瑠璃色ゼネレーション

瑠璃色ゼネレーション

1980年代。「本音がタテマエを超えた世代」と呼ばれる30代の男女は、漠とした気持ちで何かを求めながら、何をやっても満足感を得られずにいた。倦怠期に突入したそんな30代夫婦が、互いに不倫に走りつつも、あいまいな夫婦関係を維持しながら何かを求めてさまよう姿を描く。1984年には日本テレビ系列で、風間杜夫主演でTVドラマ化されている。

正式名称
瑠璃色ゼネレーション
作者
ジャンル
不倫
レーベル
ビッグコミックス(小学館)
巻数
全7巻
関連商品
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あらすじ

ロンリーナイト・ストーリー(第1巻)

サラリーマンの深町良は、自身の年齢的な衰えを感じると共に、妻の深町さえことの関係が倦怠期に突入している事を感じていた。一方、良の友人の井原政彦は妻の井原よしえが実家に帰ってしまい、一人暮らしを余儀なくされていた。そんな中、さえこは宝石店の店長として職場復帰する。イキイキと働くさえこをよそに、良の気分は晴れず、さえことの仲はギクシャクしてしまう。そしてある日、良は既婚者の身でありながら、同じ会社の横田と食事の約束をしてしまう。

サード・ラブストーリー(第2巻)

深町さえこは大学時代の友人で、現在は美容室を経営する菊地忠と再会し、彼のサロンで髪型を変える。一方、深町良横田に勧められたショートヘアにイメチェンする。そんな中、妻の井原よしえとの離婚が濃厚となった井原政彦は、夜の街で声を掛けてきた晴江という少女を家に居候させる事となる。政彦は晴江を説教しつつも、彼女との生活に癒しを感じるようになる。一方、良は横田と一線を越えてしまい、さえことの仲も一層ギクシャクするのだった。

グッドバイ・ストーリー(第3巻)

井原政彦横田との不倫を咎められた深町良は、やけくそになり、馴染みのバーのママ、ミキと一夜を共にしてしまう。だが、帰省中だったはずの深町さえこに朝帰りがばれてしまい、自宅を追い出される。一方、背水の陣で妻の井原よしえの説得に向かった政彦だったが、よしえとは会えず、失意に沈む電車の中で、奥平京子と知り合う。そんな中、家出少女の晴江が家を出て行き、寂しさを募らせる政彦の部屋へ、ひょんな事から京子が掃除に通うようになる。一方、さえこに許しを得た良だったが、後輩の水上と横田がデートしている事を知り、良は再び横田に執着してしまう。

レインボー・ストーリー(第4巻)

恋愛したいという強い気持ちに突き動かされた深町良だったが、横田から付き合いを終わりにしてほしいと言われ、関係は終了する。一時は深町さえことの関係が修復されたかに思えたが、良はさえこから寝室を別にされてしまう。満たされない気持ちのさえこは、菊地忠に食事に誘われ、ホテルで一夜を共に過ごしてしまう。だが、何かが違うような気がしたさえこは、以後菊地を冷たくあしらう。そして、以前レストランで知り合った、長身で若い山沖からの情熱的な誘いを受け入れる。一方、井原政彦は妻の井原よしえが家に戻って来た事に喜ぶものの、よしえの態度は冷たいままだった。

サンセット・ストーリー(第5巻)

年下の山沖と深い仲になった深町さえこは、今までにない性の充実感を感じていた。そんな中、横田を失いたくない気持ちに突き動かされた深町良は、結婚をちらつかせて、再び彼女と男女の関係を持ってしまう。だが、以前ほどの高揚感を得る事ができず、すぐに気持ちは冷めてしまっていた。良とさえこは、二人でいると息が詰まりそうになるのを感じながらも、結局良は横田と別れ、子供がほしくなったさえこも、山沖をあっさり捨てるのだった。一方、妻の井原よしえが再び実家に帰ってしまった井原政彦は、やり切れない気持ちと寂しさでバー「スミレ」に飲みに行き、ママのミキと結ばれる。そしてミキと人生をやり直そうと考えた政彦は、よしえに離婚を切り出す。

ポートレート・ストーリー(第6巻)

