機動戦士ガンダムALIVE

機動戦士ガンダムALIVE

TVアニメ『機動戦士ガンダム』の系列作品。時を超えて現代日本に襲来したモビルスーツと、それに巻き込まれ、立ち向かうことになる一人の少年の活躍を描く。物語の舞台となる地球は『機動戦士ガンダム』関連の漫画やアニメ作品が存在しない世界で、デビルガンダムがモビルファイターではなくモビルスーツであるなど、原作との相違も見受けられる。「コミックボンボン」2006年11月号より2007年12月号まで、その続きとして「テレまんがヒーローズ」2008年4月号と2009年1月号に掲載された作品。原作は矢立肇、富野由悠季。シナリオ構成は皆川ゆか。

正式名称
機動戦士ガンダムALIVE
ふりがな
きどうせんしがんだむあらいぶ
原作者
矢立 肇
原作者
富野 由悠季
作者
ジャンル
アクション
関連商品
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概要・あらすじ

21世紀の地球。平和ながらも満たされない生活を送っていた中学生・黒野時夫は、ある夜、眼前に謎の人型兵器が落下する場に遭遇する。時夫はパイロットであるアイコ・アンナ・プルナを介抱するが、「君はいつの時代の人間だ?」という不可解な言葉をかけられる。会話を重ねることで打ち解ける2人だったが、突如空から新たな人型兵器であるGビットが襲来。

それを見たアイコは、応戦のために自らの乗機を起動させる。戸惑う時夫をよそに、モビルスーツガンダム」が立ち上がるのだった。

登場人物・キャラクター

黒野 時夫 (くろの ときお)

21世紀の日本で暮らす中学2年生の少年。何事にも一生懸命だが協調性に欠けており、それが原因で所属していたサッカー部でもレギュラーを取ることができないなど、鬱屈した日々を過ごしていた。しかしある時、目の前に落ちてきたモビルスーツ「ガンダム」と、そのパイロットであるアイコ・アンナ・プルナと出会い、共に戦うことを決意する。 プロのパイロットほどではないにせよ、初めて乗り込むガンダムを自在に扱ったので、アイコからは「ニュータイプ」という特殊能力者の可能性を期待されている。襲い来る敵の正体が、24世紀からやってきた侵略者であることを知り、やがて24世紀と21世紀両方の世界を守るために、アイコと共に戦い抜く。最初の乗機はガンダムだが、のちにνガンダム、そして∀ガンダムに乗り換えている。

アイコ・アンナ・プルナ (あいこあんなぷるな)

謎の少女。黒野時夫が発見した人型兵器「ガンダム」のコクピットに座っていた。傷ついていたため時夫に介抱される。初めは言葉すら通じなかったが、高性能な翻訳機を所持しており、それを介して24世紀の世界からやってきたことを告げる。時夫の姉の勧めで、時夫の家で暮らすようになる。時夫が「ニュータイプ」である可能性を認めると、彼をガンダムの正式パイロットに任命。 アイコ・アンナ・プルナ自らも「Gファイター」のパイロットとして、時夫らと共に戦う。

西御門 朔也 (にしみかど さくや)

21世紀の地球における名家・「西御門家」の現当主を務める中学3年生。黒野時夫と異なり、モビルスーツの存在を既に知っており、敵のモビルスーツの襲来すら予測していた。ザクⅡの連携に苦戦するガンダムの前に、自前のモビルスーツである「Ζガンダム」に乗り込んで救援に現れた。素人である時夫に対しては、「未熟者」と言い捨てるなど厳しい目を向ける。 一方、アイコ・アンナ・プルナを以前から知っているようで、彼女に対しては、まるで西御門朔也の主人であるかのように敬意をもって接している。

道明寺 烈 (どうみょうじ れつ)

21世紀の地球の奈良に住む、住職の跡継ぎ。「道明寺流機動拳」という拳法を使いこなす格闘家で、シャイニングガンダムのパイロットを務める。西御門朔也の幼い頃からの親友でもあり、彼から力を貸してほしいと申し入れられる。当初は戦いを捨てた道明寺家に従い、力を貸すことに及び腰だっ。しかし、特務隊の襲撃によって窮地に陥った黒野時夫のガンダムを救援するため、掟を破ってシャイニングガンダムに乗り込み戦うこととなる。

K2 (けーつー)

アイコ・アンナ・プルナとガンダムを執拗に狙う謎の青年。常にサングラスをかけており、その表情を窺い知ることはできない。パイロットととしての技量は抜きんでており、乗機のガンダムXの性能とも相まって、黒野時夫を長きにわたって苦しめ続けることとなる。時折、アイコとは知り合いであるかのような素振りを見せる。

