異世界おじさん

異世界おじさん

交通事故で17年間昏睡状態だったおじさんは、目覚めた時には異世界からの帰還者となっていた。現実世界に戻ったおじさんと甥っ子の淡々とした日常を、異世界で起こった出来事の回想と、今は亡きゲームハードへの愛情を交えて描く異色の異世界ギャグストーリー。KADOKAWA「ComicWalker」で2018年6月29日から配信の作品。

正式名称
異世界おじさん
ふりがな
いせかいおじさん
作者
ジャンル
ファンタジー
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あらすじ

異世界おじさん

高校時代に一家離散し、フリーターをしていた青年、たかふみは、交通事故で17年間、昏睡状態(こんすい)となっていたおじさんが目覚めたとの知らせを受ける。おじさんを引き取ろうにも、生活が困窮したたかふみにそんな余裕はなく、親戚一同もおじさんの処遇を決めかねていた。再会したおじさんは奇妙な呪文を唱え、異世界「グランバハマル」から帰って来たと語っており、明らかに様子のおかしいおじさんを見て、たかふみは即座に見捨てようとするが、たかふみの目の前でおじさんは実際に魔法を使ってみせる。すると、たかふみは手のひらを返し、おじさんの力で食っていこうと考える。こうして二人は、YouTubeで動画配信者として活動し始めるのだった。そんな中、異世界にロマンを馳(は)せるたかふみは、おじさんから異世界の冒険譚(たん)を聞いていた。記憶の精霊の力を使い、おじさんの過去を動画のように見始める二人だったが、おじさんの異世界生活は過酷そのもの。醜い容姿であることで魔物と間違われて殺されかけたり、仲間もできずたった一人で冒険を続けていたのだ。そんな中、おじさんは一人の人物について語り始める。おじさんはロクでもないエルフだったと言いながらも、そのエルフの言動はいわゆる「ツンデレヒロイン」そのもので、それを聞いたたかふみは思わずそのツンデレエルフに思いを馳せるのだった。

ツンデレエルフ

たかふみは町中で偶然、疎遠になっていた幼なじみの藤宮澄夏と再会。旧交を温め、彼女を家に招待するが、ひょんなことからおじさんが魔法を使えることが澄夏にバレてしまう。そして澄夏は、たかふみの家に入り浸るようになり、おじさんの異世界冒険譚をいっしょに聞くようになるのだった。そんな中、おじさんは異世界でRPGのような経験をしたことを語り始める。復活した伝説のドラゴン「魔炎竜」を倒すため、魔炎竜を唯一倒せる伝説の神剣「凍神剣」を求めて、おじさんは氷の一族の末裔、メイベル=レイベールのもとを訪れる。しかし、凍神剣を手に入れるためには、メイベルの凍った心を解き放つ必要があった。メイベルから、幼い頃に見た花を採って来て欲しいと頼まれるおじさんだったが、実はRPGのおつかいイベントが苦手なおじさんは、このお願いをスルーしてボスの魔炎竜のもとへと向かう。苦戦しつつもこれを打ち倒し、RPG的イベントを総スルーするのだった。役目から解放されるメイベルだったが、実は氷の一族は役目を盾にニート生活を満喫しており、役目を失ったことでその生活を失ってしまう。おじさんを逆恨みするメイベルだったが、それも筋違いだとすぐ理解し、おじさんと交流する中で少しずつ前向きになる。しかし、おじさんのズレた言動がメイベルを傷つけ、二人は戦闘を開始。そこにおじさんをストーカーしていたツンデレエルフも合流し、二人の様子を見て事情を察したツンデレエルフはメイベルに加勢し、二人がかりでおじさんを倒すのだった。

万能話手

ツンデレエルフメイベル=レイベールはお互いに事情を話し合うが、その中で伝説の神剣「凍神剣」の由来について語る。実は凍神剣は日本から転移してきた武士が神に授かったもので、転移者には何かしらの力が与えられていたことが判明する。しかしそれを聞いていたおじさんは、そのことにまったく心当たりがなく、記憶の精霊の力を借りて、さらに過去の情報を探り始める。そしておじさんは、異世界に来た直後のことをたかふみたちに語って聞かせる。おじさんは異世界に来た直後に、通りすがりの冒険者に魔物と間違われ、殺されかけたのだ。言葉も通じず、一方的に殺されかけたおじさんは、必死に「言葉が通じればわかり合えるのに」と願い、「翻訳」の力を手にしていた。しかし場は混沌としており、力を与える神もかなり手抜きをしていたため、おじさんは現在に至るまでそのことにいっさい気づかずにいたのだ。たかふみたちとの話し合いの結果、翻訳の力は「万能話手」と名づけられる。そしておじさんは、翻訳の力を手にしてからを語り始める。おじさんはその力で冒険者たちを説得するが、今度は言葉を話せる魔物として見世物小屋に売られる。二束三文で買い叩(たた)かれたたうえ、そのまま店主にどうでもいい存在として忘れ去られてしまう。檻(おり)の中で1週間過ごしたおじさんはそんな極限状態の中、精霊と対話することに成功する。そして、おじさんは精霊魔法の力を身に着けて脱出し、異世界生活を始めるのだった。

