炎炎ノ消防隊

発火能力を持つ特殊消防隊が、人体発火により生まれる焔ビトを鎮火するために戦いながら、人体発火の謎を追っていく物語。「週刊少年マガジン」2015年第43号より連載の作品。

正式名称
炎炎ノ消防隊
作者
ジャンル
ファンタジー
レーベル
講談社コミックス(講談社)
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世界観

250年前に起きた大災害により人類が住める場所は極端に限られてしまい、現人類の主要国家である東京皇国が主な舞台となっている。東京皇国では、人間が突然燃え始める人体発火現象による焼死が最大の死因となっており、人体発火を起こした人間・焔ビトの出現が問題になっていた。そんな焔ビトを消滅させるために、東京皇国には特殊消防隊という組織が作られた。特殊消防隊は、人体発火による炎を操作できる人員が多く集められ、その能力をいかして焔ビトと戦う組織である。

あらすじ

第1巻

森羅日下部は、東京皇国で目的地を目指す途中、駅構内で人体発火により生まれた焔ビトに遭遇する。そこに第8特殊消防隊が現れ、焔ビトを消滅させる。森羅はそこで、危険が迫った消防隊員の一人を、自らの能力を使って助ける。森羅はこの日から第8特殊消防隊に配属された消防官だった。上司となる隊員達に自己紹介を済ませた森羅は、その夜に出現した焔ビトを鎮火する任務のため出動する。ヒーローになるという目標を持つ森羅はやる気を持って現場に臨むが、初めての火災現場を目の前にしてひるんでしまう。森羅には火事で母親と弟を亡くした過去があり、その火事の原因が森羅の発火能力と決めつけられていた。さらに、緊張すると不気味な笑顔を浮かべてしまう癖もあって、森羅は周囲から悪魔と呼ばれる人生を送って来た。森羅はそんなこれまでの自分を振り払うように、勇気を出して焔ビトを鎮火。無事に初出動を終えるのだった。そんな森羅に、消防官新人大会の誘いが来る。また、第8特殊消防隊にさらに新人が入隊してくるのだが、その新人は森羅とは腐れ縁のアーサー・ボイルだった。森羅とアーサーは、新人大会に向けて訓練を始める事となる。

第2巻

森羅日下部は、アーサー・ボイルと共に特殊消防隊の新人大会に参加するが、競技会場となった建物内で謎の男に襲われる。謎の男はなぜか森羅の過去を知っており、森羅の弟は生きていると告げる。森羅は、合流したアーサーや第1特殊消防隊の環古達と共に謎の男を捕らえようとするが、謎の男は姿をくらましてしまう。この出来事により新人大会は中止となり、謎の男は「ジョーカー」と呼称される事となった。その後、ジョーカーの言葉が気にかかっていた森羅は、特殊消防隊が何かを隠しているのではないかと疑い、第8特殊消防隊の大隊長・秋樽桜備から、特殊消防隊が一枚岩ではない事を聞く。そして第8特殊消防隊の本当の目的が、第1特殊消防隊から第7特殊消防隊の各隊が秘匿にしている事を調査する事だと知るのだった。森羅が第8特殊消防隊の調査に協力する事を決意する中、新たな焔ビトが発生する。森羅達は現場に駆けつけ、逃げる焔ビトを追跡するが、そこに第5特殊消防隊の大隊長プリンセス火華が現れ、焔ビトを生きたまま回収してしまう。この行為に疑いを持った第8特殊消防隊は、第5特殊消防隊を調査すべく動き始める。

第3巻

第8特殊消防隊アイリスは、義姉である第5特殊消防隊のプリンセス火華を単身訪ねるが、火華本人によって捕らえられてしまう。森羅日下部達はアイリスを救うために第5特殊消防隊に侵入し、隊員達と激しい戦いを開始。そして、火華のもとに辿り着いた森羅は、ついに火華と対峙する。そして戦いの中で、森羅は火華にも自分と同じように火災による悲しい過去がある事を知り、彼女の過去に同情しながらも、渾身の一撃を見舞う。この戦いにおいて、森羅に説得された火華は改心し、アイリスの提案を受け入れて、今回の騒動は第5特殊消防隊と第8特殊消防隊の戦闘演習であったという事にして片づける。その後、火華は森羅達に、焔ビトを人工的に作っている者がいるという情報を伝える。その人工的に作られた焔ビトが出現していると思われる地区は、エリート集団であるはずの第1特殊消防隊の管轄区だった。この事実を知った秋樽桜備は、第1特殊消防隊を調査するため、新人である森羅とアーサー・ボイルを、新人研修配属という形で第1特殊消防隊に潜入させる事にする。