時夫の姉 (ときおのあね)

黒野時夫の姉。既に両親を亡くしており、時夫にとっては親代わりの存在でもある。物事を決して投げ出してはいけないという持論を持ち、弟の時夫にもそれを徹底させている。アイコ・アンナ・プルナを一目で気に入り、帰る場所のない彼女を独断で家に住まわせ、妹のように可愛がっている。

ハインリヒ

コロニー政府軍特務隊の隊長を務める青年。地球に対し嫌悪感を持っているようで、初めて降り立った地球を「臭い」と評する。パイロットとしての腕は確かだが、他の隊員と連携することによって真価を発揮する。初期の乗機はストライクガンダムだが、のちにカラミティガンダム、さらにビグ・ザムに乗り換える。最終的には勝利への渇望のあまり半ば正気を失い、デビルガンダムの生体ユニットとして自らを捧げている。

グラン

コロニー政府軍特務隊の隊員で、ハインリヒの部下。直情的な性格で、勝利するためなら手段を択ばない非情な男。一方で、自らの機体を盾にするなど仲間想いの一面を持ち、チーム戦を得意としている。初期の乗機はデュエルガンダムで、のちにフォビドゥンガンダムに乗り換えている。

ローザ

コロニー政府軍特務隊の隊員で、ハインリヒの部下。特務隊の紅一点だが、気が強く向こう見ずな性格。一方で、渾身のビーム攻撃を無効化したシャイニングガンダムに対し驚きを露にするなど、想定外の事態に弱いという欠点を持つ。初期の乗機はバスターガンダムで、のちにレイダーガンダムに乗り換えている。

ダグラス・C・エルブルス

24世紀におけるコロニー政府の環境省長官。常にバイザーを着用している中年男性。24世紀における深刻な資源問題を解決させるべく、ゲートを用いて21世紀の地球に対し、特務隊をはじめとしたコロニー政府軍を派遣する。コロニーの市民を守りたいという熱意こそ本物であるため部下の信頼も篤い。しかし、実際はコロニー以外の被害はまったく考慮しておらず、それどころか他者の犠牲の上によって繁栄を成り立たせようとしている非道な男。 21世紀、24世紀双方の世界において、黒野時夫およびアイコ・アンナ・プルナらと激戦を繰り広げる。21世紀における乗機はプロヴィデンスガンダムで、24世紀ではデビルガンダムと一体化している。

集団・組織

コロニー政府軍 (ころにーせいふぐん)

24世紀の世界より突如侵攻してきた武装組織。環境省長官であるダグラス・C・エルブルスが指揮を執っている。先遣隊として特務隊を派遣。後に圧倒的な軍事力をもって日本に侵攻する。先んじてアメリカや日本の政府と交渉を進めており、移住先として日本の一部を譲渡する代わりに、軍事力を提供するという取引を交わしていた。

特務隊 (とくむたい)

コロニー政府軍が擁する特殊部隊。隊長であるハインリヒ以下、5名のパイロットで構成されている。黒野時夫たち同様にガンダムタイプのモビルスーツを所有しており、政府軍のほかの部隊とはけた違いの練度を誇る。戦争慣れしているリアリストたちで、常にチームを組んで行動している。パイロットとしての腕も確かだが、正々堂々とした戦いは好まず、敵は倒せる時に倒すことを徹底している。

その他キーワード

モビルスーツ

24世紀の世界にて用いられている人型機動兵器。「ミノフスキー・イヨネスコ型熱核融合炉」という動力が使用されている。これは事実上の永久機関となっているため、補給は武装のみで済むという利点がある。また、機体によって得意とする地形や距離などが異なっている。多種多様なモビルスーツが開発されているが、なかでも「ガンダム」と名付けられたタイプの機体は、他のモビルスーツを圧倒する高い攻撃力と機動性、および汎用性を併せ持つ。

ガンダム

正式名称は「RX-78-2 ガンダム」。白兵戦、射撃戦の両方に対応した汎用型モビルスーツで、すべてのガンダムタイプの原型となっている。主な武装は、ビームを剣の形に収束した白兵武器「ビームサーベル」と、特殊なジェネレーターから引き出したエネルギーを充填し、強力な破壊力を持った光線を発射させる射撃兵装「ビームライフル」。 戦場によっては「ハイパーバズーカ」や「ガンダムハンマー」など、実弾系の武器を装備して出撃することもある。また、支援戦闘機であるGファイターと合体することにより、「Gアーマー」をはじめとした、さまざまな形態を取ることができる。元のパイロットはアイコ・アンナ・プルナだったが、のちに黒野時夫の専用機となる。

