月下の棋士

天才的な将棋の才能を持つ氷室将介がプロ棋士となって死闘を繰り広げる様を描いた漫画。棋士の河口俊彦が監修している。(1996年)小学館漫画賞受賞。

正式名称
月下の棋士
作者
ジャンル
将棋
レーベル
小学館文庫(小学館) / ビッグコミックス(小学館)
巻数
全20巻
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概要・あらすじ

祖父・御神三吉から厳しく将棋を仕込まれた氷室将介は、プロ棋士となるため故郷の高知から上京し、特例で奨励会に入会。圧倒的な強さで連勝を重ねる。プロ棋士となった氷室将介は、新設された王竜戦で重鎮大原巌刈田升三らを相手に激闘を重ねる。天才少年の佐伯宗光、女性棋士大和岬との対局を経てA級に昇格した氷室将介が目指すのは、宿命のライバル・滝川幸次の名人位だった。

登場人物・キャラクター

氷室 将介

キャップ型の帽子を被り、ラガーシャツを着て、ジーパンを履いている男子。1975年生まれで初登場時は18歳の将棋棋士。高知出身で幼少から祖父・御神三吉と将棋を指していたが、祖父推薦状を携えて上京する。書類上の師匠を虎丸竹千代として特例で奨励会に入会。その後、プロ入りする。 天才的な棋力を持ち、難局では驚異的な集中力を発する。その力を鈴本永吉は猖獗と呼んだ。初手に端歩を突く祖父譲りの特徴がある。最年少で名人位を獲得した滝川幸次は宿命のライバルとなる。性格は傍若無人で相手に敬意を表さず、時には激昂して暴力に訴えることもある。また棋界での力関係といったことにも関心が無い。 こうした態度によって孤立し、重鎮・大原巌に睨まれるなど頻繁に問題を起こす。一方刈田升三等、その傑出した才能に注目する人々も現れる。作者能條純一は実在のプロ将棋棋士羽生善治を取材した際のカルチャーショックから生まれたキャラクターと記している。

滝川 幸次

眼鏡をかけた冷徹な雰囲気の男性。プロの将棋棋士。師匠は村木武雄。第51期名人戦で大原巌を破り最年少で名人位を獲得。圧倒的な強さを誇るが、名人位を得て以降は奇行が多くなる。氷室将介と出会い、彼との勝負に固執し続ける。密かに師匠・村木武雄の妻村木ゆう子と愛し合っている。 モデルは実在のプロ将棋棋士・谷川浩司。

大原 巌

和服姿で眼鏡をかけた初老の男性。将棋のプロ棋士で十五世名人の称号を持つ。日本将棋連盟会長として君臨している。1973年に村木武雄から名人位を奪い長くその座に居たが、滝川幸次に破れる。徹底して勝負にこだわり、将棋盤を離れたところで相手を揺さぶる盤外戦も得意とする。 のちに重病となり、酸素ボンベをつけながら氷室将介との対局に臨む。モデルは実在の将棋棋士・大山康晴と中原誠。

虎丸 竹千代

眼鏡をかけ髭を生やした中年の男性。将棋のプロ棋士で、氷室将介が奨励会に入会した際の書類上の師匠。棋力は氷室将介の方がはるかに上だが、彼からは「虎丸師匠」と呼ばれ慕われている。師・大原巌に心酔している。将棋を深く愛し、若い頃は師・大原巌を破るほどの才能を見せたが、その後は鳴かず飛ばずの状態だった。 のちには降級のかかった瀬戸際の状態で氷室将介と対局することとなる。妻と娘、虎丸竹子がいるが、別れて生活している。

御神 三吉

角刈りの老年の男性。氷室将介の母方の祖父であり、育ての親。かつては「棋界の暴れん坊」と呼ばれた将棋のプロ棋士で、時の名人位村木武雄と対戦したこともあったが、故郷・高知に戻り氷室将介を育てた。モデルは実在の将棋棋士・阪田三吉。