第4巻

第1特殊消防隊で研修を行う森羅日下部は、出動した現場で、何者かが持っているにより、人工的な焔ビトが生み出される瞬間を目撃する。あとを追った森羅は、第1特殊消防隊の隊員カリム・フラム烈火星宮の二人を発見し、どちらかが人工の焔ビトを生み出したのではないかとにらむ。森羅はアーサー・ボイルと共に、まずはカリムの部屋に侵入し、引き出しの中に保管されている蟲を発見するが、そこへ帰って来たカリムは、自分もその蟲の持ち主を追っていたと告白。これにより、人工的な焔ビトを生み出している容疑者は烈火に特定される。一方、烈火にあこがれを抱く第1特殊消防隊の新人・環古達は、烈火の指示に従い街の子供達を無作為に数人、烈火のもとに連れて来る。すると烈火は、環に危害を加え、さらに子供達を蟲を使って焔ビト化させていく。烈火の居場所に気づいた森羅は、環を助けて烈火と戦い始める。森羅は苦戦しながらも烈火を倒し、遅れて到着したカリムの手によって烈火は拘束される。しかし、何者かの攻撃により烈火は殺害されてしまう。

第5巻

研修配属を終えた森羅日下部は、再び目の前に姿を現したジョーカーから、人工的な焔ビトを生み出す黒幕と思われる存在・伝導者の配下に森羅の弟がいる事を伝えられ、大きなショックを受ける。一方、伝導者について調査を進める第8特殊消防隊は、初出動した時の事件に手がかりを発見。秋樽桜備は森羅達にまず、第8特殊消防隊が結成される経緯を話し始める。それは、別々の組織にいた桜備と武久火縄が、特殊消防隊の横暴さに憤り、特殊消防隊の調査をするために二人で第8特殊消防隊を作り上げたという過去だった。人命を何よりも大切にする桜備に心を打たれた森羅は、ジョーカーから聞いた話を桜備達に伝える。それを聞いた桜備達は森羅の話を信じ、森羅の弟がいる事を前提で作戦を組む事を約束する。さらに火縄は、第8特殊消防隊の初出動の事件は不審な点が多く見られた事、被害者の遺留品の勤め先の会社が、第7特殊消防隊の管轄地であった事を森羅達に話す。桜備は第7特殊消防隊を調査する事を決め、第7特殊消防隊の大隊長である紅丸新門を訪ねる。

第6巻

第8特殊消防隊は、第7特殊消防隊の大隊長・紅丸新門から、管轄地の住人を焔ビトに変えた犯人だと疑われ襲われてしまう。秋樽桜備は、話を聞こうとしない紅丸を一人で止めようとする。それを見た紅丸の部下の紺炉が、慌てて止めに入る。ようやく冷静になった紅丸が桜備達から話を聞くと、なぜかあちこちで桜備の目撃情報が上げられているという。さらに、町中で不可解な喧嘩が頻発し始める。森羅日下部達が調べると、町中に偽者が次々と現れている事が判明。さらに次々と焔ビトも現れ始め、第8特殊消防隊と第7特殊消防隊は協力して鎮火活動にあたる事となる。そんな中、森羅達は、この騒動が伝導者の部下・白装束の仕業である事に気づく。森羅とアーサー・ボイルは白装束を追い詰めるが、その一人が自らにを取り込み、ツノがある鬼のような姿の焔ビトに変化する。その強さにひるむ森羅達だったが、そこに紅丸が駆けつける。