精霊魔法

おじさんたかふみは万能話手の検証をし、そのためにおじさんの過去の記憶を見る。その中で、おじさんは勇者であるアリシア=イーデルシアとの出会いと再会について話し始める。おじさんはゴブリンの軍団に襲われる村でアリシアとその仲間たちと出会い、彼らと共闘して交友を育む。しかしアリシアが、おじさんの秘密を目撃していたのを知り、おじさんは証拠隠滅のためにアリシアの記憶を消して立ち去ったのである。だが、おじさんはアリシアが魔物退治をしているところに再び遭遇。そこでおじさんは、偶然に翻訳の力が作動し、魔物の言葉が理解できたことを思い出す。だが、話は万能話手の検証からアリシアのことに移り、たかふみたちはアリシアとのその後についておじさんに聞く。実はアリシアはゴブリンの軍団を倒した際の記憶をおじさんが消したせいで、アリシアが大量の魔物を倒したことになっていた。アリシアは政治的な問題もあって、その手柄を誇張され勇者に就任し、分不相応な立場に困惑していたのだ。おじさんは再びアリシアたちと共闘して交友を育み、今度は記憶を消さずに別れるのだった。その後、アリシアの勇者任命に何者かの陰謀を感じたおじさんは、王都へと向かう。王国軍の総司令官であるリカルド=マークフェルドを説得するも、王国騎士となっていたメイベル=レイベールが何者かにあやつられ、おじさんはメイベルと戦うこととなる。おじさんはメイベルの呪縛を解き、その痕跡から黒幕は司祭を務めるカーン=ゼルネガンであることを暴く。カーンは勇者を利用して軍事費を増大させ、その一部を寄付という形で、懐に入れようとしていたのだ。おじさんはカーンの野望を阻み、リカルドに別れを告げて、王都を立ち去るのだった。

煉獄の湯

たかふみは、おじさんが王都を立ち去ってからの話を聞く。おじさんは王都を立ち去る際に、かっこつけて変身魔法で魔炎竜の姿に変身して立ち去ったが、うっかり魔法が解けなくなり、そのまま1か月過ごしていた。おじさんを追いかけてきたツンデレエルフのお陰でおじさんは何とか元に戻るが、ツンデレエルフは質の悪い商会から借金をしており、頭取であるハーゲン=レグファルケンの手によってピンチに陥ってしまう。おじさんは助けられた借りを返すべく、ツンデレエルフをハーゲンの呪縛から解放し、借金の返済の代わりにハーゲンに高価な天星石の指輪を手渡すのだった。借金取りたての脅威から逃れたおじさんとツンデレエルフは、ツンデレエルフの案内で温泉に入りにいくこととなる。おじさんはかつて転移してきた日本人が作った温泉宿「煉獄の湯」にたどり着き、そこで温泉を堪能しつつ、アリシア=イーデルシアと再会する。二人っきりの時間を邪魔されて機嫌を悪くするツンデレエルフだったが、アリシアたちの情報でツンデレエルフの旅の目的である古代魔導具を見つける。一方、温泉で和気藹々(あいあい)と過ごすおじさんたちであったが、そこに突如魔物が襲来。さらに魔物の中には魔法を封じる「魔封鳥」もおり、おじさんはその力を封じられてしまう。ピンチに陥るアリシアたちであったが、アリシアがおじさんとの冒険で手に入れた「救世のワンド」の秘めたる力を解放し、魔物たちを打ち倒すのだった。戦闘のあと、ひと段落ついたおじさんはアリシアと対話。彼女にとって記憶は何より大切であることを知ったおじさんは、過去にアリシアの記憶を消したことを告白し、お互いの事情を打ち明け合って和解するのだった。