村木 武雄

眼鏡をかけ、髭を生やした初老の男性。元将棋のプロ棋士で十四世名人の称号を持つ。滝川幸次の師匠。かつて御神三吉と名人位を争い勝利したが、大原巌に破れる。その後大和天空との対戦後に精神に異常を来し、引退して神戸市で妻と隠棲し、うわ言のように御神三吉の名を繰り返し口にしている。 モデルは実在の将棋棋士・木村義雄。

関崎 勉

お調子者でよくしゃべる若者。初登場時は将棋のプロ棋士を目指す奨励会の会員で、三段リーグのランク1位。氷室将介に手酷く敗れるが、しぶとく生き残りやがてプロとなる。モデルは実在の将棋棋士・先崎学。

村森 聖

重病に侵されながらも奨励会で圧倒的な強さを誇り「地獄からの使者」と呼ばれている。かつて奨励会で連戦連勝を続けた天才・滝川に初黒星をつけた。氷室将介との一戦には死を覚悟して臨む。モデルは実在の将棋棋士・村山聖。

刈田 升三

乱れた髪に髭を生やした中年の男性。将棋のプロ棋士で実力制第四代名人の称号を持つ。豪放で一見いい加減だが並外れた棋力を持ち、かつては大原巌と名人の座を激しく争った。また情に厚く、直弟子の鈴本永吉はじめ 氷室将介、村森聖などに後進達に心配りをする。師匠は氷室将介の祖父・御神三吉。 モデルは実在の将棋棋士・升田幸三。

鈴本 永吉

将棋のプロ棋士を目指す奨励会会員だが、年齢制限の31歳を目前にしている。14歳で刈田升三に志願し、唯一の弟子となった。19歳で三段に昇格し、滝川幸次とプロ入りを争ったが、その後は11年間三段に甘んじている。最後のプロ入りのチャンスを氷室将介、幸田真澄らと争う。 氷室将介との対局後は、彼が心を許す数少ない人間の1人となる。妻鈴本和代は2度流産している。

鈴本 和代

鈴本永吉の妻。プロ棋士を目指す鈴本永吉を支える。かつて奨励会で夫鈴本永吉が滝川幸次と全勝同士で対戦しようとした日に流産したことがあり、氷室将介との対局時も流産の危機にあった。

幸田 真澄

端正な顔立ちの男性。関西奨励会出身。大原巌に指示し、将来の名人と期待され氷室将介、鈴本永吉達と三段リーグで闘う。のちにプロ棋士となる。

武者小路 和清

滝川幸次と同期の将棋のプロ棋士。頭の中に3万通りの棋譜が記録されていると言われ、別名「歩くコンピューター」。占いに凝るあまり、その結果に振り回されている。

大和 天空

スキンヘッドにサングラスをかけた男性。将棋のプロ棋士で「棋界最強の男」と呼ばれている。養女の大和岬に異常に執着している。村木武雄とは公私に渡る因縁の仲。

大和 岬

対戦相手を惑わす美貌を持つ女性将棋棋士。真剣師・小池十兵衛の娘で、大和天空の養女となった。氷室将介を愛するようになる。

佐伯 宗光

整った顔の少年で、初登場時は学生服を着ていた。滝川幸次が作った最年少記録を次々に塗り替えた天才肌の将棋棋士。師匠は古葉健。「新人類」といわれるコンピューター少年。氷室将介との初対戦の際には、事前に鈴本永吉に近付き、棋風やクセを聞き出す。その後は氷室将介に異常に執着し、滝川幸次との対戦ばかり考えていることに激しく嫉妬する。 モデルは実在の将棋棋士・佐藤康光。

古葉 健

将棋棋士で佐伯宗光の師匠。「無冠の帝王」の異名を持つ。背中には羽衣をまとった天女の刺青をしている。第54期名人戦で滝川幸次に挑む。

三国イワン

巨体で頭頂部が禿げた男性。ロシア出身で、日本には亡命した将棋のA級プロ棋士。元々はチェスの世界チャンピオンだった。日本に招聘した土居学を書類上の師匠としている。独自の「チェス式将棋」を指す。本心では将棋を嫌っていたが、氷室将介との対局で「駒の声を聞く」経験をする。