第7巻

第8特殊消防隊に、ヴィクトル・リヒトという科学捜査班の新人が入隊する。秋樽桜備は、さらに整備などを行う機関員も補充したいと考え、森羅達をヴァルカンという凄腕の鍛冶師のもとに勧誘に向かわせるが、森羅達は特殊消防隊嫌いのヴァルカンから門前払いを喰らってしまう。あきらめきれない森羅達は、以前森羅に助けられたという少年の力を借りて、ヴァルカンの工房にこっそり侵入し、第3特殊消防隊の大隊長Dr.ジョヴァンニの来訪を目撃する。Dr.ジョヴァンニはヴァルカンを自分の隊に勧誘するが、ヴァルカンは資材供給を止めるなどの嫌がらせをして来たDr.ジョヴァンニの誘いを拒否。Dr.ジョヴァンニはおとなしく去るが、その後、伝導者の配下である白装束にヴァルカンの暗殺を指示する。

第8巻

白装束に襲われるヴァルカンのもとに駆けつけた森羅は、弟の象日下部と再会する。しかし象は白装束の仲間であり、森羅やアーサー・ボイル、助けに来ていたプリンセス火華を一瞬で打ちのめしてしまう。成り行きを見ていたヴァルカンは、急に現れたヴィクトル・リヒトが運転する車で、森羅達と共に逃げ出す。追いかけようとする象だったが、そこをジョーカーに邪魔され、森羅達を取り逃してしまう。一方、無事に逃げ延びた森羅達は、保護の名目でヴァルカンを第8特殊消防隊に連れていく。ヴァルカンは、第8特殊消防隊の他の隊とは異なる雰囲気と目標を知り、ついに入隊を引き受けるのだった。ようやく機関員が加わった事で、秋樽桜備は新人の実力を上げるため、森羅達を実践修行として第7特殊消防隊に出向させる。森羅は第7特殊消防隊の大隊長・紅丸新門に戦闘訓練を施してもらい、必殺技を会得するよう勧められる。一方、リヒトの調査により、白装束は地下に潜んでいる事が判明する。

第9巻

森羅日下部は実践訓練を終え、第8特殊消防隊の仲間と共に、白装束が潜伏すると思われる地下の調査を進める。しかし、白装束の罠でバラバラにされた第8特殊消防隊は、それぞれが別の場所で白装束の戦闘員達と戦う事になる。ヴァルカンはそこで、共に暮らしていながら、白装束のスパイとして自分を裏切っていたフィーラーの襲撃を受ける。一方、ほかの第8特殊消防隊の隊員達は、それぞれ苦戦しながらも何とか白装束を撃退。また、ヴァルカンも秋樽桜備と協力してフィーラーの炎を消す事に成功。そのままフィーラーを白装束の手から奪還しようとするが、そこにDr.ジョヴァンニが全身をメカに包んだ姿で現れ、桜備達を妨害する。一方、森羅は地下の奥に弟・象日下部の気配を感じ、何かに呼ばれるように歩みを進めていく。

第10巻

地下で、弟の象日下部を見つけた森羅日下部は、白装束として活動する彼を止めようとするが、象の圧倒的な強さに翻弄される。象は、自分や森羅が使う特殊な炎「アドラバースト」の正体は異次元の炎で、あらゆるものに干渉できるエネルギーであると語る。さらに森羅と象の戦いを見ていたヴィクトル・リヒトは、象の能力が炎や熱を利用した時間操作である事に気づく。それは、森羅がどんなに速く動こうと、象からはほぼ止まっているように見えるという事だった。森羅は象の圧倒的な能力の前に手も足も出ず、次々と攻撃を浴びてしまう。しかし、森羅は兄の意地で何度も象にぶつかっていき、アドラバーストを利用した光速移動によりついに象に一撃を与える。すると、二人の意識がアドラバーストによりつながり、象の中に森羅の記憶が流れ込む。それがきっかけで、象は母親と兄の記憶を取り戻していく。

第11巻

森羅日下部は、白装束ハウメアに邪魔され、弟の象日下部を取り戻せずに地下の調査を終える。治療を受けていた森羅のもとに現れたのは、第1特殊消防隊の大隊長で、森羅を火事から救った過去を持つレオナルド・バーンズだった。バーンズは森羅に、12年前の火事の原因は森羅ではなく、象の人体発火によるものであった事、森羅が見た鬼の焔ビトは、焔ビト化した母親だった事を語る。森羅が発火能力「アドラバースト」に目覚めたのは、もともと象の発火能力の影響だったのである。12年前の真相を知った森羅は、アドラバーストについて調べるため、情報を持っている可能性のある第4特殊消防隊の大隊長・蒼一郎アーグを訪ねる事にする。第4特殊消防隊には、特殊消防隊の訓練学校もあり、そこの出身である森羅は当時の友人達に出会う。そして森羅は、蒼一郎との面会を果たす。

