浅尾さんと倉田くん

浅尾さんと倉田くん

孤独な高校生活を送る女子高校生が、一人の男子高校生と友達になった事をきっかけに、徐々に交友関係を拡げていく。その過程での友情や恋愛などを描いた、青春のほろ苦さがあふれる学園漫画。高校での日常生活を中心に、登場人物それぞれの繊細な心理描写が丁寧に描かれ、群像劇としての側面もある。4コマ漫画のようなコマ割りで、フルカラーで描かれているのが特徴。「ガンガンONLINE」に2008年10月から2014年5月まで掲載された作品。

正式名称
浅尾さんと倉田くん
作者
ジャンル
学園
レーベル
ガンガンコミックスONLINE(スクウェア・エニックス)
巻数
全8巻
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あらすじ

第1巻

昔から男の子とばかり遊んでいた活発な浅尾蘭は、気づけば女の子の友達がまったくいなかった。女の子となかよくなるため、極力男の子と話さないようにしたが、高校生になると事態は悪化し、3年生になった頃には、男女問わず誰ともうまく接する事ができなくなっていた。そんな中、浅尾は同じクラスの倉田忠から声を掛けられる。そして、倉田の友達で一見短気な東健太郎や、無口な癒し系の犬寺浩介とつるむようになり、浅尾は戸惑いながらも、徐々に倉田達に心を開いていく。しかし浅尾が秘かにあこがれている斉木エリカは、実は倉田の元彼女で、浅尾と倉田がなかよくしているのがおもしろくなく、浅尾につらく当たるのだった。そんな中、浅尾はクラスの学級委員を務める人当たりのいい橋本亜里沙と友達になりたいという思いを抱く。

第2巻

勇気を出して橋本亜梨沙倉田忠達とのランチに誘った浅尾蘭は、亜梨沙の意外な一面を知り、もっとなかよくなろうと奮闘する。そんな中、浅尾は東健太郎から、倉田は今でこそ友達が多いが、昔は内向的な性格だったと聞かされる。一方、斉木エリカと仲がいい橋本由美は、天然なところがある浅尾に興味を持ち、それとなくエリカと浅尾の関係を改善させようと行動を開始するのだった。倉田は、亜梨沙や由美と打ち解けていく浅尾を見守っていたが、その一方で、浅尾をほかの女子に取られたような、自分でも消化しきれない思いを抱えていた。

第3巻

苦手なを避けるため、つい噓をついてしまった浅尾蘭は、その行いを後悔し、勇気を出して杉との距離を縮めていく。そんな中、橋本亜梨沙東健太郎に対する気持ちに気づいた倉田忠は、浅尾と共に亜梨沙をアシストする。一方で東は、亜梨沙のぎこちない態度から、自分は嫌われていると勘違いしていた。それでも亜梨沙は不器用ながらもアプローチを続け、少しづつ東との会話にも慣れていく。一方、浅尾は橋本由美に背中を押され、あこがれの斉木エリカとの接触を試みる。そんな中、大食いの犬寺浩介の様子がいつもと違う事にみんなが気づき始める。

第4巻

浅尾蘭がなかよくしている姿を見て、倉田忠は浅尾に対する自分の感情に気づく。一方、あこがれの斉木エリカと少し距離を縮めた事で、浅尾は浮かれていたが、そんな中、自分が倉田といっしょにいる事で、エリカがいらだっている姿を目撃する。そんなエリカの誤解を解きたい気持ちもあり、浅尾は、倉田はあくまで大事な友達であり、付き合う事は絶対ないとつい大声を出してしまう。これにより、浅尾と倉田のあいだに、気まずい空気が流れるようになってしまう。そんな中、橋本亜梨沙東健太郎に思いを寄せていると知った橋本由美は、消極的な亜梨沙に、行動しなければ何も変わらないと告げ、その背中を押すのだった。

第5巻

浅尾蘭が日直の仕事を忘れていた事もあり、代わりに黒板を消した斉木エリカが、クラスの女子から責められる事になってしまう。浅尾はそんなエリカに対し、言葉にしづらい自分の気持を精一杯伝える。以降、浅尾に注目して観察するようになったエリカは、浅尾の気取らない態度に自分にないものを感じ、態度を軟化させていく。そんなある日、ふとした事から、浅尾はエリカの秘密を共有する事になり、エリカに今までにない親近感を感じるのだった。一方、橋本亜梨沙は思いを寄せる東健太郎のメールアドレスを知りたがっていたが、東のアドレスを知りたがっている女子がほかにもいる事を知り、アドレスを聞こうという気持ちがくじけてしまう。

