あらすじ
漫画家の白乃雪は、ドイツ人の夫とドイツのバイエルンで暮らしている。ビールにソーセージ、ドイツパンとさまざまなドイツ食材をおいしく楽しむ毎日を過ごしているが、そんな彼女を突如として襲うのは、「日本食が食べたい!」という欲求だった。一度食べたいと思ったらその欲求を止められない雪だが、なにしろ住んでいるのは南ドイツ・バイエルンの田舎町。近くに日本食材を取り扱うアジアンマーケットもなく、食べたい物を手に入れる事は非常に困難を極める。そこで雪は、近所で手に入るドイツ食材で、食べたかったあの味・なんちゃって和食を作り上げていた。ある日、どうしてもちらしずしが食べたくなった雪は材料を調べてみるが、タケノコに菜の花、マグロにサーモンと近所では手に入らないものばかり。通販では高価すぎるため、雪は家にある食材で代用する事に決め、ほうれん草にアボカド、カリフラワーを手に取る。(第1話「ちらしずし」。ほか、29エピソード収録)
登場人物・キャラクター
白乃 雪 (しろの ゆき)
南ドイツ・バイエルン在住の女性漫画家。もともとは奈良県に住んでいたが、大学時代に夫と出会って大学卒業後すぐに結婚。ドイツ語能力ゼロの状態で、ドイツのハンブルクへと引っ越した。その後、夫の転職に伴って南ドイツ・バイエルンの田舎へと引っ越して現在に至る。基本的にドイツ料理は好きだが、時々無性に和食が食べたいという衝動に駆られる事があり、その欲を満たすために近隣で手に入る食材を使って和食を再現する事を始めた。ずぼらなところがあるが、食べたいと思ったものへの情熱が凄まじく、何としても作り上げようと、失敗を恐れず挑戦するタイプ。実在の人物、白乃雪がモデル。
夫 (おっと)
白乃雪の夫でドイツ人。幼少期をウィーンで過ごし、大学時代に日本に留学していた際に雪と知り合った。大学卒業後、すぐに結婚して雪と共にドイツへと帰国し、現在に至る。日本語はひらがなやカタカナの読み書き程度はできる。日本食の中では牛丼とガリ、小豆を使った和菓子が好きなほか、大阪にいた事もあり、粉もの系B級グルメには特に目がない。その反面、魚はあまり好きではない。雪がドイツ食材で、なんちゃって日本食を作ろうとする事には反対はしないが、組み合わせによっては及び腰になる事もある。しかし、最終的に出来上がったものに対しては率直な意見を述べ、これが雪の次回作への意欲となっている。