第12巻

第4特殊消防隊の大隊長・蒼一郎アーグと会っていた森羅日下部は、突然何者かに意識をあやつられ暴れ始めてしまうが、駆けつけたアーサー・ボイルの声で正気を取り戻す。森羅は、自分をあやつっていた謎の女から、森羅の持つ特殊な炎「アドラバースト」を新たに持つ者が生まれると聞く。森羅はその事を蒼一郎に伝えると、秋樽桜備にも話すべく第8特殊消防隊に戻る。そんな中、第8特殊消防隊の管轄地では、インカという少女が火事場強盗をしていた。インカは火事の起きる場所が予測でき、火事に巻き込まれた人を助ける代わりに、金目の物を貰っていたのだった。インカは街で、連続して火災が起きる事を予測する。するとその予測通り、街はどんどん火の手に包まれていき、次々と焔ビトが生まれる。それを楽しんで見ているインカの前に、白装束ハウメアカロンが現れる。二人はインカを連れ去ろうとするが、そこに森羅が飛んでくる。森羅はインカがアドラバーストを持つ新たな能力者だと確信し、インカを守るためにカロンに立ち向かう。

第13巻

森羅日下部は、カロンの圧倒的な火力に苦戦を強いられ、特殊な炎「アドラバースト」の新たな持ち主である少女インカを連れて行かれてしまう。森羅は何とか食い止めようとするが、退屈を嫌うインカは、自ら選んで白装束の手に落ちるのだった。インカの保護に失敗した第8特殊消防隊は、次なる作戦へと移る。それは、未だ謎の多いアドラバーストいう力と、白装束を束ねる黒幕・伝導者について大規模な調査に出る事だった。森羅達は、250年前に起きた、世界地図を変えるほどの大災害について調べるため、自分達が暮らす東京皇国の外へ出る。

第14巻

森羅日下部は調査のため、東京皇国の外にある中華半島を訪れ、その奥地で東京皇国だけにあるはずの久遠式火力発電・天照と呼ばれる火力発電所を発見する。森羅達は謎の久遠式火力発電・天照を目指すが、そこで森羅は不思議な声を聴く。また、謎の久遠式火力発電・天照を囲む森の中では、無数の焔ビトがうろついていた。その焔ビト達は言葉を喋り、久遠式火力発電・天照が世界を破壊するために作られたと森羅達に話す。森羅は真相を探るべく、焔ビト達を攪乱しているあいだに、ヴィクトル・リヒト達に久遠式火力発電・天照の中の調査を頼む。しかし森羅は、森の焔ビト達をまとめる鬼の焔ビトに見つかってしまう。今の森羅には、弟の象日下部と戦った時にあやつる事ができた特殊な炎「アドラバースト」の能力が使えないため、鬼の焔ビトを倒すほどの火力が生み出せない。そんな手詰まりの森羅に、久遠式火力発電・天照の中に封印された女性からの声が聴こえる。森羅はその女性が残した僅かな力を借りて、鬼の焔ビトに挑む。

登場人物・キャラクター

森羅 日下部

第8特殊消防隊に配属された新人で、二等消防官の男性。第三世代能力者で、アドラバーストと呼ばれる特殊な炎を両足から放つことができる。この炎を利用して空中を飛んだり、高速での移動や強烈な蹴りを繰り出す事が可能。母親と弟を失った火事の出火原因と決めつけられ、周囲からは悪魔と呼ばれてきた。その評価を覆すため特殊消防隊に入り、ヒーローになる事を目指している。 また、その火事の真相を探る事も目的としており、その時に見た鬼の姿をした焔ビトを探している。緊張で表情が強張ると笑顔になってしまう癖を持ち、周りからはよく気味悪がられる。弟の象日下部との戦いの際など限られた状況下でのみ、アドラバーストを使って光速で移動する事ができる。

