あらすじ
第1巻
魔法を使う魔女が当たり前のように存在し、社会で活躍する世界。その世界のとある地方に当摩市と呼ばれる街が存在した。その街では、大魔女の庇護のもと魔女達がそれぞれの日常を過ごす。ポンコツ魔女の河野ありすは人助けをしたいと思いつつも、魔法の才能がないうえに空気が読めない言動で孤立していた。しかしある日、魔女の才能を持つ増田卓也と偶然出会う事で状況は一変する。嫌がる卓也を半ば無理矢理手伝わせたありすであったが、何だかんだで面倒見のいい卓也はありすの足りない部分を補い、二人は協力して一つの仕事をやり遂げる。こうして、二人揃う事でようやく一人前の魔女となるありすと卓也は、改めて魔女部として活動を開始する。(エピソード「或る魔女の人助け」。ほか、3エピソード収録)
第2巻
あらゆる分野で活躍する魔女の力は、宇宙にも手を伸ばしていた。魔法でロケットを打ち上げて飛んだ高さを競うという魔法ロケット部に所属する榛村コータローは、自分達の伸び悩みを気にしていた。色々な案を出すものの進展はなく、部活終わりのコータローは幼なじみのユーリに会いに行ったが、そこで聞かされたのは彼女の入院だった。彼女を元気付けようとしたコータローであったが、何気ない一言でユーリは傷つき、二人はケンカ別れしてしまう。年の瀬が迫る時期になっても仲直りができず気持ちを落ち込ませるコータローは、彼女を見舞いに行った際にユーリの主治医である室井香美と出会う。コータローは彼女の言葉で、人知れず疎外感を感じていたユーリの本心を知り、彼女といっしょに魔法ロケットで空を飛ぶ決心をする。空を飛び、朝日を見た二人は思いを伝え合って仲直りするのだった。そしてユーリを加えた新生「魔法ロケット部」は新たなスタートを切った。(エピソード「或る魔女達の部活動」ほか、3エピソード収録)
第3巻
新入部員のカエデが入った魔女部は新たな活動の一環として、土地と交信する「ワークの儀式」を行おうとする。しかしワークの儀式を行おうとする学校の土地は、50年前の戦争で大量の犠牲者が出た曰く付きの場所で、霊感のある者は学校内で息苦しさのようなものを覚えていた。そのため、河野ありすはワークの儀式を行うためにも、校内の幽霊の探索を行おうと決心する。夜の校内で人知れず集まった魔女部の一行は、儀式を行い幻の炎に遭遇する。炎は何らかのメッセージだと感じた一行は、その炎に何の変哲のない道まで導かれる。ありすはそこで増田卓也の力を借りて魔法を使うと、コンクリートの道は破壊され木が生えて来るのだった。実は学校は神社の跡地に建てられており、50年前の戦争で焼けてしまったご神木が、長い月日をかけて再生していたのである。コンクリートに阻まれて息苦しさを感じていたご神木は、解放してくれたありす達に礼を言い、魔女の杖の材料になる特別な枝を提供する。(エピソード「或る魔女部の部活報告」ほか、4エピソード収録)
第4巻
高校を卒業した涼子は、天涯孤独な身の上もあって就職する決心をする。運よくメイドという就職先を見つけた涼子であったが、働き先は怪しい豪邸で、雇用主は怪しい双子だった。幼い子供にしか見えないものの、自らを魔族と名乗るヴァンとティアは強力な魔法の力をあやつり、傍若無人な態度で涼子に接する。隙あらば魔法薬を飲ませて自分を奴隷にしようとする双子に警戒しつつ、涼子はメイドとして働く。しかし涼子は庭の掃除中、うっかり魔界へと通じる穴へと落ちてしまい、助けてもらうのと引き換えに双子と奴隷契約を交わしてしまうのだった。性悪双子に憤慨した涼子は、二人の性根を一から叩きなおす事を決意する。奴隷契約で無理矢理働かされる事になった涼子だが、持ち前のしぶとさを発揮し、へこたれずに働く。そして涼子は双子と交流を深めて行く中で、彼らの境遇を知り、二人の新たな居場所を作る事を決意する。(エピソード「或る魔女の契約事項」ほか、3エピソード収録)
第5巻
50年間当摩市を守り続けて来た大魔女はかつての記憶を思い返しながら、最後の役目を果たそうとしていた。時空を超えて自らを迎えに来た望月(本物)の手を取り、過去へと旅立とうする大魔女であったが、三州マリ、鳥居の魔女、望月(偽者)が大魔女を引き止めるべく言葉を掛ける。しかし大魔女は、過去の当摩市を救うという最後の役目を果たすべく、その言葉を振り払い過去へと飛ぶ。過去の自分に記憶と力を託した大魔女の魂はすべての役目を果たし、生と死の狭間ともいうべき場所へとたどり着く。そして大魔女はそこで望月の魂と対話し、運命の先にある自らの本当の望みを知る。(エピソード「誰が街」ほか、4エピソード収録)
