神様、キサマを殺したい。

自身の成長と快楽のために殺人を続ける少年と、その少年に自身の命と引き換えに仇討ちを願い出る少女の物語。やがて彼らは単なる仇討ちを超えて、日本を裏で動かしているという存在へと近づいていく。「ジャンプ改」2013年10月号から2014年11月号まで連載後、「少年ジャンプ+」に移籍した。

正式名称
神様、キサマを殺したい。
作者
ジャンル
サスペンス
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
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あらすじ

第1巻

人生に絶望して飛び降り自殺をしようと、ビルの屋上にのぼった咲村千穂は、偶然にも笛田マコトの殺人の現場を目撃する。人を殺す現場を見られたマコトは、千穂もその手にかけようとするが、千穂が自殺をしようとしていた事に興味を示す。千穂は、自身の両親が詐欺にあって自殺に追い込まれた事、そして妹が砂辺栄斗という大学生に殺害された事をマコトに話す。千穂の事情を知ったマコトは、千穂を自分の手で殺す事を条件に、その前に千穂の家族を死に追いやった者達を全員殺す事を提案。家族の仇を討ちたいと思っていた千穂は、マコトの申し出を受け入れ、さっそくマコトは第一のターゲットである栄斗の家へと向かう。栄斗の友人達を一気に葬ったマコトは、そのまま栄斗を千穂の前へと連れて来る。そしてマコトは千穂の目の前で栄斗を殺害し、自身が楽しむため、そして成長するために殺人を続けている事を語るのだった。栄斗が死亡してほどなく、彼が行方不明になった事が、栄斗の父親である砂辺権造の知るところとなる。政治家である権造は、栄斗の行方を探すように秘書に命じ、やがてマコトが栄斗と何らかのかかわりがある事を突き止める。

第2巻

息子の砂辺栄斗を殺された砂辺権造は、犯人を探し始める。その犯人である笛田マコトは、咲村千穂に次は誰を殺そうかと持ちかける。千穂は次のターゲットを特定するために、父親が巻き込まれた詐欺事件の担当弁護士だった高谷勤の事務所を訪ねる。だがそこで千穂は、高谷から父親が詐欺に巻き込まれたのではなく、本当に事件を引き起こしていたという事実を知らされる。その事実を知った千穂はマコトにこれ以上の仇討ちはせず、自分の命だけを差し出す、と告げてマコトと別れる。その後、千穂と別れたマコトは、権造によって送り込まれた猟師の六郷トヨ吉の襲撃を受ける。からくもトヨ吉の追跡を振り切ったマコトは、もう一度千穂と会おうとするが、その千穂は高谷によって監禁されていた。高谷は言葉巧みに千穂を事務所へと呼び戻し、そのまま殺そうとしていたのだった。千穂を救出したマコトは高谷を拷問にかけ、彼が語った千穂の父親の罪はすべて偽りであり、本当の黒幕は海老沢幸雄寺光誠一青生亮次の三人である事を聞き出す。その頃、警察は日裏博彰の指揮のもとに栄斗殺しの捜査を開始し、トヨ吉もまた再びマコトに迫りつつあった。

第3巻

弁護士の高谷勤の事務所に笛田マコトがいる事を突き止めた六郷トヨ吉は、砂辺権造の配下の愚連隊と共に事務所を包囲する。だが、マコトは数十人以上いる愚連隊を次々と殺害し、トヨ吉と再び対峙する。マコトと同じく多くの命を奪って来た猟師のトヨ吉はマコトを圧倒していたが、マコトの反撃により手傷を負い、高谷の事務所に火を放って、自分もろともマコトを倒そうとする。だがマコトは咲村千穂によって助け出され、トヨ吉もまた一命を取り留めるのだった。一方、一連の殺人事件を追いかける警察は、犯人が街のどこかで潜伏している事、その犯人と千穂が何らかの関係がある事を察知する。そして警部補の日裏博彰は、千穂の通う高校に教師として潜入し、彼女と接触して犯人の事を聞き出そうとする。

第4巻

日裏博彰は、数々の状況証拠から一連の殺人事件の犯人を笛田マコトと断定。さらにマコトが引き起こして来た事件の裏には、咲村千穂が関係している事を突き止める。捜査を進めた日浦は、千穂の父親がある詐欺事件で自殺した事を知り、その事件の裁判を担当した寺光誠一をマコトが狙っていると判断し、現行犯で逮捕をするために警察官を寺光の周囲に配備する。日浦の読み通り、マコトは寺光を殺害するために現れるが、その直後に千穂がヤクザに拉致される。やむなく千穂を追ったマコトは、千穂を拉致したヤクザの一人、長南豪に挑むが返り討ちにされ、そのまま千穂は連れ去られてしまう。千穂をさらったのは、彼女の仇の一人である青生亮次の手の者達だった。マコトは千穂を助けるために、自身を追っていた政治家の砂辺権造と接触し、彼の力を利用して千穂の行方を探そうと試みる。