アーサー・ボイル

第8特殊消防隊に配属された新人で、二等消防官の男性。第三世代能力者で、「エクスカリバー」と名付けた刀身のない剣を持ち、炎をあやつって超高温密度の刃を作り出して扱う。その能力の本質はプラズマだが、本人はその事を理解していない。非常に頭が悪いが、なぜかモテる。森羅日下部とは訓練校の頃からいっしょで、よくぶつかり合っている。 自称、「騎士王」。最初は「騎士」を名乗っていたが、森羅にしょぼいと言われたため、「王」を付けた。つねに騎士として振る舞いたがり、周囲にもそのていで話し掛け、上官であろうとタメ口を使う。自分に対する騎士のイメージが強まるほどに、戦闘能力が跳ね上がっていく。両親は蒸発してしまったが、アーサー・ボイル本人はその事に気づいていない。

秋樽 桜備

第8特殊消防隊の大隊長を務める男性。発火能力を持っていないにもかかわらず、強靱な肉体で大隊長にふさわしい実力を兼ね備えている。基本は優しく大らかだが、他人を傷つける者は許さない、正義感が強い性格。隊員達からの信頼が厚い人格者。

武久 火縄

第8特殊消防隊の中隊長を務める男性。元軍人である。第二世代能力者で、武器は実銃を使い、火薬の爆発をコントロールして発砲する事ができる。発砲後は弾速・弾道もコントロール可能で、弾丸の速度を最大にまで上げれば戦車に匹敵する威力を出す事もできる。メガネをかけており、出動時以外はロゴの入ったキャップをかぶっている。冷静沈着な性格で、つねに淡々としゃべるため怖い印象を相手に与えてしまう。

茉希 尾瀬

第8特殊消防隊の一等消防官を務める女性。第二世代能力者で、炎の操作の実力は能力者達の中でも特に秀でている。そのスキルで、顔の付いた火の玉を作り、「プスプス」「メラメラ」と名前を付けてかわいがっている。鍛冶師であるヴァルカンに、「プスプス」と「メラメラ」を利用した武器を開発してもらっている。元軍人であり、格闘スキルも非常に高い。 そのため筋力などをネタにした悪口を言われる事が多いが、その悪口はなぜかすべて「ゴリラサイクロプス」と言われたと勘違いして怒る。

アイリス

第8特殊消防隊で、焔ビトへ鎮魂の祈りを捧げるシスターを務める女性。発火能力は持っていない。幼い頃は孤児で、プリンセス火華と共に修道院で育った。優しく大らかな性格で、その人柄で周囲を癒している。

環 古達

第1特殊消防隊の新人で、二等消防官の女性。「ラッキースケベられ」という特殊な体質で、自分の意思とは別に、周囲に自らの身体をもってラッキースケベをもたらしてしまう。炎で耳と尻尾を生み出し、ネコのような動きができる発火能力を使用する。第1特殊消防隊でトラブルが起きたあとは、第8特殊消防隊に仮配属されている。シスターの修練も積んでいるため、戦闘・祈りどちらもこなす事ができる。 情熱的な先輩消防官の烈火星宮にあこがれていた。

プリンセス 火華

第5特殊消防隊の大隊長を務める女性。基本的に他人を見下す事が多く、軽んじている相手を「砂利」と蔑む癖がある。大企業の灰島重工から特殊消防隊に移籍した。焔ビトの研究をしており、そのデータを切り売りする事で若くして一気に大隊長にまで出世した。アイリスの義姉で、幼い頃は孤児だったために修道院でアイリスと共に育った。 第三世代能力者で、相手の身体に熱を送り、相手を「熱失神」させる事ができる。また扇子を用いて、華の形状をした炎をあやつる。森羅日下部に敗れてからは森羅の事を好きになっており、弁当を作ってあげるなどのアプローチを行なっている。

レオナルド・バーンズ

エリート集団といわれる第1特殊消防隊の大隊長を務める男性。幼少時代の森羅日下部を火事から救った張本人。第三世代能力者で、体内で炎を燃やし、生じた熱エネルギーを身体中に循環させる事で、驚異的な身体能力を発揮する。かつて異界の光を見て右目を焼かれ失ったため、つねに眼帯をしている。戦闘時は右目に炎が宿る。

カリム・フラム

第1特殊消防隊の中隊長を務める男性。つねにヘッドフォンをしている。第二世代能力者で、特殊な楽器を使って熱を圧縮して音に変化させ、その音で空気を摩擦して氷を生み出す。これにより、焔ビトと戦う際は、焔ビトを氷の中に閉じ込める事ができる。

