江戸前エルフ

江戸時代より続く由緒正しい高耳神社のご神体は、異世界から来たエルフのエルダリエ・イルマ・ファノメネルだった。小金井小糸は家のしきたりでエルダリエの巫女となるものの、自堕落引きこもりニートのエルダリエの世話に右往左往する。ダメエルフと背伸び女子高校生の凸凹コンビが送る東京下町ライフ。「少年マガジンエッジ」2019年7月号から連載の作品。

正式名称
江戸前エルフ
ふりがな
えどまええるふ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
日常
レーベル
マガジンエッジKC(講談社)
巻数
既刊8巻
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あらすじ

第1巻

高耳神社の娘である小金井小糸は16歳になり、家のしきたりで高耳神社のご神体の巫女となる。高耳神社に祀られるご神体は人前にはほとんど姿を現さないが、その正体はエルダリエ・イルマ・ファノメネルという、長い耳を持つ不老不死のエルフであった。神秘的なエルフのイメージとは裏腹にエルダリエは内気で怠惰な性格をしていたが、なぜか氏子を含めた周辺住人から大人気。一方の小糸は、お世話になっている人たちに報いるためにも、エルダリエにきちんとするように叱責する。しかし、外に出たくないというエルダリエの意思はかたくなで、二人は大ゲンカをしてしまう。怒った小糸は神社を飛び出すが、そこで街の人たちの言葉を思い出し、エルダリエは不老不死で人が好きなだけに、死に別れるのを恐れているのだと察する。そんな中、外に出るのが怖くて仕方がないはずのエルダリエが、小糸を迎えに姿を現す。そんなエルダリエを見て小糸は、変わっていく東京をいっしょに見ようと提案する。

モデルになった町

本作『江戸前エルフ』に登場する高耳神社は架空の神社だが、東京都中央区月島に存在するという設定になっている。そのため本作には月島の街並みが描かれており、月島名物のもんじゃ焼きや佃煮も登場する。また、豊洲市場も舞台として登場しており、東京の街並みが緻密な絵で描かれている。

登場人物・キャラクター

小金井 小糸 (こがねい こいと)

高耳神社の新米巫女で、女子高校生。小金井小柚子は妹で、年齢は16歳。黒い髪を肩口で切りそろえて、まじめでハキハキとした性格をしている。幼い頃に出会った「白い女(ヒト)」にあこがれており、白い女に再会したときに自分を誇れるように「かっこいい大人の女性」になることが目標。そのため、だらしないエルダリエ・イルマ・ファノメネルの態度を嫌っており、彼女をたびたび叱っている。のちにエルダリエこそが白い女だと知った時は、あこがれが崩れ去ってひどく動揺した。かっこいい女性になるために背伸びしがちで、似合わない高級バッグを買って後悔したり、好きなお菓子はマカロンと見栄を張ったりしている。ちなみに本当の好物は栗きんとん。エルダリエが引きこもっている理由が、不老不死の彼女を置いて周囲が変わっていくことを恐れたためであると知ってからは、変わることは悪いことばかりではないと彼女に教えるため、いっしょに東京を見て回ろうと提案する。

エルダリエ・イルマ・ファノメネル

高耳神社に祀られるエルフで、ご神体としては「高耳毘売命」と呼ばれる。金色の髪を長く伸ばした美しい女性で、エルフ特有の尖った耳をしている。年齢は621歳だが、不老不死なために外見は若々しい。怠惰で人見知りな性格をしている。知らない人や場所を極端に嫌い、現代では専ら本殿に引きこもり、ゲームやアニメといったサブカルチャーを満喫している。引きこもった理由は、60年前に近所の子供に長い耳をからかわれてショックを受けたのがきっかけだが、長年引きこもり続けた結果、知らない人と目を合わせて話せなくなっている。また不老不死であるため、変わり続ける世界を恐ろしく感じている。もともとは異世界に暮らしていたが、400年前、小金井小糸の先祖に召喚された。その後、徳川家康と友人になり、江戸の町を見守る約束を彼と交わし、現代に至る。甘え上手なところがあり、歴代巫女や氏子から親しまれている。好みも氏子に把握されており、高耳神社の神饌(しんせん)は彼女の好むお菓子やゲームがたくさん奉納される。思念を飛ばして探しものをしたり、人に伝言を伝える「精霊魔法」が使える。長年、江戸の地を見守ってきた生き字引であるため、日本の歴史の移り変わりや古い文化にかなり詳しい。好きな食べ物は佃煮。