荒ぶる神の力

おじさんは「唄う魔物」と戦った経緯を、たかふみたちに語って聞かせる。おじさんは温泉旅館を立ち去って1か月ほど経った頃、森の中で夜に歌い続ける魔物の噂(うわさ)を聞き、討伐のために森を訪れる。しかし、その正体は王国騎士をクビになり、森の中で野宿していたメイベル=レイベールだった。実は歌が得意なメイベルに、日本のゲームセンターの歌を歌ってもらい、おじさんは異世界で故郷に思いを馳せる。だが、おじさんをストーカーしていたツンデレエルフがそれを目撃。ツンデレエルフは黒い嫉妬の炎を燃え上がらせ、おじさんに詰め寄るが、そこで初めてお互いの本名を知り、おじさんから「翠」というあだ名も付けてもらう。一転して機嫌をよくしたツンデレエルフは、おじさんとメイベルの旅路に同行し、三人は古びた祠(ほこら)にたどり着く。祠は神が災いを封じた神聖な場所で、異世界人にとっては加護を与えてくれるありがたい場所だった。しかし、人間不信のおじさんはそれをまったく信じず、祠を破壊。封じられた災厄である荒ぶる神の力を解放し、それと戦おうとする。ボスを倒せば先に進めるという、ゲーム的思考で災いを目覚めさせたおじさんだったが、強大な力を持つ神の力にあやつられてしまう。危機に陥るツンデレエルフたちであったが、たまたま魔物討伐で近くを通りかかったアリシア=イーデルシアの協力で、おじさんは正気を取り戻す。そしておじさんは、不死身に近い力を持つ荒ぶる神の力を倒すため、魔炎竜を復活させてぶつけるが、魔炎竜は神の力を取り込んで神化魔炎竜へと進化し、より強大な脅威へと成り果てる。おじさんと仲間たちはそれぞれが全力を尽くし、神化魔炎竜を打ち倒すのだった。そしておじさんは、神化魔炎竜を滅びる際の光景を見て、日本帰還の手がかりを見つける。

投獄

神化魔炎竜の戦いは周囲を騒がせることとなり、おじさんは首謀者として捕らえられる。処刑されるおじさんを救うため、ツンデレエルフやアリシア=イーデルシアたちは処刑場に向かうも、その寸前、ハーゲン=レグファルケンの部下が処刑場に乱入し、おじさんを連れ去ってしまう。ハーゲンはおじさんにもらった指輪が呪いの指輪と化し、抜けなくなって困っていたのだ。ハーゲンはおじさんの仕業と思うものの、おじさんにとっても偶発的に呪いが発生したものでどうしようもなかった。おじさんは呪いを解くため、ハーゲンをリカルド=マークフェルドに引き合わせる。また、処刑騒動はリカルドの与り知らぬ出来事で、彼の部下の力を借りて、騒動の鎮圧を行うことを決める。処刑場に戻ったおじさんは仲間たちと合流し、騒動を鎮めようとするが、おじさんのミスでハーゲンの部下であるドルドール=レクスドルが大ケガを負ってしまい、おじさんは再び投獄。さらにおじさんは祠を壊し、荒ぶる神の力を復活させたことは事実であるため、その責任を取って全財産を賠償金代わりに払い、無罪放免となるのだった。そして自由の身となったおじさんは、ツンデレエルフとメイベル=レイベールと合流し、彼女たちと新たな地へと旅立つのだった。

コラボレーション

SEGA

本作『異世界おじさん』の主人公であるおじさんは熱狂的なSEGAファンという設定だが、本作では一貫して「SEGA」の名称は「SE●A」と伏せ字として表現されている。しかし、2019年9月19日にSEGAが「メガドライブミニ」を発売した際に、本作とSEGAがコラボ。おじさんがメガドライブミニを紹介する漫画が描かれ、その際には伏せ字が取られ、ゲーム機やゲームタイトルも伏せ字なしで内容を紹介している。

チェインクロニクル

2020年10月22日には本作『異世界おじさん』と、SEGAより配信されているスマートフォン用アプリ『チェインクロニクル』とのコラボレーションが行われた。チェインクロニクルはキャラクターを集めて戦うアクション・タワーディフェンス方式のゲームで、ゲームには本作のキャラクターが登場した。声優もキャスティングされたゲームであるが、コラボレーションが行われたのはTVアニメ発表前だったため、TVアニメ版とはキャスティングが異なり、おじさんは石田彰、ツンデレエルフは佐倉綾音、メイベル=レイベールは今井麻美、アリシア=イーデルシアは内田彩が務めている。ゲーム内でもコラボレーションイベントが行われ、イベントのシナリオは原作者の殆ど死んでいるが監修している。