登場人物・キャラクター
三州 マリ (さんす まり)
大魔女の弟子。露出の多い格好をした美女で、若いながら非常に優秀な魔女として活躍している。妹の三州エリの事を溺愛しており、彼女をいつも見守っている。実は幼い頃、大魔女に一人っ子の運命であると告げられた際に、妹がほしいと運命を拒絶。大魔女の弟子となるとを引き換えに妹が生まれる運命を手に入れたという過去を持つ。 そのため大魔女には多大な恩義を感じており、彼女のために働こうとしている。当摩市に中国マフィアの脱法ハーブが蔓延した際には、街を守るべく奔走した。黒との戦いでは、相性の悪さもあって一度は敗北を喫する。しかし不屈の意志で再戦し、10年間自らの髪に溜め込んだ魔力と街中の魔女の力を借りて倒した。戦いのあとは髪の魔力を切り離して使ったため、髪形がショートカットとなっている。
増田 卓也 (ますだ たくや)
当摩北高校に通う男子。幼い頃はヒーローにあこがれていたが、男なのに魔女の才能を持っていた事とささいなきっかけで友達にからかわれた事で深く傷つき、魔女という存在を嫌うようになった。ある日の昼休み、偶然、廊下の隅で魔女部の活動をしていた河野ありすに遭遇。魔女の才能がある事からありすに目を付けられて、半ば強引に魔女部に体験入部をする事となる。 人助けをするヒーローにあこがれた思いは未だに胸の内にくすぶっており、魔法の力を使って人助けをするありすに感化されて少しずつ能動的に彼女に協力していく。自身では活用できないが強大な魔力を持ち、ありすに術式部分を補ってもらう事でその力を発揮できる。そのため、ありすと卓也は「二人揃ってこそ力を発揮するタイプ」の魔女といえる。 魔女部に正式に入部して以降は副部長に就任。破天荒なありすのストッパー役として活躍している。
河野 ありす (こうの ありす)
当摩北高校に通う女子で、魔女部の部長を務めている。長いボサボサ頭にトンガリ帽子をかぶったいかにも魔女然とした格好で、休み時間の廊下の隅で怪しい露天を開き、半ば強制的に道行く人を占ったり、相談に乗ったりしている。空気の読めない言動は自覚しているものの、魔法にかける情熱は本物。古今東西のさまざまな魔術の知識に造詣が深く、その知識は三州マリからも当てにされるほど。 ただし自身の魔女としての才能はからっきしで、魔力が弱いため自身で魔法の行使を行う事はほとんどできず、ホウキを持っているものの空すら飛べない。増田卓也とは苦手分野が正反対であるため、お互いの足りない部分を補い合う事で強力な魔法も行使可能。そのため、ありすと卓也は「二人揃ってこそ力を発揮するタイプ」の魔女といえる。 卓也が魔女部に正式に加入したあとも過激な行動をしており、文化祭ではゲリラショーを試みて金井に大激怒された。
榛村 コータロー (しんむら こーたろー)
当摩二高校に通う男子で、魔法ロケット部に所属している。陽気な性格をした魔女の力を持つ少年で、魔法ロケットの「乗り手」を担当している。ユーリとはいとこで幼なじみという間柄で、体の弱いユーリを何かと気に掛けていたが、部活動の成績の伸び悩みとユーリの入院が重なり何気ない一言でユーリを傷つけてしまう。その後、一時期疎遠な関係となってしまったが、室井香美の言葉で、ユーリが人知れず疎外感を感じていた事を知り、魔法ロケットを使ってユーリを元気付けるため、いっしょに空の彼方まで飛んで行った。 その後も、元気になったユーリと共に部活動に精を出している。当摩市に中国マフィアの脱法ハーブが蔓延した際には香美経由で事態を知り、部員達と共に協力。 ヤクザのアジト制圧の際にも駆り出され、アルバイトで培ったホログラム技術を使い、アジトを火事に見せかけて混乱させた。
お兄ちゃん (おにいちゃん)
本名不詳の青年。アンナから「お兄ちゃん」と呼ばれている黒髪の青年で、精悍な見た目に反して女口調で話す。仕草の一つ一つが優雅で、普段は手品師の仕事で生計を立てている。その正体は16年前、幼いアンナが、病気で死別した本物の兄を蘇らせるべく呼び出したスクブスの悪魔。本来は女性の悪魔で姿も別だが、幼いアンナの中途半端な技量の所為で兄の器に入り込んでしまう。 悪魔にもかかわらず面倒見のいい性格をしており、幼いアンナを諭し、束の間いっしょにいる事を約束した。現在は力が完全に戻っているが、それでもアンナの側にいる事を選んでいる。中身の性別が女性であるため、恋愛対象は男性。気に入った男性の精気を吸収する事を繰り返していたが、それによってトラブルを引き起こしたため同族であるヴァン、ティアからは苦言を呈されている。 また当摩市が中国マフィアに荒らされた際には、精気がマズくなったと激怒。事件解決に動いていた三州マリ達に力を貸した。
