概要・あらすじ
20YX年、護衛艦「しらぬい」は、氷の融解が進む北極海の調査研究の任務に就いていた。同じ頃、アルゼンチン籍の海洋調査船「ディオサ号」は、海中にソナーのような機器を発見しこれを引き上げる。するとその直後、15キロメートルほど先に、ディオサ号に向かってくる魚雷を探知。「ディオサ号」の責任者アニタ・スタンレイは、救難信号を発信すると同時に、海氷の裂け目へと舵を取る。救難信号を受けた「しらぬい」の艦長の蕪木薫は、横須賀司令部に「ディオサ号」が攻撃を受けていることを報告。艦隊司令からの返事は、「いかなる状況でも戦闘行為は許されない」「状況に関与してはならない」というものだった。「ディオサ号」は海氷のおかげで、直撃は免れたものの、機関部にダメージを受けて身動きが取れなくなった。そこに、第2波の魚雷が接近していることを「しらぬい」は探知する。蕪木は司令部からの命令に反し、最大船速で「しらぬい」を移動させ、魚雷と「ディオサ号」の間に割り込む。そして、自衛隊法第95条「武器等の防護のための武器の使用」に則り、迫る魚雷に向けて自艦の魚雷を発射し、迎撃に成功する。「しらぬい」の武器使用の報告を受け、日本では内閣総理大臣が、首相官邸の危機管理センターに関係者を集める。第5護衛隊群の群司令の秋津竜太と第5護衛隊群旗艦「いぶき」艦長の新波歳也も、その会議に急遽招集され、対策会議に参加することになった。「しらぬい」の動向に世界が注目する中、蕪木は「ディオサ号」を曳航して救護船に引き渡すことを、司令部に進言する。
登場人物・キャラクター
蕪木 薫 (かぶらぎ かおる)
海上自衛官の男性。階級は二等海佐で、北極海の調査研究に派遣された護衛艦「しらぬい」の艦長。優秀な成績で防衛大学校を卒業。指揮幕僚課程も一発合格し、トップの成績で卒業している。中高時代は暴走族として鳴らし、補導歴3度という変わった経歴を持つ。そのことから「法規を破らないまでも挑戦するタイプ」と推察されている。第5護衛隊群旗艦「いぶき」の次期艦長に推薦されている。
秋津 竜太 (あきつ りょうた)
海上自衛官の男性。階級は海将補で、第5護衛隊群の群司令。第5護衛隊群旗艦「いぶき」の次期艦長に、蕪木薫を推す。北極海で、蕪木が民間船救出のため魚雷を撃った件で、首相官邸・危機管理センターに招集される。
新波 歳也 (にいなみ としや)
海上自衛官の男性。階級は一佐で、第5護衛隊群旗艦「いぶき」の艦長。蕪木薫は、護衛艦「くらま」に乗っていたときの部下。蕪木を「正義感が強く裏表のない人柄で、部下の信任も厚い」と評価するが、一方で「やや直情径行」と懸念している。北極海で、蕪木が民間船救出のため魚雷を撃った件で、首相官邸・危機管理センターに招集される。
クレジット
- 協力
-
八木 勝大 , 潮 匡人
- 原案協力
-
惠谷 治
前作
空母いぶき (くうぼいぶき)
現代の日本を舞台に、南西諸島に軍事侵攻して来た中国との戦いを描いた仮想戦記。自衛隊や中国軍の兵器などが入念に描写される他、専守防衛の理念故に大きな制約を受ける自衛官達の苦悩に焦点が当てられ、政治家や官... 関連ページ:空母いぶき
書誌情報
空母いぶきGREAT GAME 14巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2020-06-30発行、 978-4098606375)
第2巻
(2020-10-30発行、 978-4098607181)
第3巻
(2021-01-29発行、 978-4098608423)
第4巻
(2021-05-28発行、 978-4098610549)
第5巻
(2021-09-30発行、 978-4098611614)
第6巻
(2022-01-28発行、 978-4098612413)
第7巻
(2022-05-30発行、 978-4098613465)
第8巻
(2022-09-30発行、 978-4098614202)
第9巻
(2023-01-30発行、 978-4098615728)
第10巻
(2023-05-30発行、 978-4098617159)
第11巻
(2023-09-28発行、 978-4098625284)
第12巻
(2024-01-30発行、 978-4098626861)
第13巻
(2024-05-30発行、 978-4098628056)
第14巻
(2024-09-30発行、 978-4098630394)