概要・あらすじ
出版社に勤める女性編集者の支倉は、自社主催の将棋大会の見学にやってきた。大会名は「マイナビ女子オープン」。女流棋士のタイトル戦だった。まったく将棋を知らない支倉だったが、会場に張り詰めた重い空気に圧倒される。彼女は、特に一人の少女の打ち方に心を奪われた。少女は、すごく綺麗な打ち方をしていたが、終盤は獰猛で冷徹な表情で相手にとどめを刺した。「負けました」という言葉で勝負が終わる「切ない」世界に魅入られた支倉は、対局を終えた少女に思わず声をかける。自分でも何をしたいのか、よくわからない支倉は「好きです」「打ち方が素敵で」「かっこいい」など、唐突な言葉を投げかける。そんな支倉に少女は、将棋は「打つ」ではなく「指す」と言うのだ、と笑って応える。観戦してくれたことにお礼を言って、少女はその場を立ち去った。少女の名は、早乙女香。17歳の女子高生で、女流棋士初段だった。香は、幼い頃自分に将棋を教えてくれた、最強女流棋士の天野香織に憧れ、彼女を追いかけて将棋の世界に入った。香織は幼い香に、「10年経ったら自分は死んでいる」と告げた。そんなわけで、香は10年以内に香織に追いつき捕まえないといけないのだ。そんな香の前に、次々と強敵が立ちはだかる。将棋指しは負けたら死ぬ、大なり小なり心が死ぬのだ。勝つしかない、香は自分にそう言い聞かせ、女流将棋界を戦い抜いていく。
登場人物・キャラクター
早乙女 香 (さおとめ こう)
17歳の高校2年生で、女流棋士初段。幼い頃に、最強女流棋士の天野香織と出会い、将棋の道へ入る。「私をつかまえてみてね」という香織の言葉に、10年以内に香織に追いつく約束をする。四六時中将棋のことばかり考えており、学校に遅刻することもしばしば。温厚な性格だが、勝負のときは人格が変わる。また、天野香織の悪口にも過剰なぐらい反応し、攻撃的になる。
支倉 (はせくら)
出版社勤務の女性。クロスワードパズルを作成する部署にいる。将棋バカの上司に言われ、自社開催の将棋大会「マイナビ女子オープン」を見学。そこで、美しい指し方をする少女の早乙女香に心を奪われ、将棋に興味を持つようになる。
クレジット
- 監修
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香川愛生女流三段
書誌情報
永世乙女の戦い方 11巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2019-09-30発行、 978-4098604005)
第2巻
(2020-02-28発行、 978-4098605514)
第3巻
(2020-07-30発行、 978-4098606849)
第4巻
(2021-01-29発行、 978-4098608416)
第5巻
(2021-06-30発行、 978-4098610679)
第6巻
(2021-11-30発行、 978-4098611911)
第7巻
(2022-05-30発行、 978-4098613427)
第8巻
(2022-12-28発行、 978-4098614905)
第9巻
(2023-06-29発行、 978-4098617302)
第10巻
(2023-12-27発行、 978-4098626274)
第11巻
(2024-07-30発行、 978-4098627813)