智ちん (ともちん)
友達の付き合いで流浪の魔女の開く料理教室にやって来た少女。魔女に対して偏見を持っており、料理教室にも乗り気ではなかった。実は愛猫の「デプ朗」が行方不明で不機嫌だっただけで、普段は人付き合いのいい性格をしている。流浪の魔女の料理教室を何だかんだ言いつつ、最後まで付き合ったお陰でおまじないのクッキーを完成させ、無事に「デプ朗」とも再会できた。 友永洋一は兄で、「デプ朗」の元飼い主。
小峰 育美 (こみね いくみ)
魔術コンサルタントを務めるショートカットの魔女。仕事に関しては優秀な女性で、アンナの上司にあたる。仕事に関しては厳しい性格をしているため三十になっても浮いた話一つなく、心配した両親によって無理矢理お見合いに参加させられる。実は仕事では「できる女」で通っているが、私生活は重度のヲタク。部屋はアニメグッズだらけで、自分で同人誌を作成、販売をするほど趣味を満喫している。 お見合い相手の戸成徹也は当初こそいい人だと思ったが、意地の悪い言動を誤解して反目する。のちに同人誌即売会でスタッフをしていた徹也と再会し、同じ趣味を持っている事を知って誤解を解き、何だかんだ言いつつ付き合いを続けている。
涼子 (りょうこ)
双子魔族に雇われたの魔女のメイド。高校を卒業したばかりのショートカットの女性で、12歳の頃に育児放棄にあったため家族がおらず、怪しい求人と知りつつもメイドの仕事を引き受けた。児童養護施設で育ったためカコちゃんとは先輩後輩の間柄で、相談に乗ってもらったりしている。15歳の頃、たまたま出会った流浪の魔女に1か月ほど弟子として手ほどきを受けた経験があり、料理や家事に関しては教えた流浪の魔女を超える腕前を持つ。 双子のヴァン、ティアに半ば脅される形で奴隷契約を交わし、それ以降は犬耳が頭に生えた。仕事中はつねに支給されたメイド服を着ているため、犬耳メイドとなっている。家族がいない過酷な半生を送ったため打たれ強く、奴隷契約を交わしてもすぐに立ち直り、逆に双子の性根を叩き直す事を決意している。 双子の境遇を知るうちに、家族から爪弾きにされたティアとヴァンを自分と重ね合わせ、二人の新たな居場所を作る決心をする。
内海 朔 (うつみ さく)
園田しえると仲がいい男子高校生。しえるといっしょに屋上に忍び込んで花火大会を見たが、その日を境にしえるから距離を置かれてしまう。それから間もなくしてしえるが死んだため、それから1年、無為な気持ちで過ごしていた。1年後もまた屋上で花火大会を見ようという約束をしえると交わしていたため、1年後の花火大会の日、思い出の場所である屋上に向かう。 そこには1年後の花火大会の日に、内海朔だけが見られるしえるからのメッセージが残っており、しえるの真意を知った。
三州 エリ (さんす えり)
中学2年生の女子。三州マリの妹で、破天荒ながら出来のいい姉にコンプレックスを感じている。一時期はコンプレックスから仲がこじれかけたが、マリがさらっとエリの出生の秘密をばらした事で仲直りした。以降はマリに勉強を教えらもらおうとするなど距離が縮まったものの、天才肌の姉の教え方にはついていけていない。
カエデ
当摩北高校に通う女子で、魔女部の新入部員。黒髪をおさげにしたまじめそうな少女で、霊感能力を持つ魔女。普段はまじめでおとなしい性格をしているが、オカルト好きでネットではオカルト系のサイトをよく見ている。また内弁慶ならぬネット弁慶な部分を持ち、ネットでは強気な言動をしている。破天荒な河野ありすの影に隠れているが、さらっと過激な意見をいうため増田卓也の気苦労を増やしている。
チュンさん
当摩北高校の土地霊。小さなスズメのような姿をしており、河野ありすの協力のもと増田卓也が使い魔として呼び出した。人間の言葉を理解し、しゃべる事ができ、魔女部で探し物をする二人を手助けした。また二人が協力して魔法を使った様子を見て、ありすと卓也は「二人揃ってこそ力を発揮するタイプ」の魔女であると告げた。その後も二人の使い魔として手助けしている。
奥野 りょう (おくの りょう)