メディアミックス

テレビアニメ

2022年7月、本作『異世界おじさん』のテレビアニメ版『異世界おじさん』が放送された。アニメーション制作はAtelier Pontdarcが担当している。キャストは、おじさんは子安武人、ツンデレエルフは戸松遥、メイベル=レイベールは悠木碧、アリシア=イーデルシアは豊崎愛生が演じている。テレビアニメ版はSEGA全面監修のもと制作され、原作であった伏せ字もすべて解放される。それに伴ってテレビアニメ版はSEGAと全面コラボレーションを開始し、数々のコラボグッズを販売している。またアニメの公式サイトでは、SEGAの象徴的マスコットであるソニックと異世界おじさんがコラボレーションし、両者が共演するイラストと動画が掲載された。

評価・受賞歴

本作『異世界おじさん』は「次にくるマンガ大賞2019」のWEBマンガ部門第8位、「このマンガがすごい! 2020」のオトコ編第11位、BOOK☆WALKER大賞 2020」の準大賞を受賞している。

登場人物・キャラクター

主人公

異世界「グランバハマル」帰りの中年男性。本名は「嶋㟢陽介」で、誕生日は11月30日。17歳の頃に異世界に転移してから17年間、ずっと異世界にいた。現実世界では交通事故に遭って昏睡状態となっており、現在... 関連ページ:おじさん

たかふみ

おじさんの甥っ子。おじさんの姉の息子で、本名は「高丘敬文」。誕生日は5月23日で、年齢は20歳。眼鏡をかけた青年で、高校時代に一家離散となり、フリーターとして生計を立てている。昏睡状態のおじさんを誰も引き取らなかったため、おじさんが目覚めたあと、身寄りのないおじさんを引き取るため病院を訪れる。ただし生活にかなり困窮しており、当初はおじさんを見捨てるつもりだったが、おじさんが本当に異世界帰りだと知ってからは手のひらを返し、おじさんの精霊魔法で食っていこうと共同生活を始める。おじさんとはジェネレーションギャップを感じつつも、なんだかんだ良好な関係を築いている。異世界ファンタジーものが大好きで、おじさんの冒険譚を心躍らせて聞いているが、斜め下の行動を取るおじさんによくツッコミを入れている。一見すると常識人だが、一家離散後から闇を抱えているため、時おり、物騒な言動をしては周囲から心配されている。おじさんとツンデレエルフの関係にツッコミを入れているが、たかふみ自身も女心には鈍く、幼なじみの藤宮澄夏から好意を寄せられているが、まったく気づいていない。ただし澄夏に対しては思うところがあり、彼女が危ない男性と付き合っているとカンちがいした際には、彼女のことを心配しつつも歪(ゆが)んだ独占欲のようなものを垣間見せている。鬱屈した思いを抱えているため、実は力を持たせると相当ヤバいタイプ。おじさんから一時期、精霊の力を借りたことがあるが、自重なく力を使って澄夏をドン引きさせた。また、精霊の力をただの便利な力程度にしか思っていなかったため、「貌の精霊」の怒りを買い、その代償で一時期は恐竜に姿を変えられた。のちにおじさんが貌の精霊の代償を支払う際に、身代わりとなりアリシア=イーデルシアに変身。その際に高潔な精神を見せたことで貌の精霊に認められ、以降、恒久的に貌の精霊の力を借りられるようになり、自力で変身魔法を使えるようになった。

ツンデレエルフ

エルフの女性冒険者。金髪の美少女で、素直になれないいわゆる「ツンデレ」的な言動が多い。そのためたかふみたちには「ツンデレエルフ」と呼ばれている。異世界「グランバハマル」でもエルフは珍しく、故郷を出て冒険者をしているエルフはほかにいないため、「エルフ」呼びされており、ツンデレエルフ自身もそれを許可しているため、長らく本名は明かされなかった。その正体はエルフの王族で、本名は「スザイルギラーゼガルネルブゼギルレアグランゼルガ=エルガ」。貴重な古代魔導具が価値を知らぬ者に雑に扱われるのを嫌い、その回収を役目としており、各地を旅している。ふだん身にまとっている鎧(よろい)も古代魔導具で、魔法の力を込めることでさまざまな機能を発揮する。秘伝の収納魔法をあやつることができ、鎧や武装はここに格納しており、のちにその収納魔法はおじさんが見様見真似(まね)で身につけている。剣と魔法もかなりの腕前ながら、魔毒竜に襲われ追い詰められたところをおじさんに助けられる。おじさんに恋心を抱き、素直になれず意地を張って典型的なツンデレ的な言動を取る。ただし、おじさんがツンデレの概念が生まれる前に異世界に行ったため、いっさいその思いが通じることがなく、照れ隠しを額面どおり受け取られた結果、どんどん苦手意識を持たれることとなる。おじさんのことを心配し、ストーカー的におじさんの跡を付けている。その甲斐(かい)あっておじさんの命を助け、彼から非常に貴重な「天星石の指輪」をもらう。異世界でも指輪を送るのは婚姻的な意味があるらしく、とても喜ぶが、おじさんは金銭的な意味で渡したため、目の前で売られてしまう。その後、借金してまで指輪を買い戻している。メイベル=レイベールやアリシア=イーデルシアといったライバルの出現で、おじさんへのアプローチが若干なりふり構わなくなっている。おじさんから本名を教えてもらった際に、自分の本名も教える。また本名が長いため、宝石のような瞳をしていることから「翠」のあだ名を付けてもらい、誰もいない時限定であだ名で呼ぶことを許している。

