柚木さんちの四兄弟。

柚木さんちの四兄弟。

『ハツ*ハル』に次ぐ、藤沢志月の連載作品で代表作の一つ。現代日本を舞台に、両親を亡くした柚木家の男だけの四兄弟が暮らす日常生活を描く物語。長男の隼(23歳)が親代わりを務め、次男の尊(13歳)、三男の湊(12歳)、四男の岳(6歳)の四人が、助け合いながら生活している。尊と湊は年子でありながら、生まれ月の関係で同級生という関係にあり、湊は優秀な兄の尊にライバル心を燃やしている。また、小学1年生ながら大人びた性格の岳は兄たちを支える存在である。湊と親友の宇多の関係性や、花火大会で湊と岳がはぐれてしまう事件など、日常の出来事を通じて兄弟の絆が深まっていく過程が描写される。本作は、家族愛や青春をテーマとしたヒューマンドラマである。両親を亡くした柚木家の四人兄弟を軸に、兄弟それぞれの心情を丁寧に描き、ハートフルなストーリーが展開される。小学館「ベツコミ」2018年9月号から連載。2021年に第66回「小学館漫画賞」少女向け部門を受賞。2023年10月から12月までテレビアニメ版が放送され、2024年5月から7月までテレビドラマ版が放送された。

正式名称
柚木さんちの四兄弟。
ふりがな
ゆずきさんちのよんきょうだい
作者
ジャンル
兄弟・姉妹・双子
レーベル
フラワーコミックス(小学館)
巻数
既刊21巻
関連商品
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作品の概要

基本情報

『ハツ*ハル』に次ぐ、藤沢志月の連載作品で代表作の一つ。

要旨と舞台設定

現代日本を舞台に、両親を亡くした柚木家の男だけの四兄弟が暮らす日常生活を描く。長男の隼(23歳)、次男の尊(13歳)、三男の湊(12歳)、四男の岳(6歳)の四人が、親代わりを務める隼を中心として助け合いながら生活している。

ストーリー展開

尊と湊は年子でありながら、生まれ月の関係で中学1年生の同級生という複雑な関係にあり、湊は優秀な兄の尊にライバル心を燃やしている。また、小学1年生ながら大人びた性格の岳は兄たちを支える存在である。本作は、こうした兄弟間の対立や仲直りを通じて、四人の絆が深まっていく過程が描かれる。その他、湊と親友の宇多の関係性や、花火大会で湊と岳がはぐれてしまう事件など、日常の出来事を通じて兄弟の成長が描写される。

ジャンル的特徴と位置づけ

本作は、家族愛や青春をテーマとしたヒューマンドラマである。両親を亡くした柚木家の四人兄弟を軸に、兄弟それぞれの心情を丁寧に描き、ハートフルなストーリーが展開される。

連載状況

小学館「ベツコミ」2018年9月号から連載。

受賞歴

2021年第66回「小学館漫画賞」少女向け部門。

メディアミックス情報

テレビアニメ

2023年10月から12月まで放送。

テレビドラマ

2024年5月から7月まで放送。

男だけの柚木家を四兄弟それぞれの視点から描く

柚木家は、長男の隼(23歳)、次男の尊(13歳)、三男の湊(12歳)、四男の岳(6歳)からなる、男だけの四人家族である。2年前、両親が突然他界して以降、長男の隼が大黒柱となっている。親戚からは、一番下の岳だけでも伯父に預けた方がいいと勧められたが、隼はそれを断った。兄弟まで離れ離れになることに耐えられなかったのだ。「自分がちゃんと面倒を見る」と言ったものの、弟三人の世話は想像以上に大変である。「弟たちがいなければ、もっと青春を謳歌できたのだろうか」、そんなことを考えてしまうこともある。本作は、そんな事情を抱えた柚木家を舞台に、エピソードごとに主人公を変え、四兄弟それぞれの視点から見る家族を描く。

お互いを思う、仲の良い四兄弟に癒やされる

4月生まれの次男の尊と、3月生まれの三男の湊は、生まれ月の関係で同学年である。約12か月の差があるため、身長も周りの評価も尊のほうが高く、長男の隼も、湊のことは子供扱いだが、尊のことは頼りにしている。そんな状況に不満を持つ湊は、尊にライバル心を燃やして行動を起こすが、たいてい空回りしてしまう。しかし、それも兄弟を思うからこその行動である。一方、尊は湊が可愛くて仕方がないのだが、幼少時は弟が大嫌いだった。両親を独占し、尊の大事なものをとったり壊したりしていたからである。しかし、そのふるまいのすべては自分への憧れの屈折した愛情であると理解して以来、湊が何をしても可愛く思えるようになった。四兄弟の間にはケンカや行き違いも多いが、それはお互いのことを思う気持ちが原因である。読者はそんな仲の良い四兄弟の関係に、ほっこりさせられる。

