労働に苦しみつつ、活字中毒者にはとても嬉しい日々を過ごす。

さらに番子の担当漫画編集者(担当さん)や、彼女の漫画単行本を出版している新書館の営業担当者かーやまさんなども登場し、漫画家兼業の本屋ライフは続くのだった。

登場人物・キャラクター

久世 番子 (くぜ ばんこ)

若い女性だが、なぜかクチバシと丸まった一本の毛がついた謎の生き物の姿で描かれている。基本的に服は描かれず、エプロンだけで仕事をしている。漫画家兼本屋店員(書店名は不明)。活字中毒で小説も大好き。児童書のコーナーに配属され、子供の理不尽で傍若無人な行動に悩まされる。自分の漫画単行本を、勝手に大量に注文し、漫画担当のハチさんに何度もたしなめられた。 作者である久世番子をモデルにしている。

ハチさん

コミック売り場とライトノベルス売り場(含むボーイズラブ小説)担当。丸いメガネをかけた若い女性だが、絵だけでは性別がわからない。本名不明。番子や多くの友人たちと、本を貸し借りしている。他の本屋に入ったとき棚が整理されていないと、勝手にものすごい勢いで本の並べ替えをしてしまう癖がある。 番子のサイン会に読者を装って参加したりする。

店長

主人公久世番子が働いている本屋の店長。中年男性と思われるが、年齢不詳。ギザギザの頭に眼鏡をかけている。書店員経験は長く、重い本の束を運ぶ肉体労働により、腰を痛めている。読書家で、ものすごい量の本を購入するが、読むはしからどんどん本をゴミバコに捨てる。

武田さん

主人公久世番子が働いている本屋の私服警備員。渋い中年男性で、名前と年齢は不明。万引き犯を捕まえると、ロッカー兼事務所兼休憩室で取り調べる。番子は昼食中に、横で取り調べをされて閉口する。集団の万引き犯たちと乱闘になって、歯を折られたこともある。

担当さん

主人公久世番子がこの漫画を連載していた新書館の『ウンポコ』(現在休刊)の担当編集者。男性、本名・年齢不明。顔に大きく「担」という文字が書いてあり、目鼻はない。結婚するとき、独身時代に買いためた萌漫画を、大量に番子へ送りつけた。

かーやまさん

主人公久世番子の漫画を出版している新書館のコミック担当営業。背広姿の若い男性の姿で描かれる。本名・年齢不明。営業だが、押しが弱い。しかしそれは、「無理して注文をとって返品され、本屋さんの印象を悪くするのは避けたい」といった思慮によるものである。『暴れん坊本屋さん』完全版に収録された、4コマ漫画『暴れん坊営業さん』の主役でもある(新書館の注文書の裏に連載されていた)。

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