盤上のオリオン

盤上のオリオン

『四月は君の嘘』で知られる新川直司の、『アトワイトゲーム』に次ぐ連載作品。舞台は現代の将棋界。連敗続きの棋士・二宮夕飛は、天才的な将棋を指す素人の少女・茅森月にも負け、プロ棋士への道を諦める。主人公・夕飛を中心に、プロ棋士を目指す少年少女の挫折と成長を描いた青春ラブストーリー。講談社「週刊少年マガジン」で2024年6号より連載。

正式名称
盤上のオリオン
ふりがな
ばんじょうのおりおん
作者
ジャンル
将棋
 
青春
レーベル
講談社コミックス(講談社)
巻数
既刊6巻
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負け続ける棋士の挫折と復活

2週間前に上京したばかりの奨励会員、15歳の二宮夕飛は、17連敗を喫し、同世代の天才棋士・久慈彼方に、29連勝という大記録を献上する。そんな夕飛を慰めるため、先輩棋士は美人バーテンダーがいるというバー「Philip」に連れていく。そこにはギムレット1杯を対局料に将棋を指す美少女、茅森月がいた。流れで彼女と将棋を指すことになった夕飛だが、わずか82手で投了に追い込まれる。同世代に負け、素人にも負けた夕飛は、その夜将棋を辞めることを決め、奨励会を無断欠席するようになった。その後、高校に入学した夕飛は、廊下で月と再会する。彼女は、同じ高校に通う2学年上の女子高生だったのだ。本作は、プロ棋士を諦めた夕飛が、月との再会をきっかけに、再び将棋に邁進する姿を描く。

目的をなくした神童×天衣無縫な天才少女

幼い頃、震災で亡くなった両親に代わり、祖父母に育てられた夕飛は、将棋好きの祖父の影響で将棋を始めた。プロ棋士になった姿を祖父に見せたいという思いで頑張っていた夕飛だが、祖父が死亡したために戦う目的を失い、約1年間まったく勝てなくなってしまう。一方の月は、文武両道、容姿端麗、品行方正な学園の女王だが、その本性はプライドが高くわがままな17歳の少女である。バイトを探していた夕飛を無理やりバー「Philip」に連れてきて、対局目的でやってくる客の相手をさせるようになる。「将棋に選ばれなかった」と落胆する夕飛と「自分の選択だけが自分の人生を決める」という月。対照的な月と関わるうちに、夕飛は将棋の楽しさや祖父との繋がりを感じるようになっていく。

4人の神童の絆

ある日、天才棋士・彼方がバー「Philip」を訪ねてくる。夕飛と彼方は、同時期に幼くして奨励会に入った幼なじみである。佳澄碧、鞍馬清太朗を加えた4人は「未来の将棋界を彩る運命の子ら」と称された神童だった。彼方や碧、清太朗にとって、何百回と対局して研鑽の日々を過ごした夕飛は、お互いを高め合う大切な仲間である。彼方は、月に勝負を申し込み「自分が勝ったら夕飛を僕らに返してほしい」と希望する。自信家の月は勝負を受けるが、鮮やかな一手で逆転負けを喫する。屈辱的な敗北を味わった月は、彼方へのリベンジを誓うが、彼と対局するためには、史上初の女性棋士になるしか方法はない。月は奨励会への編入試験を受けるため、アマチュアの全国大会優勝を目指すことになる。

登場人物・キャラクター

二宮 夕飛 (にのみや ゆうひ)

幼い頃に震災で両親を失い、祖父母に育てられた少年。初登場時は、15歳で奨励会三段。将棋好きの祖父の影響でプロ棋士を目指すようになった。かつて、同時期に奨励会に入会し「未来の将棋界を彩る運命の子ら」「神童」などと言われていた4人のうちの一人。高校入学を機に上京し、叔母の家に住む。祖父の死後は連敗続きで将棋を諦めかけるが、同じ学校の2学年上の茅森月との出会いなどをきっかけに立ち直る。

茅森 月 (かやもり つき)

二宮夕飛と同じ学校に通う17歳の美少女。母が経営するバー「Philip」でバーテンダーとして働いてもいる。ロングヘアーが特徴で、学校ではメガネを掛けている。生徒会副会長を務めており、容姿端麗、品行方正、文武両道という学園の人気者だが、実際は自由奔放で傲慢な性格。バーでギムレット1杯を対局料に将棋を指しており、天才的な技量を発揮する。

書誌情報

盤上のオリオン 6巻 講談社〈講談社コミックス〉

第1巻

(2024-04-17発行、 978-4065351178)

第2巻

(2024-06-17発行、 978-4065357828)

第3巻

(2024-09-17発行、 978-4065367728)

第4巻

(2024-12-17発行、 978-4065377710)

第5巻

(2025-03-17発行、 978-4065387146)

第6巻

(2025-06-17発行、 978-4065397633)

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