νガンダム (にゅーがんだむ)

正式名称は「RX-93 νガンダム」。ガンダムの後継機に位置づけされている汎用型モビルスーツ。「ビームサーベル」、「ビームライフル」、「ハイパーバズーカ」など、ガンダムと共通する武装を多く持つが、本機独自の武装として、背部に6基の「フィン・ファンネル」を搭載している。これは「サイコミュ」と呼ばれるシステムを介して、思念で操ることのできる無線誘導兵器のこと。 分散させることにより、あらゆる方向から攻撃を仕掛けたり、バリアを発生させて、自分と仲間の身を守ることが可能となっている。また、「ニュー・ゲート・ジェネレーター」と呼ばれるゲート発生装置を搭載しているため、単独で21世紀と24世紀の世界を往復することが可能。ガンダムに次ぐ、黒野時夫の専用機として登場する。

∀ガンダム (たーんえーがんだむ)

自己修復を可能とする特殊装甲「ナノスキン装甲」で構成されたモビルスーツ。正式名称は「WD-M01 ∀ガンダム」と、「System-∀99 ∀ガンダム」の2つの説がある。「Iフィールド・ビームドライブ」と呼ばれる動力で稼働する。さらに口の部分に髭を彷彿とさせるフェイスガードが取り付けられているなど、ほかのガンダムタイプとは一線を画す形状と構造を持つ。 「月光蝶」と呼ばれるナノマシン散布システムが搭載されている。このシステムによって散布されたナノマシンは、いかなる物質をも分解する破壊力を持ち、ビーム、実弾ともに防ぐことのできるシールドとしても機能する。パイロットは黒野時夫で、24世紀の世界において、ダグラス・C・エルブルスの操るデビルガンダムに対抗すべく出撃する。

Ζガンダム (ぜーたがんだむ)

正式名称は「MSZ-006-1 Ζガンダム」。西御門家に代々伝わるモビルスーツで、パイロットは現当主である西御門朔也が務める。高速飛行が可能な「ウェイブライダー」への変形機構を持ち、スピードを活かした戦術を得意とする。主武装は超大型の射撃兵装である「ハイパーメガランチャー」。また、増加装甲を装着することで「武者武装形態」をとることもでき、追加武装のひとつである日本刀を用いて白兵戦も自在にこなせる。

シャイニングガンダム

奈良の大仏に偽装された機体で、正式名称は「GF13-017NJ シャイニングガンダム」。パイロットは道明寺烈で、彼の操る「道明寺流機動拳」と呼ばれる拳法を用いた戦闘を行う。必殺技は、圧縮したエネルギーを右手に集め、敵のモビルスーツにぶつけて炸裂させる「シャイニングフィンガー」。また、応用技として、エネルギーを纏った右手をかざすことで敵の攻撃を防ぐ「シャイニングフィンガーシールド」を持つ。 さらに、「不動明王変化」と呼ばれる機能によって、強化形態である「スーパーモード」に変身することができる。この形態で放たれる必殺技「シャイニングフィンガーソード」は、フェイズシフト装甲で構成されるガンダムタイプの腕を完全に消滅させるほどの威力を持つ。

Gファイター

ガンダムのサポートを目的として開発された支援戦闘機。「ミサイル」と「ビームキャノン」を搭載しており、モビルスーツに匹敵する火力を持つ。ガンダムと合体することで、高性能爆撃機である「Gアーマー」に変形したり、自らにガンダムを乗せることで飛行を可能にしたりと、火力面以外における支援にも特化されている。黒野時夫にガンダムのパイロットを譲ったアイコ・アンナ・プルナが新たに乗り込む。

ガンダムX

正式名称は「GX-9900 ガンダムX」。ガンダムタイプの中でも優れた能力を持っており、操縦桿を取り外すことで遠隔操作が可能になっている。また、眷属機の「Gビット」を自在に操ることのできる「フラッシュシステム」と、月の光をエネルギーとしてリサイクルする「サテライトシステム」という特殊機能を搭載している。サテライトシステムでチャージしたエネルギーを一気に放つ必殺武器「サテライトキャノン」は、ガンダムを一撃で撃墜するほどの威力を持つと言われる。 これらの能力と、パイロットであるK2の技量により、幾度となく黒野時夫とその仲間たちを苦しめた。

