あらすじ
高校に入学した野間一椛は、周囲の誰もが振り返るほどの美少女で、周囲からは近寄りがたい存在だと思われていた。一椛自身も人見知りの性格のために中学時代はまったく友達ができず、高校ではそんな自分を変えたいと考えていた。そんなある日、一椛は同じクラスの四ツ角祐也から声を掛けられる。祐也は周囲からも恐れられる不良生徒だったが、彼が拾った落とし物を届けたいと思っている事を知った一椛は、力になろうと協力する。これを機に一椛は祐也と共に行動する事が多くなるが、一方の祐也は一椛と距離を取ろうとする。祐也は自分が周囲から疎まれている事を自覚しており、一椛にその影響が及ばないようにしようとしていたのだ。これにより、祐也が本当は優しい心の持ち主であると知った一椛は、やがて彼への思いを抑えられなくなっていく。
登場人物・キャラクター
野間 一椛 (のま いちか)
高校に進学したばかりの女子。周囲が思わず振り向くほどの美少女だが、人見知りな性格のため中学時代にはまったく友達ができなかった。高校ではそんな自分を変えようと考えているが、その美貌のために周囲からは近寄りがたい存在だと誤解されている。落とし物を届けたいと願う四ツ角祐也に声を掛けられ、自分を頼ってくれた祐也の力になりたいと思い始める。祐也と過ごすうちに彼の優しさに触れ、少しずつ思いを寄せるようになる。
四ツ角 祐也 (よつかど ゆうや)
野間一椛と同じ高校に通う男子。中学時代から素行不良で知られ、周囲から疎まれ恐れられていた。入学式の日に友達を作りたいと思っていた一椛に声を掛けられ、その時から一椛の事を意識するようになる。クラスメイトの落とし物を届けようとするが、受け入れてもらえないのではないかとの不安から一椛に相談を持ち掛け、親しくなる。以降は放課後に一椛と過ごす事が多くなるが、不良である自分といっしょにいる事で一椛に悪い噂が流れないように気にかけている。貧血で倒れた一椛を心配したり駅まで送ったりと、実際は律儀で優しい性格をしている。
浦塚 咲 (うらつか えみ)
四ツ角祐也の後輩の女子中学生。年齢は祐也よりも1学年下だが、幼なじみのため彼の事を「祐也」と呼んでいる。兄と共に空手を習っており、得意技は回し蹴り。かつては祐也も同じ道場で空手を習っていたが、とあるトラブルに巻き込まれた責任を感じて道場をやめた経緯がある。周囲から疎まれ孤立している祐也の事を心配しているが、放課後に野間一椛といっしょに過ごしている状況を知って安堵する。