機動戦士ガンダム サンダーボルト

機動戦士ガンダム サンダーボルト

地獄の激戦区サンダーボルト宙域を舞台に、連邦のイオ・フレミングとジオンのダリル・ローレンツ、二人のエースパイロットを中心に、一年戦争のもうひとつの戦いを描いた、アニメ『機動戦士ガンダム』のスピンオフ作品。原案は矢立肇・富野由悠季。本作に登場するモビルスーツは作者太田垣康男独自のアレンジが加えられている。

正式名称
機動戦士ガンダム サンダーボルト
ふりがな
きどうせんしがんだむ さんだーぼると
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
戦争
レーベル
ビッグ コミックス(小学館)
巻数
既刊24巻
関連商品
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概要・あらすじ

宇宙世紀0079年、コロニー国家ジオンは地球連邦政府からの独立を掲げ宣戦布告、戦争が勃発。開戦から一年近くのち、多数のスペースデブリが舞う暗礁宙域サンダーボルト宙域を制圧すべく地球連邦軍・ムーア同胞団とそれを迎え撃つジオン軍のリビング・デッド師団は激しい戦闘を繰り広げていた。戦いの中、エースパイロットである連邦のイオ・フレミング少尉とジオンのダリル・ローレンツ曹長は相まみえ、互いを宿敵と認識。

決着がつかぬまま戦闘が続くが、やがてムーア同胞団はさらに戦力を投入。イオ少尉は最新鋭のモビルスーツであるフルアーマーガンダムに、ダリル軍曹は実験機サイコ・ザクに乗り換え、決着をつけるべく最後の戦いに赴くのであった。

登場人物・キャラクター

イオ・フレミング

地球連邦軍・ムーア同胞団所属の軍人で階級は少尉。ムーアの首長の息子で、上流階級出身の義務として連邦軍に入る。母艦である空母ビーハイヴの艦長クローディアとは幼なじみで、恋仲にある。パイロットとしての適性は高く、モビルスーツを駆る高揚感に魅入られている。 戦闘で多くの上官を失ったこともあり、最新鋭機フルアーマーガンダムに搭乗する。サンダーボルト宙域で遭遇したジオン軍のパイロットダリルを宿敵と認識している。コックピットにまで軍規違反のラジオとドラムスティックを持ち込むほどの音楽好きで、特にジャズを好む。また、鼻炎持ちである。

ダリル・ローレンツ

ジオン軍・リビング・デッド師団所属の軍人でエースパイロット。階級は曹長だったが、実験機試験に参加の際少尉に昇進。開戦すぐの戦闘に歩兵として参加し両足を失っており、普段は義足である。その後、サンダーボルト宙域で連邦軍の襲撃をうけ左腕を欠損。さらに、リユース・P・デバイスの実戦試験のため、手術で右腕を切断。 実験機サイコ・ザクに登場する。交戦した連邦軍のパイロットイオは宿敵である。音楽好きで、軍規違反のラジオをコックピットに持ち込んでいるが、エースゆえに目をつぶられている。

クローディア・ペール

地球連邦軍・ムーア同胞団所属の女性士官で、階級は中佐。空母ビーハイヴの艦長代理。前任者が戦死したことで艦長を務めるようになるが、ベテランの軍人からは「お飾りの艦長」と揶揄されている。ムーアの上流階級の出身で、部下であるイオとコーネリアスとは幼なじみ。 普段は艦長として責務をまっとうしているが、コーネリアスの前では弱音を吐くことも。イオとは恋仲である。

コーネリアス

地球連邦軍・ムーア同胞団所属の軍人で、空母ビーハイヴのメカニックを担当。ムーア出身で、所属を共にするイオとクローディアとは幼なじみ。そのため、重責を抱えた二人の相談相手となることも多い。

グラハム

地球連邦軍・ムーア同胞団所属の軍人で、空母ビーハイヴの副長。ジオン軍にムーアを襲撃された際、妻と子供を亡くしている。ムーアの前政権の失策のせいでジオンの侵攻を許したと考えており、上流階級出身のクローディア艦長の出世を危惧している。

カーラ・ミッチャム

ジオン軍・リビング・デッド師団所属の女性技官。父はジオン大学の教授だったが、反戦活動家だあったため投獄。優秀な科学者であったカーラは父の恩赦と引き換えに、義肢の研究開発に協力している。モビルスーツの操縦概念を一新するリユース・P・デバイスの開発者。

J・J・セクストン

ジオン軍・リビング・デッド師団所属の技官。革新的なモビルスーツ操縦技術、リユース・P・デバイスの成功で出世を目論み、非人道的実験をカーラを焚き付ける利己的な男。

ショーン・ミタデラ

ジオン軍・リビング・デッド師団所属の軍人で、階級は曹長。両腕が義手。搭乗するモビルスーツはザクⅡ。ダリルの戦友である。

フィッシャー・ネス

ジオン軍・リビング・デッド師団所属の軍人で、階級は曹長。両足が義足。搭乗するモビルスーツはリック・ドム。ダリルの戦友。

フーバー

ジオン軍・リビング・デッド師団所属の軍人で、階級は少尉。ダリルの上官だっが、作戦中にイオにハッチに取りつかれ、射殺。搭乗していたのモビルスーツリック・ドムを奪われる。

