概要・あらすじ
マゾヒストである理髪店主は女店員との過激なSMプレイと放置プレイが原因で、店が潰れ、町を追い出されてしまう。この後、ロハのパン屋の販売員となった理髪店主は、パンの販売とSMプレイを組み合わせた画期的な販売方法で売上を伸ばし、自分の店をかまえる。しかし、ロハパン本社にクレームを受けことで、ロハパン社長夫人との諍いが勃発。
だが、彼女と全裸で路上放置されたことがスキャンダルとなりロハパン本社は潰れてしまう。一方、この事件をきっかけに理髪店主の名はM界にとどろき、彼はM界の日本のドンにのしあがっていく。しかし、全てを手に入れたはずの彼だったが心は満たされず、人質にされる事件を起こし、指名手配されてしまう。
登場人物・キャラクター
理髪店主 (りはつてんしゅ)
ヒゲの似合うダンディな男性。42歳。生粋のマゾヒスト。女店員とのSMプレイ&放置プレイが原因で店を失ってしまい、放浪の旅に出る。その後、ロハのパンの販売員となったが、パン販売とSMプレイを融合させた画期的な販売方法でのし上がり独立。ロハパン向日町店のオーナーとなる。 しかし、この方法に問題ありとロハパン本社社長にクレームをつけられたことで、ロハパン社長夫人と対決。彼女と一緒に路上に全裸放置され、スキャンダルになったことで、理髪店主の名は一躍とどろき、彼はM界の日本のドンにのし上がっていく。だが、理髪店主はこの境遇にも満足せず、主婦を相手に人質にされる事件を起こし、指名手配されてしまう。 再び、放浪の旅に出た理髪店主だが、立ち寄ったSM鮨の板前と結婚し、幸せな家庭を築く。しかし、最後には警察に追われ、再び人質にされる事件を起こし、全国にTV中継される中、狙撃隊に銃撃され絶命する。
家庭教師 (かていきょうし)
登校拒否となった小学五年生の理髪店主に勉強を教えるため家庭教師として雇われた30歳の女性。理髪店主の父親の愛人でもあった。理髪店主のマゾヒストとしての資質を見抜き、体罰を名目に理髪店主とSMプレイにふけった。
女店員 (おんなてんいん)
理髪店主とのSMプレイで彼の頭をまばらな虎刈りにして、ほぼ全裸で店の前に放置した女性。これが原因で理髪店主の店は潰れた。その後、理髪店主は復讐のため、彼女の部屋に侵入するが、(わざと)見つかってしまい、逆襲を受ける。しかし、この時公園で行った彼女とのSMプレイが原因で、有閑マダム連合からお呼びがかかり、理髪店主は売上を伸ばすことができた。 その後彼女は、SM鮨のオーナーママとなり、理髪店主と再会。この時、彼はSM鮨の板前と結婚していたが、ふたりはよりを戻してしまう。
ロハパン本社社長 (ろはぱんほんしゃしゃちょう)
理髪店主が卑猥な方法でパンを販売していることを知り、「地道にパンを売らない限り、事態を明るみして問題にする」と威した。
ロハパン社長夫人 (ろはぱんしゃちょうふじん)
菓子パンの販売方法にクレームをつけてきたロハパン本社社長の思い上がりを正すため、理髪店主たちのターゲットになった女性。しかし、情報が事前にもれており、理髪店主たちは、彼女と仲間の有閑マダムたちに囚われの身となってしまう。ロハパン社長夫人はファミリーバイクで理髪店主を全裸で引き回すが、その途中、暴走族に拉致され、ふたりは全裸で路上放置されてしまった。 このことがスキャンダルとなり、ロハパン本社はこけてしまうが、理髪店主は逆にM界で名をあげ、M界の日本のドンにのし上がっていく。
SM鮨の板前 (えすえむずしのいたまえ)
指名手配され、放浪していた理髪店主が立ち寄ったSM鮨で出会った板前の女性。以前より理髪店主のことを尊敬しており、彼と結婚した。しかし、SM鮨のオーナーママと理髪店主が浮気していることを知り、怒りのあまり警察に彼の居所を通報してしまう。
理髪店主のお母さん (りはつてんしゅのおかあさん)
理髪店主の母親で、彼が人質にされる事件を起こす度に警察に呼ばれて、投降するよう説得にあたった。しかし、全裸で責められている恥ずかしい姿を母親に見られたことで理髪店主は興奮を覚え、行動をより過激化させてしまう。
集団・組織
有閑マダム連合会 (ゆうかんまだむれんごうかい)
『理髪店主のかなしみ』に登場する組織。ヒマをもてあました主婦たちの集まり。理髪店主を呼び出し、菓子パンを買うことを条件に恥ずかしい行為を強要した。この菓子パン販売とSMプレイの融合商法は見事にあたり、理髪店主の売上はみるみる上昇。理髪店主はロハパン向日町店のオーナー店長にのぼりつめた。
場所
ロハパン向日町店 (ろはぱんむこうまちてん)
『理髪店主のかなしみ』に登場する店。菓子パン販売とSMプレイを融合させることで売上を伸ばした理髪店主が独立して立ち上げた。店員は5人雇っている。彼らはすべて選りすぐりのマゾで、SM雑誌に広告を載せて募集した。京都府向日市寺戸町に店を構える。
その他キーワード
理髪店主のブロンズ像 (りはつてんしゅのぶろんずぞう)
『理髪店主のかなしみ』に登場する銅像。理髪店主の死の半年後、彼の理髪店の跡地に、彼を崇拝する一人のマゾヒストによって建てられた。しかし、翌日には撤去されてしまう。