Gビット

ガンダムXと似た武装を持つ無人モビルスーツ。正式名称は「FX-9900-GB」「FX-9900」「GX-9900-GB」などの説があり、一定していない。ガンダムXの「フラッシュシステム」によって稼働し、操作される。簡易型の「サテライトシステム」を搭載しており、強力な威力を持つ「ビームバズーカ」を撃つことができる。 21世紀の地球に降り立ったガンダムと、アイコ・アンナ・プルナに、突如として襲い掛かる。

ザクⅡ

正式名称は「MS-06 ザクⅡ」。コロニー政府軍所属のモビルスーツ。最もスタンダードなモビルスーツの一種で、多くの同型機が生産されている。刃を高熱化させることによって対象を溶断する大戦斧「ヒートホーク」と、厚い鋼鉄の壁を難なく撃ち貫く「ザクマシンガン」を装備している。質を量で補うコンセプトであるため、ポテンシャルはガンダムに及ばないが、互に巧みな連携を見せることで、パイロットとして不慣れな黒野時夫を苦戦させた。

ドワッジ

正式名称は「MS-09G ドワッジ」。コロニー政府軍所属のモビルスーツ。砂地戦で真価を発揮する機体。「熱核ジェットエンジン」と呼ばれる特殊装備を搭載しており、ホバー移動を行うことで悪路を難なく走破できる。主な武装は、「ザクⅡ」の「ヒートホーク」を剣状にカスタマイズした「ヒートサーベル」と、専用の大口径砲「ジャイアント・バズ」。

リーオー

正式名称は「OZ-06MS リーオー」。コロニー政府軍所属のモビルスーツ。ガンダムタイプの近縁種である「OZ-00MS トールギス」の量産型である。主な武装は、ビームと実弾を撃ち分けられる専用の「ライフル」と、「ドーバーガン」と呼ばれる大出力砲。量産機らしく数で攻める戦法を得意としており、同じコンセプトのザクⅡより遠距離戦に長けているが、その代わり近距離用の武装が搭載されていない。

ストライクガンダム

正式名称は「GAT-X105 ストライク」。コロニー政府軍特務隊が擁するガンダムタイプのモビルスーツ。特務隊隊長のハインリヒがパイロットを務める。「ストライカーパック」と呼ばれる増加装甲を装着することによって、近距離用の「ソードストライク」、遠距離用の「ランチャーストライク」、そして、空戦用の「エールストライク」の3つの形態を取ることができる。 また、フェイズシフト装甲という特殊な装甲で構成されており、実弾や実体剣に対して高い防御力を持つ。

イージスガンダム

正式名称は「GAT-X303 イージス」。コロニー政府軍特務隊が擁するガンダムタイプのモビルスーツ。ストライクガンダム同様に「フェイズシフト装甲」で構成されている。また、Ζガンダム同様、戦闘機の形態に変形する機能を持っており、この形態を取ることによって、強力な遠距離ビーム砲である「スキュラ」を発射できる。

バスターガンダム

正式名称は「GAT-X103 バスター」。コロニー政府軍特務隊が擁するガンダムタイプのモビルスーツ。特務隊隊員のローザがパイロットを務める。支援攻撃を目的として開発された機体で、散弾を装填することによって複数の敵を攻撃可能な「350mmガンランチャー」や、驚異的な火力を持つ「94mm高エネルギー収束火線ライフル」を装備している。 接近戦を苦手としているため、常に他のモビルスーツと組んで戦闘を行う。

デュエルガンダム

正式名称は「GAT-X102 デュエル」。コロニー政府軍特務隊が擁するガンダムタイプのモビルスーツ。特務隊隊員のグランがパイロットを務める。高い機動性を持ち、それを活かした白兵戦を得意とするが、「ビームライフル」を用いた中距離専用も難なくこなす。さらに、追加装甲である「アサルトシュラウド」を装着することで、防御力が大幅にアップするほか、「シヴァ」などの強力な火器を使用できるようになる。

ブリッツガンダム

正式名称は「GAT-X207 ブリッツ」。コロニー政府軍特務隊が擁するガンダムタイプのモビルスーツ。漆黒のガンダムで、杭の形をした貫通用ロケット弾「ランサーダート」や、ロケットアンカー「グレイプニール」など風変りな武装を多く持つ。奇襲を目的に開発されており、特殊兵装として強力なステルスシステムである「ミラージュ・コロイド」を搭載している。

