概要・あらすじ
新たな神を決めるために選ばれた12人により、未来日記を用いたバトルロワイヤルが行われていた。しかし、神の小間使いであるムルムルの失態により、参加者である我妻由乃が消滅し、1stの天野雪輝が負傷してしまう。予定通り行われなくなったバトルロワイヤルを正常なものへと戻すため、由乃の代わりをムルムルが、雪輝の代わりを秋瀬或が務めて進められることになる。
しかし或は、「より良い未来」を目指すために、ムルムルの思惑とは違った行動を取り始める。
登場人物・キャラクター
秋瀬 或 (あきせ ある)
「少年探偵」を自称する短髪の少年。中性的な見た目をしている。洞察力・判断力に優れており、女性の扱いにも長けている。偶然出会った天野雪輝に一目惚れし、負傷した雪輝の治療を条件にバトルロワイヤルへと参加する。雪輝の持ち物であった、自分を中心とした周囲の未来を予測できる携帯電話型の未来日記「無差別日記」を委託されている。 当初はムルムルとともに因果律に沿った行動を取っていたが、御目方教の一戦で死ぬはずだった春日野椿を救出するなど、次第にムルムルの思惑とは違った形で行動する。
ムルムル
神であるデウス・エクス・マキナの小間使い。浅黒い肌に尻尾を生やした、童女のような見た目をしている。餅をつく際、うっかり因果律に傷をつけてしまったため我妻由乃が消滅。それに伴い、天野雪輝が負傷してしまう事態を招いた。因果律をもとに戻すべく、自らが由乃の代わりを務め、雪輝の代役を秋瀬或に頼んで、バトルロワイヤルへと参加する。 本来の持ち主である由乃に代わり、或の未来を10分おきに記録する携帯電話型の未来日記「雪輝日記」を所有している。
天野 雪輝 (あまの ゆきてる)
未来日記所有者たちによるバトルロワイヤルの参加者の少年。ニット帽を被った優男。バトルロワイヤル参加者は正体を隠すため、互いを番号で呼び合っており、天野雪輝の場合は「1st」と呼ばれる。因果律の崩壊によって我妻由乃が消滅したことにより、本来であれば勝てるはずだった火山高夫に負傷させられてしまう。 因果律の修復に伴い、その身体は一時的にムルムルのもとで保管されることとなった。自分を中心とした周囲の未来を予測できる、携帯電話型の未来日記「無差別日記」の持ち主だが、現在は一時的に代役である秋瀬或に委託されている。
我妻 由乃 (がさい ゆの)
未来日記所有者たちによるバトルロワイヤルの参加者の少女。ピンク色のロングヘアの髪型で、側面から伸びる髪の毛の左右それぞれをリボンで束ねている。バトルロワイヤル参加者は正体を隠すため、互いを番号で呼び合っており、我妻由乃の場合は「2nd」と呼ばれる。本来ならば天野雪輝と共闘するはずだったが、ムルムルが因果律を傷つけてしまったため一時的に消滅することとなり、因果律の大きな改変を招いてしまう。 雪輝の未来を10分おきに記録する、携帯電話型の未来日記「雪輝日記」の持ち主。ただし現在は由乃自身が消滅しているため、「雪輝日記」は代役を務めるムルムルが所有している。なお、秋瀬或が雪輝の代役を務めているため、現在は日記の名称に反して或の未来を10分おきに記録している。
火山 高夫 (ひやま たかお)
未来日記所有者たちによるバトルロワイヤルの参加者の男性。防弾チョッキやガスマスクなどで武装し、全身が黒ずくめの服装。バトルロワイヤル参加者は正体を隠すため、互いを番号で呼び合っており、火山高夫の場合は「3rd」と呼ばれる。桜見中学校の英語教師であり、数々の殺人事件を引き起こした通り魔。未来に自分が犯す殺人の記録を予め知ることができる、携帯電話型の未来日記「殺人日記」の持ち主。 なお、「殺人日記」はその特性上、殺害することのできない相手の未来は把握できないという弱点を持つ。我妻由乃が消滅したため天野雪輝に勝利するが、その代わりとしてやって来た秋瀬或によって殺された。
来須 圭悟 (くるす けいご)