子供を持つ事に目標を定めた深町さえこだったが、深町良横田から妊娠したとの連絡を受ける。だが、それは彼女が良を引き留めるための噓だった。一方、良に抱かれる事に嫌悪感を感じていたさえこは、再び山沖とよりを戻してしまう。そして彼女は唐突に離婚を切り出し、良に山沖の存在を打ち明ける。しかし、その事実を聞いたにもかかわらず、のらりくらりとした良の態度に我慢できなくなったさえこは、勢いでマンションを出て行く。一方、離婚が無事成立した井原政彦は、ミキと安アパートに引っ越すが、ひょんな事から陽子との浮気がミキにばれ、アパートを追い出されてしまう。

ファイナル・ストーリー(第7巻)

深町良は、同じマンションに住む綺麗な女子高生とデートする事になったが、何の高揚感も感じる事はなかった。やはり人生にはパートナーが必要だと、改めて考え直した良は、深町さえこに再びよりを戻さないかと持ち掛ける。一方、井原政彦は会社を辞めてしまい、ミキにも愛想を尽かされた事で自殺を考えるようになっていた。しかし、ミキに誠実に向き合った事で、晴れてアパートに戻る事が許される。さえこも山沖と別れ、良とさえこ、政彦とミキはそれぞれ再出発を祝うのだった。そして2年後、さえこの妊娠が判明する。

登場人物・キャラクター

深町 良

鈴木商事で働くサラリーマンの男性。大学時代から同棲していた妻の深町さえことのあいだに子供はなく、倦怠期に突入している。見た目はまだ若々しさを保っているが、若い頃と比べて熱中するものがなく、いつもモヤモヤした気持ちを抱えている。一見優しそうに見えるものの、優柔不断な性格をしている。横田と不倫関係になり、さえことの曖昧な関係を続けるうち、自分は本当の優しさを持ち合わせていない事を自覚するようになる。

深町 さえこ

深町良の妻。まじめで几帳面な性格の女性。専業主婦だったが、夫婦仲が倦怠期を迎えており、なかなか子供も授からない事から、もとの職場である宝石店の店長として、再び働く事になる。昔の友人、菊地忠との不倫のあと、すぐに年下の山沖と付き合うようになる。不倫に罪悪感を持たない代わりに、どこか冷めており、その関係に溺れる事もない。

井原 政彦

鈴木商事で働くサラリーマンの男性。深町良の同僚で、席もとなり同士で仲がいい。良と同い年ながら、冴えない見た目、で周囲からはオジサン扱いされる事が多い。風俗に行った事がばれて、妻の井原よしえに愛想をつかされ、子供の井原政一と共に妻が実家に帰ってしまったため、一人暮らしを余儀なくされている。家出少女の晴江を居候させるなど、人がいい性格をしている。 最終的には妻と離婚し、バー「スミレ」のママ、ミキと結ばれる。

横田

鈴木商事で働く総務部の女性社員。深町良に好意を寄せている事から、何かと近づいてくる。同世代の男性には頼りなさを感じており、30代以上の男性が好み。良の事を本気で好きになり、曖昧な良の気を引くため、積極的にアプローチをする事になる。思った事をはっきり口にするタイプで、井原政彦にはいつも厳しめな態度で接している。

菊地 忠

美容室「キクチ」を経営する美容師の男性。メガネをかけてヒゲを生やした、優し気な雰囲気の持ち主。深町さえこの大学時代の友人。大学を中退し、美容学校に入学した。既婚者で、子供が二人いる。さえこに気があり、一度ホテルで関係を持つが、あっさりふられてしまう。のちに、彼女と山沖のデート現場を目撃し、「がっかりした」とさえこに伝えるなど、未練がましいところがある。

山沖

靴のデザイナーを務めている27歳の男性。背が高く大食漢で、レストランのランチタイムで相席をした事がきっかけとなり、深町さえこと知り合う。結婚を考えている女性がいるが、今一つ乗り気になれないところがあり、さえことの仲に溺れてしまう。ストレートな性格で、押しも強いが、物わかりのいい好青年。

ミキ

深町良と井原政彦の行きつけのバー「スミレ」のママ。ロングヘアにパーマをかけている。自称23歳だが、実は30歳前後でバツイチ。寝るために帰るだけだからと、殺風景な部屋に一人で暮らしている。横田との不倫が井原政彦にばれて自暴自棄になった深町良と、一度男女の関係を持つ。その後、政彦と結ばれてアパートで同居するが、政彦が陽子と浮気した事から、政彦をアパートから追い出す。 一度決めた事はやり遂げる強い性格の持ち主だが、政彦の事は最終的に許してしまう。

