狼に鈴

狼に鈴

忙しい毎日を送るアラサー女子・桜川鈴にとって、通勤電車で見かける年下のイケメン・狼谷奏人は癒しの存在だった。そんな奏人が突然上司となり、戸惑いながらも次第に一人の男性として心惹かれていく鈴の姿を描いたラブコメディ。「ココハナ」2022年1月号から掲載の作品。

正式名称
狼に鈴
ふりがな
おおかみにすず
作者
ジャンル
ラブコメ
レーベル
マーガレットコミックス(集英社)
巻数
既刊6巻
関連商品
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あらすじ

鈴と奏人の出会い

雑貨メーカー「ぷりぷりふぁくとりぃ」に勤務している桜川鈴は、多忙ながらも充実した毎日を送っていた。そんなある日、社長が突然入院してしまう。鈴が見舞いに行くと、病室に鈴が通勤電車でたびたび見かけるイケメンの狼谷奏人が現れ、彼が社長の甥であることを知る。その後、奏人と病室を出て食事に出掛けた鈴は、お世話になっている社長が倒れたショックと、これからリーダー職としてスタッフをまとめていかなければならないプレッシャーに思わず涙してしまう。そして奏人に慰められた鈴は、久しぶりに人に頼ることの心地よさを思い出す。奏人との出会いを励みにして頑張ろうと決意した鈴の前に、再び奏人が現れ、社長が不在のあいだは奏人が社長代理を務めることが発表される。次々と起こる社内のトラブルを即座に解決し、新しい企画もスタートさせていく奏人に対して、鈴は次第に心惹かれていく。そんなある日、若葉に強引に参加させられた婚活パーティーで、鈴は奏人と顔を合わせる。

二人だけの出張と奏人の不倫疑惑

桜川鈴狼谷奏人は、東京で開催される展示会への出張が決まる。展示会も無事に終了し、これまで以上に奏人との距離が近づいた鈴は大いに満足していた。しかしホテルをチェックアウトする際、鈴はロビーで奏人が人妻の小百合と親しそうに話している姿を目撃し、大きなショックを受ける。奏人が不倫していることを知った鈴は、プライベートに干渉するのはよくないと思いつつも見過ごすことができず、遠回しにやめるようにうながす。

キャンプへの誘い

狼谷奏人小百合の関係は自分の早とちりだと判明し、桜川鈴は安堵する。そんなある日、鈴は若葉から以前自分の会社が主催した婚活パーティーに参加していた藤吉が気になると相談される。藤吉は奏人の先輩でもあるため、鈴は二人を引き合わせようと奔走する。そんな中、アウトドアが趣味の藤吉から、鈴と奏人、若葉の四人でキャンプに行かないかと誘いを受ける。

登場人物・キャラクター

桜川 鈴 (さくらがわ すず)

雑貨メーカー「ぷりぷりふぁくとりぃ」の営業開発部に所属している女性。年齢は32歳。リーダー職として忙しい毎日を送っているが、愛社精神が非常に高く、同僚とも良好な関係を築いてる。唯一の楽しみは通勤電車の中で見かけるイケメンの観察。社長が入院したことがきっかけで、電車で見かけるイケメンが社長の甥・狼谷奏人だと知る。さらに当面のあいだは奏人が社長代理を務めることとなり、いっしょに仕事をする機会も増え、次第に心惹かれるようになる。かわいらしい顔立ちながら、お調子者かつ小心者なところがあり、恋愛対象になりにくいタイプ。また、まとまらない企画や度重なる会議に残業とストレスが溜まると、唇から前歯が大きく出る悪癖を持つ。その様子が、大きな前歯が特徴の「ハダカデバネズミ」に似ていることから、桜川鈴自身でもたびたび自虐ネタにしている。実家はお好み焼き店を経営しており、好物は父親が研究開発した激辛お好み焼き。関西弁をしゃべる。

狼谷 奏人 (かみや かなと)