未来日記所有者たちによるバトルロワイヤルの参加者の男性。黒髪の短髪で、あごひげを生やしている。バトルロワイヤル参加者は正体を隠すため、互いを番号で呼び合っており、来須圭悟の場合は「4th」と呼ばれる。桜見署に勤務する刑事課長であり、雨流みねねに占拠された桜見中学校へとやって来た。この時点では、秋瀬或とムルムルがある程度因果律に沿った行動をしていたため、圭悟もまた本来の因果律と同じような言動を取っている。
豊穣 礼佑 (ほうじょう れいすけ)
未来日記所有者たちによるバトルロワイヤルの参加者の少年。年齢は4歳。ニット帽を被っており、見た目には普通の小児。男女を模した一対のパペットを両手に嵌めている。バトルロワイヤル参加者は正体を隠すため、互いを番号で呼び合っており、豊穣礼佑の場合は「5th」。幼い少年ではあるものの自らをエリートと自称し、それに見合うほどの高い思考能力を持っている。 本来の因果律であれば、御目方教の一件で両親が死亡していたが、秋瀬或の画策によって御目方教での事件が起こらず、両親が生存することとなる。
春日野 椿 (かすがの つばき)
未来日記所有者たちによるバトルロワイヤルの参加者の女性。脚元まで届くほどのロングヘアで、大きなリボンを付けている。着物を身に着けていることが多い。バトルロワイヤル参加者は正体を隠すため、互いを番号で呼び合っており、春日野椿の場合は「6th」と呼ばれる。御目方教の教祖で、本来であれば我妻由乃と天野雪輝によって殺されていたはずだが、秋瀬或の画策によって生存することとなる。 御目方教の1000人以上の信者たちによる未来の「報告」を記述する、巻物型の未来日記「千里眼日記」の持ち主。椿はこの「千里眼日記」の能力により、船津が椿の両親を殺害したのではないかと訝(いぶか)しんでいる。
美神 愛 (みかみ あい)
未来日記所有者たちによるバトルロワイヤルの参加者の女性。黒髪ロングヘアの髪型をした清楚な見た目をしている。バトルロワイヤル参加者は正体を隠すため、互いを番号で呼び合っており、美神愛の場合は、フィアンセである戦場マルコと2人一組で「7th」であり、同様の未来日記を所有している。本来の因果律と同じく御目方教へと潜入し情報を探っていたが、秋瀬或と共謀し、春日野椿を救出するために動くこととなる。
戦場 マルコ (いくさべ まるこ)
未来日記所有者たちによるバトルロワイヤルの参加者の男性。髪型はリーゼントでジャケットを着ている。バトルロワイヤル参加者は正体を隠すため、互いを番号で呼び合っており、戦場マルコの場合は、フィアンセである美神愛と2人一組で「7th」と呼ばれる。追い詰められた秋瀬或を助けたいという愛の頼みを受け、ムルムルによって作られた妄想空間へと侵入する。
雨流 みねね (うりゅう みねね)
未来日記所有者たちによるバトルロワイヤルの参加者の女性。変装・潜入をするにあたって、その外見的特徴が変わっていくが、ほとんどの場合、長い黒髪であることは共通している。バトルロワイヤル参加者は正体を隠すため、互いを番号で呼び合っており、雨流みねねの場合は「9th」と呼ばれる。国際的なテロリストであり、本来の因果律に従って「1st」こと秋瀬或を倒すために桜見中学校へとやって来た。 桜見中学校のありとあらゆる場所にTNT爆弾を仕掛けることにより、本来の因果律同様、戦況を有利に進めるが、或の作戦によって敗走する。ただしこの時は本来の因果律とは違い、左目を負傷せずに済んだ。
平坂 黄泉 (ひらさか よもつ)
未来日記を使ったバトルロワイヤルに参加することとなる男性。自称・正義のヒーロー。「正義の味方のコスプレ」として、鳥避けの風船のようなマスクを着け、全身タイツを着た姿をしている。バトルロワイヤル参加者は正体を隠すため、互いを番号で呼び合っており、平坂黄泉の場合は「12th」と呼ばれる。未来で自らが行う「正義」の行動が記録される、ボイスレコーダー型の未来日記「正義日記」の持ち主。 この能力を活かして、御目方教屋敷内で迷子になった豊穣礼佑を探し当てた。また、未来日記の能力とは別に、催眠術も得意としている。歪んだ正義感を持っているが、自らが正義と信じた行いでは忠実である。