第6巻

橋本亜梨沙がほかの友達となかよくする様子を見て、もどかしい気持ちを感じた浅尾蘭は、恋愛以外でもそんな気持ちになる事があり、それは正常な事なのだと橋本由美達に教わる。そんな中、浅尾は倉田忠にまとわりつく薗田連を衝動的に邪魔してしまう。蓮の暴走を止めるべく、由美が倉田の彼女のふりをする事になったが、由美は倉田の気持ちを汲み、蓮に対して浅尾が倉田の彼女だと言い放つ。以降、蓮は浅尾に敵対心を抱くようになるが、友達のいない蓮の気持に寄り添ってくれた浅尾の人となりを知り、浅尾を含むクラスの女子への態度を変化させていく。そんな中、倉田は近づきすぎると逆に離れて行かれそうで、浅尾に告白できないもどかしさを感じていた。

第7巻

薗田蓮は不器用ながらも、浅尾蘭と同じハーフアップのヘアスタイルにチャレンジしてみた。浅尾からべた褒めされた蓮は、照れ隠しにぶっきらぼうな態度を取るが、この一件をきっかけにクラスの女子との距離を縮めていく。一方、東健太郎はふとした事から、橋本亜梨沙の好きな人が気になり、根掘り葉掘りさぐりを入れ始める。恋に悩む亜梨沙をひたすら心配する東の扱いに周囲が困る中、東はついに亜梨沙の好きな相手が自分だという事に気づくのだった。そして二人きりになった時、亜梨沙は自分の気持ちを打ち明け、東はその真摯な思いに応え、二人は付き合う事になる。やがて二人の交際は、亜梨沙を通じて浅尾や倉田達の知る事になる。倉田は相手の思いを受け止めた東の姿から、前に進めない自分を省みる。意を決した倉田は浅尾の気持をさぐるが、そこで浅尾から、なぜ斉木エリカと付き合っていたのかと逆に質問されてしまう。

第8巻

浅尾蘭は好きな倉田忠に告白され、嬉しいはずなのに、何も答えられずにいた。さらに、その告白をたまたま聞いていた斉木エリカに責められるが、浅尾は好きだと言われた事は嬉しいが、付き合うという事がわからないと真剣に答える。エリカはそんな浅尾の背中を押し、浅尾は自分の気持ちを正直に倉田に伝えるのだった。こうして互いの思いを確かめ合った二人は、自分達なりの付き合い方を模索していく事になる。浅尾はエリカに報告して感謝の気持ちを伝え、一連の出来事を見守っていた橋本由美は、内心傷ついているだろうエリカを気遣うのだった。やがて、エリカは浅尾の前で気取る事をやめ、本来の自分の姿を自然にさらけ出し、屈託なく浅尾や倉田達と接するようになっていく。

登場人物・キャラクター

浅尾 蘭

高校3年生の女子。セミロングの髪をハーフアップにまとめている。本来は明るいが、人とどう接していいのかわからなくなってしまった人物。小さい頃から野球やサッカーが好きで男子とばかり遊んでいたところ、気がつけば女子の友達の輪に入れなくなっていた。女子の友達がほしくて、男子と話さないようにしていると、友達がまったくいなくなったという経緯がある。 そんな中、同じクラスの倉田忠に話し掛けられたのを機に、東健太郎や犬寺浩介とつるむようになり、彼らのアシストを受け、交友関係を拡げていく。基本なにをするにも不器用で、すぐ顔に出る素直な性格。勉強は苦手で特に数学は絶望的。料理上手でお弁当を自分で作っている。倉田や橋本亜梨沙には「蘭ちゃん」と呼ばれている。 ちなみに、犬寺が最初に「蘭ちゃん」と呼び始めた。

倉田 忠

高校3年生の男子で、浅尾蘭と同じクラス。少し髪が長めのイケメンで、スタイルもいい。また、誰にでも優しい事から友達が多い人気者で、非常にモテる。人に気を使い過ぎるあまり内向的だった過去があり、浅尾の気持が理解できるため、彼女の友達第1号となった。浅尾といっしょに行動するうち、彼女の不器用だが一生懸命なところに惹かれている自分に気づく。 以前、斉木エリカから告白され付き合っていたが、友達に戻ろうと自分から言い出した。エリカと別れてから、何人かに告白されているが、誰とも付き合ってはいない。自分がしつこくされるのは嫌いだが、犬寺浩介にはしつこいからと無視される事が多い。いとこの薗田蓮からは「なおくん」と呼ばれている。