メイベル=レイベール

伝説の神剣「凍神剣」を守る氷の一族の末裔の少女。青みがかった銀髪を長く伸ばした美少女で、儚(はかな)げな雰囲気を漂わせている。魔炎竜が復活した際に、魔炎竜を唯一倒せる凍神剣を、心を許した相手に託すのを役割としている。訪れたおじさんに凍神剣の試練を課すが、RPGを苦手とするおじさんは試練を無視して魔炎竜を倒してしまったため、一族の役目から解放される。実は氷の一族は凍神剣を守るという特権で怠惰な生活を送っており、メイベル=レイベールも本性はかなり自堕落なニート。氷の一族の面倒を見てきた村もかなり鬱憤が溜まっていたようで、魔炎竜討伐後、村人に家を解体されたため、半ば逃げ出す形で故郷を出奔している。さすがに自分にも問題があることはわかっているようで、一度は自分を変えようとしたものの、おじさんの助言で引きこもり生活を肯定されたため、結局性根は変わることはなかった。住所不定無職となったため、おじさんも責任を感じ、売れば一生生活できる「天星石の指輪」を渡している。氷の一族は過去に日本から転移した者の末裔(まつえい)であるため、おじさんの容姿にも嫌悪感を抱くことなく、人生を狂わされたものの魔炎竜を完全に倒してくれたことには感謝している。そのため、天星石の指輪も高価なものと知りつつ、売らずに大事に取っている。のちにそのことを知ったおじさんから、もう一つ天星石の指輪はもらったが、二つ目の指輪も売らずに大事に取っている。氷を自在にあやつる凍神剣を使えるため、戦闘能力は高い。のちにその腕を買われてリュシディオン王国軍の正規騎士となる。無職から脱却して調子に乗るが、おじさんとのつながりを怪しまれたのと勤務態度が不まじめ過ぎたため、あっさり解雇された。「けだもののローブ」という魔法の猫耳ローブを持っており、獣に擬態することができるため野宿が得意。また伝承を語り継ぐのも役目としていたため、実は歌が非常にうまい。そんな中、森で歌って過ごしていたところ、「唄う魔物」として一時期、討伐対象となっていた。吟遊詩人になれば一儲けできるレベルで歌はうまいが、人前では恥ずかしくて歌えない。

藤宮 澄夏 (ふじみや すみか)

たかふみの幼なじみの女性。誕生日は6月3日。登場当初は19歳だったが、誕生日を迎えて20歳になっている。眼鏡をかけたスタイル抜群の美女で、堅実な性格をした常識人。幼い頃からたかふみにほのかな恋心を抱いていたが、その甘酸っぱい思い出は若干美化されており、小学生の頃の藤宮澄夏はガキ大将的な性格をしていた。澄夏も幼い頃の自分の姿を見て「小汚いガキ」と言い放ち、自分だと気づかなかったほど。だが、男前な性格でかっこよかったため、たかふみからは慕われていた。長らく疎遠だったが、街中でたかふみと偶然再会し、旧交を温める。たかふみが無職のおじさんを養っていると知り心配するが、その際の騒動が原因でおじさんが魔法を使うのを目撃する。その後はおじさんたちの理解者となり、おじさんの異世界冒険譚をたかふみといっしょになって聞いている。三人の中では一番の常識人で、おじさんやたかふみにツッコミをしている。ラブロマンスやエロ系的な展開が何気に好きで、それらの話になるとテンションが高くなる。藤宮千秋は弟だが、小学4年生にもかかわらず背が高く、体格もかなりいいため、どう見てもヤンキーにしか見えず、いっしょにいると彼氏に間違えられることもある。

場所

グランバハマル

おじさんが昏睡状態の時に過ごしていた異世界。ドラゴンやエルフ、魔法が実在する中世西洋風のファンタジー空間。住人はいずれも容姿が整っており、迷い込んだばかりのおじさんは、オークの亜種と勘違いされて、殺されかけた。あちこちで凶暴なモンスターが徘徊している、かなり危険な世界。

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