美容院で働く、眼鏡をかけた美容師見習いの青年。端から見ると奥野ミヨとは親子ほど年齢が離れているように見えるが、実は幼なじみで夫婦。小学生くらいにしか見えないミヨを受け入れ、支え合って生きていく事を幼い頃から誓っている。美容師になったのもそのためで、髪が伸びやすい彼女の手入れを定期的に行うのが習慣となっている。普段、ミヨの作った人形を肌身離さず持っているが、実はこれは災いを退ける効果を持つ魔女のお守りで、りょうがケガを負った際などは人形が肩代わりしている。 周囲からは理解が得られているため、自分の事をいい人に囲まれた運がいい人間だと言っているが、初対面の人にはミヨとの関係を説明するのに苦労している。
奥野 ミヨ (おくの みよ)
奥野りょうを「パパ」と呼ぶ髪の長い少女。一見するとりょうとは親子にしか見えないが、実は幼なじみで夫婦。生まれ持った魔女の力を制御できず、体の成長がすべて髪と爪に行ってしまう特異体質者で、少女のような自分の姿にコンプレックスを抱きつつも、自分を受け入れてくれたりょうには全幅の信頼を寄せている。髪の毛や爪は放っておくと伸び放題になってしまうため、美容師見習いのりょうに整えてもらうのが習慣。 コンプレックスから体調を崩すほどの視線恐怖症を発症し、現在は1年ほど引きこもり状態で、護符の作成と通販を行って家計を助けている。当摩市が中国マフィアに狙われた際には、お札作りで手助けした。実は鳥居の魔女の弟子で、大魔女に近しい素質を持つ存在。 大魔女の魂が過去へ旅立ったあとは、新たな大魔女候補として鳥居の魔女に推薦された。
金井 (かねい)
当摩北高校の生徒会会計を務めている。長い黒髪に眼鏡をかけた知的美人で、生徒会会長に恋心を抱いている。カエデいわく、単なる生徒会に留まらず冗談みたいな強い権力を持っており、教育委員会にも影響を及ぼせるらしい。文化祭では魔女部の突発的な行動を注意し、執拗な追跡を行った。
流浪の魔女 (るろうのまじょ)
料理教室を開いている魔女。優しそうな雰囲気をした女性で、若い少女の恋愛相談に乗りながら簡単な魔法の料理を教えるのを趣味にしている。実は流れの魔女で、恋愛相談に乗りつつ少女達に魔法の料理を作らせるのが目的で、その料理を拝借して少女達の意中の男性を魅了していた。節操なく若い男性のエナジーを搾り取っているため一箇所に長居できず、大魔女にバレたあとは逃げ出した。 実は昔、使い走りにする目的でたまたま出会った当時、15歳の涼子を弟子にしていたが、1か月で自分を超える料理の腕前を身につけて愕然とした。
ユーリ
榛村コータローのいとこの少女。幼なじみでコータローの魔法ロケット部の活動を応援しているが、実は体が弱いため人知れず疎外感を感じており、魔法ロケットにも悪感情を持っていた。魔法ロケット部のみんなと初日の出を見に行く約束をしていたものの、入院が決まり見に行けなくなったのを心残りにしていたが、コータローが約束をあまり重要視していなかった事に傷ついてしまう。 それがきっかけとなり、今まで溜め込んだ感情が爆発。さらにデリカシーのないコータローの励ましが逆効果になってケンカ別れしてしまう。しかし、事情を知ったコータローが元旦に迎えに来て、魔法ロケットでいっしょに初日の出を見に行き仲直りした。その後は魔法ロケット部のマネージャーとして仲間達といっしょに行動するようになり、お調子者のコータローをうまくフォローしている。
室井 香美 (むろい こうみ)
当摩北病院に勤める女性医師。黒髪の知的美人で、魔法医療を専門とする魔女。ユーリの主治医で彼女の事を気にかけており、彼女が落ち込んでいた際には榛村コータローにそれとなくアドバイスしている。実は高校生時代に魔法ロケットで日本記録を叩きだしたタイトルホルダー。現在は現役を退いて久しいため往年の力はないが、のちに魔法ロケット部に乞われ非番の日は彼等のコーチをしている。 またセツの治療も担当しており、度々思念体を脱走させるセツを捕まえるため、街中を奔走している。当摩市に中国マフィアの脱法ハーブが蔓延した際には魔法ロケット部に応援を要請したり、ヤクザのアジトの強襲に参加したりした。
富田 (とみた)
当摩二高校に通う男子で、魔法ロケット部に所属している。魔法ロケット部の部長を務める肉付きのいい魔女の力を持つ少年で、魔法ロケットでは「陣手」を担当している。ユーリとは幼なじみであるため、彼女の体調を心配していた。
浅井 (あさい)
当摩二高校に通う女子で、魔法ロケット部に所属している。ぼんやりとした雰囲気の少女で、魔法ロケットでは「陣手」を担当している。ユーリとは幼いからの友人で、家でいっしょに過ごしたり、同性なのもあり相談をしたりしている。榛村コータローとユーリの仲のよさにも気づいており、ユーリの態度がおかしかった時はコータローをまっさきに疑った。 普段は神宮司の事をナルシストとして邪険に扱いつつ、時々意気投合しているため、ユーリからは神宮司に気があるのではないかと思われている。レジンを作るのが趣味。
