私の推しは悪役令嬢。

現代の日本で多忙な会社員生活を送っていた「大橋零」は、深夜に唯一の楽しみである恋愛シミュレーションアドベンチャーゲーム「Revolution(レボリューション)」をプレイしていたところ、突然ゲームの世界に転生してしまう。こうして零は、メインヒロインのレイ=テイラーとして第二の人生を歩むことになったものの、彼女が好きなのは男性の攻略対象キャラクターではなく、ライバルとして登場する悪役令嬢役のクレア=フランソワだった。さっそくレイはクレアに悪態をつかれるものの、彼女のファンのレイにとっては「ご褒美」にしかならず、もっと罵ってほしいとまとわりつくようになる。そんなレイの反応にバカにされているのではないかと、いら立ちを覚えたクレアは、ますますレイに嫌がらせを繰り返すようになる。それでもレイはクレアにされることならばなんでも受け入れ、つきまといはますます激しくなっていく。そしてついに、どうしたらいいのかわからなくなったクレアは涙してしまう。(第1話「乙女ゲームの世界」)

レイはクレア、ミシャ=ユール、ロッド=バウワー、ユー=バウワーの五人でチェスやポーカーを楽しんでいた。一通りゲームが終って寮に帰る途中、レイとクレア、そしてメイドのレーネ=オルソーは、セイン=バウワーが一人で竪琴を楽しんでいる場面に遭遇する。セインに片思いをしているクレアはすぐに彼を褒め称えるが、セインはこんなものはなんの役にも立たないと悲しそうな顔をする。その空気を変えようと、レイはここにいるメンバーで「王様ゲーム」をしようと持ちかける。そしてレイはさりげなくクレアとセインの関係を進展させようと、レーネとタッグを組んで裏工作を開始する。(第6話「王子様ゲーム」、第7話「リリィであるということ」)