烈火 星宮

第1特殊消防隊の中隊長を務める男性。しかし、実は伝導者の配下であり、白装束に所属する裏切り者。第1特殊消防隊の管轄区で、蟲を使って焔ビトを生み出していた。熱血漢で、真っ直ぐな性格だが、それゆえに妄信的に伝導者のために動いていた。カリム・フラムに一時的に捕らえられるが、白装束の手によって葬られた。

武 能登

第2特殊消防隊に配属された新人で、二等消防官の男性。火を怖がってしまう体質で、特殊消防隊に入れば、周りがすぐに消火活動をしてくれて安心だろうという理由で入隊した。しかし、逆に火に晒される機会が多くなったために、怖がる事が増えている。特殊消防隊の制服着用時は厚着をしており、本来の体格よりも肥大化している。実家は東京皇国の外にある中華半島。 ジャガイモ農家出身のため、ジャガイモについて話し始めると止まらない。母親と話す時は、しゃべり方が方言になる。

紅丸 新門

第7特殊消防隊の大隊長を務める男性で、最強の消防官といわれている。東京皇国に忠誠を誓っていない原国主義者といわれる人物のため、たとえ指示を下した相手が皇王であろうと、好きなように活動する。部下の隊員達からは「若」と呼ばれている。性格はけんかっ早く、口が悪い。第三世代能力者と第二世代能力者の両方の力を持つ唯一無二の存在。 もとは火消しとして自警団のような活動をしていたが、その強さを特殊消防隊に認められ勧誘された。普段は仏頂面だが、お酒を飲むと笑顔が止まらなくなる。

紺炉

第7特殊消防隊の中隊長を務める男性。紅丸新門の傍につねに付き従い、気性の荒い紅丸を時には諫める役目も持つ。第三世代能力者だが、鬼の焔ビトを倒すために能力を酷使して限界を迎えたため、身体が炭化していく「灰病」と呼ばれる病魔に蝕まれている。そのため、能力を使う事や前線に立つ事は現在ではほとんどないが、紅丸以外では唯一の鬼の焔ビトを単身で消滅させた実力者だった。

蒼一郎 アーグ

第4特殊消防隊の大隊長を務める老体の男性。眼鏡をかけており、顔には三つの大きな傷がある。消防隊ではエリートで、一般消防隊から特殊消防隊に移り活躍した第一人者。特殊な炎「アドラバースト」を聖なる炎と崇拝し、その炎に焼かれたいと思っている。そのため、アドラバーストによる攻撃を受けると、とても喜ぶ。

パーン

第4特殊消防隊の中隊長を務める男性。普通に喋れるが、笛の音だけで会話する事もある。笛の音で任意の相手を強化する事ができる「強化付与」の使い手で、「耐熱効果」や「筋力向上」など、さまざまな強化を施し周囲をサポートできる。特殊消防官訓練校では、森羅日下部、アーサー・ボイル、オグンの教官だった。

オグン

第4特殊消防隊の二等消防官の男性。森羅日下部、アーサー・ボイルとは訓練校時代からいっしょで仲がいい。友達を大切にする一途な性格で、森羅やアーサーからの信頼も厚い。訓練校を首席で卒業した優秀な人物。炎を自分の身体に巻き付け、身体能力を大きく向上させる。その圧倒的な力は一時的ではあるものの、第1特殊消防隊の大隊長レオナルド・バーンズに匹敵する威力を発揮する。

ヴァルカン

凄腕の鍛冶師の男性。ドクロや悪魔などの造形を好む独特のセンスを持つ。先祖が作った久遠式火力発電・天照を大企業の灰島重工に奪われたために、灰島重工に恨みを持っている。そのため灰島重工や、その息がかかっている特殊消防隊からのスカウトをすべて断っていた。灰島重工のスカウトを断った事で、資材の供給を止められるなどの嫌がらせを受けている。 祖父の弟子だった第3特殊消防隊の大隊長Dr.ジョヴァンニとは、工房で共に過ごした過去を持つ。動物好きで、動物関連のメカを多数作っている。久遠式火力発電・天照よりも大きなエネルギー源を作り出し、絶滅した動物を復活させる事が夢。これまでの特殊消防隊とは違う第8特殊消防隊の雰囲気を知り、入隊する。