晴江

中学3年生の女子。井原政彦の家に居候する事になった。不良少女ながら、料理など家事全般が得意で、気が利く性格。幼稚園の頃に母親が出て行ってしまい、父親と暮らしていたが、家出して夜の街で政彦に声を掛けた。居候させてくれた政彦に自分の体を提供しようとするが、その行為をきつく政彦に咎められる。政彦を信頼しており、父親のように慕うようになる。

井原 よしえ

井原政彦の妻。政彦に愛想をつかし、息子の井原政一を連れて実家に帰ってしまう。政彦のすべてが嫌になったと言い放つ、きつい性格の女性。一度、政彦のもとに戻って来るが、態度は相変わらず頑ななままだった。結局、政彦から離婚を切り出される。

井原 政一

井原政彦と井原よしえの息子。まだ幼い少年ながら両親の事情をよく理解している。よしえを説得するためにやって来た政彦を、それとなく釣りに誘い、もう一度関係を修復してほしい様子を見せる。

よしえの父

井原よしえの父親。井原政彦の義父。よしえが実家に帰って来てしまい、政彦に申し訳ない思いでいっぱいであるが、よしえに対して強く言う事ができない。

半沢 厚子

深沢良の向かいに住む深沢さえこの友人。メガネをかけた、地味で穏やかな雰囲気の女性。さえことは食事に行ったりする仲。自身が妊娠した事で、これからしばらくは自由な時間がなくなると考え、バリバリ働くさえこを急に羨ましいと思うようになる。

伊崎

宝石店の社長を務める初老の男性。深町さえこの能力を買っており、青山支店の店長として再び働いてほしいと、専業主婦だった彼女にオファーを出した。紳士的な人物で、申し出を快諾してくれたさえこを、赤坂の料亭でもてなす際には、彼女の夫、深町良も同時に招いた。

水上

鈴木商事で働くサラリーマンの男性。深町良の後輩で、年齢は20代。まじめな性格だが、嬉しい事があると黙ってられないタイプで、横田とデートした事やホテルに誘った事などを、良や井原政彦にべらべらしゃべってしまう。

奥平 京子

見合いをするために実家に帰っていた若い女性。井原政彦が妻の井原よしえの実家に向かった電車で、偶然行き帰りがいっしょになる。兄が政彦と同じ団地に住んでいた事から政彦と急接近し、部屋を片付けに行く間柄になる。政彦との交流を通し、彼とどことなく似ている冴えないお見合い相手と結婚する事を決断する。

陽子

バー「スミレ」に新しく入った女性。長い前髪が特徴の色気のある美人で、やや暗い感じがする。以前、深町良とはラーメン屋で出会っている。ミキのいないあいだに、偶然井原政彦と部屋で二人きりになった事から男女の関係を持ってしまい、責任を感じて店を辞めてしまう。

綾子

深町さえこの女友達。自立している独身女性。ボブヘアの髪型をしたきつめの顔だちをしている。マンションを出たさえこを居候させた。自分の人生を個性的に美しく生きようとしない日本人男性全般に対し、怠惰だと憤りを覚えている。

母親

深町良の母親。年齢は70代。夫と良の兄夫婦と田舎で暮らしている。元気だけが取り柄だったが、最近は耳が遠くなって少々ボケてきている。3年振りに帰省した良が、その様子にショックを受ける事となった。昔は美人で、内職をして良に野球のグローブを買ってやるなど、優しい性格の持ち主だった。

女子高生

深町良と同じマンションに住む美人の女子高校生。近所の公園で良と世間話をした事がきっかけとなり、良と映画に行く事になる。このデートをきっかけに、良が深町さえこともう一度やり直す事を決心する。

書誌情報

瑠璃色ゼネレーション 全7巻 小学館〈ビッグコミックス〉 完結

第1巻

(1983年8月発行、 978-4091806413)

第2巻

(1983年9月発行、 978-4091806420)

第3巻

(1984年2月発行、 978-4091806437)

第4巻

(1984年8月発行、 978-4091806444)

第5巻

(1985年5月発行、 978-4091806451)

第6巻

(1985年8月発行、 978-4091806468)

第7巻

(1986年4月発行、 978-4091806475)

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