カラミティガンダム

正式名称は「GAT-X131 カラミティ」。コロニー政府軍特務隊が擁するガンダムタイプのモビルスーツ。ストライクガンダムを倒され、雪辱に燃えるハインリヒの新たな乗機として配備された。射撃専用に特化されており、「トーデスブロック」と「ケーファー・ツヴァイ」を搭載。さらに、変形しなくても撃てるように調整が施された「スキュラ」も備えており、遠距離戦においては無敵に近い性能を有している。 「トランスフェイズ装甲」と呼ばれる特殊装甲で構成されている。

レイダーガンダム

正式名称は「GAT-X370 レイダー」。コロニー政府軍特務隊が擁するガンダムタイプのモビルスーツ。バスターガンダムに次ぐローザの新たな機体。遠距離戦を得意とするローザに合わせて、腹部に巨大なエネルギー砲である「ツォーン」を搭載。また、ガンダムの持つ「ガンダムハンマー」を模した鉄球「ミョルニル」を装備しており、バスターガンダムが不得手だった近距離戦にも対応している。 さらに、イージスガンダム同様変形機構も搭載しているため高速戦闘も実現できるなど、高い汎用性を持つ機体に仕上がっている。

フォビドゥンガンダム

正式名称は「GAT-X252 フォビドゥン」。コロニー政府軍特務隊が擁するガンダムタイプのモビルスーツ。グランがパイロットを務めている。接近戦用の実体鎌「ニーズへグ」や、大口径のビーム砲「フレスベルグ」などの武装を搭載しており、距離を選ばない戦いをすることができる。特筆すべきは、ビームを屈曲させる特殊装備「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」で、この機能と実弾武器を防ぐ「トランスフェイズ装甲」と合わせ、鉄壁の防御力を誇る。

ビグ・ザム (びぐざむ)

正式名称は「MA-08 ビグ・ザム」。コロニー政府軍秘蔵の巨大兵器。モビルスーツの数倍の大きさを誇り、その巨体に相応しい火力を秘めている。主武装である「メガ粒子砲」は、腹部中央の砲門から放たれる大口径のものと、無数の小型砲門から放たれる小口径のものとの使い分けが可能。また、「Iフィールドジェネレーター」と呼ばれるバリアを装備しているため、ビームによる遠距離攻撃をほぼ無効化してしまう。 まさに攻守において完璧な機体と言える。

プロヴィデンスガンダム

正式名称は「ZGMF-X13A プロヴィデンス」。コロニー政府の長官であるダグラス・C・エルブルスの専用機。特務隊の乗り込むガンダムタイプよりスペックアップがなされており、黒野時夫や仲間たちが搭乗するモビルスーツを圧倒する火力を持つ。さらに「ドラグーンシステム」と呼ばれる無線誘導兵器を多数搭載しており、あらゆる方向から攻撃を仕掛けることが可能となっている。

デビルガンダム

正式名称は「JDG-00X デビルガンダム」。「自己再生」、「自己増殖」、「自己進化」の三大理論を現実のものとしたガンダムタイプ。名前通り、悪魔と形容するにふさわしい風貌と性能を持ち、また、単機で一軍を作り上げるという、途方もない規模の管理能力を備える。さらに「DG細胞」と呼ばれる金属細胞で機械を侵食し、眷属として再生させる機能まで持ち合わせる。 ただしその能力をフルに発揮するには、生きた人間を生体ユニットとして取り込む必要がある。ダグラス・C・エルブルスの手によって21世紀の地球に封印されていたが、復讐に燃えるハインリヒが生体ユニットとして乗り込むことにより起動。「ガンダムヘッド」と呼ばれる眷属による攻撃など、凄まじい火力でΖガンダムおよびシャイニングガンダムを圧倒する。 しかし、黒野時夫の特攻によりνガンダムと共にゲートに突入し、21世紀の地球から放逐される。その後、24世紀の世界にてダグラスが新た生体ユニットとなったことで復活。∀ガンダムに乗り換えた時夫との最終決戦に臨むこととなる。

ゲート

21世紀と24世紀の世界を繋ぐ役割を果たす時空門。24世紀のコロニー政府軍は、これを通じて21世紀の世界にやってきた。当初は24世紀の人物による介入、例えば、アイコ・アンナ・プルナの21世紀における行動などによって、それぞれの世界の運命を変えられると思われていた。しかし実際は、歴史を改変させても、改変した結果としての新たな世界が誕生するだけで、実際の未来には変化を及ぼすことはできない。 そのため、黒野時夫とアイコは、21世紀と24世紀の2度にわたり、ダグラス・C・エルブルスらの野望を食い止めるべく戦い続けている。

クレジット

原作

,

シナリオ

皆川 ゆか

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