あらすじ
第1巻
長身強面ながらおとなしい性格の男子の大野人良と、内気な性格の地味系少女の小波みのりは、お互いのことを気にしつつも、性格からその気持ちを表せずにいた。そんなある日、人良はみのりの「かわいい人が好きかも」という言葉を聞き、みのりの好みに合う男になろうと奔走する。しかし無愛想で天然な人良の行動は空回りし、友人たちからの冷やかしもあり、人良は落ち込んでしまう。しかし、みのりのフォローで人良は気を取り直し、あらためてかわいい人になろうと努力を続ける。一方、強面の人良に緊張していたみのりだったが、よく見れば意外と笑顔がかわいらしいことに気づき、勇気を出して人良との関係を縮めようと一歩を踏み出す。こうして無口男子と引っ込み思案少女は、気持ちをすれ違わせつつも少しずつではあるが、着実に距離を縮めていくのだった。
登場人物・キャラクター
大野 人良 (おおの ひとよし)
高校1年生の男子で、年齢は15歳。血液型はA型。184センチの長身で、目付きが悪く無口なため、周囲からは怖い存在と誤解されがち。しかし実際は、読書やジグソーパズルが趣味のおとなしい性格の持ち主。前の席に座るクラスメートの小波みのりのことをかわいいと思っており、彼女に好まれるような「かわいい人」になることを目指している。動物のかわいさを取り入れることを思いついてからは、自らのイメージに近い動物を「熊」と考え、熊について研究するようになった。そのことから、周囲には熊好きとカンちがいされ、熊のグッズをプレゼントされるようになる。大野人良自身もそれを受け入れ、熊のグッズを愛用している。
小波 みのり (こなみ みのり)
高校1年生の女子で、年齢は15歳。血液型はO型。引っ込み思案な性格で、取り立てて特徴もなく平凡なため、周囲からは地味だと思われている。かわいいもの好きで、好きなタイプは「かわいい人」。大野人良の前の席で、クラスメートとなった当初は強面の彼に近寄りがたさを感じていたが、人となりを知るうちに惹かれるようになる。人良の笑顔を偶然見て以降はひそかに「かわいい人」と思い、彼の目を意識した行動を取っている。ウサギとカメを飼っており、いっしょに日向ぼっこをするのを趣味としている。
黒町 (くろまち)
高校1年生の男子で、大野人良のクラスメート。お調子者でよくも悪くもノリで行動することが多く、近寄りがたいとほかのクラスメートたちから敬遠されていた人良にも分け隔てなく接し、友人となった。ショッピングモールでアルバイトをしている。