フィーラー

ヴァルカンと共に暮らす女性で、ヴァルカンには「リサ」と名乗っているが、本名は「フィーラー」。焔ビトが原因の火事で両親を失い、身寄りがなくスクラップ場で寝泊まりしているところをヴァルカンに拾われた。しかしそれは、ヴァルカンのもとに潜伏するための演技で、正体は白装束に所属する第三世代能力者である。 タコの触手のような炎をあやつる。Dr.ジョヴァンニにはさまざまな技術を教え込まれた事もあり、逆らえない様子を見せている。ヴァルカンを裏切ってはいるが、負い目も感じている。

ジョーカー

本名・性別・目的すべてが不明の人物。ジョーカーという名前は、特殊消防隊によって付けられた通称である。ハットをかぶり、左目だけ布で隠している。タバコを咥えており、タバコから出る煙をあやつるが、能力の詳細は不明。森羅日下部の過去の火事についてや、森羅の弟の事など、さまざまな真相を知っており、ヴィクトル・リヒトとも密かにつながっている。

ヴィクトル・リヒト

第8特殊消防隊に科学捜査班として配属された男性。第8特殊消防隊の科学捜査班が不在という理由で、大企業の灰島重工から強引に入隊した。東京皇国の大学に飛び級で入学し、首席で卒業。その後は灰島重工の研究所で研究主任を務めていた優秀な人材。密かにジョーカーとつながっており、その目的は不明。森羅日下部の持つ特殊な炎「アドラバースト」に興味を持っている。

インカ

2年前に大火災に遭い、多くのものを失った代わりに特殊な能力に目覚めた女子学生。炎の道筋を見る事ができ、火事が起きる場所を事前に特定する事が可能。その能力を活かして火事に遭った人を助け、代わりに金品を要求するという火事場強盗を行っていた。退屈が嫌いでスリルを好み、白装束に自ら望んで連れ去られる。

象 日下部

森羅日下部の弟で、白装束が作った騎士団の団長を務めている。幼い頃の記憶はなく、森羅にも敵として刃を向ける。母たる存在は伝導者だけだと思い込んでいる。第三世代能力者で、武器は刀を使用する。森羅と同様、謎多き炎「アドラバースト」を使い、時間を止めて動く事ができる。

Dr.ジョヴァンニ

第3特殊消防隊の大隊長を務める男性。顔は仮面で隠している。特殊消防隊の大隊長は仮の姿で、正体は白装束に所属する裏切り者である。ヴァルカンの祖父の弟子だった過去があり、全身にメカを仕込んでいる。

ハウメア

白装束に所属する、目元をつねに隠している女性。プラズマを扱い、人間をあやつったり、遠くの人間に電気信号を送る事も可能。同じプラズマを扱うアーサー・ボイルが天敵。口が悪く、よく行動を共にするカロンには特に遠慮がない。

カロン

白装束に所属する、目元をつねに隠している男性。ハウメアと共に行動する事が多い。怪力で、多少の爆発を受けても立ち上がる丈夫さも併せ持つ。派手に叫んだり爆発させる事で、自分が第二世代能力者である事を巧みに隠して戦う。その能力は、相手からの攻撃で受けた運動エネルギーを体内に蓄積させ、熱エネルギーに変換させるというものである。 基本的には敵の攻撃を受けてそれをエネルギーに変えるが、たとえ能力の仕組みに気づかれても、部下にあえて自分を攻撃させ、大爆発を起こす事が可能。

一柱目

謎の女性で本名などの素性はいっさい不明。人間嫌いでその理由も不明だが、久遠式火力発電・天照のエネルギー源として使用されている可能性がある人物。森羅日下部の意識に何度か接触し、森羅の怒りや恨みにつけこみ意識をあやつろうとする。

伝導者

この世界の歴史・真実のすべてを知るとされる、謎の人物。性別、年齢などいっさいが不明で、「神」という概念を人間に植え付けた存在ともいわれている。自分を崇める白装束を従えている。

