無刀ブラック

無刀ブラック

黒月流合気柔術を広めるために江戸へ出てきた黒月雪路と虐げられながらも強く生きてきた少年・継春の交流と、雪路と様々な武芸者との戦いを描いた格闘時代劇。集英社「週刊少年ジャンプ」2013年25号から36号まで連載。

正式名称
無刀ブラック
ふりがな
むとうぶらっく
作者
ジャンル
バトル
 
時代劇
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概要・あらすじ

黒月雪路は人を殺すためでなく、護るための武術・黒月流合気柔術の師範。黒月流を広めるために江戸へ出てきた雪路だが、門下生が集まらず苦労をしている。ある日、路上で始まった戦いを止めようとした雪路は、不思議な髪の色をした少年・継春と出会う。継春はその髪の色のために虐げられて生きてきた。強くなりたいという彼は、雪路の門下生となり黒月流合気柔術を学ぶ。

一方、雪路の元には彼と戦い名を上げようとする武芸者が次々と現れるのだった。

登場人物・キャラクター

黒月 雪路 (くろつき ゆきじ)

人を殺すためでなく、護るための武術・黒月流合気柔術の師範を務める若い男性。黒月流を広めるために江戸で道場を開いたものの、門下生が集まらず苦労している。性格は優しく純粋だが、自分の決めた道を貫こうとする強さがある。江戸に出てくるまで字が書けなかった。全身に無数の傷がある。黒月流の後継である兄の黒月霜角がいる。

継春 (つぐはる)

一刀流分派津上一刀流の道場で家僕として働く少年。木刀で喧嘩を始めた二人の間に割って入った黒月雪路を助けたことで、雪路と知り合う。髪の色が通常ではあり得ない色であることから周囲から化け物扱いされ、母と共に人里離れて暮らしていた。四年前、母が殺されたことをきっかけに強くなりたいと願うようになり、江戸の街へ出る。 様々な道場を回ったものの相手にしてもらえなかったところ、津上一刀流だけが「見込みあり」と認めるまで家僕として働けば門下生にすると約束してくれたため、虐げられても我慢をしている。世界に対する憎悪は強いものの、それを押しとどめる心の強さを持つ。

薄氷 徹 (うすらい てつ)

犬神藩御留流骸貫流槍術の家に生まれるも、犬神藩が断絶し父母が殉死したため、兄・薄氷碎蔵と共に旅をしている。より強い者との立ち会いを求める兄の対戦相手として、黒月雪路を選び、兄を殺してくれと依頼する。兄と雪路の戦いの後、雪路の道場に残り門下生となる。口数は少ないが思っていることが顔に出がち。好きな相手には一途。

藪 治 (やぶ おさむ)

黒月雪路に道場を貸している大家であり、医者も務める初老の男性。知識が豊富で様々な場所に顔がきくため頼りになる存在。雪路や継春をからかいながらも見守っている。町民ながら各武術の流派や上級武士のしきたりに詳しいなど、謎が多い人物。

薄氷 碎蔵 (うすらい さいぞう)

犬神藩御留流骸貫流槍術皆伝の若い男性。犬神藩が断絶し父母が殉死したため、薄氷徹と共に旅をしている。以前はどんなきつい稽古でも笑顔を絶やさず研鑽を重ねる好漢だったが、父母が亡くなって以降、骸貫流の強さを証明することを自らの道とし、より強いものとの立ち会いを求めるようになる。勝利だけを追求し、多くの人間を害してきたため、強い恨みを買っている。 徹の勧めで黒月雪路と戦うために道場へやってくる。

黒月 霜角 (くろつき そうかく)

黒月雪路の兄。新月の国御留流黒月流合気柔術の後継で、雪路とは2歳違い。新月の国がなくなったため、現在は会津に下っている。目的のためなら手段を問わない。

松野 正貴 (まつの まさたか)

竹伝流槍術の師範を務める男性。立派な口ひげが特徴。道場を開いたが門下生が集まらず、自らの道場の宣伝のために看板をかけて黒月雪路と戦いにきた。性格は真面目だが、要領が悪くやや肝が小さいところがある。

那須田 (なすだ)

黒月雪路の開く黒月流合気柔術の道場に稽古を見学したいといってやって来た男性。15歳だが、大柄なため大人びて見える。商家の跡取り息子として生まれるも家を継ぐことを嫌い、武士になりたいと考えている。年齢差があろうとも喧嘩には負けたことがないと自称する。

津上一刀流の男性 (つがみいっとうりゅうのだんせい)

黒髪長髪の男性。「見込みあり」と認めるまで家僕として働けば門下生にすると希望を持たせ、継春をいいように使っているが、門下生にするつもりは全くない。性格は卑怯で卑劣。黒月流合気柔術のことを知っていた。

新堂 (しんどう)

浪人の男性。小金井、佐竹、比賀と共に江戸に流れてきたが、食い詰めて黒月雪路の近所の店で騒ぎを起こし、それをきっかけに雪路や藪治と知り合う。4人の中ではリーダー格で、口元に傷がある。のちに藪の口利きで同心の御用聞きになり、雪路の道場で稽古をするようになる。

小金井 (こがねい)

浪人の男性。新堂、佐竹、比賀と共に江戸に流れてきたが、食い詰めて新堂たちと騒ぎを起こし、それをきっかけに黒月雪路や藪治と知り合う。小柄で丸顔。のちに藪の口利きで同心の御用聞きになり、雪路の道場で稽古をするようになる。

佐竹 (さたけ)

浪人の男性。新堂、小金井、比賀と共に江戸に流れてきたが、食い詰めて新堂たちと騒ぎを起こし、それをきっかけに黒月雪路や藪治と知り合う。痩身。のちに藪の口利きで同心の御用聞きになり、雪路の道場で稽古をするようになる。

比賀 (ひが)

大柄で無骨な雰囲気の男性。浪人で、新堂、小金井、佐竹と共に江戸に流れてきたが、食い詰めて新堂たちと騒ぎを起こし、それをきっかけに黒月雪路や藪治と知り合う。のちに藪の口利きで同心の御用聞きになり、雪路の道場で稽古をするようになる。

その他キーワード

黒月流合気柔術 (くろつきりゅう)

徒手空拳で戦う合気柔術で、新月の国御留流(その国の外へ漏らしてはならない秘伝の武術)武術となっている。黒月雪路は敵をも傷つけぬ「無刀の心」を目指すとしているが、他武芸者からは最小限の力と動作で人体を破壊することにより、その使い手は1人で千人を討ち殺す力を持つ流派として知られている。現在の当主は黒月霜角。 弟である黒月雪路もこの流派の使い手である。

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