柚木家の四兄弟と霧島家

四兄弟にとって、大きな存在となっているのが、お向かいの「霧島家」である。霧島家は、湊の親友でクラスメイトの宇多、その弟で岳の同級生の和歌、二人の母親で婦人警官の咲、宇多と和歌の祖父、虎次郎の四人家族。四兄弟の両親が亡くなってしばらく後、霧島家が引っ越してきた。当時まだ大学生だった隼は、岳が通う幼稚園の送迎バスが来るまでに猛ダッシュで帰宅していた。そんな様子をじっと見ていたのが霧島家の虎次郎だった。四兄弟は「じいさんにニラまれている」と感じていたが実際は違っていた。ある日隼が現れず、家の前で困っていた岳を、虎次郎は自宅に招き入れる。じつは常々、何か力になれることはないかと、いつも四兄弟を見ていたのだ。そして、一緒に「水戸黄門」を見て意気投合した虎次朗と岳は親友になった。以来、学校が終わると霧島家に行くのが岳の日課である。四兄弟と周りの人々との心温まる交流も本作の見どころである。

登場人物・キャラクター

柚木 隼 (ゆずき はやと)

柚木家の長男で23歳の男性。海星大学付属高校で、世界史の教師をしている。イケメンで学生時代はモテていたが、同窓会で弟たちの話ばかりしてしまい敬遠される。大学生のときに両親が亡くなって以来、一家の大黒柱として歳の離れた弟たちの面倒を見ている苦労人。

柚木 尊 (ゆずき みこと)

柚木家の次男。4月生まれの13歳で、海星大学付属中学校1年生。3月生まれの三男、湊とは同学年である。眉目秀麗にして成績優秀。中学生らしからぬ冷静沈着さから、尊い存在とされ、校内の女子生徒の憧れの的であり、男子生徒からはミステリアスな存在である。重度のブラコンで、特に湊を溺愛している。

柚木 湊 (ゆずき みなと)

柚木家の三男。3月生まれの12歳で、海星大学付属中学校1年生。4月生まれの次男、尊とは同学年である。しっかり者で長男からも頼られている尊にライバル心を燃やしている。元気いっぱいの明るい性格。兄弟思いで特に四男の岳のことを異常に可愛がっている。家族のために思いついたことをすぐ行動に移すが、空回りしてしまうことが多い。

柚木 岳 (ゆずき がくと)

柚木家の四男。6歳で、星崎市立光ヶ原小学校1年生。兄弟の中で一番落ち着いており、6歳らしからぬ大人びた言葉遣いをする。霧島家の祖父、虎次郎が親友で、一緒に時代劇を見たり、将棋を打ったりするのが趣味。

書誌情報

柚木さんちの四兄弟。 21巻 小学館〈フラワーコミックス〉

第1巻

(2018-12-26発行、978-4098702381)

第2巻

(2019-04-26発行、978-4098704408)

第3巻

(2019-07-26発行、978-4098705214)

第4巻

(2019-10-25発行、978-4098706341)

第5巻

(2020-02-26発行、978-4098707560)

第6巻

(2020-06-26発行、978-4098708741)

第7巻

(2020-09-25発行、978-4098711468)

第8巻

(2021-02-25発行、978-4098712373)

第9巻

(2021-07-26発行、978-4098713042)

第10巻

(2022-01-26発行、978-4098715671)

第11巻

(2022-05-26発行、978-4098716623)

第12巻

(2022-09-26発行、978-4098717064)

第13巻

(2023-01-26発行、978-4098718658)

第14巻

(2023-05-25発行、978-4098720972)

第15巻

(2023-09-26発行、978-4098722372)

第16巻

(2023-12-26発行、978-4098723751)

第17巻

(2024-05-24発行、978-4098725809)

第18巻

(2024-09-26発行、978-4098726653)

第19巻

(2025-02-26発行、978-4098728879)

第20巻

(2025-06-26発行、978-4098730605)

第21巻

(2025-10-24発行、978-4098732258)

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