叔父である社長が入院したことがきっかけで、雑貨メーカー「ぷりぷりふぁくとりぃ」の社長代理を務めている独身男性。年齢は27歳。桜川鈴からひそかに恋心を寄せられているが、まったく気づいていない。営業開発部のリーダーを務める鈴と行動を共にする機会が増えていく。どこにいても目立つほどのイケメンで、会社では感情を表に出さないようにクールに振る舞っているが、鈴とのプライベートな時間には笑顔を見せることも多い。また、鈴に対してはいたずらっ子の一面を見せるなど、ほかのスタッフよりも心を許している節がある。幼い頃から社長にはお世話になっていたことから、ぷりぷりふぁくとりぃに勤務するために、大手おもちゃメーカーの南天堂(なんてんどう)を退職している。関西弁をしゃべる。

社長 (しゃちょう)

桜川鈴が勤務する雑貨メーカー「ぷりぷりふぁくとりぃ」の社長を務める男性。営業開発部に所属している鈴を高く評価しており、リーダー職に抜擢した。個人的に鈴のことをかわいがっており、何かとちょっかいを出している。強面で威圧感のある風貌をしているが、実際には小心者でかわいいものが大好きな愛敬のある人物。毒舌家の妻・チィちゃんに心底惚れ込んでおり、社員の前でも堂々とのろけている。その一方で、息子と娘・小百合とは折り合いが悪く、幼い頃から甥・狼谷奏人をかわいがっていた。体調不良で入院することになり、奏人を社長代理に指名した。ただし社長の病状は、しばらく休めば復帰できる程度の体調不良である。スタッフからは「ボス」と呼ばれている。関西弁をしゃべる。

チィちゃん

社長の妻で、一人息子と娘・小百合の母親。社長が体調不良で入院した際、桜川鈴が見舞いに来たことで知り合った。社長から心底惚れられており、従業員を前にしても堂々とのろけられているため、以前から鈴はチィちゃんを知っていた。典型的な大阪のおばちゃん風の派手な風貌で、病人の社長に対しても容赦のない関西弁で突っ込みを入れている。

小百合 (さゆり)

社長の娘で、狼谷奏人のいとこ。どこでも靴下を脱いで大騒ぎする、やんちゃな二人の子供を育てている。親子ながら社長との折り合いは悪い。また、奏人とは幼い頃から親しくしており、ちょっかいを出しては反応を楽しんでいた。桜川鈴からは、奏人と不倫を楽しむ人妻だとカンちがいされている。

布施 (ふせ)

雑貨メーカー「ぷりぷりふぁくとりぃ」の企画営業部に所属する20代の女性。桜川鈴の後輩にあたる。鈴とペアを組んで仕事をすることが多く、先輩後輩の間柄ではあるものの、プライベートなことも相談するほどなかよくしている。明るく朗らかな性格で、狼谷奏人のファン。ただし交際中の彼氏がおり、奏人に対しての恋愛感情はまったくない。

若葉 (わかば)

桜川鈴の中学時代からの親友で、結婚相談所の営業職を務める女性。年齢は32歳。現在は恋人はいないが、過去に一度結婚したことがある。鈴とはなんでも相談し合う間柄で、彼女の日々のストレス解消に付き合うことが多い。また、鈴と狼谷奏人が付き合うことを願っている。その一方で、営業成績が振るわないことから、言葉巧みに鈴を若葉自身が働く結婚相談所に登録させたり、パーティーに参加させたりと、要領のいい一面を持ち合わせている。奏人の知り合いの藤吉に思いを抱いている。

藤吉 (ふじよし)

狼谷奏人が以前勤務していた大手おもちゃメーカーの南天堂(なんてんどう)に勤務している男性。奏人の先輩にあたる。現在は恋人はいないが、過去に一度結婚したことがある。もう一度恋をしたい気持ちはあり、奏人を誘って若葉が勤務する結婚相談所主催のパーティーに参加して、桜川鈴と知り合いになる。大柄で筋肉質な体型で、独特なファッションセンスを持つ。明るく豪快な性格で、ふだんの言動もおおざっぱながら、実は他人の感情を敏感に感じ取るタイプ。趣味はキャンプで、アウトドア全般を好む。若葉から好意を寄せられている。

書誌情報

狼に鈴 6巻 集英社〈マーガレットコミックス〉

第2巻

(2022-08-25発行、 978-4088446745)

第3巻

(2022-12-23発行、 978-4088446837)

第4巻

(2023-04-25発行、 978-4088447438)

第5巻

(2023-09-25発行、 978-4088448169)

第6巻

(2024-02-22発行、 978-4088448749)

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