土居 学

丸眼鏡をかけた男性。将棋 のA級プロ棋士。A級に昇格したばかりの氷室将介と、東京に向かう新幹線の中で偶然出会う。御神三吉とは兄弟弟子に当たる。将棋界を牛耳ろうとする野心家。日本チェス普及会でも重職にある。

首藤 崇

将棋のA級プロ棋士。弱々しい風貌だが、棋力は高く滝川幸次に次ぐ「2番の男」を自負している。鈴本永吉とは共に奨励会で研鑽した中。氷室将介など強敵との対局では頭の古傷から流血するため、頭に真っ赤なバンドを巻いて臨む。

光本 龍一

オールバックの男性。光本コンツェルンの総帥であり、将棋のA級プロ棋士。自由奔放に生き、将棋は完全に「ゲーム」だと言い切る。バカンスなどを優先して不戦敗になることも多いが、氷室将介との対局には現れた。

山内 和馬

ちょび髭に眼鏡をかけ、蝶ネクタイをした関西弁の男性。将棋のA級プロ棋士。村森聖の兄弟子。異名は「浪速の勝負師」。氷室将介との対局では村森聖の代わりとなって指した。

坂口 吾平

眼鏡をかけ、身なりのきちんとした中年男性。将棋のA級プロ棋士。第57期A級順位戦で氷室将介と対戦し、容赦ない攻めをする。

立原 真由美

ロングヘアの女性。毎毎新聞文化部担当の女性記者。将棋はまったくの素人だった。氷室将介から、滝川幸次との対局中に封じ手を預かる。以来、氷室将介に振り回される中で彼に好意を持つようになる。

森 圭太

日本将棋連盟の理事。重鎮・刈田升三を後ろ盾に普及担当となり、王竜戦を発案する。

小池 十兵衛

「死神十兵衛」とあだ名された真剣師。村木武雄との対局を熱望していた。実の娘大和岬を大和天空に託す。実在の真剣師・小池重明がモデル。

丸亀 修

御神三吉の唯一の弟子で、現在は秋葉原将棋倶楽部のオーナー。御神三吉の孫氷室将介をかわいがり、世話を焼くが氷室将介からは「でば亀」と呼ばれている。元は真剣師で小池十兵衛と共に賭け将棋で稼いだ。

村木 ゆう子

将棋の十五世名人・村木武雄の妻。村木武雄の弟子・滝川幸次と密かに愛人関係になる。かつては大和天空とも深い仲だった。

小俣

日本将棋連盟専務理事。村木武雄を師匠とし、元はA級棋士だった。弟弟子の名人・滝川幸次の奇妙な行動に手を焼かされている。

上谷

奨励会の幹事。長年幹事をつとめ、プロ棋士になる前の滝川幸次や鈴本永吉らの姿も知っている。

書誌情報

月下の棋士 全20巻 小学館〈小学館文庫〉 完結

第1巻

(2003年11月発行、 978-4091927613)

第2巻

(2003年11月発行、 978-4091927620)

第3巻

(2003年12月発行、 978-4091927637)

第4巻

(2003年12月発行、 978-4091927644)

第5巻

(2004年1月発行、 978-4091927651)

第6巻

(2004年1月発行、 978-4091927668)

第7巻

(2004年2月発行、 978-4091927675)

第8巻

(2004年2月発行、 978-4091927682)

第9巻

(2004年3月発行、 978-4091927699)

第10巻

(2004年3月発行、 978-4091927705)

第11巻

(2004年4月発行、 978-4091927811)

第12巻

(2004年4月発行、 978-4091927828)

第13巻

(2004年5月発行、 978-4091927835)

第14巻

(2004年5月発行、 978-4091927842)

第15巻

(2004年6月発行、 978-4091927859)

第16巻

(2004年6月発行、 978-4091927866)

第17巻

(2004年7月発行、 978-4091927873)

第18巻

(2004年7月発行、 978-4091927880)

第19巻

(2004年8月発行、 978-4091927897)

第20巻

(2004年8月発行、 978-4091927903)

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