東 健太郎

高校3年生の男子で、浅尾蘭と同じクラス。丸いフォルムのショートヘアでクールな雰囲気を漂わせている。倉田忠とは小学生の頃から仲がいい。昔の倉田の性格と浅尾が似ている事もあり、倉田が浅尾を放っておけないと気づいており、倉田が浅尾に特別な感情を抱くだろうと当初から予感していた。口が悪く短気だが、困っている人を放っておけない優しい一面があり、白か黒しかないというはっきりした性格の持ち主。 恋愛には疎く、橋本亜梨沙が自分を好きだという事に一向に気づいていない。また、恋に悩む亜梨沙を誰よりも心配するなど、客観的に痛い行動を取りがち。最終的には真剣に気持ちを伝えて来た亜梨沙に応えて、自分から付き合おうと告白した男らしいところがある。 目が悪くたまにメガネをかけているが、コンタクトやメガネは嫌い。倉田からは「ケンケン」と呼ばれる事もある。

犬寺 浩介

高校3年生の男子で、浅尾蘭と同じクラス。小柄な体格ながら大食漢で、いつも何かを口にしている。もっさりしたショートヘアで、目が大きい。基本的に無口ではあるが、洞察力があり、重要な場面でははっきりした物言いをする。浅尾につらく当たる斉木エリカを呼び出し、言葉少なに諭すなど、比較的エリカとはよく話をする仲。過剰なスキンシップをして来る倉田忠には少し冷たい態度を取る。 面倒見のいい東健太郎に懐いており、浅尾の好感度は高いようで、陰で彼女をアシストする事が多い。東からは「犬」と呼ばれている。

橋本 亜梨沙

高校3年生の女子で、浅尾蘭と同じクラス。学級委員長を務めているため、みんなから「委員長」と呼ばれている。ロングヘアをおさげにしており、まじめで面倒見がよく、人当たりもいい。思った事を素直に口にするが、控え目で優しい性格の持ち主。浅尾にできた初めての女友達で、女の子の友達が多く、男の子とあまり話さなかったが、浅尾と交流するうち、倉田忠らともなかよくなり、東健太郎を好きになる。 恋愛に関しては消極的になりがちだが、橋本由美に背中を押された事もあり、勇気を出して東に告白する。

橋本 由美

高校3年生の女子で、浅尾蘭と同じクラス。ポニーテールの明るい元気娘で、斉木エリカと仲がいい。浅尾に興味を持ち、エリカにあこがれる浅尾の手助けをするようになる。誰とでもなかよくなれる性格で、スタイルがいい美人なので、非常にモテる。噓が苦手で、はっきりものを言うが、思いやりのある優しい性格。身長が高いのがコンプレックスで、髪の毛の量が多い事も気にしている。 東健太郎とは軽口を叩き合う仲で、橋本亜梨沙が恋する相手が東だという事にはまったく気づかなかった。だが、倉田が浅尾に好意を持っている事は、早い段階から察知していた。

斉木 エリカ

高校3年生の女子で、浅尾蘭と同じクラス。ロングヘアの大人っぽい美人で、プライドが高く強気な性格。以前に倉田忠と付き合っていたが、今は彼氏はいない。一途な性格で、まだ倉田の事が気になるため、浅尾に対してキツイ態度を取る。だが、犬寺浩介や橋本由美にやんわりと諭され、浅尾に対しての態度を軟化させ、倉田がなぜ浅尾に対して優しいのかを理解していく。 最終的には、辛い気持ちに蓋をして、倉田から告白された浅尾をアシストする優しさを見せる。

高校3年生の男子で、浅尾蘭のとなりのクラス。襟足がハの字にはねている少し長めのショートヘア。倉田忠の友達で、忘れ物が多く、よく倉田に教科書を借りに来る。マイペースの性格で、興味のない事にはとことん興味がなく、浅尾との初対面では浅尾がまったく目に入っていなかった。浅尾から苦手意識を持たれていたが、浅尾が自分の殻をやぶった事から、軽口を叩き合う間柄になる。

薗田 蓮

高校2年生の女子で、同じ高校の倉田忠の従妹。ロングヘアをゆるく一つにまとめている。倉田の事が大好きで、昔はお兄ちゃんと呼び慕っていたが、高校に入ってから「なおくん」と呼ぶようになった。非常にかわいいため男子から人気があるが、クラスでは女子から孤立している。当初は浅尾蘭を敵対視していたが、友達のいない自分の気持を理解してくれた浅尾を見習い、クラスの女子との距離を縮めていく。 不器用だが変に頑固なところがあり、興味のある事には一生懸命になる。

書誌情報

浅尾さんと倉田くん 全8巻 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックスONLINE〉 完結

第1巻

(2009年7月22日発行、 978-4757526105)

第2巻

(2010年2月22日発行、 978-4757527980)

第3巻

(2010年10月22日発行、 978-4757530263)

第4巻

(2011年8月22日発行、 978-4757533288)

第5巻

(2012年4月21日発行、 978-4757535596)

第6巻

(2013年1月22日発行、 978-4757538580)

第7巻

(2013年10月26日発行、 978-4757541092)

第8巻

(2014年6月21日発行、 978-4757543348)

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