小金井 小柚子 (こがねい こゆず)

小金井小糸の妹で、黒い髪を長く伸ばした少女。幼いながら人当たりがよく、堅実な性格をしている。料理の腕はプロ級で、目ききもかなりのもの。エルダリエ・イルマ・ファノメネルの食事の用意を担当しており、わざわざ豊洲市場に買い出しまで行って、毎日料理を作っている。豊洲市場ではその目ききのよさと、性格のよさから大人たちにかわいがられている。小金井小柚子の料理の腕前は大人たちのあいだで評判で、最近は観光協会から新メニューの相談も受けたりしている。

桜庭 高麗 (さくらば こま)

ツインテールの髪型をした女子高校生。小金井小糸の親友で、自分の言いたいことをはっきり言うさばさばとした性格をしている。さらりとかっこいいセリフを言い、人を虜にする「イケメン的言動」が多い。そのため、小糸から無自覚な言動を「ズルイ」とひそかに思われている。

島田電気のおばあちゃん (しまだでんきのおばあちゃん)

商店街の電気屋「島田電気」を経営している女性。穏やかな笑みを浮かべた老婆で、最近は足を悪くしたために座って過ごすことが多い。エルダリエ・イルマ・ファノメネルの氏子で、神饌(しんせん)の際には彼女が欲しがっていたゲーム機を奉納している。高齢であるため、知り合いや家族が亡くなっているのに寂しさを感じているが、同時に自分が子供の時から変わらず存在するエルダリエに強い安心感を感じている。エルダリエのことを友人のように思っており、ゲーム機を送った際もソフトは自分の店では買わせるというおちゃめな一面を見せている。

場所

高耳神社 (たかみみじんじゃ)

東京都中央区月島に存在する神社。社格は旧郷社。高耳毘売命ことエルダリエ・イルマ・ファノメネルがご神体として祀られている。徳川家と由縁のある由緒正しい神社で、天正18年8月1日に徳川家康が江戸城に入城した際、家康と同行していたエルダリエを祀るために創建された。不老不死のエルダリエにあやかって病気平癒や身体健康、長寿のご利益があるとされる。高耳神社の娘は16歳になるとエルダリエの巫女となるのがしきたり。エルダリエが引きこもりであるため、基本的に巫女以外はエルダリエに自由に会うことはできない。ただし神事の際にはエルダリエも人前に出て、神事を行う。巫女の継承の際には儀式が行われるが、その儀式は夜に巫女がエルダリエを連れ立って歩き、コンビニでカップラーメンを買うというもの。もともとは江戸時代にエルダリエが夜鳴きそば(江戸時代の屋台そば)を食べたいとワガママを言ったのが由来で、それが転じて現代では夜にラーメンを食べさせる儀式へと変わっている。氏子の人たちも面白がって付き合っており、儀式の際には江戸時代の夜を再現し、明かりを消し去って暗い夜の街を演出している。

書誌情報

江戸前エルフ 8巻 講談社〈マガジンエッジKC〉

第1巻

(2019-11-15発行、 978-4065176252)

第2巻

(2020-04-16発行、 978-4065192498)

第3巻

(2020-10-16発行、 978-4065207710)

第4巻

(2021-05-17発行、 978-4065232149)

第5巻

(2021-11-17発行、 978-4065261095)

第6巻

(2022-06-16発行、 978-4065280546)

第7巻

(2023-03-16発行、 978-4065309582)

第8巻

(2023-08-17発行、 978-4065327180)

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