神宮司 (じんぐうじ)
当摩二高校に通う男子で、魔法ロケット部に所属している。芝居掛かった言動をする少年で、魔法ロケットでは「陣手」を担当している。指貫きグローブを愛用し、カウントダウンを突然ドイツ語で言い出すなど中二病的な性格をしている。そのため、浅井からはナルシスト扱いされているが、時々意気投合している。アニメをリアルタイムで鑑賞するのを趣味としている。
アンナ
社会人の女性。魔女としての力を活かして魔術コンサルタントの会社で働いているが、上司の小峰育美から魔女としての力量は中途半端だと言われストレスを溜めている。そのため定期的に、お兄ちゃんに愚痴を聞いてもらいストレスを発散している。実は16年前、本物の兄とは死別しており、幼いアンナはその際に禁忌とされている「死者蘇生」の魔術を行い、間違えて悪魔を召喚してしまう。 中途半端な力量で行ったため悪魔は死んだ兄の体を器として召喚され、混乱。お互いの事情を知る内に意外にも面倒見のよい悪魔は、アンナといっしょにいる約束を交わし、現在の「お兄ちゃん」となった。お兄ちゃんには特別な感情を抱いており、いつか本当の名前を教えてほしいと思っている。
吉岡 (よしおか)
当摩二高校に通う女子高校生。眼鏡をかけたふくよかな体型をした少女で、島達郎とは幼なじみ。彼女の周りでは不思議な事がよく起きるため、達郎からは実は魔女ではないかと疑われている。いつも優しげな笑顔を浮かべており、包容力のある性格をしているため意外にも男子人気は高い。実は魔女の力は達郎にしか使いたくないという気持ちがあり、普段は周囲に知られないように隠している。 達郎が風邪を引いた際には、特別な薬湯を作り飲ませた。また当摩市に中国マフィアの脱法ハーブが蔓延した際には危険性を一目で看破。クラスメイトの女子達に警告している。
島 達郎 (しま たつろう)
当摩二高校に通う男子高校生。ソバカスが特徴的な少年で、三州マリとは親戚関係。最近、幼なじみの吉岡が魔女ではないかと疑っており、友人の富田と榛村コータローに相談している。自分が吉岡を魔女と疑っているのを恋心なのか、好奇心なのか疑問に思っており、魔女として疑う内にどんどん吉岡を異性として意識し始める。 風邪をこじらせた際も吉岡に看病されたのを朧気ながら覚えており、少しずつ距離を縮めている。
友永 洋一 (ともなが よういち)
友永キワの夫で一児の父親。亡くなったキワの幽霊といっしょに友永かなめを育てながら生活している。母親の手助けを借りているが、会社員と子育ての二重生活で疲弊しており、体調を崩した時ついキワに辛く当たってしまう。お互い冷静になった際に、素直に謝って仲直りをした。その後、たまたま通りかかった三州マリと遭遇。彼女の気まぐれでキワは桜の木の魔力を利用する事で一時的に生前と同じような肉体を得た。 魔法が解けるまでの短い時間だが、キワといっしょに親子水入らずの時間を過ごした。キワが成仏したあとは、さびしい思いをしつつも、桜の時期が来る度にキワの事を思い出している。智ちんの兄で、彼女の愛猫「デプ朗」の元飼い主。彼が飼っていた頃は「チロル」という名前だった。
友永 キワ (ともなが きわ)
友永洋一の妻で一児の母親。捨て猫を拾った事で、当時コンビニでバイトをしていた洋一となかよくなり、そのまま付き合い始める。シングルファーザーの家庭で育ったため幸せな家庭にあこがれを抱いており、洋一とも順調に関係を進展させ結婚生活を始めるが、出産の際に死亡してしまう。しかし魔女の才能があったため、死に際に行った魔法で洋一にのみ見える幽霊として、かろうじて存在している。 物に触れたりする事はできないが、洋一の起床を手伝ったり、友永かなめの見張りをしたりするやり方で子育てを手伝っている。自分の力不足を実感しており、洋一が弱っている時にこぼした言葉を受けて姿を消してしまう。しかしお互いの苦労を知っているため、頭を冷やしたらすぐにお互いに謝罪し、仲直りしている。 その後、たまたま通りかかった三州マリが気まぐれで満開の桜の木を利用して魔法を掛け直し、一時的に生前と同じような肉体を得た。ただし死者が生者にかかわり過ぎるのもよくないと忠告されており、その後は少しずつ姿を消していき、最後は成仏した。
友永 かなめ (ともなが かなめ)
友永キワと友永洋一の子供。順調に成長しているが、なかなかしゃべらない事を祖母に心配されている。母親であるキワの事は見えないが、側にいるのは感じている模様で、初めてしゃべった言葉も「ママ」だった。成長したあとも、桜の時期になると母親の気配を感じて笑みを浮かべている。