バロウズ

ジオン軍・リビング・デッド師団所属の軍人で、旗艦である空母ドライドフィッシュの艦長。右腕が義手である。

集団・組織

ムーア同胞団 (むーあどうほうだん)

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場する組織。開戦すぐにジオン軍に壊滅させられたスペースコロニー、サイド4・ムーアの難民で構成される地球連邦軍の部隊。難所サンダーボルト宙域を制圧し功績を地球連邦政府に認めさせ、ムーアを再建することを目的としており、そのためには人員の消耗もいとわない。最新鋭機フルアーマーガンダムを調達できるほどの資金と影響力を持つ。

リビング・デッド師団 (りびんぐでっどしだん)

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場する組織。身体の一部を欠損した兵士が大半を占める、ジオン軍の部隊。義肢を利用したリユース・P・デバイスの実験部隊という側面も持つ。サンダーボルト宙域にモビルスーツを展開させており、ビッグ・ガンでの狙撃で連邦軍を迎撃している。

場所

サンダーボルト宙域 (さんだーぼるとちゅういき)

破壊されたスペースコロニーサイド4・ムーアの残骸が漂う、暗礁宙域。帯電したコロニーの残骸が放電現象を起こすことからサンダーボルト宙域と呼ばれている。ジオン軍の宇宙要塞ア・バオア・クーへの補給路であることから、重要視されている。

ムーア

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場するスペースコロニー。地球連邦とジオン公国の間に起こった戦争で破壊され、存在した宙域はサンダーボルト宙域と呼ばれることになる。住民は難民となり、一部は義勇軍としてムーア同胞団に参加した。

その他キーワード

リユース・P・デバイス

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場する技術。脳の電気信号を義肢から伝達し、モビルスーツを操縦桿なしに操縦可能とする。本来長時間の訓練を必須とするモビルスーツの操縦を短期間に可能とする技術だが、義肢でなければ運用できないというデメリットがある。実験機サイコ・ザクに搭載され、莫大な戦果を挙げた。

フルアーマーガンダム

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場する連邦軍のモビルスーツ。型式番号はFA-78。最新鋭機であるガンダムに多数の兵装を追加した機体で、ムーア同胞団のイオ・フレミング が搭乗。

サイコ・ザク

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場するジオン軍のモビルスーツ。型式番号はMS-06Rで、正式名称はリユース・P・デバイス装備高機動型ザクだが、長すぎるのでバロウズ艦長により「サイコ・ザク」と命名された。リユース・P・デバイスを搭載した実験機であり、リビング・デッド師団のダリル・ローレンツの専用機。

ビーハイヴ

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場する連邦軍の空母で、ムーア同胞団の母艦。艦長はクローディア・ペール。

ビッグ・ガン

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場するジオン軍の兵器。モビルスーツ用の大型ビーム砲で、三脚で固定され主に狙撃用として運用されている。

ドライドフィッシュ

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場するジオン軍の空母で、リビング・デッド師団の母艦。艦内には、リユース・P・デバイスの実験ラボが備えられている。艦長はバロウズ。

クレジット

原案

矢立肇 ,

関連

機動戦士ガンダム (きどうせんしがんだむ)

ロボットアニメにリアリズムを導入した本作は、日本サンライズ(現・サンライズ)最大のヒット作となり、以後のアニメや周辺文化に大きな影響を与えた。 関連ページ:機動戦士ガンダム

書誌情報

機動戦士ガンダム サンダーボルト 24巻 小学館〈ビッグ コミックス〉

第1巻

(2012-10-30発行、 978-4091848109)

第2巻

(2013-05-30発行、 978-4091853073)

第3巻

(2014-02-28発行、 978-4091860804)

第4巻

(2014-11-28発行、 978-4091867186)

第5巻

(2015-02-27発行、 978-4091868558)

第6巻

(2015-10-30発行、 978-4091872692)

第7巻

(2015-12-25発行、 978-4091875389)

第8巻

(2016-06-24発行、 978-4091877055)

第9巻

(2017-01-30発行、 978-4091894465)

第10巻

(2017-08-30発行、 978-4091896346)

第11巻

(2018-02-28発行、 978-4091898517)

第12巻

(2018-07-30発行、 978-4098600922)

第13巻

(2019-04-26発行、 978-4098603329)

第14巻

(2019-08-30発行、 978-4098604258)

第15巻

(2020-02-28発行、 978-4098605859)

第16巻

(2020-09-30発行、 978-4098607396)

第17巻

(2021-02-26発行、 978-4098610075)

第18巻

(2021-09-30発行、 978-4098611645)

第19巻

(2022-02-28発行、 978-4098612840)

第20巻

(2022-09-30発行、 978-4098614493)

第21巻

(2023-02-28発行、 978-4098616213)

第22巻

(2023-08-30発行、 978-4098625789)

第23巻

(2024-02-29発行、 978-4098627523)

第24巻

(2024-07-30発行、 978-4098630486)

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