登場人物・キャラクター

笛田 マコト

人を殺す事を何よりも楽しいと考える少年。「養殖」と称して廃ビルの周辺に人をおびき寄せての殺害を繰り返しており、これまでに20人以上を手にかけて来た。飛び降り自殺をしようとしていた咲村千穂と出会い、最終的に彼女を殺す事を条件として、千穂の家族を死に追いやった者達の殺害を約束する。幼い頃から生き物の命を奪う事に何のためらいもなく、人間を殺す事についても、自身を成長させるための行動として考えている。 千穂に対しては高校1年生と自己紹介しているが、学校に通っている素振りはなく、正確な年齢や経歴、普段の生活などは謎に包まれている。

咲村 千穂

自殺しようとしていたところを笛田マコトと出会った女子高校生。父親が詐欺事件に巻き込まれた末に母親を殺害して自殺、さらに妹も砂辺栄斗によって殺害されたために生きる気力をなくしていた。家族を死に追いやった者達を全員殺してやるというマコトの言葉に乗り、その後はマコトと行動を共にする。嬉々として殺人を行うマコトの事を怖がりつつも、自身の生きる望みをマコトに託しており、マコトとのあいだに奇妙な絆が芽生えている。

砂辺 権造

政治家の男性。咲村千穂の妹を殺害した砂辺栄斗の父親で、これまでにも栄斗が犯して来たさまざまな犯罪のもみ消しを行って来た。息子を殺害した笛田マコトの行方を追っているが、それは息子に対する愛情からというわけではなく、あくまでも自身の所有物である息子がなくなってしまった事に対する不満からである。マコトを追跡するうちに、彼の持つ人間離れした身体能力に興味を抱き、いつしか新たな所有物にしようという野望を抱くようになる。

砂辺 栄斗

砂辺権造の息子で、大学生。日常的にドラッグなどさまざまな犯罪に手を染め、それらの犯罪は父親で政治家の権造によってもみ消されており、その特権を笠に着てやりたい放題の日々を過ごしていた。咲村千穂の妹を事故に見せかけて殺害した事で、千穂の復讐の最初のターゲットとなる。笛田マコトは、当初は自分と同じ人殺しである砂辺栄斗に尊敬にも似た共感を抱いていたが、実際は殺人ではなく事故で死なせてしまっただけであった。 これにより興味を失ったマコトによって、千穂の目の前で頸動脈を切り裂かれて死亡する。

六郷 トヨ吉

猟師の男性。砂辺権造の旧知の人物で、90歳を超える高齢でありながら、狙った獲物をとことん追い詰める忍耐力と技術の持ち主。人間や動物を問わず、多数の生命をその手にかけて来た事から、その人を見ただけでこれまでに何人殺して来たかを見抜く事ができる。権造の依頼で笛田マコトを追い、彼との死闘を繰り広げる。

高谷 勤

弁護士の男性。咲村千穂の父親が巻き込まれた詐欺事件を担当しており、結果的に千穂の家庭が崩壊してしまった事に責任を感じていた。しかし、それはあくまでも表向きであり、実際は金のために千穂の父親を冤罪に仕立てあげ、千穂に対しても乱暴したうえ殺害しようとした極悪人。笛田マコトによって拷問され、千穂の父親を冤罪にするように指示をした人物を特定された挙げ句、事務所を燃やされて死亡する。

日裏 博彰

警察官で、階級は警部補の男性。警察庁の幹部候補生として現場経験を積む事を目的として、所轄の警察署へ出向していた。汚れを極端に嫌い、つねに手袋とガスマスクを着用している。警察官になった動機は「汚物を殲滅するため」で、社会の汚物である犯罪者を逮捕する事に血道をあげている。優れた洞察力を持ち、砂辺栄斗と高谷勤が殺された事件に目をつけ、その犯人と咲村千穂に何らかの関係がある事を突き止める。

海老沢 幸雄

衆議院議員の男性。青生亮次や寺光誠一と共に咲村千穂の父親を陥れた黒幕の一人。国会内部でも高い地位と権力を持っており、自分達に有利な法案を通して、日本を我が物としようとする野望を抱いている。非常に用心深い性格で、つねに青生達に身辺警護をさせている。

青生 亮次

広域指定暴力団、関東共武会の若頭を務める男性。海老沢幸雄や寺光誠一と共に咲村千穂の父親を陥れた黒幕の一人。関東共武会は日本最大の広域指定暴力団であり、その組織内で、最年少で若頭の地位まで上り詰めた。優れたカリスマ性と共に、敵対者には容赦をしない武闘派として周囲からも恐れられている。普段は海老沢の身辺警護にあたっており、有事の際には自ら手を下す事もいとわない。

寺光 誠一

裁判官の男性。海老沢幸雄や青生亮次と共に咲村千穂の父親を陥れた黒幕の一人。千穂の父親が巻き込まれた詐欺事件の裁判で有罪判決を下した。表向きは正義感あふれる裁判官として振る舞いつつも、海老沢から指示を受けて多くの人達を冤罪に追い込んで来た。一度見た人間の事は忘れない習性を持っている。

長南 豪

ヤクザの男性。青生亮次の部下で身長2メートルを超える巨漢。つねに覆面で顔を隠しており、素手で人間の首をへし折る事ができるほどの怪力の持ち主。青生の指示で咲村千穂を拉致し、それを追いかけて来た笛田マコトを返り討ちにした。いつも機嫌が悪く、些細な事で怒り出すため、長南豪自身の配下をはじめ多くの人達から恐れられている。

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