戸成 徹也 (となり てつや)
小峰育美のお見合い相手の男性。狐のような細目で、丁寧な物腰で育美に接した。実は育美には隠していたが強力な魔女の力を持ち、上級の式神である「シンハ」を使役している。育美がケガしそうになった時はシンハの力で助けたが、意地の悪い言動をしたため真意を誤解され、育美には大きく反発されてしまった。育美と同じく重度のヲタク趣味を持ち、同人誌の即売会ではスタッフとして参加している。 のちに同人誌即売会で売り子をしていた育美と再会した際に誤解を解き、同じ趣味を持つ仲間として何だかんだ関係を続けている。
カコちゃん
セーラー服を着た女子高校生の魔女。大魔女の弟子で、才能に恵まれ、若いながら難しい魔法も安定して使いこなす力量を持つ。長い黒髪をポニーテールにし、宝物のリボンで結んでいる。姉と二人暮らしをしているが、実は本物の姉とは死別しており、現在暮らしているのは猫の使い魔である「アセト」が姉の姿に変身している。普段付けているリボンも亡き姉から贈られたもので、心のどこかでつねに姉の存在に囚われていた。 大魔女に連れられて望月(偽者)と出会った事で、過去に囚われず自分で選ぶ意味を知り、アセトとの存在にも向き合い、少しだけ前向きになった。涼子とは同じ児童養護施設で育ったため、先輩後輩の間柄。自分に自信を持てない涼子には度々苦言を呈している。 当摩市に中国マフィアの脱法ハーブが蔓延した際には、街を守るべく三州マリと共に奔走した。
ヴァン
魔界を追い出された魔族で、ティアの双子の兄。金髪の少年で、やんちゃでいたずら好きな性格をしている。もともと軽く幽閉されて生活していたなど、かなり不遇な境遇を送って来たうえに、ある事ない事吹聴されて実の両親から勘当同然に追い出された。ただし口が悪く乱暴者で、吹聴された内容も半分くらいは事実だった模様。そのため自らの半身ともいえるティア以外の存在はどうでもいいものと思っており、居場所というものに頓着していない。 涼子からはその部分を共感され、新しい居場所を作る事を宣言された。
ティア
魔界を追い出された魔族で、ヴァンの双子の妹。金髪をツインテールにした美少女で、大人びた性格をしている。もともと軽く幽閉されて生活していたなど、かなり不遇な境遇を送って来たうえに、ある事ない事吹聴されて実の両親から勘当同然に追い出された。ただし悪辣な性格をしており、吹聴された内容も半分くらいは事実だった模様。そのため自らの半身ともいえるヴァン以外の存在はどうでもいいものと思っており、居場所というものに頓着していない。 涼子からはその部分を共感され、新しい居場所を作る事を宣言された。ヴァンに比べて頭がよく、株取引をして資産を増やしている。衣装を集めるのを趣味としており、さまざまな服を持っている。
園田 しえる (そのだ しえる)
魔女の女子高校生で、ショートカットの髪型をしている。年齢は17歳。幼い頃は天才魔女と持てはやされるほど才覚に満ちていたが、最近は能力の限界からかほとんど予言をできなくなった。内海朔と仲がよく、いっしょに屋上に忍び込んで花火大会を見ていたが、その日を境にしえるの方から距離を置き、その後まもなくして死亡した。実は幼い頃に、禁止されていた「自分の死期」の予知を、興味本位から行ってしまっていた。 皮肉にも魔女としての才能は本物であり、自ら予見した17歳で自分が死ぬという運命を避ける事ができなかった。未来を予知できなくなったのも、自分の死が訪れる17歳の冬以降が見えなくなっていたからであり、色々な方法を試したが死を避ける事は不可能だった。 自らの死を予期していたため、二人の思い出の場所である屋上に、朔宛てに自分のメッセージを残していた。朔の思いにも気づいていたようで、朔の記憶から自分を忘れさせる魔法を準備していた。
土屋 タカ (つちや たか)
大学に通う青年。大学生活を満喫しているため金欠状態で、その日の食事にも苦労している。たまたま出会ったセツに1週間だけ食欲をレンタルしてほしいと頼まれ、意中の人と一回だけお近づきになるという条件と引き換えに契約を交わした。当初は健康にも影響がなく、意中の相手であるとき子とお近づきになれた事で満足感を抱いていたが、次第に食欲を感じない絶望に心を蝕まれていく。 食欲がない事で食事の席でデリカシーに欠ける言動をしてとき子にもふられ、幼い頃、祖母と食べたラーメンの味を思い出した事で食欲の大切さに気づく。
セツ
