桜通信

桜通信

美少女漫画を数多く手掛ける遊人の代表作の一つ。90年代の東京を舞台に、大学受験に失敗した因幡冬馬が一歳年下の従妹・春日麗の愛情を一身に受けながら、四葉美咲子をはじめとした、さまざまなヒロインたちとの恋愛や友情に翻弄される姿を描いた受験戦争ラブコメディ。慶應義塾大学の合格を目指す受験戦争を題材にしており、90年代の浪人生の生活が生々しく描写されている。また、ヒロインたちとのセクシーな交流も魅力となっている。小学館「ヤングサンデー」1995年No.8から連載の作品。続編に遊人の『新・桜通信』がある。1997年にアニメ化され、制作はシャフト、監督は岡嶋国敏が務めている。キャストは春日麗を氷上恭子、因幡冬馬を真殿光昭が演じている。1998年10月にセガサターン用ゲーム『桜通信 ~ReMaking Memories~』が、メディアギャロップから発売された。

正式名称
桜通信
ふりがな
さくらつうしん
作者
ジャンル
ラブコメ
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概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

因幡 冬馬 (いなば とうま)

東京でのサクセスストーリーにあこがれて上京してきた浪人生の男子。年齢は18歳。慶應義塾大学の受験の際に知り合った四葉美咲子に一目惚れした。受験に失敗するものの美咲子を落胆させないために見栄を張り、大学に合格した風を装いながら交流を重ねている。実家は伊豆にある温泉旅館「因幡旅館」で、一人息子のために跡を継ぐことを望まれている。麻生の叔父の家で居候をしながら浪人生活を送ることとなるが、同居する一歳年下の従妹・春日麗は因幡冬馬自身が大学受験に失敗した遠因ということもあり、当初は彼女に冷たい態度を取っていた。しかし、全裸で料理を作るなどの奇矯なアプローチの数々が、純粋な恋愛感情と優しさから来るものだと理解してからは次第に麗に惹かれていき、美咲子と麗に対する思いで揺れ動くようになる。心優しい性格でお調子者ながら、友情に厚い一面を持つ。また浮気性で、恋人がいながらもほかの女性と関係を持つことがしばしばある。自己中心的な価値観から暴走することもあるが、幼少期から旅館の跡継ぎとして期待されてきたことによって傷ついたナイーブな心の持ち主。幼い頃のあだ名は「トンマ」で、麗からは今だにその名で呼ばれている。

春日 麗 (かすが うらら)

東京の麻生で暮らしている女子高校生。因幡冬馬より一歳年下の従妹で、膝上20センチのミニスカートにルーズソックスを履いている。幼い頃に母親を亡くしたために父子家庭で育ったものの、父親とは折り合いが悪い。幼少期は心を閉ざしていた時期もあったが、親類との旅行で訪れた鎌倉で因幡冬馬によって心を救われ、それ以来、ひそかに思いを寄せていた。大学受験を機に上京してきた彼のもとにデリバリーヘルス嬢を装って押しかけ、積極的なアプローチを仕掛けるものの、あまりに直接的過ぎる行動のうえに冬馬が過去の出来事をまったく覚えていなかったため、思いが伝わることはなかった。しかし、大学受験に失敗した冬馬を思う優しさが伝わると、次第に恋人のような関係となっていく。何事に関しても極端に自己犠牲的な行動を取ることが多い。

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