船津 (ふなつ)
御目方教の幹部を務める初老の男性。春日野椿の後見人。禿頭で顎鬚を生やしている。自分の保身のため椿の両親を殺害しており、その罪を隠蔽した。逃走した椿を捕らえて処分しようと目論むが、秋瀬或によって阻止されることとなる。
宮代 お鈴 (みやしろ おりん)
バトルロワイヤルの参加者である「8th」の手下の少女。情報を得るため、御目方教に潜入している。背が低く、前髪を切りそろえたロングヘアの髪型をしている。御目方教の教祖である春日野椿の境遇に同情しているが、本来の因果律では、彼女の救出には動かないはずだった。だが、秋瀬或の介入によって因果律が改変された結果、椿を救出しようと活動することとなる。
デウス・エクス・マキナ (でうすえくすまきな)
未来日記所有者たちによるバトルロワイヤルを主催した張本人。「神」を名乗っている。巨大な姿に骸骨のような顔で、身体を覆い隠す大きな黒マントを羽織っている。その正体は、時間と空間の神である「時空王」。「神」ではあるものの、すべてを認知できるわけではなく、ムルムルが因果律を傷つけて我妻由乃が消滅してしまった際には、その事実に気づいていなかった。
メカムルムル
因果律のメンテナンスや修復を行うためのロボット。ムルムルによって生み出された。巨大だが、形はムルムルを模している。因果律をいじるため、ムルムルの記憶を移している分身である。それゆえ、ムルムルの正体を探ろうと考えた秋瀬或に標的とされた。ロボットであるために融通が利かず、ムルムルの命令よりも因果律の修復を優先する。
集団・組織
御目方教 (おめかたきょう)
1000人の信者を抱える新興宗教。現在は春日野椿を教祖としている。もともとは椿の両親が教祖の地位にいたが、幹部の船津によって殺されている。教団に入る通過儀礼として、椿の身体が信者へと捧げられている。それを「餌」として信者を集めている。
その他キーワード
未来日記 (みらいにっき)
バトルロワイヤルへと参加する参加者たちに、デウス・エクス・マキナが与えた。未来予知の範囲や能力は、所有者の性質・能力によって異なっており、その形も携帯電話からボイスレコーダー、絵日記などさまざまである。共通していることは、これが傷つけられたリ、破壊されたりすると、持ち主がバトルロワイヤルの脱落者と見なされ、消滅してしまうこと。
イエニカエリタクナール
これを打ち込むと、読んで字のごとく急に家に帰りたくなってしまうというもの。雨流みねねを撃退するために使われた。みねねが起爆させたTNT爆弾の衝撃によって壊れてしまう。
因果律 (いんがりつ)
『未来日記』本編で描かれる描写を規定事項とした「予め決まっている未来」のこと。ムルムルは規定事項である「未来」を知っており、これを傷つけてしまったため、秋瀬或とともに因果律に沿った行動を行っている。しかし、この「未来」を或が拒絶し、もともとの未来とは違った行動を取ったために、この因果律は大きく変わっていくこととなる。
ベース
未来日記 (みらいにっき)
平凡な中学生である天野雪輝は、ある日、未来の出来事が起こる「未来日記」を入手。雪輝を含め12人の未来日記所有者による、次期・時空王の座を懸けたサバイバルゲームが幕を開ける。 関連ページ:未来日記
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えすのサカエの『未来日記』の登場人物である雨流みねねを主人公としたスピンオフ作品。本作『未来日記モザイク』では、本編『未来日記』で語られなかったみねねのサイドストーリーなどを中心に、みねねが未来日記を... 関連ページ:未来日記モザイク
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