「暴食の魔女」を自称する魔女。ウェーブのかかったロングヘアにとんがり帽子をかぶった少女で、とある事情で食欲がなくなっていたため、土屋タカと食欲をレンタルする契約を交わし、食道楽を満喫していた。その正体はタカの祖母である「土屋節子」の思念体。本来の身体は高齢で、病で床に臥していた。病気になってからは食事もほとんど流動食で済ましていたため、おいしい物を食べたがっていた。 実は戦時中から活躍していた魔女で大魔女とも知り合い。大魔女の決定に思うところはあったが、たった一つの願いを叶えたい大魔女のために思念体になる魔法を掛け、過去へと旅立つのを手助けした。
細川 (ほそかわ)
当摩中央小学校に通う男子。新聞部の取材で大魔女のもとを訪れた。やんちゃ盛りの男の子で、大魔女のインタビューがあっさり終わった事に腹を立て、スクープを物にすべく仲間達の反対を押し切って大魔女のあとをこっそり追跡した。たどり着いた病院でうっかり階段を踏み外したところを大魔女に助けられ、その際に不可抗力的に彼女の記憶を覗いてしまう。 大魔女にその記憶の事はすべてが終わるまで黙っているように頼まれ、その約束を律儀に守っている。大魔女が過去に旅立ったあとも、彼女が現代に戻って来るのか来ないのかはっきりするまで記事を書かないと約束を守り続けている。
戸部 陸夫 (とべ りくお)
警視庁暴力団特別保護対策課から来たプロテクションオフィサーの男性。精悍な顔つきをした警官で、当摩市に蔓延した中国マフィアの脱法ハーブを捜査していた。魔女の力を持ち、捜査の一環で三州マリと接触。当摩市の魔女達と協力体制を築いて捜査した。警察の力を使ってハイテクな捜査を行い、ヤクザのアジトを突き止めるのに大きく貢献した。
黒 (へい)
中国マフィアが送り込んで来た魔女。黒髪の青年で、仙人由来の強力な方術と中国拳法を使う戦闘のプロフェッショナル。武器としてで七星剣の木製レプリカである「避邪剣」を使って戦う。脱法ハーブについて調べ始めた三州マリの前に現れ、その圧倒的な力で叩きのめして警告した。その後、アジトを突き止めたマリと再戦。終始有利に戦いを運んだが、マリの捨て身の攻撃に敗れ去った。 実はカルチャーギャップで現地のヤクザとコミュニケーションが取れず孤立しており、これが結果的に両者が連携するのを妨げていた。
望月(偽者) (もちづき)
お墓の管理をしている老人。大魔女とは古い知り合いで、1年に一度直に会って世間話をしている。その正体は望月(本物)が拾って世話をしていた猫「月光」。50年前の戦争で望月が敵の攻撃にさらされた際に、自分がいないあいだ、大魔女を見守ってほしいと言われ、望月の振りをしてその言葉を50年間律儀に守っていた。現在は猫又と呼ばれる存在に成長しており、魔法による命令は効力を失っているが、それでも律儀に主人の頼みを守り続け、大魔女に自由に生きてほしいと願っている。 望月が現在の当摩市に現れた際には、鳥居の魔女と共に大魔女を引き止めるべく妨害を行った。
鳥居の魔女 (とりいのまじょ)
大魔女の妹で、当摩市の要所である竜門神社を守護する巫女。年齢不詳で少女のような見た目をしているが、実年齢はかなりの高齢。うさんくさい大阪弁でしゃべり、「お供え」と称して気に入った異性と寝ようとするなど、開けっぴろげで淫蕩な性格をしている。力を持て余していた奥野ミヨに護符や人形作りの力を教えたため、実質的に彼女の師匠ともいえる存在である。 本名は「光子」で、50年前の戦争中は訓練などを主導して行っており、現在とは打って変わってまじめな性格をしていた。戦後は姉が大魔女という過酷な運命に縛られた事に苦しみ、自分を見つめなおすため一人旅に出た。その際、大阪に立ち寄りカルチャーギャップを受け、現在の大阪弁をしゃべる大らかな性格へと変貌した。 大魔女が過去へと旅立とうとした際には、引き止めるため立ち塞がったが失敗。その後は、空位となった大魔女に弟子であるミヨを推薦した。
大魔女 (おおまじょ)
当摩市一番の魔女。50年間町を守り続けた伝説的な存在で、高齢にもかかわらず少女のような若々しい見た目をしている。先代大魔女の娘で、本名は「恵子」。鳥居の魔女こと「光子」とは姉妹。実は魔力自体は強いものではないが、魔力を蓄えるための強大な「器」を持つ。50年前、戦争の中、妹と望月(本物)と共に当摩市で過ごしていたが、B-29の焼夷弾の攻撃から街の住人を守るために力を使い果たしてしまう。 その際に敵の攻撃からみんなを守るために、「当摩の化身」と呼ばれる存在と契約し、新たな大魔女となった。戦いのあとは後遺症で足が動かなくなったうえに、望月(偽者)が望月の振りをしている事で真実に気づき、50年間どこにも行かずひたすら力を蓄えながら過ごしていた。 当摩の化身の正体は過去に飛んだ大魔女の魂そのもの。50年後に時空の魔女である望月が自分を迎えに来るのをひたすら待ち、約束の日に迎えに来た望月との再会を喜びながら役目を果たすため過去へ飛ぶ。役目を果たしたあとは、生と死の狭間で望月に諭され、再び現代の当摩市を目指して長い旅へと出た。