集団・組織

特殊消防隊

焔ビトの炎を鎮火し、人々と焔ビトの魂を救う事を目的とする組織。また、人体発火の原因と謎を解明し、人類を炎の恐怖から救い出す事を使命としている。もともとは三つの出身閥、消防庁・聖陽教会・元軍人から構成されている。第1特殊消防隊は聖陽教会の力が強く、第2特殊消防隊は東京軍直属の組織で軍隊色が強い。第5特殊消防隊は、大企業の灰島重工が実権を握っているなど、各隊によって雰囲気が異なる。 焔ビトの鎮魂は、シスターの祈りを捧げてから行う。制服に青い発光体の線が入ってる事から、通称で「青線」と呼ばれている。その青い発光体は、視界の悪い炎と煙の世界で仲間を確認しやすいようにするためにつけられている。

白装束

伝導者と呼ばれる人物を崇拝する謎の集団。特殊な炎「アドラバースト」を持つ人間を集め、世界を変えた大災害をもう一度起こす事を目的としている。そのための鍵となるアドラバーストを持つ人間を八人探しており、その八人を「柱」と呼んでいる。神出鬼没で、特殊消防隊の中にも正体を隠して潜んでいる。

第8特殊消防隊

第8特殊消防教会を拠点とする、新設の消防隊。秋樽桜備が信頼できるメンバーのみで強行して作り上げた。そのため、人員はほかの隊と比べても極端に少ない。ほかの隊とは異なり、焔ビトの謎を隠しているかもしれない第1特殊消防隊から第7特殊消防隊の各隊を調査する目的を密かに持つ。

聖陽教会

「聖陽教」を東京皇国の国教として広め、東京皇国を導いてきた教会。修道院などで孤児を育てるなど、さまざまな活動を行う。シスターが焔ビトの鎮魂の際に捧げる祈りの言葉も、教えの一つである。

場所

東京皇国

世界が大災害を迎えて、人類が住める限られた土地に築かれた皇国。現在、「太陽暦佰九拾八年」を迎えており、人体発火による焼死が死因のトップとなっている。皇王を主君としている。

久遠式火力発電・天照

太陽暦の始まりと共に作られた火力発電所で、東京皇国のすべてのエネルギーを生み出している。その源の炎には、特殊な炎「アドラバースト」が使われている。ヴァルカンの先祖が作り、その後、大企業の灰島重工の手に渡った。同様の火力発電所が、東京皇国の外、中華半島の奥地で見つかるが関係性は不明。

その他キーワード

焔ビト

人体発火現象により炎をまとった元人間。発火すると自我を失い、命尽きるまで暴れ続ける。コアと呼ばれる核を破壊されれば死ぬ。また、蟲を使う事で人工的に生み出す事も可能。ツノを持った「鬼」のような個体が稀に存在し、それらは通常の焔ビトよりも非常に強力な凶暴さを持つ。

第二世代能力者

自ら発火はできないが、炎の操作および制御が可能な人間。その活用方法はさまざまで、周囲の炎を自らのエネルギーに変えたりなど、工夫次第で第三世代能力者にも負けない能力を発揮する。

第三世代能力者

自ら発火させ、能力として自在にあやつる事ができる人間。現在、公に認められている最新の世代である。稀に、アドラバーストと呼ばれる特殊な炎を持つ者が存在し、その力を覚醒させた者は「第四世代能力者」といわれる事もある。

シスター

聖陽教会の教えに従い、焔ビトへ鎮魂の祈りを捧げる役目を持つ者。発火能力に関係なく従事する事が可能。そのため、戦闘にまったく参加しない者と、戦闘も兼ねる者がいる。

人間の体内に入り込む事で、その人間を焔ビトに変化させてしまう存在。この蟲がどうやって生まれたのか、どういった原理で人間を焔ビトに変えるのかは不明。森羅日下部の持つ特殊な炎「アドラバースト」に反応を見せる。

アドラバースト

「穢れなき純粋な炎」「原初ノ炎」などといわれている、謎の多い炎。世界が壊れた原因ともいわれており、科学者からは「亡滅の炎」とも呼ばれる。第三世代能力者の中に稀に持つ者がいる。久遠式火力発電・天照の源にも使われている異次元の炎であり、あらゆるものに干渉できるエネルギーとされている。そのエネルギーを使いこなせば、時間に干渉する事も可能である。

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