望月(本物) (もちづき)
50年前の当摩市で大魔女と仲のよかったとんがり帽子をかぶった男の子。大魔女よりも6歳年下だったにもかかわらず大人ぶって接しており、大魔女からは「もっちゃん」と呼ばれていた。猫を拾い「月光」という名を付けて使い魔にしている。実は時空をあやつる魔女の素質を持つ。避難所である竜門神社がB-29に攻撃された際に、幼い子供を結界内に送り、同時に神社を守れる存在である「50年後の大魔女の魂」を時空を超えて呼んだ。 50年後の当摩市にも現れる。迎えに来るのを待っていた大魔女の前に姿を現したが、50年の時を超えるのを代償に、人と呼べない存在へと変質してしまっていた。その後は、大魔女を50年前の竜門神社へと送り届けるのと同時に力を使い果たし死亡。 生と死の狭間で大魔女を諭し、新たな再会を約束して、大魔女を送り出した。
集団・組織
魔女部 (まじょぶ)
当摩北高校に存在する部活動。わずかな依頼料と引き換えに、人々の悩みや雑用を引き受ける活動をしている。当初は部長である河野ありすただ一人であったが、のちに増田卓也が加入し、その後もカエデが加入して着々と人数を増やしている。卓也の加入以降は安い依頼料や誰の依頼でも引き受ける部分は見直され、依頼者とは面談して引き受けるかどうかを決める方式になり、依頼料も成功報酬として魔女部の活動を応援をする形式に改められた。
魔法ロケット部 (まほうろけっとぶ)
土地の魔力を使ってロケットを魔法で打ち出し、ロケットの到達した高度で競う競技「魔法ロケット」を行う部活。部員達のあいだでは「まほロケ部」の通称で呼ばれている。当摩市では唯一、当摩二高校にのみ存在する。競技には打ち出すロケットとなる「乗り手」一人と、打ち出すための魔法陣を構築する「陣手」三人の計四人が必要。当摩二高校の魔法ロケット部では乗り手は榛村コータローが務め、浅井、富田、神宮司が陣手を担当している。 現在の部員は全員が幼なじみで、のちにマネージャーとしてユーリも加入している。部費を稼ぐため、魔法ロケットを打ち出しながらホログラム技術でお店の宣伝をするというアルバイトをしており、これがのちに意外な形で役立つ事となる。
場所
当摩市 (とうまし)
とある地方の小さな街。大魔女によって守られた地で、ほかの街よりも魔女の出生率が高く、よそから移住してくる魔女も多い魔女の街となっている。盆地で土地柄魔力が溜まりやすい地でもあるため、竜門神社を通じて魔力を外へと送り出している。静岡県浜松市がモデルとなっている。
竜門神社 (りゅうもんじんじゃ)
当摩市の要所ともいえる神社。海岸に存在し、盆地であるため魔力が溜まりやすい当摩市の魔力を海岸の鳥居を通じて外に逃がす役割を持つ。ただし1年に一度、魔力をさばききれず鳥居が「目詰まり」を起こす事がある。その際には鳥居のある浅瀬が魔力の濃い海域となり、イルカやクジラが誘い込まれ「釣れ」てしまう。目詰まりが起こる度、神社を守護する鳥居の魔女が鳥居を壊し、その後、立て直すのを繰り返している。 実は現在の竜門神社は移転されたもので、50年前は現在の当摩北高校がある場所に存在した。50年前の戦争中は、住人達の避難場所として機能していた。戦争で焼け落ちたあと、現在の竜門神社の場所に再建されたが、実は戦争で燃え尽きたと思われていた神社で祀られていた「火の神」のご神木が現在も当摩北高校の地下に存在している。 ご神木はコンクリートに阻まれ復活できずにいたが、魔女部の活躍によって復活し、学校の土地に火の加護を与えた。
その他キーワード
魔女 (まじょ)
魔法を使う人々の総称。魔女になるためには「血」が何より大切とされ、全人口のうち数パーセントのみが魔女の素質を持つとされる。「魔女」と呼ばれているが性別の区別はなく、男性の魔女も普通に存在する。日本にも数万人の魔女が存在するとされ、その能力を活かし多分野で活躍している。魔女の才覚は多分野にわたるが、その才覚を制御できない者も存在し、ユーリのように虚弱体質になったり、奥野ミヨのように体の成長がいびつな形で現れる場合もある。